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天使と悪魔、、人の心の中には、どちらも存在しますよね。いつも、天使のようにうららかでありたいぃ。。って、心の闇は、人類の必要悪なのかもしれませんね。だって、この闇の存在に気がついた人間が、そのマイナスなエネルギーから、文学、音楽、など芸術面で素晴らしい作品を残してきたからでーす。でも、凡人にとっては、、これは目を瞑ってしまいたくなる部分でござる。。。知性、理性、、を、身につけ、背筋を伸ばして歩いていても、、なかなかそれが消滅することはない気がするのですが、、、。ま、普段は、なかったこと、気がつかなかったこと、、にして、生きております。(笑)でーー、わたしは、今までに、、この底なし沼に沢山の音楽を投げ入れてきた気がします。いつか、その淵から天上の音楽が鳴り響きますように、、と。。願った、、って、わけでもないのですが、、。この底なし沼には、沢山の本も投げ入れてきた気がします。。いつか、聖書になって浮かび上がってくる、、とは、、思っていませんけどね。ジョビンの音楽は、たぶん、音楽的には非常に凝っていて、きちんと構成された音楽なのではないかな、、と、思うのですが、そのサウンドは軽やかで、叙情豊で、、リスナーの心の柔らかな部分を刺激する。ジョビンと言えば、夏仕様なのですが、ジャズ仕様のジョビンは秋風や、冬の嵐も仕込まれてることも多い。去年気に入ってた、Fred Hersch plays Jobim / Fred Herschは、奇数曲、偶数曲で、陰影がはっきりしてて、個人的には奇数曲が深海魚になれて好きだったな。一年中聴けちゃう、マイダーリン、ボラーニのFalando De Amor(愛の語らい)/Stefano Bollani Trioも好きであったりするのですが、このアルバムにも居る、力強いベースAres Tavolazziも参加するイタリアの伊達男によるジョビン集でっす。ギター、ピアノ、ベース、ドラムって、変則な感じ。ギターとピアノの関係は、かなりの比重をピアノにもあたえて居て、コリーダー的な感じ。ピアノが変わり者のダニロリラなので、なかなか、面白いことになってます。ジョビンの曲が、7曲、スタンダード、メンバー曲等で、13曲。日本人的感性と情緒にぴったし来るジョビンのHow Insensitive は、ギターとピアノがソロをとります。スイングするパートとうまく組みこんで、ひねった演奏。ギターもピアノも透明感ある美しさと、、チクリとひっかかる棘を持ってます。ストリングスがかぶって、Sem Voc? は、2人ともひたすら美しく、切なく、優雅。2人で、ステップをふむようなBerlinの Change Partners。ゼペッテラの間とそこに宝石を埋め込むようなリラのピアノ。ゼペッテラのオリジナルで、Rememberingもストリングがかぶって、優雅に。交互にテーマを奏でるWave 。ギターも歪ませたりして、少し尖ったロックな雰囲気で。一転、淡々と、Corcovado。シンプルな音の運びにうっとりする。やっぱり、女の子だな、こういう綺麗な演奏は文句なく泣けます。はい。ピアノソロで送るクラシカルで重厚なイパネマの娘、ロマーノオリジナルでご本人のアルバム「Corners/ Aldo Romano」でも演奏してた哀愁の塊Petionvilleをベースフューチャーでピアノトリオ演奏。ベースのピチカートソロの?guas De Mar?oは意表をつきます。ダニロリラオリジナル、Crepusculeは、ストリングスもかぶさって、夕暮れ時の美しい風景をみるよう。リラの流麗なピアノ。 Lontananzaもロマーノの曲で、ゼペッテラが美しい。切ないフレーズ、メロディが満載です。ゼペッテラのオリジナルでThe Night, The Music And You は、ストリングスがかぶって、これも切ない。星空の瞬きのようなリラのピアノ。Dindiのテーマが流れはじめ、ギターが重なって、天上の音楽となる。ジョビンの居る天国に舞い上がるように、、最小限の音で。。リラのピアノも切なく、歌う。。天国から、お礼の花びらが、舞い降りてきて、、おしまいですね。やはり、Docter3のピアニストダニロリラ、綺麗綺麗だけではなく、毒も含まれてます。個人的には、もうちょっと統一感があってもよかったかなぁ。。って、思いますが、このメンバーは、わたし的には驚き桃の木、山椒の木、って、感じで、お得な一枚でした。残暑の中、猛暑が少しでも和らぐように、、願いを込めてかけました。日中は、暑くても、、朝晩に秋をみるようになりました。。1. How Insensitive 2. Sem Voc? 3. Change Partners 4. Remembering 5. Wave 6. Corcovado7. The Girl From Ipanema8. Petionville 9. ?guas De Mar?o 10. Crepuscule 11. Lontananza 12. The Night, The Music And You 13. DindiFabio Zeppetella (g) Danilo Rea (p) Ares Tavolazzi (b) Aldo Romano (ds)ブラジルといえば、、ブラジルの人気ギターリスト、トニーニョオルタが来日します。なんと、ヤンソントリオ+ウルフと日がかぶさります。って、、放し飼いとも、、かぶるって、、ことだ、、。(汗)なあんて、家人といろいろすることがあって、、お家で軟禁状態だったンですが(笑)、、そんな間にもジャズ批評157号がでました。ヨーロッパのピアノトリオの特集です。でも、このブログ的には、5頁に渡る「Fabio Bottazzo」さんのインタビュー記事じゃ。これは、、また、ちがう機会に。いぇ~~い!そんでもって、夕方、近くの本屋さんに、雑誌を取りに行ったら、、なんと、財界にいがたが既に売ってた!なんだ、いつから売ってたんでしょう。立ち読みできない長さでしたので、お持ち帰りしてみました。んじゃ、退散♪
2010年08月26日
とても良いお天気でしたーね。勘違いしてて凹むことはあったけど、、それは、がんばって挽回しよ。(-_-);;1日好きな音楽かけながら、好きな事して、ちょっと用事から帰ったら夕暮れ時になってました。ぼんやり夕暮れの空を眺めながら、想い出や想いを思いめぐらして、、迷路に迷い込んだ気分。夜のお出かけはなくなったので、簡単なご飯の後は自分の時間がいっぱい。。休日のこんな時間帯、、ぼんやり、ゆったりしたくなるのは誰でも一緒。でも、独りの事は珍しいので、こういう時間にジャズをかけることは少ないのね。何にしようかな。。って、思って、、思いだしたのがパオロフレスの新譜。って、いってもリリースは随分前です。ええと、、ご存じ、イタリアのマイダーリン♪だすだす。。とても、多作で積極的な人でいろんなスタイルのアルバムをだしています。このアルバムは、もう25年以上は同じメンバーで活動続けているPaolo Fresu Quintetからのアルバムなので安心路線。正直に言うとね、外れはないのですが、安定してて逆に刺激も少なかったりして、なんとなくサウンドが予測できるので(えらそうですみません)買ったり買わなかったりしちゃうのです。フレスは、去年ECMから出した「Chiaroscuro 」が大変お気に入りだったりします。結局悩んだけど、買っちゃった。(笑)一言でいうと、あなたと夜と音楽と、、そしてシネマスコープ。。って、感じの大人の雰囲気♪今日書かなくてどうするねん。。映画の為のサウンドトラックなのですが、音楽全部をこの3曲にギターのGuestがはいるものの「 Paolo Fresu Quintet」で担当してます。なんと、映画全編 Paolo Fresu Quintet。全曲、フレスの作品で、アレンジのようです。検索した通販サイトのインフォによると、、「ちなみに映画は2006年に欧州で上映されたStefano Landini監督によるイタリアのジャズ・ミュージシャンをテーマに、第二次大戦下のファシズムの下におけるミュージシャンの苦悩と活動を描いたというものとのことです。」って、ありました。やっと、、ライナーの中の写真と繋がってきました。(^_^);;オープナーAscensore Per Il Paradisoは、ミュートトランペットとサックスによる陰鬱なメロディから。。その救いようのない暗さは影のように沈み込んで心をとらえます。続くGio' Cervi's Bluesは動きのある曲はバップテイストで絶妙な間合いが。。プチプチ雑音が入って、レトロなラヂオか古いレコードのような雰囲気をかもし出す When Dad Is Coming、フレスらしい哀愁と歌心に溢れた演奏。。Gio' Cervi's Balladも静かに美しいバラードで、ピアノ硬質な響きが切なさを誘う。思いっきり、ジャズテイストたっぷりなSo!。フレスの演奏はハードボイルドでかっこいい。 Dark Themeは、聞き覚えのあるメロディ。(わたしの頭の中にはネコ目が浮かぶのだ。。)文字通りビターな演奏。Cool Blues、、ほんと、そのままクールです。ハイ。Fast Upもアップテンポで仲のよい阿吽の演奏。しかし、、真っ当に吹いてるフレスはキュウっとタイトでかっこいいです。