I want to・・・

I want to・・・

あなたの優しい歌声と優しい笑顔



誰よりも優しいあなたの歌声


それは何日たとうと

何ヶ月、何年たとうとも

ずっと僕の心の中に残っている

あなたの優しい笑顔とともに



あの時

あなたはいつものように

いつもの場所で

いつもの歌を歌っていた


その歌に名前はない

歌詞もない

鼻歌みたいな感じだ


けど

あなたがそれを歌いだすと

歌に描かれている情景が自然に浮かぶ

歌詞がないのに歌の内容が伝わってくる



歌い終わった頃には

いつも僕は泣いていた

あなたはいつもその姿を見ては驚き

「なんで泣いているの?」と聞いてくる

僕自身もなぜ泣いているか分からなくて

「わからない」と返していた


いつもそんな感じだったけど

あなたとの時間が

僕はとても幸せに感じた

どんな時よりも幸せだった



でも必ず別れは来るもので

その時の別れは永遠のものだった

「また会えるといいね」

それさえも言わせてくれなかった


あなたはあの歌を歌いながら

僕の前から姿を消した

その時僕は初めて違う意味での涙を流した

「悲しみ」という意味をこめた涙を



もしかしたら

僕は既にこの結末を知っていたのかもしれない

あの歌をはじめて聴いた時から


だって

今感じている「寂しい」という感情と

あの歌を聴いて泣いた時に感じた感情と

すごく似ているから




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