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文庫: 220ページ 出版社: 新潮社 (2007/11) 海、湖、川、池・・・。水がいっぱいあるものを目にすると、足がすくむ。 と高橋さんは言う。 分かるなぁ。ダムとか怖いもんねー。 台風の後の川なんか見ると「うわー、すげー水!こえー」って思いますもんね。 泳げるようになる為、電車の切符も腰の回転を利用して買う高橋さん。 レンタルビデオ屋でも、クロールの要領でゆっくり右腕を回し、ボールを投げるような体重移動でビデオを手に取った。 少しずつ少しずつ上達していく高橋さんであった。 筆者あとがき 先生との対談付きはい、泳げません
January 29, 2009
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内容(「BOOK」データベースより)夫婦水入らずでの欧州旅行を楽しんだ爽香と明男。フランクフルトで、爽香は女優の笹倉弥生、劇団主宰の喜多原光夫と知り合う。帰国後、爽香が出席したパーティ会場に二人の姿が。会場ホテルのトイレで喜多原が殺される。一方「G興産」社内では、爽香を退職に追い込もうと謀略を企だてる同僚が―。読者とともに登場人物が年齢を重ねる人気シリーズ第二十一弾。
January 29, 2009
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文庫: 253ページ 出版社: 宝島社 (2009/1/8) エーアイの普及に絡んだ話で、死体を検査した機械に生きた患者は入りたがらないのではないか、という問いかけに、白鳥はこう答える。じゃー患者がお亡くなりになったベッドに別の患者はのせないのですか、と。 あれは良くてこれは駄目、みたいな矛盾、精神的に矛盾していることって世の中結構ありますよねー。 不特定多数が使うレストランのカップや湯飲みはなんとも思わないけど、友達のおとん専用の湯飲みは絶対使いたくない、みたいなね。(笑) タンクローリーが絡んだ多重事故が発生。近くのコンビナートに引火爆発し大勢の患者が運び込まれる。 緊急発令し病院全体でICUをカバーし、トリアージが開始された。指揮はもちろん速水部長である。 あの時同様病院のホールは戦場と化した・・・。 委員会で辞表を叩きつける速水に対して、意外にも黒崎教授が出した決断は辞表の撤回だった。<登場人物メモ> 田口公平 藤田真琴 兵藤勉 神経内科教室助手 速水晃一 将軍 救命救急センター部長 如月翔子 オレンジ新棟ICU勤務 森野弥生 優しい先輩 花房美和 ICU師長 久保圭子主任 姫宮 猫田麻里 小児科病棟師長 千里眼 権藤主任 奥寺隆三教授 小児科 浜田小夜 小児病棟勤務 水落冴子 白鳥圭輔ジェネラル・ルージュの凱旋(下)
January 28, 2009
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文庫: 251ページ 出版社: 宝島社 (2009/1/8) ドア・トゥ・ヘヴンに水落冴子が担ぎこまれたところを読んだ時、え?デジャヴ?今読んでいるのは・・・、と表紙を確認しちゃいました。 こっちは同時期に、オレンジ新棟1階ICUサイドで起こっていた話なのね。なるほどー、こういう展開好きだなぁ。 そして、うほ!姫宮が救命救急に!危険だー! ああ、そういえば研修に来ていたって言ってたよねぇ。このことなのねぇ。 姫宮ってちょっと静ちゃんみたい。 少女の不審な死について、エーアイでの死因究明を求める姫宮。結果少女は虐待を受けていたことが分かる。 ドクターヘリ導入を検討推進している速水部長が業者と癒着しているという噂。共犯として花房師長の名前も上がっていた。 内部告発者をあぶりだす役に抜擢された翔子。 倫理問題審査委員会(エシックス・コミティ)にかけ真相を究明する。 将軍という渾名が付くことになった、城東デパート火災時の逸話を聞く翔子と姫宮であった。ジェネラル・ルージュの凱旋(上)
January 28, 2009
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文庫: 320ページ 出版社: 角川グループパブリッシング (2008/12/25) 挫折です。 2007年本屋大賞2位なのにね。 「太陽の塔」もそういえば合わなかったんだよねぇ。 その作家さんだったのか・・・。 京都を舞台に昔口調で語られた、昭和初期の物語、なのかな? それにしてもバブルの後がどうのこのって言ったしなぁ。
January 28, 2009
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文庫: 313ページ 出版社: 講談社 (2009/1/15) 文庫にて再読。 奥田さんのエッセイを読むと分かるけど、洋服のセンスがあって、それがこの本にも現われてるなー、と思いました。 そして、女性の気持ちがどうしてこんなに分かるんでしょうね。 「ひと回り」は奥田さんの作品で「マドンナ」というのがありますが、その逆バージョンといった感じでした。●ヒロくん 大手不動産屋の営業三課の課長に、若くして抜擢された聖子は夫に報告する。実家にも一応報告するが、そんなことより子供を期待しているのだ。 そして、給料もまた夫に差をつける形になったのである。 派閥や年上の男の部下からの嫌がらせに合い上司に相談するが、その上司も男を立ててやれ、などという。 