マルスの遺言

マルスの遺言

アーサー王は明らかにアレクサンダー大王

アーサー王伝説 は明らかに アレクサンダー王 の伝説が伝わり、そこから創作されたものである。

アーサー王伝説はイギリスで作られた伝説である。
ローマ系の軍事指揮官のアウレリアヌスをモデルとしたものではないかと言う説や、ベイドン・ヒルの戦いにおいて指揮をとった人物がアーサー(アルトゥール)という名であったということで、彼自身が実在のアーサーではないかと言う説など、アーサー王とは完全に造られた人物ではないという学説になっているようだが、 本当のところは、あの紀元前の小国マケドニアの王、アレキサンダー大王の伝説が元になっているのだと、私はここに断言する。

色々理由はあるが、第一にあの「王に選ばれし者のみ岩の台座からエクスカリバーを抜くことができる」という言い伝えがあって アーサーのみが抜くことができた という一説である。これはアレクサンダー王が幼い頃、 誰にも乗りこなせない荒馬 がいて、いつの間にかその馬を乗りこなせるのは王の資格を持った者のみだといわれていた馬を、 アレクサンダーが物の見事に乗りこなしてしまった と言う話に合い通ずるものがある。

第二に、アーサーにはランスロットと言う 美しくしかも勇敢で強い親友がいた ことだ。アレクサンダーにも幼馴染の親友がいて、彼よりも美しく彼よりも強かったと言う。最後恋人を奪われ、裏切られたとかどうのというドラマは、脚本家がアレキサンダー王の伝説をアーサー王用に脚色するとした時、考えられる創作パターンそのままであると思う。

そしてアレクサンダーの伝説の方がアーサー王の伝説よりもずっとずっと後になってからであると言うことも大きな理由になる。イギリスはローマ時代、肉を喰らいけものの皮を身にまとった野蛮な蛮族だった。そのイギリスが騎士という近代文化に目覚めた時にアレクサンダー王の伝説のような自国の誇れる伝説を必要としたのではないか?アレクサンダー・ザ・グレート伝説をわが国にも!と思ったはずである。

それから決定的なのは、アレクサンダーが 世界を統一 していったのと同じように、アーサー王は 「ワン・ランド・ワン・キング!」 といって戦国のブリテンを統一していく。アーサー王はイギリス人が夢見た理想の王なのだ。それだけではなく、庶民も楽しめる冒険物語になっている。

もちろんこれだけではない。父に当たるウーサーが野蛮で、力を誇示し、女(細君)まで力でねじ伏せて奪うような男であったことも似通っている。ラスト自分の 息子に殺されかけて殺してしまう この最悪の悲劇は戯曲最古典の 『オイディプス王』 から来ているのではないだろうか。

こう考えると、円卓の騎士やローマ遠征や、果ては巨人退治まで、アーサー王伝説とは完全な物語である。作られた おとぎ話 である。シェークスピアのように良くできた庶民的な面白い読み物である。
なぜかアーサー王伝説のこういったエンターティメントな面白おかしい冒険物語が、アレクサンダー王が大好きだったギリシャ神話や 『イーリヤス』 そして『オデッセイア』とだぶってしまうのは偶然だろうか?

こう考えるのは私だけだろうか?

いいや!私は断言する。イギリスのアーサー王伝説は、イギリス特有の騎士文化と魔法使い文化などと一致して、あの紀元前の小国マケドニアの王、世界を統一した大王、アレキサンダーの伝説を元にして作られたものだと。


(学者の方ここの考えをパクらないでもし使うときは連絡してください)


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