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天空の陽の下で
小説(駄文)1
―――――――さてさて皆様、ある1つの古いお話を致しましょう。
時はフランスのルイ十四世が“太陽王”と称された時代、あまり知られてはいませんが地球と同様に月にも人間が住んでおりました。地球と違う点といえば、月にはまだ魔法が残っていたことでしょう。
このお話は、その月の世界でのことでございます。―――――――
ある日、月の城で裁判が行われました。
牢屋に捕らわれていた囚人全員に、それぞれの過去と罪を白状させようと月の王が決めたのでございます。月の王は裁判長も兼任しておりました。
月の世界での罪は重く、捕らえられた人々は刑を軽くしてもらおうと皆必死です。
おや、ある1人の美しい女が連れられてきました。
「この女は、男でございます」兵士の1人が王に申し上げています。まわりの人々はだれもが驚いているようです。
「静粛に! 男というのは本当か? 性別を偽り、罪を犯したのはなぜだ」
「わたしが男というのは本当です。性別を偽り、罪を犯したのは生きていくためです。生きる為にはこうするより方法がありませんでした」
女は自分の身に起こった事を話し始めました。
私の名前は芙蓉、友人や囚人仲間にそう呼ばれていました。私は、もうご存知の通り男です。本名は塊、紫苑塊でございます。
私は12の時、あるお城に雇われました。お城での仕事は皿洗い、城内の掃除や馬の世話・・・・と色々ありました。ひょんなことからお城の王様に気に入られ、姫様のお側に仕えるようになりました。しばらくして私は、自分が姫様をお慕いしている事に気づきました。
(身分違いの片思い・・・・。王様に分かれば私は解雇されてしまう・…。)
そう思い私は自分の思いを押し殺して姫様に仕えたのです。
ところが、姫様に隣国の昂王子との縁談が旧に決まったのでございます。この縁談には、王様も姫様も乗り気でした。
(姫様が幸せなら・・…)
そう思ったのですが、どうしても諦め切れませんでした。それからの私は、姫様と目を合わせないようにしたり、口を聞かなかったり、また、あいさつも無愛想になりました。その態度に王様はお怒りになり、「馬の世話だけをしろ!」と命令しました。私の顔からは笑顔が消え、馬の世話だけをしました。この豹変に城の皆が驚いたようでした。そんな私を怖がり、みんな私に近づかなくなりました。
私の顔から笑顔が消え、馬の世話だけをはじめて1ヶ月が経とうとしたある日、姫様と昂王子のご対面パーティーが開かれたのです。そしてなぜか姫様のところへ来るように(たぶん、姫様は私にも祝福して欲しかったのだと思います)と命じられました。何か裏があるのかとさえ思いましたが、ここで拒否すれば城から追い出される事は分かっていましたので、正装して会場へと向かいました。
会場に入るとすぐに姫様の側に呼ばれました。そして、王様から昂王子を紹介されたのですが、私は目を疑いました。私だけではなかったでしょう。会場中がざわめきましたから。
私の目の前にいる昂王子と私は、鏡を見ているかのよう似そっくりな顔をしていたのです。会場内の時間が止まったかのように感じました。
最初に沈黙を破ったのは王様でした。私は
「パーティーに参加しなさい」といわれたのですが、
「仕事をそのままにしてきてしまったので申し訳ございませんが戻ります。昂王子様に皆様、語ゆっくり楽しんでください」といい、会場を出ました。
本当に仕事をやり残していたのですが、実際は、昂王子と一緒にいたくなかったのです。
仕事も終わり、一息つこうとしたとき、突然昂王子が仕事場に現れたのです。パーティーの主賓であるはずの王子が、なぜ馬小屋に来るのか私には皆目見当もつきませんでしたが、何か悪い余寒が胸をよぎりました。
王子は馬小屋を一瞥してから、
「姫に気に入られているようだからどれほど良い仕事をしているのかと思えば、こんな汚いところで馬の世話や馬車の掃除をしているとは・…。どうして姫がお前みたいなのに気を書けるのか不思議でならないね」と吐き捨てたのです。
私のせいで姫様の縁談を壊すわけにはいきません。必死で怒りを抑え込み、
「お言葉ですが、王子様にはくだらなくとも、私には十分良い仕事です」と言い返しますと、王子はしばらく黙り、それから、
「さっきは久しぶりにお前を見て驚いたよ。お前と私は兄弟だ。あと私の上にもう1人、兄がいる。今はどこにいるかわからないが元気にしているだろう」
「お前が認めなくともわたしたちは紛れもなく兄弟だ。それだけだ」
といって会場へ戻っていきました。
(昂王子と私が兄弟・…? あともう1人兄がいる・……・だって?)