取引先の前で恥をかかされた聖子はとうとうキレた・・・。●マンション 34歳独身の友人がマンションをいきなり買った。 その影響からか石原ゆかりもマンションが欲しくなってしまった。 大手生命保険会社だけに収入は安定しているが、結婚のことなどを考えると相当悩む。 情報誌を読み漁り、不動産屋からの情報をいくつか聞いているうちに、青山の物件に一目惚れしてしまった。 青山の2LDKにパノラマの夜景。その代償として洋服は安物しか着れなくなるし、外食も節制しなければならない。海外旅行なんてもってのほか。 モデルルームを見学に行くと、なんと秘書課の気に入らない小娘も親と見学に来た・・・。●ガール 広告代理店に勤め32歳になり、20代の頃のように皆にちやほやされることもなくなった。そろそろガールではなくなるのだろうか。嫌、女は一生涯ガールでいればいいのだ。●ワーキング・マザー 6歳の息子を抱えるシングルマザーの平井孝子36歳。自動車メーカーの総務部から久々の営業職へと異動となり奮起を燃やす。 残業があるときはどうするのか、ホームヘルパーはいくらかかるのか、職場の人間からの同情や遠慮が重なり合う中、息子には鉄棒を教え、キャッチボールの練習に精を出す。●ひと回り 老舗文具メーカー営業三課に入る新人の教育を任されることになった容子。 容子は入社13年目の35歳。 新人は男子で、なんと容子のタイプだった。 容子が若い女たちに嫉妬する日々が始まった・・・。ガール
January 27, 2009
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文庫: 260ページ 出版社: 文藝春秋 (2008/2/8) 金を使うのを許可する権限はあるが、自分で使う権限はない土屋先生。 土屋先生の調査によると、女が一番関心を持つのは、 1.おいしい料理の食べ放題 2.やせる方法 男が一番関心を持つのは、 1.どうやって女を手に入れるか 2.どうやって女と別れるか 男は女をもてあますことが分かっているのに女を手に入れたいという矛盾を抱えており、これが早死にする一大要因となっている。ツチヤの口車
January 27, 2009
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文庫: 478ページ 出版社: 幻冬舎 (2004/04) 内容(「BOOK」データベースより)貧困に喘ぐタイの山岳地帯で育ったセンラーは、もはや生きているだけの屍と化していた。実父にわずか八歳で売春宿へ売り渡され、世界中の富裕層の性的玩具となり、涙すら涸れ果てていた…。アジアの最底辺で今、何が起こっているのか。幼児売春。臓器売買。モラルや憐憫を破壊する冷徹な資本主義の現実と人間の飽くなき欲望の恐怖を描く衝撃作。 あまりにも可哀そうで、読んでいられず挫折…。
January 27, 2009
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文庫: 274ページ 出版社: 角川書店 (2007/9/25) 本書では美由紀の暗い過去が明かされる。 大変だったんだねぇ。 正体は明かさなくても別に良かったのに、なんて。(ネタばれあり) 美由紀が拘束され消されようとしている。 伊吹は美由紀を助けるべく、外務省の成瀬と行動を共にする。 伊吹たちは北朝鮮人民軍の変装で基地を攻める方法に出た。 基地では人身売買に武器を密輸している疑惑があった。 この事件の結果、美由紀の過去が露見することになる。 相模原基地から売られ、また戻され、やがて養護施設で育ち養子に出されたというのは本当なのか。 当時、美由紀を買った男は過去に殺人をも犯していた。 さらに麻薬組織を作り上げているとの情報を入手した美由紀は、その本拠地である群馬県の榛名山に向かった・・・。<登場人物メモ> 雪村藍 舎利弗浩輔 臨床心理士 嵯峨敏也 臨床心理士 伊吹直哉 成瀬史郎 野寺敏文 雑誌社 畔取直子 高原利行 防衛省調査課 蒲生誠 捜査一課 廣瀬正司警部補千里眼美由紀の正体(下)
January 26, 2009
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文庫: 285ページ 出版社: 角川書店 (2007/9/25) シリーズ第7弾。 潔癖症の雪村藍が再び登場。 嵯峨敏也や蒲生刑事に伊吹直哉が新シリーズ初登場。 今回は警察のお尋ね者になってしまった美由紀。というより今回も?(笑) 崖から転落し、記憶が飛んだ女性は、防衛省が追う、北朝鮮のテポドンの図面に関わっていた。 雪村藍の好みを言って近寄ってくる男が数人。偽サイトによるフィッシング詐欺の可能性があった。 怪しい製本工場では、軟禁状態で働かせられている外国人。 その会社は、週刊誌の内容を捏造し、売上げを伸ばす、という暴挙を繰り返していた。 隅田川の花火大会では、爆発事故が起きるという記事が事前に作られていた・・・。 事件は解決したが、とうとう美由紀は法廷に立たされ被告人となってしまった。 何かがあった時、ふと思い出す光景。あれは相模原基地の中にある団地なのか。 気になった美由紀は藍と一緒に見学に訪れるのだが、軍の暗部に触れてしまい窮地に立たされてしまうのだった・・・。千里眼美由紀の正体(上)
January 26, 2009