Gio' Cervi's Anatoleも明るく躍動感があり、ジャズ好きの心を揺さぶる楽しい演奏。Gio' Cervi's Ballad のセットセッション。スタジオセッションよりゆったりした感じかな。Sette Ottavi、ちょっとシリアスな始まりから、テンポを操って躍動感、そしてギターを加えてクールで繊細な感じに流れていきます。Nightingale Songはそれはかわいいらしいピアノとミュートが奏でる優しいバラード。遠くを見つめるようなトフレス。言うなら癒しの空間。Gio's Cervi's Bluesのセットセッション。いや、何気にかっこいい。ハイ。恐怖をあおり立てるようなフリーの演奏でThe Shooting。最悪の場面が。。。。。頭に浮かぶ。恐ッ。最後はGio' Cervi's Anatoleのセットセッション。ギターも入って、より軽快に多彩に楽しく終了。映画の場面を想定してるオーソドックスなジャズです。演奏はスリリングな場面もあるけど、やはり長年の阿吽の呼吸もあり、きちんと調和してます。って、当たり前か。。サウンドトラックだからね。でも、映画知らなくてもいろんな場面が浮かんでくる音楽がならんでます。きっと映画の中でもとても素敵な役割を果たしてると思うのですが。。1. Ascensore Per Il Paradiso2. Gio' Cervi's Blues (Studio session)3. When Dad Is Coming4. Gio' Cervi's Ballad (Studio session)5. So!6. Dark Theme7. Cool Blues8. Fast Up9. Gio' Cervi's Anatole (Studio session)10. Gio' Cervi's Ballad (Set session)11. Sette Ottavi12. Nightingale Song13. Gio's Cervi's Blues (Set session)14. The Shooting15. Gio' Cervi's Anatole (Set session)Paolo Fresu (tp,flh)Tino Tracanna (ts,ss)Roberto Cipelli (p)Attilio Zanchi (b)Ettore Fioravanti (ds)Special Guest Max Carletti (g #11,15)なんだか、電話でダーリンと不思議な話をしちゃった。離れていると、優しくなるのが、、人って、、モンでしょうか。。どうしちゃったんだろう。(笑)でも、彼にはちょっと申し訳ないけど、、わたし、、なんだか、楽しかったなぁ。。わたしのお休み。。でした。1日、お休みを堪能しました。お留守番も良いな。んじゃ、退散♪
2010年05月04日
イタリアノのアルトサックス吹きといえば、私的にはスティファノバティスタでっす。(命)が、、ひいき目に見ても、最近のバティスタのアルバムはエンターテイメント色が強くなってきてル気がしてマスです。まぁ、でも、、好きなナントカといいまして、今のところは我慢できるのですけど、たまにはガツンと刺激的なアルバムだして欲しいです。はい。で、イタリアのアルトサックス吹きといえば、このジュリアーニと若きカフィーソがいます。カフィーソが去年だした新譜は、私的にはオッケイでしたが、若年寄はまだはやいと、、顰蹙かってました。うむ。。で、そんな状況下でリリーズされたのは、この全編テンションの高いコンテ歩ラリー度高く、スリルとサスペンスたっぷり。このアルバムはかなり私的にポイント高くくて、マイベストのイタリアのアルトサックスがジュリアーノに逆転するかもしれないっす。(未定)メンバー見たとき、「わぉ!!!」、って興奮したのに、すっかり忘れて、12月の終わりにナリーさんがレビューしてるの見て、、これまた、「わぉ!!!」って、注文して届いたのですが、バタバタしてて今頃にになった。この間に、いろんな話題の新譜が届いてるのですが、、心情的に、これを昨年中に聴いてベストアルバムに入れられなかった自分の甘さに喝入れてます。はい。つうか、クッソ~って、気分だゼ!ピアノレスのサックストリオなんですが、ベースはジャコへの憧憬の深いハイテクエレベのピッポ、そして、プリズムのドラマーだったエノク。全8曲、あっという間に駆け抜けまっせ♪オリジナル中心で、ジュリアーノ3曲、ピッポとエノクが2曲づつ、私の大好きなショーターのFootprints!!!いけッ!いきなり身体ごともってかれるようなFootprints。もう気分はハイウエイスター。(笑)いや、すごいすごい。笑うしかない。ジュリアーニの隙間のない怒濤のブロウに、ベース、ドラムが見事に合体。うーーン、って、唸るしかない。そのハイテンション、ハイスピードのまま、ジュリアーニのMimiへ。エノク、パワフル!マシンのようです。そのエノクのSpecial Dayは時間の狭間に迷い込んだような抽象的なバラード曲。ゆったりした曲でも深い表現力を見せるジュリアーニ。ジュリアーニ作の4曲からなる組曲。変拍子で都会的なパート1、ちょっと切なくなるようなバラードのパート2,技巧的で想像力を刺激されるベースソロ、そして、ジュリアーニのサックスの咆哮に聴き惚れるパート3。すげぇーー。3人の超絶技巧とコール&レスポンス、、想像力、全てに脱帽。エノクの2曲目The Circle。ナポリ出身のピッポのBass Song for Napoliは内省的な響きを持つ。ジュリアーのCoffe Shopは、ポップではね回りたくなるような雰囲気の中うねうねファンキーに進むサックス。最後はピッポのEssential Blues。最後まで三位一体でテンションの高い演奏。しかし、堅苦しさも難解さも私的には全くなく、もう、最後までわくわく感いっぱい!いぇ~~~い!!三位一体なハードフュージョン時々ジャズ。。って、感じなのだ・タイトで、スリリングで、シリアスな音、楽しいリズム。ゆるいお湯でゆったりつかるのも良いけど、熱めのお湯でシャッキリするのだっていいよね。私的にかなりポジション高かったです。ジャズは挑戦だぜ♪1.Footprints2.Mimmi3.Special Day4.Suite et poursuite (Part 1) Suite et poursuite (Part 2) Suite et poursuite (Bass Solo Interlude) Suite et poursuite (Part 3)5.The Circle6.Bass Song for Napoli7.Coffe Shop8.Essential BluesRosario Giuliani(as)Pippo Matino(elb)Benjamin Henocq(ds)..:*・+・°。°+*°節分です。鬼は外、、福は内♪..:*・+・°。°+*°新潟は1日雪でした。。んじゃ、退散♪
2010年02月03日
エスプレッソをダブルでね。もちろん、、音楽はこれで。ブックレット形式になっているアルバムにはイタリア語がびっしり。あ、英語もあるか。。(^_^);;何枚かあるモノクロ写真をじっと見つめる。湖畔、海、街、、森、、、メンバー。。白と黒の光の世界は、頭の中で情景と重なって無限に広がる。一枚の写真に納められた現実の世界が現実の世界でなくなる瞬間。イタリアのピアニスト。ナポリでのスタジオ録音盤。ピアニストのオリジナル5曲、3曲参加してるドラマーの曲1曲、イタリア、特にナポリに関係深い曲2曲。オープナーはタイトル曲から。ぐるぐる回る左手、ぽつぽつと右手で紡ぐ可愛らしいメロディ。やがて、しっとりした哀愁のある演奏に入ります。もう、ぐっと見つめて離さない黒い瞳、って、感じ。(笑)はっきりしたタッチでやがて静かに、でも情熱的に語りはじめるその手。ほとばしる情熱。クールに見つめる自分。様々な感情が折り重なる感じ。Fuoco Dal Mediterraneoはアップテンポで、クラシックの雰囲気を持ったドラマチックな展開。ひたすら疾走する、、不安と焦り。。。突然訪れる静寂。ボーイングの響きは切ない感情を煽ります。そして、再び激情。。まるでドラマを観ているように変わる場面の展開。Aresは多重録音なのでしょうか?微妙に揺さぶられる不安感。時々晴れ。ピアノの1音1音が切れ味良く饒舌になっても嫌みにならない。あ、ウルトラQじゃん。って、思いつつドラムにまで感情を揺さぶり続けられる。前半の最後の曲Marteは、柔らかく優しく明るい感じ。嵐の後にみつけた虹みたいにほっとする。オリジナルは躍動感あって物語に音楽をつけているよう。。いや、音楽からいろいろな場面が浮かび上がる、と、、いうのかなぁ。。いろんな場面が浮かんでは消え、浮かんでは消え。。自然に聴き入ってしまう。。3曲他人の曲が続きます。まずは、クラシックからトスティがダヌンツィオの詩につけた(ジャケットの中に詩が掲載されてます)’A Vucchellaを甘美に。美しいメロディ、甘く優雅な演奏、お気に入りです。La Rumba Degli Scugnizziはイタリアンポップスなのかな?ちょっと俗っぽいでもキャッチーなテーマの部分がなかなか面白い。テーマ部分はかなり脳みそに刻み込まれます。ソロはかなり高速のフレーズで痛快。SantosaはドラマーStefano Costanzoの曲。