信じられませんでした。王子の言ったとおり認めたくなかったのかもしれません。
それから2年程は平和な日々が続きましたが、災難は忘れたころにやって来るものです。領土問題が起こり、戦争にまで発展したのです。規模は大きくなる一方でした。そんな折、
「姫を安全なところに匿い、この戦争が終わったら帰ってきなさい」と王様が私に命じました。何よりも大切にしていた一人娘の姫様は、王様の弱点ですから、敵国が揃いも揃って姫様を狙いはじめたのです。
そのとき、姫様の夫である昂王子は、遠い国のパーティーに招かれていっていたので、姫様を守るのに私が選ばれたのです。
姫様と私は、敵国から逃れるために身分を隠し、各地を巡るたびを始めました。姫様には安全なところにずっといてもらおうと思ったのですが、どこもかしこも旅の法が安全でした。これど、旅もまた安全でなくなるとは思いもよりませんでした。
ある活気に満ちたにぎやかな町に着き、そこで新しい服や食料などを買い込んでいる所を敵国の兵士に見つかってしまい、それから私たちと兵士の追いかけっこが始まりました。
どれくらい経ったのでしょう。私達は山奥の大きな洞穴にいました。兵士たちは、今頃、必死に街中を駆けずり回っているだろうと思いながらも、2、3日はその洞穴で息を潜めていました。
そして4日目の夜、私達はこっそりその街を通過しました。次の街も坪氏に囲まれているだろうと予測し、あえて山の方から街外れまで行きました。そこで宿を取り、次はどこへ行こうかなどと考えていると姫様が申し訳なさそうに、
「紫苑、私のせいで苦労をかけてしまって本当にごめんなさいね」
「あの・・・、私に1つ提案があるのですが、私と紫苑を姉と弟ということにするのです。そうすれば、兵士たちから少しは逃れられると思ったのですがどうでしょう?」といってくれました。しかし、私の顔は姫様の側にお仕えしていた頃に敵国中に知れ渡っているハズです。
(男の間までは見つかる可能性が高い・…)
そう思い、姫様に、
「私の顔は知られています。ですから、私は“女”として生きていきます。姫様をお城へお連れするまでは 」と言い、それから私は、姫様の妹と言うことになりました。
宿で十分に休息を取った後はいくつもの街や村を歩きました。
この村を過ぎれば次の国に入るという所まで来たとき、私達は一晩はこの村で休み、次の日に国に入ろうと思いました。けれど、宿を取ろうとしても道を歩いているものは一人としていませんでした。探しに探しても村人たちは誰も宿を貸そうとしませんでした。
(何か変だ・・・・)
そう思い始めたとき、前方から大勢人がやって来ます。村人たちの様子がおかしかったので、近くの家の陰で様子を見る事にしました。いい人たちなら宿を借りようと思ったのですが、よく見ると盗賊だったのです。それに気づき、逃げようとしたときには遅すぎました。周りを盗賊達に囲まれていました。こうなると戦うしかありません。
はじめはそれなりに抵抗したのですが、多勢に無勢、かないっこありません。その上私は姫様をかばいながら戦っていたのです。必死の抵抗も空しく、姫様を人質に取られてどうすることもできなくなり、私達は盗賊に捕まってしまったのです。
私達は盗賊の根城に連れていかれ、若い盗賊の首領の前に出されました。首領は、私が男だということに気づいたようでしたが、なぜ性別を偽り、旅をしているのか等詳しい事は一切聞きませんでした。聞いたといえば「芙蓉」という名前くらいでそれだけ聞くとすぐ仲間に入れてくれたのです。
私たちを連れてきた盗賊達は快くは思っておらず、最初の頃はいじめられていたのですが仕事を手伝い、いろいろな事を経験していくにつれて盗賊達も次第に私たちを仲間と認めてくれるようになったのです。後から聞くと、私達と一悶着があったときに首領にこっぴどく叱られたんだそうです。
姫様もその頃から“姫”ということを気にせず、私の姉であり盗賊の一員として過ごすようになっていきました。仲間に加わった頃は仕事に参加しなかったのですが、徐々に参加するようになっていきました。