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文庫: 524ページ 出版社: 新潮社 (2000/01)内容(「BOOK」データベースより)建設コンサルタント・二宮啓之が、産業廃棄物処理場をめぐるトラブルに巻き込まれた。依頼人の失踪。たび重なる妨害。事件を追う中で見えてきたのは、数十億もの利権に群がる金の亡者たちだ。なりゆきでコンビを組むことになったのは、桑原保彦。だが、二宮の“相棒”は、一筋縄でいく男ではなかった―。関西を舞台に、欲望と暴力が蠢く世界を描く、圧倒的長編エンターテインメント。 ナナメ読みでした・・・。
January 23, 2009
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文庫: 324ページ 出版社: 角川書店 (2007/07) シリーズ第6弾。 旧シリーズのこととかにも結構触れていましたね。 無職の男女、京城麗香と鳥沢幸太郎がいきなり会社を設立し、事務所も借りて、会社用にベンツを盗んだ。 2人は、今度は光岡自動車に入り、ベンツを捨て、異様に目立つスポーツカー「オロチ」に乗り換えた。 求人で雇った韓国人女性はメフィスト・コンサルティングの工作員だった。 警察に連行される麗香を阻止する為に、なんと震度7クラスの地震が人為的に地域限定で発生。これもメフィスト・コンサルティングの仕業なのか…。 京城麗香は以前にも、ある事件に関わった西之原夕子であることが分かった。 うぬぼれ屋の自己愛性人格障害である夕子には、数々の詐欺容疑が掛かり指名手配中である。一時、海外に逃げていたらしい。 メフィストの陰謀により、質問に答えられないと水位が上る死のテストにかけられる美由紀と夕子。 やがて黒幕のジェニファー・レインが登場。 再度、人工的に起こさせる大地震を阻止できるのか…。 あとがき:本人<登場人物メモ> 舎利弗浩輔 臨床心理士 徳永良彦 臨床心理士 牧野高雄 臨床心理士 京城麗香(西之原夕子) 鳥沢幸太郎 吉永沙織 ジェニファー・レイン 福原昭義警部補千里眼堕天使のメモリー
January 22, 2009
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文庫: 332ページ 出版社: 角川書店 (2007/05) シリーズ第5弾。 展示してあったトヨタのF1を奪い逃走する男を、さらに奪い追いかける美由紀。 相変わらず無謀ですな。(笑) ○×問題の解答の裏技や作り手の心理には、なるほどと思っちゃいました。 酸素欠乏症を引き起こす時限式爆発物が高校に仕掛けられた。 酸素不足になり生徒が兇暴になる可能性の実験台にされてしまったのだ。 犯人は脳神経外科医の男。 高校では教師を公舎の外に閉め出し、籠城し独立国家宣言を出した。 世界史の履修問題やイジメの問題を根本に抱えていた。 独立国家ごっこと化した長期化した籠城の結末は…。千里眼の教室
January 22, 2009
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文庫: 346ページ 出版社: 角川書店 (2007/03) 再読。 シリーズ第四弾。 罵られても、裏切られても、友人のことを思い行動する美由紀は偉いね。 現実ではありえないだろうけど。 航空ショーの最中、核爆発を回避する為、核爆弾を積みミグに乗って地球の外に放出しに行く美由紀。 その混乱に便乗したのか計画的なのか、一機の攻撃ヘリが盗まれた。元自衛官の板村久蔵三佐が関わっている可能性が示唆された。 ミッドタウンタワーの31階では、会社に何者かが侵入し何かを調べているらしかった。 中国人らしき男たちが、馬鹿でかい望遠鏡の様なものを持ち込んでいるという情報。 美由紀の友人である高遠由愛香は、中国大使館に招かれ、ギャンブルのイカサマに遭い泥沼にはまっていた。 ギャンブルが行われている現場に由愛香の友人として潜入すると、そこにあの板村三佐がいた。ギャンブルで借金が嵩み、ヘリを盗んだのだ。 ギャンブルに狂った由愛香に巻き込まれてしまう美由紀。 目をやられて窮地に立たされる美由紀。板村三佐の自殺。 由愛香と共に再度賭場へ乗り込んだのだが、由愛香が中国人に撃たれてしまい…。<登場人物メモ> 徳永良彦 臨床心理士 舎利弗浩輔 臨床心理士 小平隆 国税局査察部 又吉光春 岩国庄治警部補 高遠由愛香 雪村藍 板村久蔵三佐 伊吹直哉一等空尉 遼 リャン 張 チャン千里眼ミッドタウンタワーの迷宮
January 21, 2009
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文庫: 277ページ 出版社: 角川書店 (2007/01) 再読。 シリーズ第三弾。 羽田空港で乗客の女性一人が飛行機から降りるのを拒んでいるので説得して欲しいとの要請が入り美由紀が駆けつける。 女性は洗面所で顔と手を洗い続けているという。友人の藍と一緒で不潔恐怖症だろうか。 女性の説得が終わると、山形県警から刑事が現れた。彼女が山形県で起きた山火事に関わりがあるという。放火の実行犯に公衆電話から指示を出したというのだ。公衆電話なんてとても握れないであろう彼女が何故。 何かがおかしい。多重人格障害なのか・・・。 東京で不明の疫病が発生。次々と病院に患者が運び込まれた。美由紀の友人である藍までも運び込まれてきた。 太平洋戦争末期に日本軍が開発した「冠摩」というウイルス兵器。 そのサンプルが撒かれた可能性があるという。 感染した際に中和する薬を研究していた施設に問い合わせればワクチンを作れるかもしれないと美由紀は考えたが、なんとその施設があったのは山火事のあった場所だった・・・。 アメリカ軍関係者に当時の状況を聞きだすため美由紀はハワイに飛んだ。 日本兵が自決する際に、ワクチン精製の情報が入ったマイクロフィルムが弾丸に込められていたことが分かってきた。 威嚇射撃をした弾丸が周辺の木々にめり込んでいる可能性に期待し移植された木を探す。 思わぬ事実を突きつけられた美由紀は友人を救うことができるのか・・・。<登場人物メモ> 舎利弗浩輔 臨床心理士 徳永良彦 臨床心理士 高遠由愛香 雪村藍 米本亮 国土交通省 篠山里佳子 西之原夕子 葦藻祐樹 警部補 山形県警 芳澤康彦将補 ジェフリー・E・マクガイア千里眼の水晶体