たんたんとフレーズを重ねて行くのですが、この曲も哀愁がこもった光と影を感じベースソロも良かったな。最後はやはりリーダーのオリジナルでGood Bye。これがまたサウペンスドラマのテーマ曲にでもなりそうなメロディ。この人のオリジナルは親しみやすく何処かで聴いたことあるような、、情に訴えかけてくるメロディです。それをクラシックの香りもする表現力豊かなピアノで奏であげるのです。優雅、でも秘めた情熱って感じのラテン的な熱さも伝わってあっという間に終演。あっけない。。これぞイタリア的哀愁が満載とでもいう感じ。なかなか良い感じ。さぁ。。冬の乾燥でカサカサになってしまってる太平洋側のあなたに。冬の灰色の雲に鬱々としてる。。。日本海側のあなたに。。平平凡な毎日に、、何かを待っているあなたに。1.Immaginando Un Trio2.Fuoco Dal Mediterraneo3.Ares4.Marte5.’A Vucchella6.La Rumba Degli Scugnizzi7.Santosa8.Good ByeVincenzo Danise (p)Ivo Parlati (ds)Aldo Vigorito (b)Stefano Costanzo (ds #2,3,7)車でお出かけしました。夕飯は、帰りがけに手抜き素材を揃えちゃった。家族が揃うまでもう少しだな。。もやっと、、退散♪追伸 トラバが出来ないようなので、 とっつぁんの日記帳のとっつぁんさまのレビュー♪
2010年01月07日
ブログ仲間で大評判だった「Inspiration / Max Ionata Quartet Featuring Fabrizio Bosso」のマックスこと、Max Ionataが初来日との情報です。そして、インストアライブをするようです。イタリアジャズの大好きな女神さまrhodia DIARYのrhodiaさまからの直接の情報でーす。とりあえず、日にちも迫ってますから、、決まった場所から、のせておきます。祝♪Max Ionata初来日!&インストアライブ日程気がついた範囲で更新しますが、最新情報はレーベルHPをご確認ください。「albore jazz」9/19 (土) 13時~@ 石森管楽器MAX IONATA (ts)、FEDERICO IAOBUCCI (p)詳しくはこちら♪9/19 (土) 16時~@ タワーレコード渋谷店 5FMAX IONATA (ts)、FEDERICO IAOBUCCI (p)9/19 (土) 20時~@ ディスクユニオンお茶の水ジャズ館 MAX IONATA (ts) 詳しくはこちら♪9/21 (月) 18時~@ ワルティ堂島(大阪)MAX IONATA (ts)9/21 (月) 20時30分~@ T.B.A. (大阪)MAX IONATA (ts) 、w/Piano Trio9/24 (木) 19時~@ ライヴ&ダイニングバー M・TOKYOMAX IONATA (ts) & FEDERICO IACOBUCCI (p) (予約を)9/25 (金) 21時~@ ディスクユニオン新宿ジャズ館MAX IONATA (ts) & FEDERICO IACOBUCCI (p)とりあえず、、の情報でした。ご近郊の方、是非♪今日、こんなアルバム聴いていましたぁ。Stone In The Water/Stefano Bollani TrioStefano Bollani (p)、 Jesper Bodilsen(b)、Morten Lund(ds) 今日は更新予定では、、なかったので。。簡単に。新譜が何枚かまとめてつきました。とりあえず、、ドロドロ三昧になる前に、、これだけは、、聴きたい。って、ことで、1聴にはまってしまいました。ECMなので、やんちゃなボラーニは影をひそめてますが、、時々、ラテンの血が騒いでます。そして、ボデルセンのベースはやはり好みです。クッキリハッキリ、気持ちいい。。とりあえず。。それから、、CDではありませんが、薄月の光 / 中森美方がつきました。以前にご近所の日々のヨシカワさまのところで知って、、とても興味があったので。。カバーの色もわたくし好みで、、秋の夜、、ゆっくりたのしみたいな。。んじゃ、退散♪
2009年09月14日
扉、扉、、扉。。人生は沢山の扉をあけることでもあるかもしれない。魅惑的な世界が見えても決して開かない扉もあれば、、開けてはいけない扉の僅かな隙間から流れ込む空気に魅了されてしまうこともある。やっと開けた大きな重たい扉の向こうが天国とも限らない。。楽しみにしていたマックスイオナータことマックスの新譜Inspiration(インスピレーション)がリリースされたのは一ヶ月以上前。同時期に、クリポタ、ロヴァーノ、バーゴンジーとこの夏はわたくしてきにはサックス祭りでありました。お髭に眼鏡のセクシーなお姿が印象的なイタリアのテナーサックスです。11歳でサックスを手にしてから、本格的な演奏は2000年以降というあ比較的遅咲き。今までもアルバムリリース、参加はあったけど、日本でこれだけ(って、まだまだァ!!)話題になるということは今まであまり無かったので、本格的デビューって、感じですよね。何度も書きましたが、日本の新興レーベルでイタリアジャズに的を絞った「albore jazz」からの新譜でっす。このレーベルは、現在のところイタリアのジャズに的を絞っていまして、イタリアで活躍するミュージシャンを中心にアルバムがリリースされてます。あ、既に六枚もリリースされてるのですね。前回、わたくしが取り上げてた「Le Sue Ali / Luigi Martinale Trio」は録音的には少し前でしたが、今回は、このレーベレでのリリースを意識したスタジオ盤です。マックスの一番の売りはやはりそのご自慢の「お声」でしょう。帯、ライナーにもありますが、「倍音豊かな」とても暖かな味わいのある音色です。そして、そのプレイスタイルは、人の歌としての延長のような人間味に溢れる清く正しいテナー道です。きっと、現代のテナー吹きに必要なテクニックを持ち合わせた上での選択なのでしょう。技巧的、機械的な音符の並びを排して、素晴らしい声で歌うことに徹してますネ。野太い、と、、いうとちょっとわたくしてきに違う音色なのですが、テナーにあるべき姿(爆)「おおらか」な理屈無く気持ちのよい音色でッす。そして、マックスに音楽の道一筋で行くことを後押ししたFabrizio Bossoが5曲に参加です。やはり、これは魅力的ですよねねぇ。メンバーもマックスに繋がりの深い人達が集合!全10曲、本人やメンバーのオリジナル曲6曲を含む、51分強。1曲目から、スリリングな展開を予測させるフロントのユニゾンで心が躍ります。ハードバップのお決まりユノゾン部分を聴くとき、ジャズファンはみんなこの後ばらけたときソロはどんな展開になっていくのだろうと、ワクワクすると思うのですが、そんなジャズファンの気持ちを巧く煽ったメロディ、演奏で、、まんまと(笑)マックスワールドに引きずり込まれてしまうのです。期待通りに勢いよく、しかも哀愁もあるフレーズににんまりするのです。2曲目はマックスオリジナル。マックスの男気のあるソロも良いけど、ボッソのメロディアスで大きな空間を造るソロももっともっと聴いていた気分。陽気なラテン系にピッタリなアレンジのShiny Stockingsは、ワンホーンで、マックスが歌いまくってますネ。リラックスした感じで気持ち良い。4曲目はハイノートをヒットさせて陽気に気合い入ったボッソがちょっと笑える。さて、5曲目はラテン系らしく、Gege Telesforoというボーカルが入ってスキャットで快演。アルバムの真ん中でスパイスとなってます。6曲目のGinza Lineは、わたくし好みの哀愁漂うメロディ。ボッソのソロも哀愁漂いまくり、少し陰りのある感じのマックスのソロも短いけど素敵。うってかわって、陽気なMi Diverto。選曲の緩急もお上手。この後ラスト3曲は、ワンホーン。Love For Saleはリズムののって、Fragileではエモーショナルな演奏を展開。最後は疾走感溢れるEnd Of A Love Affair。とても気持ちよく歌いきります。終演!キリキリと人の心を病む現代社会では、この音は一種の癒しでもあるかもしれません。尖った刺激的な音楽ではありませんが、人が誰でも心の隅に持つノスタルジックな想い出に繋がる臭いがあるかもしれないナ。何方さまも、一押し扉を開けてみてください召せ♪マックスも随分大きな扉を開けたかもしれませんネ。1.Two Friends 2.Satosong 3.Shiny Stockings 4.Funkone 5.Hey Rookie 6.Ginza Line 7.Mi Diverto 8.Love For Sale 9.Fragile 10.End Of A Love AffairMax Ionata (ts)Luca Mannutza (p)Nicola Muresu(b)Nicola Angelucci (ds)Fabrizio Bosso (tp)Bruno Marcuzzi (per)Gege Telesforo (vo,scat #5)今年の夏は、、なんだか涼しいですよね。夜になると既に虫の声が夜空に響き渡っている、、今日この頃。この夏は、、本当に、、サックス祭りだったなぁ。。(しみじみ。。)少し、夜更かしになりました。。。んじゃ、退散♪