ある大仕事に取りかかった盗賊達でしたが、私と姫様は食事当番のため参加しませんでした。そろそろ帰ってくる頃かと待っていると、仲間の1人が狼狽した様子で掛け込んできたのです。
「一体全体何があったのですか?」と聞くと、
「た・…、大変だ! 首領達が・…捕まっちまった・…!」と息を切らせながら答えたのです。
「それは本当ですか!? 姉様、私は今から助けに行ってきますので留守をお願いします」といい、その仲間から聞いた、首領の捕らえられたところへ急ぎました。
そこにつくと、兵士に囲まれた仲間達が見えました。どうにかして助けに来た事を知らせようとしましたが上手くいきません。考えた末、実力で助ける事にしました。幸い、仲間達は、手だけを縄で縛られているだけだったので、後は兵士の注意を少しでも仲間から逸らすだけです。
ふと空を見上げると3羽の烏が「ドジだな」とでもいっているように仲間達を見下ろしながら飛んでいます。
(あの烏は使える・・…)
そう思い、兵士の顔や頭を突つかせ、空から石を落とさせたりと兵士の注意を逸らす役を一役買ってもらいました。
烏作戦は大成功で、それなりの報酬をやると烏は山の方へ飛んでいきました。
それからは私の腕とタイミングがモノを言います。まず、手前の兵士に斬りかかり、次の兵士に斬りかかる前に仲間の手を縛っている縄を切り解きます。手が自由になった者は、他の者の縄を解き、縄が解けた者は次々と兵士を倒していきました。そして、1人の負傷者もなく私たちは根城へと戻ったのです。それからは飲めや歌えやの大騒ぎ、大大宴会でした。次の日は皆、倒れていましたが・・・・。それからしばらくして盗賊業を開始すると、兵士に見つかる事が多くなり、私達は大人しくせざるを得なくなりました。不思議に思った仲間達と調べてみると、その兵士達は案の定、敵国の兵士だったのです。
私達が盗賊の仲間になっている事は知られていないはずです。しかし、もし知られたとしたら、あの大大宴会をした日でしょう。宴会前の乱闘のとき、兵士の中に私の顔を知っている者がいたのかもしれません。見つかれば私も姫様も殺されてしまいます。そこで私たちは、しばらく表に出ない事にしました。仲間達には、
「前の乱闘で顔が知られているから、見つかると殺されるかもしれない」と言い訳をしたのですが、首領には迷惑をかけてしまったので真実を話さなければいけないと思い、お城でのこと、姫様や昂王子のこと、戦争が怒り身を隠さなければならなくなったこと、旅の途中で今の仲間達に捕まったことなど、今までのことをすべて話しました。
私が話し終えると、首領も言わなければならないことがあるといい、話し始めました。
「昂王子のことはよく知っているよ。小さい頃はよく遊んだからな。昂は芙蓉のあにだ。最後に会ったとき、あいつ…うれしそうに言っていたよ。“僕に弟ができたんだよ”って。本当にうれしそうだった・…」そういうと首領は顔を和らげ、私を見ながら続けました。
「俺は昂の兄なんだよ。ということは芙蓉の兄なわけだ。まあ、母親が違うから異母兄弟になるけどな」
(私の……・もう1人の兄・・・・・・)
私はただ呆然としていました。目の前にもう1人の兄がいるのです。
「俺達の父親は浮気者でな、正妻―昂と芙蓉の母親だな―以外にも外に女を作っていたんだよ。で、生まれたのが俺ってわけ。その俺を父親が引取ったんだが、その時には正妻の腹の中に昂がいたんだ。正妻は俺にとって義理の母親になるが、自分の子供でもないのにとても可愛がってくれたよ」
「父親のことだ、もしかしたら他にも兄弟を作っていたかもしれんな」
「それより、さっきの続きだが、俺には城の生活は肌に合わなくて城を出たんだよ。ところが何日か過ぎたら食料が底をついてな、腹が減りすぎて道に倒れていたのを盗賊の頭に拾われたんだよ。怖いがとても優しい人だった。あの人に拾われたから今の俺がある。もし、あのまま城にいたらそのお姫様と結婚してたかもな。多分、昂も戸惑ったろうよ。行方知れずの実弟が目の前に現れたんだからな。俺も芙蓉達が連れてこられたとき、“昂がなぜここに”と驚いたよ」
「芙蓉が昂や城のことを知らなかったのは、物心つく前に何かあったんだろうな。あの頃は今よりもひどい不況でな、小さい子供をさらって売りさばいている奴が沢山いたからな」