January 21, 2009
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今流行りの、インフルエンザA型に罹ってしまいました。職場で次々と罹る者が増えてきて、嫌だなー、と思っていたら、咽の痛みと発熱。早めに、と思って仕事帰りに医者に寄って検査してもらったのですが、高熱が出ないと検査をしても症状が出ない、と言われたのですが、折角なので検査をしてもらいました。ですが、インフルエンザではない、と言われ抗生物質をもらい、その日は即効寝ました。夜、あまり良く寝られずなんとなく熱も上がってきている感じがしました。朝起きてみるとやはり熱は8度5分。朝一で昨日の医者にもう一度行きました。「今度こそ結果を出してやるぜ」みたいな感覚で再度検査。8度5分も出て、インフルエンザじゃないと逆に嫌ですからねぇ。先生が目の前で見せてくれたのですが、反応するA型の線がみるみるうちに変色。これでやっと念願が叶いました。オイ先生曰く、高熱が出ると脳から、なんやらエキスが出るらしいんですよ、脳から鼻、咽へと。なので鼻に棒を突っ込んで鼻水を取って検査するんですねー。タミフルを飲みましたが異常行動は起きませんでした。たぶん・・・。やはり2日間は結構きつかったですねぇ。予防接種をしていたので、比較的軽かったみたい。医者の先生にも「摂取していない人はフラフラでしたよ」と言われました。5日間休んで、ぼちぼち映画を観たり本を読んだりしていましたー。皆さんお気をつけ下さいー。
January 20, 2009
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文庫: 306ページ 出版社: 双葉社 (1994/12) 母の親友が家に入り浸るようになってから、家中がおかしくなった。独身でとても素敵な女性だった。 父は彼女に熱を上げた。さらに大学生の兄までも・・・。 あれから25年が経ち、母が亡くなったことで、家と倉庫を壊した際に、人の骨が発見された。 当時、物置裏の庭を造園した業者に連続殺人鬼の男が勤めており、その男も仕事に来ていたことがあった。今回の白骨死体に関係あるのだろうか・・・。 犯人は拘置所で自殺しており、本人に聞くことはできない。 だが、兄妹は知っている。きっと母が殺したんだろうと・・・。懐かしい骨
January 14, 2009
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文庫: 275ページ 出版社: 角川書店 (2007/01) 新シリーズ第二弾。再読。 フレキシブル・ペリスコープ、自由な形に曲げられる潜望鏡で作られたステルス・カバーで、トマホークミサイルを包み込み、肉眼では見えないミサイルが完成した。 日本の主要企業が株価暴落を受け、日本が攻撃される可能性があると、国家安全保障会議が開かれた。 幻景の地区、ファントム・クォーターに連れて来られた美由紀。 小さなゲーム機を持たせられ、それを頼りに行動する。 ゲーム機が発する指令を元に、見知らぬどこの国かも分からない場所で、認知的不協和を使い意識を集中して「ある物」を捉えた。 美由紀はロシアマフィアが購入したステルス・カバーの実験台にさせられていたのだ。 なんとか危機を脱出し、危機に晒されているのが日本であるという確信を得た。 美由紀が気付いたのは、台風が接近と、和歌山のかつて真珠湾と呼ばれていた志摩半島の南が関係しているかもしれないということだった。 テロ攻撃に真っ向から立ち向かうべく美由紀は行動を起す。<登場人物メモ> 高遠由愛香 雪村藍 舎利弗浩輔 臨床心理士 徳永良彦 臨床心理士 朝比奈宏美 萩庭夕子 研修生 水落香苗 厳島咲子 占い師 広門友康空将 佐々木洋輔 防衛政策局 千里眼ファントム・クォーター
January 13, 2009
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文庫: 284ページ 出版社: 角川書店 (2007/01) 再読。 新シリーズ第一弾。 美由紀が取った行動により責任を取らされる板村久蔵三佐。美由紀は無断で救難ヘリを飛ばしたのだ。 そして、美由紀自身も自衛隊を除隊した。 その後美由紀は、臨床心理士を目指すべく日本臨床心理士会の門を叩いた。 F15パイロットで鍛え上げられた動体視力のおかげで、人の表情を瞬時に見分けられる技術は、通常の人間より早く上達した。 ある男が外回りの営業をサボり、大崎の民間飛行場の管制ビルの屋上で景色を眺めていると、出入り口のドアが閉まって空かなくなってしまった。うろうろしていると自殺するものと勘違いされ、一帯が騒然となっていた。 その状況をテレビで見た美由紀は、彼が危険だと判断し現場へ向かう。 