2009年08月22日
寒の戻りは、ゆるくなった心と身体に辛いよね。寒いだけでなくて、昨日は大荒れで嵐のような1日でした。春惚けのわたくしに現実は厳しいモンだ、と、諭すように吹き荒れた風。でも、雨にうたれ風に大揺れの花々。。眺めるだけならそれも美しい。。珍しく、ピアノトリオのアルバムが続いております。春の嵐のように後ろには美しい風景が見えるのだけれど、力強くピエラヌンツィのピアノが爆発&躍動する2004年の作品です。随分前に、クリスさんがCanJazzになってピエラヌンツィは角がとれた、聴きやすくなった?みたいなことを仰っていたので、その気になって試聴してビックリ。だって、めちゃ、強面。つぇぇ!!それでも、全曲全部試聴できる素晴らしいレーベルで、聴いてるうちにこのガツーーンと力強いアルバムが欲しくなった。メンバーはエンリコのアメリカントリオと呼ばれているレギュラートリオで、マークジョンソンとジョーイバロン。全曲オリジナルで、コーティングされてピカピカつるつるの気合いの入ったジャケットです。オープナーEnd Of Diversionsから緊張感溢れる演奏で、三者間のスリリングなやり取りに思わずどっきり。続く、No-Nonsenseも不安をあおり立てるような3人の高密度な演奏。3曲目で、バラード仕立てのAs Never Beforeになり、ゆったりとした空間が広がります。この世で一番美しい音だけを選びだそうとしているような念々とした美意識は、やっとわたしの持ってるピエラヌンツィの登場って、感じです。陰影と哀愁の旋律、そこから一気に登りつめていくベースの素晴らしさが存分に味わえるCastle Of Solitude。軽快で躍動感のあるワルツでPeu De Chose。Nippono Ya-Oke(中年音楽狂さまが、Nippono Yo-Akeであろうと。。と推察されてました。)、転調、繰り返しによって深みをましていくさまは、確かに夜明けの空模様でもあり、無常な人の心模様のようでもあり、なんだか切ない気持ちに。。。一転、アップテンポで駆け抜けるPseudoscope。イェ~~ィ!タイトル曲Dream Danceは、ちょっと楽しそうにステップを踏む。終演はグィグィと力強く、ダイナミックな演奏のFive Plus Five。バロンとのバース交換?もビシバシガンガン決まって、強面でございましたァ。春の嵐、、そんなイメージのアルバムでした。いつも眠いわたくし。。そんな惚けたわたくしの覚醒の一枚でした。1.End Of Diversions2.No-Nonsense3.As Never Before4.Castle Of Solitude5.Peu De Chose6.Nippono Ya-Oke7.Pseudoscope8.Dream Dance9.Five Plus FiveEnrico Pieranunzi (p)Marc Johnson (b)Joey Baron (dr)「いっき」のJAZZあれこれ日記のいっきさまと相互リンクさせていただきました。どうも、ありがと。末永く宜しくお願いいたしますです。。もうすぐ、ゴールデンウィークに突入でっす。何か、ご予定はありますか?では、退散♪
2009年04月27日
新潟では春が進んでます。(きっぱり)庭に出ると知らぬ間に時間が過ぎ去ってしまいます。今日咲きそうな蕾、、風に散りそうな花、、どの花の光景も心に映えます。桜雲の時も過ぎて、浅緑の葉が雑じり始めるとまたその風情が素晴らしい。。桜。。ガラス越しに葉桜って色合いが綺麗だなぁ。。と、眺めていました。桜(ソメイヨシノ?)は満開時、、その花びらは輝くような美しい白をもっているのですが、、葉が出て、花びらが散る寸前には雄蕊が赤く色づき、花びらも中心から放射状に赤いしるしを持つのですね。。遠くからみていると白から濃いめのピンクに変化したように見えます。芽吹いたばかりの淡い緑に艶を添えます。花びらが散ると、大きく濃く主張始めた葉と赤く色づいた雄蕊が残り、その色合いも素敵です。。それぞれに絶妙な配色を神は考えもうしたのだね♪冬の終わりにリリースされたこのアルバム。色目を抑えたお洒落なジャケット。紙質もざらっと質感がありその凹凸光を抑えた無印良品風。三枚の蔦の葉?がトリオの象徴かな?イタリアはトリノ生まれのピアニスト、 Luigi Martinale。ビルエヴァンスが好きで、ピエラヌンツィをお師匠さんに持つ彼ですが、欧州のクールビューティなピアノとちょっと触感が違います。憂いを含み甘くしっとりしてる。イメージは「潤んだ目の亜麻色の髪の乙女」だな。心地よくスィングする親しみやすいピアノで、日本でも人気のある人ですよね。彼流センチな部分が日本的わびさびにちょっと通じるのかも。ええとねぇ。。彼も「葉桜」の美しさが、わかる人のような気がします。彼のヒットアルバム「Sweet Marta」に手応えを感じ、同じメンバーで挑んだ意欲作。オリジナルが四曲入って、タイトル曲はレギュラートリオのベーシストの曲。そして、彼のピアノ人生でとても重要な位置を占める曲たち。。2005年の録音です。幕開けは、子どもがふざけて弾くような楽しい始まりが楽しいオリジナルDancing In A Ring 。続くオリジナルもSoftも目にも心にも柔らかな春の陽ざしのよう。。タイトル曲Le Sue Ali は、軽快なテンポで3人の息の合った演奏でリスナーの心も弾みます。エリントンによるAfrican Flower。エリントンは本当に欧州のミュージシャンに尊敬されてますよね。ちょっと硬質でシリアス&クールな感じ。Sno' Peasは、今回一番楽しみにしていた曲。ビルエヴァンスがAffinityの中で取り上げていた曲で、わたくしも大好きな曲Sno' Peas。過去にこんな日記をあげています。「Sno' Peas」先日日記をあげたときには、ライナーを読んで無かったのですが、どうやら彼はこの曲にかなりの想い入れがあるようです。想い入れ元ヴァージョンのエヴァンスの方は、シールマンスのハーモニカ&ラリーシュナイダーのテナーが入ってエヴァンスの知的なピアノが美しいものなのですが。。ゆったりとしたテンポで始まり、甘く哀愁のある曲を切れ味よく曲想をしっかりとらえたピアノで聴かせます。気をてらわずピアノで真っ向勝負。Sno' Peasの素晴らしいコレクションの一つになりました。わたくし的白眉。再び、オリジナルが2曲続きます。オリジナルもどれも素敵なのですが、特にPassi Leggeri は、何をしていても必ず手がとまる美しくロマンチシズムに溢れた曲&演奏。そして、全編で歌心のあるソロを聴かせてくれるドリューグレスですが、ここはピチカートのソロだけでなく、弓をオーバーダヴして豊かな表情を付けています。Beyond The Doorも静かで灰色な美しい曲。Come Fly With Meはシナトラへのオマージュだそうで、スィ~ング♪美曲の名手スワロウのFalling Grace。エリントンのPrelude To A Kiss。わたくしも昔昔、この曲もとても好きだった。優雅。。芳醇な香り。そして、終演はみんなが好きな超有名曲How Deep Is The Ocean。躍動感&メリハリある軽快な演奏で、3人で気持ちよく演奏終了!哀愁もあり親しみやすく暖かく柔らか。大人のスィートな香りがあります。そうなのね、、一緒に小首が揺れる一枚ね。特に、、これから初夏まで、とてもお似合いなアルバムかと。。1.Dancing In A Ring 2.Soft 3.Le Sue Ali 4.African Flower 5.Sno' Peas 6.Passi Leggeri 7.Beyond The Door 8.Come Fly With Me 9.Falling Grace 10.Prelude To A Kiss 11.How Deep Is The OceanLuigi Martinale (p)Drew Gress (b)Paolo Franciscone (ds)実は、Phil MarkowitzのアルバムSno' Peas を以前薦められていて、まだ、、買ってなかった。この機会に買ってみようかな、って、探したけど、、廃盤みたい?ホントか?以前にどこかの通販サイトでみた気がしますが。。で、しかたないから、アメリカアマゾンで試聴なんかしてみたら。。以外や以外、なかなか饒舌。しかも甘さはほとんど無い。で、こりゃ、これでいいのですが、、、って、ほんの数十秒じゃネ!って、、欲しい。が、、中古$57は高すぎ。もしかすると、Sno' Peasコレクション、、ピアノ的にはわLuigi Martinaleがわたくし的ベストかも。なんだか、ハレルの入ったWe Will Meet Againが聴きたくなりました。。さて、床にワックスかけて、お買い物に出かけたら、、苺がシーズン最安値に!(爆)すかさず、ちびっ子苺を3パック購入して苺ちゃんのジャムもどきをつくってます。すげぇ、、濃厚な苺の香りでワックスの嫌な臭いがどこかに行ってしまった。。。らっき~♪金曜日はGine Anderssen Group Live @ Niigataコーヒーショップ・器4月24日(金) 開場 18:30 開演 19:00~5,500円(1Drink付き) TEL:025-229-5239是非♪んじゃ、退散!