「母親は優しい人だし、父親も子供好きだから捨てるなんて事はしないと思うが・・・・まあ、そのことは昂に聞いた方がいいだろう」
「俺は、このことは他の誰にも言ってないし、言うつもりもない。俺のことも芙蓉達の事もな」
それを聞いて、話してよかったと心強い味方ができたと思いました。
「5年ほど前に初めて昂王子に会ったとき、私と昂王子が兄弟で、上にもう1人兄がいると聞いたのですが、あの時は信じたくも認めたくもありませんでした。でも、その事実を認め、信じてみようと思います」私がそう言うと、兄は頷き、後は何も言いませんでした。
目の前の首領が、私のもう1人の兄という事実がわかっても、今は盗賊のかしらとその仲間でしかありませんし、これからの生活も変わりません。私も兄も変えようとしませんでした。
雨がパラついていたある日、突然、兵士達が根城に押し寄せてきたのです。いつばれたのかは分かりませんが、私達は戦いました。とても激しい戦いでした。双方に死人、怪我人が大勢でましたが、なかなか決着がつきません。しかし、首領の一太刀で勝利の女神は私達に微笑みました。後ろの方で踏ん反り返っていた隊長を斬ったのです。隊長を殺られた兵士達は、蜘蛛の子を散らすように逃げていきました。後を追おうとした仲間に首領が強い調子で、
「深追いすれば今度は負けるぞ! それでも良いのか!?」といいました。
その言葉で皆、踏み止まりました。
それから私達は根城を変える為に移動し始めました。なんと、移動した先は、姫様の住んでいたお城の近くでした。首領はわざとそこにしたのでしょう。私と姫様がいつでも変えれるようにと・・・・・・。
根城を変えた日から少し経って、不思議に感じた事がありました。私からは戦争が終わっているように見えたのです。なのに敵国の兵士達は間だ姫様を追っているのです。分からないこと、不思議な事だらけです。なぜか胸騒ぎがしました。不吉な予感が纏わりついて離れません。
それから私達は、ここの地理や生活に慣れるまで大人しくしていました。
その間に調べてみたのですが、意外なことが分かってきました。このことを姫様に話すべきか、首領、いえ、兄に相談して一緒に聞いてもらうことにしたのです。
「まず第1に、戦争ですが、4ヶ月前に終わっていて、敵国同士で和平を結んでもいます」
「第2に、なぜまだ姫様が狙われるのかということです。私も驚いたのですが、狙っているのは敵国ではなく昂王子らしいのです。王様に気づかれないように裏から手回しをしていたのです。応じの目的は、姫様がご結婚の際、昂様から譲り受けた財産です。姫様が死ぬようなことがあれば、その財産は昂王子のものになります。そこで、姫様を確実に殺すために姫様の首に多額の賞金を賭けたようなのです」
「あ・…あの方が私の命…を・…? 私を・…殺そうというのですか? そんな…・信じられない!」姫様のショックは隠しきれるものではありません。“信じられない”と呟き続けているのです。
「私も信じられません。昂王子がそんなことをするはずはないのです。きっと何か裏があります。それが分かるまでお城へお連れすることはできません。今戻れば確実に殺されます。理解って下さい」そう慰めるように言いました。
(昂王子は私を皮肉っていたが、姫様への愛は十二分に伝わってきた。そんな王子に姫様を殺すようなことはできないはず・・・・)
そう確信した私は、兄と一緒に色々と探りを入れてみましたが四苦八苦の毎日でした。ばれないように城へと忍び込み、兵士達から力づくで、色仕掛けで聞き出したりと、ありとあらゆる手を使いました。悪いとは思いましたが、聞き出した後は眠ってもらいました。それなりに楽しいモノでしたの。裏世界が浮き彫りになっていくことは・・…。