あの状況では自殺したくなくとも、飛び降りなくてはならない心理に駆られてしまう可能性があった。 現場に着くと警察や、説得の為に駆けつけた日本臨床心理士会の人間もいた。 美由紀は近くにあったヘリを勝手に飛ばし、ビルの屋上へ乱暴に着地し男の説得に成功した。 この一件で、臨床心理士になる夢も消えたかと思った美由紀だったが、意外にも男性を救った功績が認められ、とうとう臨床心理士の資格をもらうことができた。 それから1年後、フリーライターが書いた、旅客機墜落を予言する情報が気になり、調査を始める。 自作自演に麻薬の精製が絡んだテロを防ぐべく、美由紀は行動を起すのだが、黒幕は意外な人物だったのだ…。 そして、飛び立った旅客機には、高度600メートルを切ると爆破装置が起動するように仕掛けられていた!<登場人物メモ> 岬美由紀 笠島雄介 精神科医 嘱託医 高遠由愛香 友人 尾道隆二 防衛省人事教育局長 板村久蔵三佐 仙堂芳則空将 舎利弗浩輔 臨床心理士 朝比奈宏美 七瀬卓郎警部補千里眼the start
January 13, 2009
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文庫: 287ページ 出版社: 集英社 (1998/08) 再読。 「しかばね台分譲住宅」はサイコーですね。ラストの3行で大爆笑できますよ!(謎)●鬱積電車 仕事帰りの電車の中は鬱積していた。 会社員にOL、老人に子供に学生、ミニスカートの女性とそれをジロジロ見る男達。 それぞれ考えていることが鬱積しているところには、過って自白ガスが撒かれてしまった…。●おっかけバアさん 倹約家の主婦が、俳優に熱を上げ芝居を観に行く回数が増えた。 ファンクラブにも入り、仲間たちと競い合った。 徹底した節約により食事もろくに取らなかったバアさんはとうとう倒れてしまい…。●一徹おやじ 年の離れた男の子が産まれ、姉はやっと父の野球地獄から開放された。 幼い頃から野球漬けにし、小学生の時とうとうプロ野球養成ギブスを作り、弟に着させた。 高校、大学へと野球漬けにされた弟の運命は…。●逆転同窓会 定年退職した教師達が集まる同窓会が定期的に開かれていた。 たまには教え子でも呼んでみようか、という案が実現され…。●超たぬき理論 小さい頃に田舎で見たタヌキらしい生き物を見てからタヌキに魅了され、なぜかUFOの話へと繋がっていく・・・。●無人島大相撲中継 船旅の途中、船上で火災が発生し、無人島に避難した。 救助を待つ間の唯一の娯楽は、過去の取り組みをすべて、ラジオ中継のまねで記憶しているおやじの語りだった。●しかばね台分譲住宅 「ひっ、なんでこんなところに死体が…」 早朝、死体を中心に輪ができていた。 「なにをこんなところで死ななくてもね」 「ニュースにでもなったらこの一帯の土地の値段が下がっちゃうじゃないの」 「いっそのこと隣の黒が丘分譲住宅の方に運ぼうか」 一瞬全員固まったが、一致団結し行動に出た!●あるジーサンに線香を 試験的に若返り実験に協力することになった。 だんだんと若返り、日々付けていた日記は「わし」から「私」へ。さらに「ぼく」へと若返っていった…。●動物家族 中学生の肇は、自分以外の人間がすべて様々な動物に見えるようになっていた。最初は人間の姿なのだが、自分から見た印象により色んな動物に変化するのである。あとがき解説:真保裕一怪笑小説
January 12, 2009
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文庫: 274ページ 出版社: 文藝春秋 (2004/06) ●月を見に行く 資産家に囲われた生活をしている美輪子が、子宮がんかもしれない、と心配になって医者に行くと、医師からは年齢による一時的なホルモンの異常ではないか、と言われた。 会計待ちをしているときに少し話しをした若い青年が、病院を出て歩いていると後ろから声を掛けてきた。 一緒に食事をすることになり、色々と話をしていると、婚約者に死なれたらしい彼は急に泣き出した。 そして、自分のせいで死なせてしまったという事故の話を語り始めた・・・。●蝋燭亭 カウンターだけの料理屋にいつも通ってくる立原が珍しく若い女性を連れてきた。その娘は知的に障がいがあった。 数日後、立原はその娘を連れて田舎に帰ったのだが・・・。●天の刻 まだ47歳なのに死に支度をする蕗子。検査で影が見つかり小さい腫瘍を切除する簡単な手術なのだが、いろんなことを考えてしまった・・・。●襞のまどろみ 多恵は常にけだるい睡魔に襲われていた。 夫にも「きみは、いつだって眠そうな顔してるね」と言われる。 いつもぼけっとしている多恵に嫌気が差したのか、夫は別の女を作った。 やがて離婚をし、スキャンダルで落ちぶれていた作家と知り合い・・・。●堕ちていく 夫の友人と深みにはまる・・・。 そして、妊娠。子供ができないまま40歳を過ぎていて、こんなかたちで妊娠とは・・・。 相手に話すと「4人で育てればいいじゃないかと」・・・。●無心な果実 男に飽きがくると、水気の多い果物が食べたくなる。今回は枇杷だった。 33歳で離婚した後、数人の男と付き合ってきた。 古くからの友人には、一緒にソウルに行かないかと誘われ・・・。天の刻(とき)
January 12, 2009