2009年04月22日
ラヴァのECMのアルバムで、キリリとクール&シリアスに活躍していたStefano Bollani。そのボラーニとマイダーリンPaolo Fresuが参加しているイタリアのドラマーのRoberto Gattoの作品です。このアルバム見つけたときは、予算を大幅に使い切って、蒼色吐息だってのですが。。。気がつくと、ちゃんとお家に着いてました。Roberto Gattoは、「すべての道はローマに通ずシリーズ」で、 Tribute To Miles Davis '64-'68 なんて、作品残してます。2008年のJazzitaliano Liveシリーズでは、プログレを取り扱った作品だったりしてます。今回は、新進気鋭のアルトサックスのDaniele Tittarelliを配し、歌うベーシストRosario Bonaccorsoも参加。イタリアーノ達の楽しい宴になるに違いありません。ガトーのオリジナルが6曲、そして、エルヴィス・コステロ、エンニオ・モリコーネ、、ナイル・ロジャース等ジャンルにとらわれない曲が5曲。オープニングは、軽くリズムにのって陽気に乾杯。。って、感じ。いかにもフレスらしいフレーズや、やンちゃんなボラーニが聴けてにっこリします。ボラーニが1曲目から、ボラーニ節全開!パーカッシヴな連打もでちゃう。お初と思うんですが、アルトのDaniele Tittarelli は非常にうまい。メロディアスでアグレッシブ。と、これを含めて3曲ガトーのオリジナル。内省的なムードを持つThe Music Next Doorでは、まったりと欧州抒情を。Unknown Shapeでは、テンポよくユニゾンも楽しいそう。軽快流暢なフレスのソロが気持ちいい。コステロの静かで陰りのある曲、、You Left Me in the Dark。こういうメロディを吹かせると、譜レスは本当に素敵。柔らかで静かに、、寂しそうな哀愁ある背中に涙が滲みそうです。今度は、モリコーネで、A Fistfull of Dynamite。歯切れよく決まるリズムの中で、メロディが浮き上がって踊りだす。Daniele Tittarelliは、ソプラノもうまくて、欧州の奏者に通じるものなのですが、優しくクラシックの香りを感じる丁寧な感じ、3曲、オリジナルが続く。。波紋が広がるような美しいボラーニのピアノで始まるRemembering。Satie's Moodは、やっぱり、エリック・サティかなぁ。。音の階段を登るようなユニゾンが続き、アルトのクールなソロが入ります。アRiffunk、文字通り。ボラーニさまはフェンダーローズで、ブルージィに。各自悪ガキ風に、ほっつき歩いて終了。(爆)まずは、これぞイタリアンソング、って感じのメロディLe tue mani。フレス節満載。おぉ、涙ものだ。この曲は聴いたことがありますがカンツォーネなのかしら。そして、オペラの曲からVesti la Giubba 。流暢なソプラノがバッチリ決まります。最後は、ナイル・ロジャースのAt Last I am Free。静かに静かに進行。。そして、終了。フレスとボラーニファンには、絶対お勧め。ちょっと、熱いボラーニ節と、いかにもフレス、ッテ歌心あるフレス節が満載。名盤にはならないかな。。世界市場も難しいかな。でも、センスよく聴きやすい曲が並びます。暖かさや、多彩な色合いが、、春を感じ始めるのには、とても良いかも。。。人生は、、立ち止まってちゃ、、もったいないかな。1.Bex 2.The Music Next Door 3.Unknown Shape 4.You Left Me in the Dark 5.A Fistfull of Dynamite 6.Remembering 7.Satie's Mood 8.Riffunk 9.Le tue mani 10.Vesti la Giubba (da: I Pagliacci) 11.At Last I am FreePaolo Fresu (tp,flh)Daniele Tittarelli (as,ss)Stefano Bollani (p,FenderRhodes)Rosario Bonaccorso (b) Roberto Gatto (ds)ダニエルソンの新譜Tarantella/Lars Danielssonがつきました。なんと、、ジャケットは黄土色ではなくて、、黄金色であった。。。とっても、素敵ィ。(爆)んじゃ、、退散♪
2009年03月06日
汗ばむくらい暖かかったのに、、雪が舞ったり。。凍り付くほど寒い日が続く。3月、弥生の声に、、思わず薄着しちゃったけど、風邪ひいちゃって、再び、一枚重ね着。。灰色の雲を通した陽射しは、すぐそこに春が来ていることが信じられないほど薄暗い。。寒々しい。何となく、、ぼんやりと窓から空を見あげる、、。灰色の濃淡の中に、、浮き上がって見えるのは、沈めていた想い出。。薄暗い空が沈みがちな自分の心の鏡のようになる。車から観た大通りのショーウインドウはピンクの春。固い地面を突き破って、にょきにょき出てくる花の芽は緑の春。なごり雪に煙る街角で待つのは白の春。桜の枝についてる小さな葉っぱの芽は黒の春。いろんな色でみんな春を待ち望んでる。わたくしも灰色に染まっているのはやめなくちゃ。ECMの最近のジャケットは白黒濃淡のデザインが多い。昔は、カラフルなジャケットもいっぱいあって、お部屋に飾れたのにナ。イタリアはEnrico Ravaの新譜はそんな沈んだ感じの空が写る。スタイリッシュでモダンな感じもするけど、ちょっと暗くて寂しいな。イタリアはトラペント王国です。ええとね、確か、トランペットって、楽器はイタリアで出来たんじゃ。。なかったかなァ。(違ってたら、、ごめん)クラシックのことは知らないけど、ジャズではEnrico RavaとマイダーリンPaolo Fresuが双璧なんです。(勝手に決めた)二人とも、スリリングな演奏はもちろんですが、あの雲の上を歩くようなマイルスの空間使いや身を沈めたくなるようなチェットの気怠さを持ち合わせた個性派です。演奏はの雰囲気は全然違うけど。哀愁は一緒なんだけど、ソロで出てくるフレーズの色合いが陰と陽って、感じです。そして、最近はやっぱFabirizo Bossoさまでしょう。他にも沢山うまい人は居るのでしょうが、時代の寵児って言うのは神様がたった1人に矢を放つものなのです。当たったのこの人ネーー。さて、そんなラヴァは、今年の夏には、70歳になるらしい。でも、この70歳はとっても元気♪過去の遺産にしがみつくだけでなくて、常に若いミュージシャンで生き血を吸いながら、、モトイ、、エネルギーを補充しながら、妖怪ラヴァ(ワタクシが命名)として妖しく輝き続けています。白状しまくってますが、ラヴァを買う動機は常に不純です。かっこいいボラーニが聴きたいからなのです。でも、ラヴァの作品はそんなワタクシの浅はかな趣味を大きく越えてなかなかかっこいいのです。はい。メンバー連名の名義になっている2曲を除いて、9曲がラヴァのオリジナル。2005年の「TATI」のトリオにニューヨークの俊英二人を加えニューヨークでの録音。ニューヨークな温度は多少あるものの、基本はダーク&グレイな仄暗い静寂な半闇の世界。オープナーLuluは、非常に内省的な響きを持つメロディ。ラヴァの鈍く光るトランペット、ダイアモンドダストのように煌めくボラーニのピアノ。う~~ん、買ってよかった。ソフトなトーンで技ありのターナー、、ターナーのリラックスした感じの音選びは、対照的な感じなんだけどラヴァとすごくあってる。相性バッチリ。もちろん、、モチアン先生、グレナディアはいうことありません。シンバルの震えの余韻までが、、このメンバーには、モチアン先生しか居ないでしょう、、って、感じ。Improvisation 1(ローマ数字が打てマヘン。。)は、そのタイトルどおりなのですが、静寂&内省的な仄暗さを保ちつつ緊張感いっぱいの空間。グレナディアの早弾キベースから始まるOutsider。暗いムードながらもアップテンポに熱をおびる場面もあってアクセントになってます。ボララヴァの阿吽のレスポンスは不滅でーす。Certi Angoli Segretiは、いろいろなアルバムに入ってるからきっとラヴァのお気に入りなんだろうな。エキゾチックで不思議なムードを持つメロディで好き。ラヴァの演奏は、常に陰鬱なムードを保ちながら、時に、ガンと瞬発力宜しくハードに攻める。ボラーニもお得意の大胆な強弱を抑えめに、思索的ナフレーズを重ねて熱くなりながらもECM許容範囲の燃え方。Interiors非常にメランコリックなムード。この曲は聴いたことある気がしますが。。。わたくし的アルバムの白眉です。抒情ある仄暗さ。丁度真ん中に、プロットを打つように、Thank You, Come Again。明るく可愛い4ビートの曲です。ちょっと一休みみたいな安堵感。(^_^);;可愛いボラーニのピアノで始まっていきなり混沌となるCount Dracula、異国情緒たっぷりなLuna Urbana、やはり思索的な2曲目のImprovisationと続きます。ゆったりと天使の羽根が空中を舞うようなLady Orlando。。ボラーニのソロが素敵です。Blancasnowは、互いに音を確認し合うようなユニゾンを繰り繰り返します。心の中の木霊のようであり、時間や空間を越えた静かな心の叫びのようであり。。ラヴァの1975年のECMデビュー作品でもラストを飾った1曲でした。。終演。普段は雲の上でも忍び足で歩くようなラヴァは、時々、フリーナ展開にもなり、時々、奇声も上げます。その妖怪変化にスリリングな感覚もありますが、常に仄暗いムードは満天です。ボラーニさまは、品よくインテリジェンスたっぷりに高好サポートしておりました。いつものはじけたお茶目な感じはないけど、素敵素敵素敵ィィ♪つう事で、人生で道に迷ってるあなたに。(きっぱり)1.Lulu2.Improvisation 13.Outsider4.Certi Angoli Segreti5.Interiors6.Thank You, Come Again7.Count Dracula8.Luna Urbana9.Improvisation 210.Lady Orlando11.BlancasnowEnrico Rava (tp)Stefano Bollani (p)Mark Turner (ts)Larry Grenadier (b)Paul Motian (ds)昨日は、お雛祭りでしたね。我が家は、定番で田舎風の散らし鮨、蛤のお吸い物、菜の花お浸し付きエビの酒蒸し、、茶碗蒸し。。田舎風の散らし鮨は父親から教わりました。豪華だったから、今日は、倹約メニューだな。(冷蔵庫、冷凍庫の掃除とも言う。。)お雛さまは、、旧暦のお雛さままで飾っておいちゃう。。誰かさんが、、行き遅れたって、、いいのだァ。。(笑)んじゃ、退散♪
