マルスの遺言

マルスの遺言

パイオニアの変なひと性



1.目的がある。

2.信じている。

3.具体的な新しい哲学、考え方、アイディアを持っている。

ただ変な人とは違う、パイオニアとして成功するにはこの三つが条件になると思う。

イチローが子供の頃、親戚?その他大勢に「お前など成功するわけがない」と足を引っ張られたという。これを、英語でデビルズ・アドボケイトと言う。

悪魔・デビルのささやき。そう、お前なんかなにやってもダメだ、そんなアイディア通用しない、いや今株なんかやったって儲かんないよ~など、やる気を失わせる言葉のことを言う。

変な人度は周りにサポーターがどれだけいるかによって決まる。回りが敵ばかりの場合、完全な変な人となる。

変な人は周りの忠告・反対を押し切ってめげずに実行するために、世間から孤立し、ますます変な人となる。

そして彼が成功したときに、さも自分のアイディアだったかのように、あるいは、いかにも変な人に進んで協力したかのように言いふらすのがこのデビルたちである。

しかし人間は、自分よりすぐれている者、恵まれている者を見ると、彼らデビルのように足を引っ張りたくなるのが普通なのかもしれない。人間の多くが恵まれていないからだ。そして知らずとデビルになってしまう。

そこで、このような者たちに足を引っ張られないようにするには、自分の信念しか見ない鉄の心か、あるいは誰にも引け目を感じないですむ苦労を背負い込むかのどちらかが必要になってくる。

イチローのように何言ってやがる勝手に言ってろ!俺は天才だ的な考えか、「あの人研究に打ち込んで貧乏でお嫁さんももらえないんじゃあかわいそうねぇ」的なことである。

日本人は浪花節で、どうしても後者の方に感情が行ってしまい、イチローのような恵まれた天才の境遇には共感しないのである。彼の場合は成功しているからこその人気だ。

仏陀でさえ、国の王子で、結婚していて子供もいて、地位と金を全部捨てて出家したといっても、後に覚醒して成功していなければ、妻と子供を捨てて出て行ったただのわがままオヤジにしか思えないだろう。途中経過では誰もが彼なんか認めないただの変な人だった。

画家のバン・ゴッホは有名な彼の麦藁帽子に何本もろうそくを立ててまで(まるで八つ墓村だ)人通りの多い通りで一人夜景を描き続けた。変な人だが確信犯だ。

では、ドン・キホーテは変な人であって天才、成功者ではないのか?いや、彼も同じだ。条件に当てはまる。

逆に言うと、ただ変な人は、どれだけマイナスを背負っているかにも関わってくる。精神的にマイナスのところにはマイナスしか生まれない。

そうだ、この3つの条件に更に隠れ条件がある。

4.自分の環境や状況に関する客観性

実はこれが一番肝心なのかもしれない。変な人パイオニアになるには実際の生産性が問われる。
イチローはクールなまでに自分を見つめ直すこの客観性があると思う。自分のしている事を客観的に捕らえて間違いがないことを確認できる客観性も大切だ。自分が自分の中だけでも何かを生み出している確信がなければパイオニアにはなれない。いつまでもずるずる夢ばかり追いかけて自分を省みないことも罪なのだ。

働きアリは30パーセント?が実際に働いていて70パーセントだったかが無駄な動きをしているという。パイオニアになるには当然その30パーセントのうちにならなければならない。無駄な動きをしていないか客観視できたほうがいい。変な人性に相反する条件のように思うが、それだけに最も大切なことかもしれない。



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