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文庫: 359ページ 出版社: 集英社 (1999/02) 再読。 「マニュアル警察」と「ホームアローンじいさん」には相変わらず笑っちゃいますねー。●誘拐天国 塾やらお稽古やらで、まったく孫と遊べない爺さんは、仲間の協力を得て孫を「誘拐」することに。 孫が通う幼稚園の仲間もついでに誘拐し、一緒に遊ばせる。 身代金も一応要求した。 20億円をパトカー一台ずつに載せるよう指示を出し…。●エンジェル 核実験の影響からか、離島で新種の生物が発見された。 「エンジェル」と命名された。 エンジェルはプラスチックなどの石油製品を好んで食べた。 やがて特別保護動物に指定されたが、あらゆる都市で大繁殖し…。●手作りマダム 手作りのソーセージやらクッキー、雑巾のようなランチョンマットに妙な絵と、近所の夫人がよこすものにはろくな物がない。しかも、きちんと使っているかどうか、突然確認にくるから厄介だ。●マニュアル警察 女房を殺し自首しに警察へ来たのだが「おい、こういう場合はどうすりゃいんだ」と傍らの同僚に聞いている…。 「規則ですから」と自首してきた男は、手続きに振り回された。●ホームアローンじいさん 家族がフランス料理を食べに出掛けた。じいさんは口に合わないからといい留守番をすることに。 だが、実際には孫のAVを観るという目論見があったのだ。●花婿人形 テレビは一日1時間NHKのみ、マンガや雑誌も駄目、音楽もクラッシック以外は認めてもらえなかった…。 やがて結婚することになり、披露宴中に大便がもよおしてきたのだが、こんな時はどうしたらよいのか母に教えてもらってない…。●女流作家 スーパーキャリアウーマンを描いた物語を連載中の作家が妊娠した。 妊娠の為、連載中止というのもなんともなあ、と編集者は思う。 そして出産後はカトンボの様な夫が主夫となり、執筆を再開するのだが…。●殺意取扱説明書 殺意を簡単に手に入れることができるという『殺意取扱説明書』なる本を古本屋で買った。 殺意の初期化とか殺意の調整などと書いてある。 すぐに大嫌いな女が浮かんだ…。●つぐない 無愛想な妻と娘を持つ栗林家の主人がピアノを覚えたくて講師を雇った。 やがて、3ヶ月後の発表会に出たいと言い出した。つぐないをしたいのだという。 出場者は小学生とはいえ、時間的に無理があった。 みっともないからやめろ、と妻は言う。 ピアノコンクールに出たがる夫の理由には、右脳と左脳が絡んでいた。●栄光の証言 残業を終え夜道を歩いていると、路地で男同士が揉み合っていた。 翌日その場所で殺人があったという。 警察に目撃情報を伝えるが…。●本格推理関連グッズ鑑定ショー 殺人事件に使われた心張り棒をテレビの鑑定番組に出演し評価してもらうが…。●誘拐電話網 誘拐犯が両親を脅迫するのを咎め、まったく別人のところに当てずっぽうで電話をして身代金を要求した。「お前のせいで子供が死んでもかまわないのか」と。 やがて、脅迫電話は連絡網の様に次々と繋がっていき…。★巻末特別対談:京極夏彦vs東野圭吾 東野圭吾さんの作品『秘密』は、お笑い路線の短編として書き始めたら、お?これは、と思い長編にして、気付いたら泣ける作品に仕上がったのだという。毒笑小説
January 8, 2009
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文庫: 233ページ 出版社: 角川グループパブリッシング (2008/11/22) 姫宮が碧翠院に来てから死亡する患者が増えていた。 だが、姫宮が非番の日に起っていた。 なにかがこの病院で起きている…。 そして、皮膚科医の白鳥は素性を明かす。さらに姫宮も? 二重請求、シャトル病院、娘の敵、Ai画像、自殺サイト、ある男をおびき寄せる為の麻薬裏取引の理由とは…。 下巻は全体的にホラーチックでしたね。螺鈿迷宮(下)
January 7, 2009
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文庫: 222ページ 出版社: 角川グループパブリッシング (2008/11/22) ほえ?白鳥が非常勤医師!? そして、どうしてもダンゴ親父白鳥は誰かしらに平手打ちを食らう運命ですね。(笑) 舞台は東城大学医学部発祥の地、碧翠院桜宮病院。東城大学とは兄弟のようなものだという。 姫宮のドジっぷりには笑っちゃいました。 ナースのお仕事のミズキありさを思い出します。 前作の終盤で、姫宮が研修に来ていたとウワサに上っていましたが、それがこの姫宮だったのですね。再読したのですぐ分かりました。 そして小夜を養女として一時期面倒を見た巌雄院長も登場。 同級生別宮葉子の潜入取材のお手伝いということで、碧翠院桜宮病院にボランティアとして入り込むことになった医学生の天馬大吉。ホスピスをはじめ、終末期医療に画期的な試みをしている病院だという。 その病院のことを調べていた男が行方不明になったのだという。 碧翠院は末期患者などに仕事を与え、その分の報酬は治療費から差し引くという形を取っていた。悪く言えば搾取。良く言えば仕事を与え本人に生きがいを持たせていた。 ボランティアに入ったはいいが、でかい図体で桃色眼鏡のドジ看護師姫宮のせいで階段から落ち、右手を骨折してしまった大吉。 ドタバタボランティアはこの後どうなるのか・・・。
January 7, 2009