2009年03月04日
早く、、春が来ないかな。水仙の花が咲かないかなぁ。。もうすぐバレタインだそうです。ブログをはじめた当初は、マイファニ特集とか、、健気にやってました。ここ最近は、「バレンタイン?ほぉ。。それがどうした!?」みたいな、、状況でっす。(爆)って、嘘よ。ちゃんと、ダーリンにチョコケーキ焼きマスです。でっも、、神よ、、わたくしにもっと光りを!(爆)さてさて、今日は短くきっぱり行きたいと思いまーす。今回のこのアルバムライブ録音です。欧州ジャズの嵐の吹き荒れる今日この頃ですが、、メンバーをみて、お気に入りのミュージシャンがいましたか?Emanuele CIsiは、毛深いお髭がセクシーなテナー界の巨匠コルトレーン&ロリンズを敬愛するサックス。このブログでは、「Urban Adventures/Emanuele Cisi」や「May Day /Emanuele Cisi & Paolo Birro」なんてところで出てきます。でも、たぶん、、このお方を日本で有名にしたのは「隠れた天使」って、豪華メンバーによる秀作。ロマーノ、ナタリー、レミ、フレス、って、そりゃあなたマニア涎ものです。ソンでもって、ドラムFabrizio Sferraは、Enrico Pieranunzi、Stefano Battaglia、Danilo Rea等、、そりゃ、日本でも常に欧州ファンに人気のある方々のレギュラーバンドにいたりするわけです。で、今回のわたくし的お楽しみは、、Furio Di Castri 。元々、ピーコック的アプローチ、渋い音の選択、良く歌いまくるベースでわたくしは大好きなのです。フレスとのアルバムはどれもおきいりでっす。あまりに沢山あって、ここであげることできないです。彼の参加作品は、、わたくし的購買意欲直結なのでーーす。ブログにはレビューはあげられなかったけど、去年、手に入れた「 L'esigenza Di Andare Verso Il Basso/Furio Di Castri 」なんて、ソロアルバムなんだけど、そりゃすげぇかっこいいプレイの連続で口があんぐりでした。そう、キャストリは最近絶好調なのよ。でも、なかなか清く正しいジャズラヴァーに訴える作品はないんです。(爆)例のイタリアライブシリーズ2008では、アコーディオンとオペラ特集だし。。ちょっと前には、グエンリー、リタさま、と、ザッパ&モンクの曲なんか取あげた取り扱い注意だったし。(爆)でも、ベースプレイは、どうしちゃったの?って感じで、かっこいいのだ!ホントなんだから。つう事で、このアルバムもコルトレーン時々ガゾーンみたいにアグレッシブにスリリングに吹いてるシシさまも素敵ですけど、煽りをビシバシ決めるファビッゾォ?も素敵ですけど。。録音的に音が引っ込んでる感じが、、かわいそうな、、キャストリさまがわたくし的一番でっす。ベースのお迎えで始まるWelcomeは大らかに。でも、このコード楽器のないテナートリオ、とても息が合っていて楽しいです。キャストリも多彩なら、ドラムも適度に手数をいれてなかなか先が楽しみ。あのスタンダードの酒バラは、サックスカデンツァで、ちょっとリラックスしたラグジュアリーなムードで始まりますが、ベースとドラムが加わって次第にヒートアップ。長尺なフレーズを区切れなく繰り出し終わればエキサイティング&スリリング。キャストリオリジナルMadrugadaは、モチロン、クールでダンディなキャストリのベースソロから。どうも、後ろの方に音がひっこでる感じなのが勿体ない。。頭のソロの後半部分は、もう、胸を鷲づかみにされちゃう。インテンポになって、哀愁漂うゆったりしたシシの演奏。切なさがこみ上げる。次第に速いパッセージ、スリリングな展開となり、エモショナルな叫びに代わって行く。Not a Boogalooは、シシのオリジナル。幽玄な世界をさまようようなサックスソロから始まって、自己の内側を現すようなシリアスな世界を展開。Ravalseもシシの曲。シシの演奏の向こうに、キャストリの影がずっと蠢き、ふと前に回ったときにそのダークな存在感に圧倒される。渋いけど、めちゃメロディアス。The Way You Cook Tonightは、お察しの通り。(笑)例のスタンダードを「彼ら流にお料理した」演奏。聴き慣れたテーマが時々顔だします。アップテンポでガンガン走り抜けてみんなで大笑い!みたいな、ライブならではのエキサイティングなサービス精神たっぷりな演奏でっす。そして、なんと、、最後はモンクのPannonica。他人事とは、、思えません。(爆)キャストリはソロアルバムでも、これを演奏してましたので、キャストリのお気に入りナンバーかもね。モンクの独特なフラフラ歩きはお見事に表現されてまして、非常に楽しい、でも、3人の親密なやり取りが手に取るようにわかるスズック的お楽しみな演奏になりました。しかし、モンクの曲が最後に来ると、、なんだかアンコールし損なうよねぇ。。(爆)終演。誰にお勧めとか、考えたくないアルバム。(爆)超個人的趣味、、でも、中味はしっかりみたいな。1 Welcome2 Days of Wine and Roses3 Madrugada4 Not a Boogaloo5 Ravalse6 The Way You Cook Tonight7 PannonicaEmanuele CIsi (sax)Furio Di Castri (b)Fabrizio Sferr (ds)トムハレルの新譜が来ましたァ。去年、ライブで演奏してた曲が入っていて感激♪今日も暗くなりました。では、退散!
2009年02月06日
寝室のベランダから見上げると褐色の冴え渡った空に浮かぶ月。冷え冷えとした夜空に凛と輝く。。でも、夜空は半分は厚い雲に覆われた漆黒の闇。風に流れ飛ばされた雲から顔を出した月の光は、澄んだ空気を一気に飛び越えて手元に届く。透徹な月の美しに、みすずの詩が浮かぶ。闇の向こう、光の向こうに輝く星群に想いをはせる。夢の中で捜し物をするように、実態のわかっていないものを夢中で追いかける。消えそうになっている遠い記憶が、実態があるように思っているのは、心の波間に浮かぶ小舟に乗っている時だけだから。微かに残る想い出は、幻影かもしれないと感じ始める。。。。ころ。。漆黒の雲がすべてを覆い隠し、風に闇の臭いをたっぷり含んだ雪が乱舞する。。Paolo Di Sabatinoは、イタリアのピアニストです。非常に饒舌で、絵に描いたようなラテン系の熱さを持つ人。止めどなく音のシャワーを浴びせかけてくる人なんですが、音がカラリとしていて重たくならない。先日聴いていたミラバッシが、1音1音が濡れたような感じで、ちょっと温度の高い時の雪に似ていて、体中に雪がまとわりつき、体内に染みこんで来る感じがしますが、この人はまさに北海道はニセコスキー場のパウダースノー。(笑)髪についた雪を首を振って払うでしょ?ぱっと舞い上がって光に煌めく。そんな感じ。スタンダード、ジャズミュージシャンの曲等が8曲、オリジナルが5曲。You And The Night~のお洒落なアレンジに思わず身を引き込まれます。沢山の音が降り注ぐのですが、決して重くなりません。ベースソロも哀愁あって良いです。疾走するサンバでイパネマ。物憂げなオリジナル曲Song 12。音数を抑えて悲しみ色に染まります。情念たっぷりのTenderlyだって、彼にかかると別の曲。時々現れるテーマメロディにはっとしたりして。(笑)不穏なムードから一気に駆け抜けるのはIt's All Right With Me。もう、テーマが始まってから最後まで後ろを振り返ることなく、パーカッシヴに走る走る快感。おぉ、どこかで生で聴いたなぁ、、思ったんだけど、これって、こやぎ小の十八番だったな。うむ。。優雅に始まるタイトル曲Atelier Of Melody。流れるような溢れるような煌めく音の群れ。美メロ好きに愛されてるIn Love In Vainは、ゆったりと。素朴な感じのベースソロも素敵。。オリジナルGiocandoは、やはりリズミカルでかわいくてメロディアス。続くTango Del Maiamoreもオリジナルだけど、目眩く哀愁曲。Well You Needn'tはお馴染みモンクの曲。モンクの曲ってみんな不気味かわいいよね。Del Sasserは、サムジョーンズの曲。キャノンボール盤だとティモンズねぇ。。!最後はやはりハイテンションにイタリアソングLove In portofino。情熱的に歌いあげます。終演はオリジナルSentim。やはり哀愁ある洗練されているけど親しみやすいメロディ。そして、火がついたら感情を抑えることない演奏。最後まで情熱的なダンスを踊るピアニストでした。いやいやすごい音の数でした。それでも、車窓から次から次に現れる風景にあきることがないように、その多彩なフレーズに疲れも知らず聴き入ってしまうのでした。1.You And The Night And The Music2.The Girl from Ipanema3.Song 124.Tenderly5.It's All Right With Me6.Atelier Of Melody7.In Love In Vain8.Giocando9.Tango Del Maiamore10.Well You Needn't11.Del Sasser12.Love In portofino13.SentimiPaolo Di Sabatino (p)Marco Siniscalco (b)Glauco Di Sabatino (ds)ミラバッシは彼のピアノそのものの質量でお腹がいっぱいになる。基本的に、ソロとかトリオとか彼のピアノが真ん中にある事しか考えられない気がします。でも、サバティーノは、隙間が探せないほど饒舌なんだけど、音が軽めというか。。他の楽器が入り込める余地がある、、音、って、、言うか。。。ジャズファンなら、カルテェットやクインテットなんかも聴いてみたいジャズピアニストだなぁ。。って、思うと思うんです。同じ饒舌なピアノでも、個性がはっきり出ますよねぇ・・。。お休み明けは新潟は雪で大変でした。新潟は雪国ですが、新潟市内は、、あまり雪は降らないので、ちょっと降雪が多いと渋滞やその他、、大変。雪かきで、久しぶりに筋肉痛です。雪かきしながら、もうすぐ冬のジャズストだなぁ。。八木ブラだワン。。(#^_^#)って、思わず嬉しくなりました。うるうるしちゃうなッ♪ちゃんと、曲目決まったかなぁ。。んじゃ、退散♪