結果、王子を裏で操っていたのは、王様が姫様に譲った財産を狙う王様の秘書の黒百合だということ、しかも、黒百合は裏魔法を愛しており、王子に魔法をかけていることが分かりました。王子の魔法を解くには、黒百合自身に解いてもらうか、黒百合を殺すかのどちらかです。どちらにしても城へ行かなければできません。それに、黒百合は王様の信頼も厚い人物なので容易なことではありません。色々な作を考えたのですが、難しいことが多々あります。それでも何かよい案が浮かぶかと探ってみたのですが、作業は困難を極めました。そこで、私と兄とで、最終手段のある奇策について話し合い、兄は快く承諾してくれたのですが、これには危険が伴います。兄は仲間を集めて、
「皆、聞いてくれ。今度の仕事はとても危険だ。捕まるか、もしくは殺されるかもしれない。それでも良いなら俺についてきて欲しい。それが嫌なら強制はしない。もし、俺が生きて帰ってこなければ・…その時は自分達でやっていくんだ。いいな」といったのです。しばらく沈黙が続くと、いきなり1人が立ち上がって、
「俺が今行きていられるのは首領のおかげだ。あんとき拾ってもらえなかったら、今頃この世にいなかったかもしれねえ。だから、俺の居場所は首領のいるところしかないんだ。俺、頭悪いから今までいっぱい迷惑かけたかもしんねえ・・・けど、これだけは言えんだ。俺は拾われたとき、何があっても首領にずっと付いて行くって誓ったんだ。だから俺はついていくよ」といってくれたのです。すると、1人また一人と名乗りをあげたのです。
(いい仲間を持ったな…)
それを見て私はそう思いました。結局、全員が参加することになったのです。そうと決まれば膳は急げ! と、具体的な策の内容を説明し、すぐさま行動に移しました。ある奇策とは、黒百合が姫様を捕まえようというのなら、こちらから出向いてやろうというものです。そうです。私達が押し入ったのは姫様のお城でした。私は顔を知られているはずなのですが、お城を離れて大分経つ上に、以前とかなり容貌が変わっていましたのでばれませんでした。
しばらくして、大勢、護衛の兵士達が押し寄せ、予想した通り全員が捕まってしまったのです。
「そして今、ここにいます。王様、遅くなりましたが戻ってまいりました。私の告白は以上でございます。月の書にかけて、真実のみを述べたことを誓います。私はあなた様のさばきに従いましょう」
「本当に紫苑なのだな。それで私の娘はどこにおる? 一緒ではないのか?」
「・・・・・残念ですが姫様はいません。ですが、黒百合なら知っているはずですよ」紫苑は伏せていた目を上げ、黒百合を睨み付けました。そして、王様に向かい、
「ここにはいる準備をするため、街へ買い物に行ったとき黒百合に見つかり、姫様はどこかへ連れて行かれたのです。不覚でした。あの時、離れてさえいなければ・・・・・。守ると誓ったのに守れなかった・…」
「助けようとかけつけたときには、もうすでに黒百合の姿はありませんでした。申し訳ありません」それまで平然としていた黒百合は、それを聞くや否や弁解しようとしましたが、王様は、
「黒百合、紀様に弁解の余地はない! 紀様が裏で何かしていることは薄々わかっておった。娘をどこへやった! 返答次第では二度と月の地を踏ますものか!!」そういわれると黒百合は笑い出し、
「王よ、お前の娘は私が殺した。首をちょいっと捻ったら、呆気ないものだったよ」それを聞くと王は激怒し、
「紀様はここから永久追放だ!! 娘を殺した報いを思い知るがよい。宇宙の塵となれ!!」その言葉で即、栄旧追放が決定しました。
「クソッ! 月の王め。覚えておくがいい。私は必ず戻ってくる。次はお前を殺しにな!!」黒百合はそう言い放ちました。
姫様を守りつづけた男の告白が終わりました。
男の裁判はどうなったのか------
それは、あなたのご想像にお任せ致しましょう。
ただ一言付け加えるなら、黒百合は二度と月の世界に戻ってきませんでした。なお、裁判の記録には、捕らえられた盗賊の中に女の名はなく、“盗賊達は王様に何らかの魔法をかけられた”となっております。
その夜開かれたパーティーの中に、ある3人兄弟が仲良さげに話しをしていたそうです。
あれから昂王子や盗賊達、女と性別を偽った男はどうなったのか、月を包んでいる深い闇は何も語ろうとはしません-------
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