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文庫: 299ページ 出版社: 宝島社 (2008/9/3) 再読。 スカイレストラン『満天』での忘年会を終え、頭にティアラを載せた浜田小夜と如月翔子が家路に向かう途中に寄ったバーでは、伝説の歌姫水落冴子が歌っていた。だが、冴子が突然吐血してしまう。 小夜と翔子は救急車に乗り込み、半ば強引に自分達の勤める大学病院へと冴子を搬送した。 2人が取った行動に組織人として釘を刺しつつ褒める田口先生。 特別室を手配した田口が冴子の面倒をしばらく見ることになる。 彼女は末期の肝硬変。血を吐いても歌い続ける小夜啼鳥(ナイチンゲール)だった。 「あんなやつ親じゃない」という牧村瑞人の父親とは1週間連絡が取れない。片目を失うかもしれない為、病状の説明をしなければならなかった。瑞人はまだ中学生なのだ。 担当看護師である小夜が、瑞人の外出許可を取り一緒に父親に会いに行く。 同じく佐々木アツシ少年5歳も、瑞人と同じレティノ(網膜芽腫)だった。アツシ少年は、アニメのカエル宇宙人に影響を受け、軍隊口調で話す。 MRI検査が怖いアツシ君は「怖くなったら泣いてもいいでありますか?」と。 アツシ君たちの愚痴を聞いてほしいとの小児病棟からの依頼で、愚痴外来小児科版が開始された。 小夜は瑞人の父親に呼び出され承諾書を取りに行くが、部屋の中に連れ込まれ襲われそうになる。 翌日その父親が殺された。部屋の四隅には取り出された臓器が置かれていたのだ…。証拠隠滅の為か、部屋には掃除機がかけられていた。 ロジカルモンスター白鳥の登場にアツシ君は「変なヤツ、であります」 非常識な女医内山聖美は瑞人に「当初は片目だけ摘出するはずだった予定が両目になった」と勝手に告げてしまう。瑞人は大暴れし、アツシ君はおお泣き。 アツシ君に自分も義眼だと嘘を付いたことで、言い合いになり小夜に頬を張られるダンゴおやじ。 小夜と瑞人の共犯説。歌と脳の関係。オートプシー・イメージング(死亡時画像診断)通称Ai、デジタル・ムービー・アナリシス(DMA)を用いて事件に迫る。
January 7, 2009
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文庫: 449ページ 出版社: 光文社 (2005/3/10) 「お客様の声は、神様からのひと言」が珠川食品の社訓だ。 カップ麺「タマちゃんラーメン」などを扱う会社を舞台に繰り広げられる一冊。 営業部から、頭が禿げると噂の「お客様相談室」に異動になった中途入社の涼平。 何をやったらいいか考えあぐねていると「虫が入っているぞ」という苦情の電話を取らされた。 やがて脅迫して金をふんだくろうとするヤカラ、暇つぶしのイタズラ電話など、様々な相手の対応に追われた。 そして副社長から直々に交渉を頼まれる。 旨いラーメン店の味をカップラーメンに商品化するにあたり、ラーメン屋の主人に許可をもらってきて欲しい、というものだった。何度か別の人間が交渉に行っているが失敗に終わっているらしい。 だが、そのラーメン屋の主人は、とことん性格が歪んでいる親父だった。私語禁止、香水禁止の堅物親父を口説き落とせるのか…。神様からひと言
January 7, 2009
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文庫: 295ページ 出版社: 新潮社 (2007/02) ●やまざくら かつての不倫相手の妻が死んだ。 あの頃を思い出し、先生に会いたくて、香典を持った。●縁 えにし 熱にうなされていると、子供の頃遊んだ「のんちゃん」のことをふと思い出した。 勤めているスナックでは39歳と偽っている彼女は、常連客の吉崎と深い中になっている。 その吉崎に「のんちゃん知ってる?」と聞くと、のんちゃんは君じゃないか、という言葉が返ってきた・・・。●坂の上の家 家で翻訳の仕事をしていると、周りで何かの気配を感じる。 母が死ぬ直前まで作っていた箱庭の人形見たさに・・・。●夜は満ちる うつ病がひどくなり歩けなくなってしまった夫は、風呂にも入るのを嫌がり、身体も拭かせてくれないので非常に臭い。 仕事もせず、ほとんど動かないが食欲だけはあった。まるでトドのようだ。 あんなに読むこと、書くことが好きだったのに・・・。●イツカ逢エル 父が死に、親戚の家に行くと懐かしい猫がいた。 酒を交わしながら、皆と父の話をする・・・。●蛍の場所 5つ年下の愛人は2年前に死んだ。売れない役者だった。 その妻が突然会いたいと言って来た。 奈津子が執筆した小説に出てくる蛍の沼にそっくりなところを見つけたという話だった。 妻は2人の関係を知っていたのだろうか・・・。 そして沼に行ってみると・・・。●康平の背中 資産家の柏木に料亭に呼び出され、食事をしていると死んだ愛人の亡霊が見えた。 そして柏木に求婚され・・・。夜は満ちる
January 6, 2009
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文庫: 324ページ 出版社: 講談社 (1996/11) 再読ですが、結末が分かっていても引き込まれますね。 分かっていて読むのといろいろと見えてきますね。 この結末にはびっくりですねー。 ミステリー史上歴史に残る作品になるんでしょうね。 乳房と下腹部を切り取られた死体。猟奇連続殺人。息子の部屋のゴミ箱から血の付いたビニール袋を発見し疑いを持つ母親。 犯人に姉を殺された妹と元刑事がお互い協力し、姉が犯人と知り合ったとされるバーをはじめ、数々のバー巡りをして犯人をおびき出す作戦に出た。 非常に危険な賭けだった。何せ相手は精神異常者なのだ。 庭に埋めた一部と撮影したテープや車から次第に犯人が浮かびあがってはきたが、警察が犯人に行き当たる前に事件は動く…。殺戮にいたる病