2009年01月14日
遠く海まで続く黒い大地。。象の肌のようにしわがより、老婆が死を宣言されて凍り付いたような無表情な印象。溶岩の冷え固まった大地は、過去も現在も未来も無いダークな世界。火山の猛威によってできた死の世界、、胸が痛む。ヘリが進むと白い煙が見える。黒い大地の割れ目から、黄金色が顔を見せる。その色は原始の太陽を思わせるような熱くエネルギーに満ちた色で、静かに、でも、確実に前に進んでいる。そして、、海へ。。あの無表情な黒い大地の下には、人知れず地球の情熱が身を隠していた。おざなりに見えるものしか見えていないわたくし。宇宙にクールに青く輝く地球は、その真ん中に太陽と同じ色を持つどろどろ熱い惑星。。平々凡々とした人の日常に変化はほとんど無い。細々とした日々の暮らしの中で、身体の中にチリチリとした何かを感じる事があっても。彼女も彼も日常は変わらない。その表情も表面も変わらない。人知れず心の襞についた雫が流れ落ちて、、その心が濡れていても。。どんな平凡な人にも秘めた情熱みたいな感情ってあると思うのです。それが、目が覚めるような美男美女なら映画にでもなるのでしょうが。。平々凡々と暮らしている人間にとっては、心の扉の向こうでしか解放しない感情。そんな秘めた感情があらわになったようなピアノがGiovanni Mirabassi。超情熱的。1音1音が濡れて輝くように艶っぽく、恥ずかしくなるほど美しく、激情的で劇場的な高密度な世界。イタリア生まれの彼の感情表現は、日本人が思うにはとてもストレート。まさに情熱の塊のようです。わたくしのような者が聴いていると、小さな小舟で嵐の夜に大海にこぎ出したように大波小波に翻弄されてる気分。(笑)追いかけしてたわけでは無いのですが、ずっと澤野レーベルからアルバムをだしていましたが、今回はレコード会社を移籍しての第一弾とのこと。タイトルとジャケットに引きよせられれてここに居ます。スタンダード、映画音楽等カヴァー曲が8曲。そして、オリジナル4曲。いきなり心を鷲掴みで大きく揺さぶられるイントロ。ダークでゆったりとはじまり、4ビートにチェンジして一気にヒートアップ。ベースの気合いの入ったソロモ抒情をそそる。哀愁のあるメロディとモダンでクリエイティヴな部分のコントラストが新鮮で素敵。オリジナル曲、Pieranunziはもちろん彼の敬愛するピアニストに捧げた曲。頭の中に、輝きながら流れる大河が浮かんでしまいました。Vuelvo al Surは、今回わたくし的お楽しみ曲の一つです。。いいよねぇ。。♪ピアソラ作のこの哀愁の塊のような曲。。ブラジルの好きな人だと、カエターノが感情小刻みに震えまくるあの歌を想い出すのではないかと。。寄せてはひく波のように切なくこみ上げる切ない気持ちを映画のワンシーンをで観るようなエモーショナルな演奏。好き☆わたくし的白眉。Alone Togetherもめちゃくちゃかっこいい事になっている。グルービィなピアノもいいのですが、ベースの饒舌で速弾きソロがとっても素敵。音も男らしい太くくっきりした音で力強い弾き方。Le Chant des Partisansは、鍵盤の上を縦横無尽に走るミラバッシ。降り注ぐような絢爛豪華な音のシャワー。高速フルスロットルのJust One of Those Thingsは、これまたかっこよくベースがテーマメロディをとってます。熱く密度が高いのですが、洗練されてお洒落仕上がり。ドラムもとっても面白い。まずい。。まだ、半分じゃん。(^_^);;;後半、一曲目はオリジナルでZoom。4ビートでチームワークがっちりと。コルトレーンのImpressions。ラテンアレンジでしかもまさに大波小波大揺れに揺れに揺れたわたくしの心模様。ダイナミックとはこんな演奏でございます。って見本です。勢いもそのままに駆け抜けていくSouvenirs Souvenirs。思索的、、見えない何かを模索するように空間を漂うHere's The Intro。ピアノソロで、タイトルどおり次の曲Here's to youへの導入曲。深い悲しみ満ちた音から次第に温度が上がっていく。。悲しみを秘めて奏でられるのはHere's to you。終演はこれも映画音楽Convite para Vida。最後まで哀愁と情熱を交差させて身をよじるような激情的な世界を繰り広げています。静かな春の海のような世界も好きだけど、時には運命に翻弄されるような情熱的な世界も好き☆1.Dear Old Stockholm2.Pieranunzi3.Vuelvo al Sur4.Alone Together5.Le Chant des Partisans6.Just One of Those Things7.Zoom8.Impressions9.Souvenirs Souvenirs10.Here's The Intro11.Here's to you12.Convite para VidaGiovanni Mirabassi (p)Gianluca Renzi (b) Leon Parker (ds) 人は外見では判断できない、って言いますが、、普段のお付き合いは、外見的な判断で充分なのが真実でしょう。。(爆)むしろ、心の中にまで覗かれちゃったら、ちょっと、、ねぇ。。あらぁ。。って、想いながらも、、日々の暮らしを全うしましょうネ。(きっぱり)明日から三連休の人も多いのでしょうか?我が家は違うけどね。でも、お休みが明けるとジャズストまで、10日くらいになります。トップ頁に、、ジャズストロゴ&八木ブラザーズのライブ告知を貼り付けました。クリックするとそれぞれ、HPに飛びます。行けるといいなぁ。。何方さまも、、なにとぞ、、宜しく♪では、退散♪
2009年01月09日
ナチュラルな庭を目指している私ですが、ナチュラル、、、ピュアを意識すればするほど、、人工的になってしまう事があるわけです。野原には、あちこちから種が飛んで自然に発芽するわけですから、人の意志が入ってしまうと、、やはり統一感がでてしますのです。でも、それはそれ。雑多な感じをなるべく避けて、秘密の花園を目指しております。(笑)結局、母の庭と比べると、それは、、やはり、私以外の何ものでもない個性を感じてしまいます。選ぶ、ってことは、そう言うことなんだなぁ。。自分のアルバムを作るってことも、結局そうなんだよねぇ。。って、大げさですが。。歌うドラマーの座を目指して突き進むのか?って、思っていたロマーノですが、新譜ではドラマーとして、リーダとして専念しておりました。ロマーノの歌が好き嫌い、上手い上手くないは別として、ドラムと作曲、そのバンドサウンドは大好きなので非常に嬉しい限りです。この人の曲って、どことなく、何となく、、どこかで聴いたことがあるような親しみやすさがあります。イタリア人の彼の心の中には、常に好きなメロディが流れているのでしょう。お気に入りにメロディと自分が自然に合体した曲が多いのではないかと推察しますです。はい。12曲、10曲が彼の曲です。ピアノレスで、ベースがベテランアンリテキシエ、大好きなクラリネット奏者マウロネグリ、フランスでは若手躍進中の女性サックス奏者ジェラルディーンロレント。。。まぁ、イタリア好きって、ことでなくても聴いてみたいなァ、、って、思うわね。オープナーは、Cite Soleil 。哀愁ある陰りのあるメロディがいきなり異国情緒の空間に引っ張り込む。この曲、なんだか聴いたことがあるような気分で、彼のアルバム引っ張り出して納得。やはりネグリを起用してるCornersで、タイトル違うけど演奏してるんだ。。クラリネットのあのセピア色の音色にベストマッチ。明るく軽快な、流暢なアルトと以前より味が出てきたネグリの軽い掛け合いが楽しいPrego! 。Spring Tide は、フロント二人の高速フレーズから始まり、四人がそれぞれ一気に駆け抜けていく。艶っぽいネグリと優雅にステップを踊りたくなるようなHandle With Care 。ロマーノのドラミングで豪快に始まるBlues For Roy。ドラムのリズムにのって上から下まで楽しそうに動き回るベースとフロント二人。小粋でござる。その楽しそうなベースが今度は思いっきり絡みながらベースソロを展開していくChick Webb 。ヤッパリ、饒舌なベースですよねぇ。再び、ロマーノドラムで始まるLibero!! 他の3人が一気に参加して、それぞれを主張!バラバラな感じが気付けば一気に収束してたり、不規則な動きがギャーっと、面白い。そのあとには、スタンダードのBlack And Blue。まるでラジオから流れ出してきたような、古くさいブルージィな感じが実にお洒落(笑)微妙にずらしたユニゾン?が何とも悩ましい感じ。うっとり。ユニークなエキゾチックなテーマのDany K. 。アグレッシブなアルトソロに思わず、覚醒。乾いた空気を胸いっぱいに吸い込んだ気分になるTownship。お得意の哀愁がタップリ塗り込められたLontananza 。いや、アルトの悩ましい音、ベースの粋で余裕のソロ。最後は、賑やかに.Maple Leaf Rag。ラグタイムの曲らしいけど、この四人で(コード楽器はいない!)アバンチュールな挑戦。これが、大層、、華やか賑やかで、エンターテイメントな一面もしっかり見せて、あっという間におしまい!わぉ!(爆)ジャズって、音楽はホントに多様性を持つ音楽だと思うのですが、そんな意味で、このアルバムのこのタイトルはどんぴしゃりです。演奏者が意図しているか否か、それは私にはわかりませんが、ロマーノの身体の中に詰まった音楽をぎゅっと絞ってポトン、って生まれた感じネ。深刻に真摯な作品、つうのとは違うんだけど、緊張感を決して悟られない、、遊び心も十分な粋な演奏でした。こういうの、ロマーノ得意ですよねぇ。。良く、、歌うの我慢したねぇ。。偉い!!(爆)1.Cite Soleil 2.Prego! 3.Spring Tide 4.Handle With Care 5.Blues For Roy 6.Chick Webb 7.Libero!! 8.Black And Blue 9.Dany K. 10.Township 11.Lontananza 12.Maple Leaf RagAldo Romano (ds)Henri Texier (b)Geraldine Laurent (sax)Mauro Negri (cl)今日は晴れてます。家人を駅まで送るために、四時起き。既に眠いぞぉ。。では、退散♪
