クスクスの一つ一つこつこつと

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2005年11月08日
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僕は動揺していた。

全部僕が悪いのだが、妻は僕の母親をひどく嫌って
しまっていた。
何気ない母の一言一言にひどく傷ついてしまっていた。

「うちの息子は養育費を払っているから生活大変でしょう、だから当分
子供は作っちゃだめよ」
「京都に引越しするの?仕事はどうするの(妻の)?早めに仕事探したほうが
いいんじゃない」
「あなたのご両親なんで離婚したの?」


をする時間は確かに合った。しかしそれを僕は聞き流してしまって
うやむやにしていたことが原因だった。

後日僕は母に電話で話したけれどそのことが母にうまく伝わったかは
自信がなかった。


              ☆

「ああ、元気やで」僕はそっけなく言うしかなかった。

「ああ、そうよかった。家近くなんでしょ。呼んであげたら」

僕はため息をついて

「悪いけど、合わせるわけにはいかんのや」

その様子を見ておばちゃんとおばちゃんのお兄さんが割り込んできた。

「どうしたの?深刻な顔をして。びっくりさせようと思って

「わかった。あたしたちも聞いてあげるから。ちゃんと話してごらん。
あなたの言い分とお母さんの言い分両方聞いてアドバイスできることがあれば
してあげるから」

僕は今までのいきさつを3人の前で話した。
最初顔を真っ赤にして聞いていた母も少しずつ真剣に

話をしてわかったことだが、僕が電話で妻が傷ついてしまったと
伝えたけれど母は全くそのことに気づいてもいなかったようだった。

おばちゃんが言った。

「よくわかったわ。一番つらいのはあなたなのはわかる、でもこうして
お母さんに気持ちを伝えることができたから後はお母さんしだいね。
電話よりも手紙で気持ちを伝えることね。」

「今の二人を見守ってあげることが大切だと思う。別れた子供のことや
そんなことはあの子にはけして言わないこと。いうならクスクスに直接
言うことが大事だと思う。

母は神妙な顔でそのことを聞いていた。

たぶん母だけが一人できていたらけんかして終わりだったかもしれない。
おばちゃんとお兄さんに僕は深く頭を下げた。

帰りのタクシーで母は少し寂しそうな顔をしていた。
だけど少しでもこの状態がゆっくりでもいいから溶けてほしい。

店を開店したときに妻は母に電話を入れていた。
妻の精一杯の義理を通したときだった。

そのときの事を母が話していた。

母が電話にでたらしいが、それを父に伝えると一言、

「早く子供つくれ!って言っておけ」

周りにいた母や弟の奥さんは皆で目を丸くしたらしい。

その事をどこかで妻に伝えてあげたい。
僕は胸が熱くなって目頭を押さえた。





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最終更新日  2005年11月08日 15時36分39秒
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masashi25 @ コメント失礼します☆ ブログ覗かせてもらいましたm(__)m もし…
クスクス8784 @ Re:ほうでっか!(07/19) 優行扉さん >ほなら、そろそろお邪魔し…
優行扉@ ほうでっか! ほなら、そろそろお邪魔しようかな?
クスクス8784 @ Re[1]:ランチ(05/25) kansei_nさん もうすぐ日本酒揃えます…
kansei_n @ Re:ランチ(05/25) おや?何か新しい動き? 十三?…よく出没…

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