January 5, 2009
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文庫: 537ページ 出版社: 新潮社 (1995/01) 前半面白かったんですが、途中からダレちゃいました…。 雑誌記者の高坂昭吾は台風の最中ひとりの少年を拾った。自転車がパンクしたらしい。 途中でマンホールがめくれ、子供が落ちたらしく、父親が賢明に探していた。子供は出かけたまま戻らない猫を探していたという。 自転車の慎司少年は、他人の体に触れたり、近くにいるだけで、過去を読み取れる能力を持っていた。 さらに、無機質な物に対しても、誰かが触った時の記憶を読むこともできるのだ。 少年はマンホールを触るといたずらをしていったやつらの詳細が分かったという。 やはりふざけ半分で蓋を空けて行った馬鹿なやつらがいたのだ。 後日、慎司少年の超能力はすべてペテンだ、という男が現れた・・・。龍は眠る
January 5, 2009
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文庫: 276ページ 出版社: 双葉社 (1993/07) びっくりしたり、恐怖を味わったりできる短編の鬼?小池真理子さんの玉手短編集。 「死体を運んだ男」・・・これはちょっと許せないイタズラの話です。テレビのどっきりなんかで、人として許せない設定がありますよね、そんな感じの一編でした。●梁のある部屋 両親を早くに事故で失い、アルバイトをしながら病気の妹を支えつつ大学を卒業し、ジュエリー店に就職した。 そのジュエリー店の社長令嬢と結婚することとなった史郎。 独身最後のお遊びのつもりで、バーでひとりの女に声を掛けた。 嫌なことがあったので、父の別荘にひとりで行ってゆっくりしようと思っていた彼女を、婚約者が独身最後の旅行に出かけているのをいいことにマンションに連れてきた。 マンションには、婚約者の希望で天井に大きな梁が掛けられていた。 彼女と結ばれ史郎が目覚めると、彼女の姿がなかった。 だが、一階のリビングに下りてみると・・・。●喪服を着る女 夫が病気で亡くなりそうだといい、喪服を作りにきた女性は朝比奈画廊の朝比奈園子だった。 8歳の息子が「ママが喪服を作ろうとしているのは、ママがパパを殺そうとしているからなんだ」と妙なことを言い出した。 その夫の病気は○○だった・・・。●死体を運んだ男 稽古場を持てない劇団員たちが我が家にたむろしていても、郁夫は文句ひとつ言わなかった。団員のひとりでもある妻の為だ。 その妻が若い頃付き合っていたという男に突然遭遇し、付きまとわれた挙げ句、家に押しかけてきた男を花瓶で殴り、殺してしまった・・・。 話し合った結果、死体を始末することにした。 郁夫が車のトランクに入れた死体を運んでいると、色々と考えていたせいか対向車と接触事故を起してしまった。 結構な事故になってしまった為、相手の男は警察を呼ぶ、と言っている。呼ばれれば車を調べられトランクの死体に気付かれてしまう。 郁夫は無我夢中で落ちていた石を掴み、男の頭を・・・。 だが、実際は・・・。●老後の楽しみ 結婚生活40年。気晴らしの為に鎌倉鶴岡八幡宮へ行く芙美子。 そこで知り合った夫婦に誘われ昼食を伴にする。 その後も地元での付き合いが続いた。 そして、芙美子がいつものように外出していると、お酒を飲みすぎてそのまま寝込んでしまった。 朝起きてみるとなんと自分の家が家事になっているニュースが流れ・・・。●団地 価値観の違いでいつも喧嘩になる絵里子と隆彦。将来団地に住むのがいいか悪いかの議論だった。 そんな矢先、団地の一角にある写真店の雇われ店長に恋をしてしまった。 そのことがばれて隆彦とは距離を置くようになった。 だが、写真店の店長は突然豹変し・・・。●霧の夜 ペンションを経営している留美子の下に、かつて不倫をしていた若い男八木雄介が突然訪れて、金を要求してきた。 払わなければ以前のことをばらすという。 厨房に入ってきて留美子の身体をまさぐりだした。 留美子は包丁を手繰り寄せ、雄介の背中を刺した・・・。 偽のダイヤを売りつけた相手が暴力団の女だったことで、追われていると言っていた。 どうせ殺される運命の男だったとしたら・・・。と考えていると、なじみの客が突然車でやってきた。しかし、何やら病気のようでとてもぐったりしていた・・・。 客を寝かせ、車を借りて死体を運ぼうとトランクを開けると・・・。恐怖配達人
January 4, 2009
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単行本: 342ページ 出版社: 集英社 (2001/10) 再読。 1970年代後半から1980年代後半に掛けての、奥田さんのエッセイみたいな青春小説。 この時代の世相や流行物などを挟みつつのんびりと進みます。 主人公は名古屋から上京し、東京で社員5人の小さな広告代理店に勤める田村久雄。 ウォークマン、Wカセットデッキ、ルービックキューブ、ジョン・レノン、キャンディーズ、いのしのえりー、江川卓、ゴースト・バスターズ、ブラック・レイン・・・。 となんとも懐かしいですね。 ソウルオリンピックの時って、日本からは名古屋が手を挙げていたんですね。知らなかった。 名古屋オリンピック・・・て、こりゃまた冒険したなぁ。東京物語 文庫
January 4, 2009
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