2008年11月08日
庭にオレンジの透かし百合が満開です。緑の中に咲き乱れるお姿、、実にお洒落な色合いなのです。。まるで、イタリアの伊達男のようです。リーダーのDaniele Scannapiecoは、1970年生まれのイタリアのテナーサックス吹き。最初のアルバムが出た頃は、個性が足りないとか、わりと評判が低かった気がいたしますが(つうか、ボッソの評価が強烈に高かったノネ。。たぶん)、イタリアンハードバップの代表とも言えるグループ「High Five Quintet」のテナーサックスとして、着実に人気をつけて参りました。当時は確かに、トランペットの王子様ボッソに食われた感じがなきにしもあらずでしたが、この人の空気、つうか、空間の使い方みたいなのが好きでファンでございます。現代テナーの王道路線(神様&最近天国にいちゃったお方)を消化しながら、メカニカル&メタリックな路線にはならず叙情豊かに歌いまくるフレーズは、さすが哀愁のイタリアンメロディのお国の人、分かりやすく、耳に心地よく、その上情熱を秘めた、イタリアンハードバップの王子様でっす。そういえば、前作「Never More」では、「After the rain」なんぞを息もつけないエモーショナルな感じで吹いてましたねぇ。リーダー作は3作目ですが、当然、一つくらいブログで取り上げていると思ったら、、なんと、、まぁ、まだでした。(笑)ほんとか?って、探し出せないものね。。アルバムは、メンバー的には1作目「Daniele Scannapieco」が近いのですが、今回のアルバムでも大活躍しているバティスタは、1作品目は8曲目にソプラノで参加しているだけです。代わりに、ボッソが大活躍してますけどね。今回も、お店のキャッチには3管ハードバップの傑作、みたいなフリがありますが、基本は、ソプラノのバティスタとの2管が多く、ボルトル入って3管そろうのは2曲だけ。って、全然、文句ないですけど。(笑)そう、一作目ではスカナピエコもソプラノを吹いていましたが、ここ2作はテナーに専念。歌心たっぷりのイタリアのミュージシャン達は、オリジナルを作るのも得意で、9曲中8曲がスカナピエコ、バティスタ、ベースのDario Rosciglioneによる曲。あと、1曲がBernard ArcadioのCercle。ここで、本人もリズムピアノで参加していますから、基本的には、全部メンバーの曲って感じかなぁ。ただし、「Daniele Scannapieco」や、「Jazz Desire/High Five Quintet」を持っていると聴いたことがある曲(4曲)ガ続きます。編成やアレンジが工夫されてるのであまり文句はない。が、彼らのメロディって、わりと頭に残るものが多いので、アレ?ッテ思いますねぇ。タイトル曲から、暖かみのあるテナーの音で、バリバリ硬派なブロウを決める。長尺なバティスタのソプラノソロも決まりまずは、ストレートアヘッドな演奏。ボルトル参加でダンサンブルな曲。エ?これじゃ踊れない?いきなりボルトルの高速フレージングはかっこいい。が、、つい、、ボッソならもっと歯切れが良いだろうなぁ。。なんて、思ってしまうけど、このニアンスがボルトルの持ち味なのかもねぇ。。3曲目、アンサンブルもしっかりと、3管のかっこ良さが、バッチリでてるCercle。グングン引っ張るウォーキングベース&この狭い空間にキッチリフィルインするチェカリ先生。Dark Lightは、サックスカデンツァで始まるバティスタのバラード。ファーストにも入ってましたね。ワンホーンでスカナピエコがメチャクチャ艶っぽくユッタリ聴かせる。インプロに入ってからは、時々、フリーキィな音が出ますが、この人の場合、身をよじるに近い感覚。ビターでレイジーな大人の時間。明らかな18禁!再び踊れちゃいそうな、バティスタ曲Dede's Mood 。これも、ファーストに入ってた。ふたりで掛け合いながら、まるでダンスフロアをクルクル踊りまくっているようです。しかし、クラブと言うところでは、こういった曲でどんな踊りをするの?Goodby Mr.P 、ちょっと、曲の出だしのところが好きな彼の曲アナスターシア似、いかにも、、って、バティスタ曲。メロディは全然違うけどネ。けど、はまってソプラノでエモーショナルに攻めるバティスタが素敵。続く、スカナピエコもさすが。硬質でクッキリハッキリしたタッチのピアノが甘くなりすぎなくて良い感じ。はい、踊ってもらいましょう。(笑)これは、ファーストのオープナーだったスカナピエコの曲。チェッカリ先生のたたき出すラテンのリズムにのって。これも踊れる?(爆)Waiting For D.は、Jazz Desireに入っていた曲。ハモンドの響きがファンキーさを加味。ソロのラインはかなりシリアスでスリリングなのですが、軽妙な感じにまとまってます。フロントふたりの絡み方がかっこいい。最後はバティスタがアルトです。明らかなコルトレーン好きがふたりで掛け合ったシリアス&スリリングな演奏が〆。一歩先を争う雄の闘争本能が見え隠れして、ハードボイルドに終演。やっぱ、男はイタリアの伊達男。甘さ、スタイリッシュな心地よさの裏に隠し持つ、鋭い牙がかっこよし。いろんな人にお勧め。イタリアンハードバップは、マカロニウエスタンと似てるものがあります。ジュリアノジェンマがお好きだった、、御姫さま達、、試してみたら。(笑)1.Lifetime 2.Red Hot 3.Cercle 4.Dark Light 5.Dede's Mood 6.Goodby Mr.P 7.Fenomeno 8.Waiting For D. 9.Fast LaneDaniele Scannapieco (ts)Stefano Di Battista (ss,as)Flavio Boltro (tp,flg) Julian Oliver Mazzariello (p,hammond)Dario Rosciglione (b)Andre Ceccarelli (ds)Bernard Arcadio (rhythm p) #3ジャケットの内側の写真。かっこいいです。彼のお姿よりも、お手々の写真がなんかセクシー。(爆)ところで、楽器も本当に奴素人なので、サックスの事とか、良くわかんない。が、テナーサックスとソプラノサックスは、一緒にやるミュージシャン多いのは、、わかってまして、スカナピエコもそうなんだけどね。何でアルトはしないんだろう、って、言うのは、、まぁ、音がかぶる?から?ッテ勝手に思ってましたら。。アルトはソプラノとテナーとは、キーが違うんだそうでぇ。へぇ。。って、目から鱗。なるほどねぇ。。でも、バティスタは、アルトとソプラノですわン。器用なのね?!自分のアルバムはアルトが中心で、客員は大体テナーと絡むから、ソプラノが多いかなぁ。。ええとね、そろそろ、20万アクセスだよ。踏んだら、必ず叫ぶこと。じゃないと、絶交だぁ。(爆)
2008年06月25日
天使と悪魔。まったく異なるものですが、どちらも純な仕様、ってことでは似てるかも。混じりけなしのピュアな存在ってことね。しかし俗物的な人間さま達では、表は天使、裏は悪魔、なんてことは多々ありますよね。リーダのパオロフレズは、イタリアのトランペッターでありまぁす☆このブログでは、お馴染み。イタリアのトランペッターの重鎮は、エンリコラヴァ。そしてマイダーリン、フレズ。(はぁとぉ)フランコ・アンブロゼッティも頑張ってるわよねぇ。最近では、これまた、マイダーリン・・ファブリッツィオ・ボッソ。あ、フラヴィオ・ボルトロも素敵よねぇ。イタリアの伊達男には、トランペットが似合うのです。(きっぱり)フレズは好奇心旺盛な人で、引っ張りだこで、とっても多作な人で客演も多く、ファンだけどコンプリートは、はなから諦めてます。以前に、ジミヘン好きなギターNguyen Le!!を配して、ジミヘンのAngelを演奏してるアルバム「Angel」があって、そちら絡みではAngel Quartetを名乗ったりしてます。今回は、メンバーは総入れ替えで、ギターはBebo Ferra、ベースはPaolino Dalla Partaという、「Bagatelle」、「Aria」コンビ。この二人と、マイダーリンフレズさまがユニット組むなんて。。私的至福意外の何物でもない。(きっぱり)そもそも、パオロフレズ、彼の演奏自体が天使と悪魔。ほんわり空間系な音づかいでハァトフルな一面と、スリリングでアグレッシブでダークな一面と、二つ顔を使い分けて私を魅了する。どちらの顔でも、ちょっと寂しそうな孤独の雰囲気漂わせて、背中に哀愁感じる演奏で女心をノックアウトなのであります。その彼、本当に最近好調のようで、次から次に新譜攻撃。浮気心の多い私として、、全然、追いつきません。去年、2006年のローマのシリーズを仕入れた時も、彼のアルバムの1曲目のかっこよさに痺れて動けなくなってしまったほどなのですが。。ぼやぼやしてたら、、なんと、同じメンツでおフランスのブルーノートから同じメンツのスタジオ盤がでてしまいましたぁ。しかーーも、ブラザー最中氏に日記を先こされてしまいましたぁ。。お~まいごっどぉぉ。。。すかんぴーーぃぃ。。。。つうことで、唐突に、、はじめまあす。時間ないし。。ローマのシリーズのライブ盤は、凶悪なスタンダードなども入っていたのですが、今回はメンバー全員の曲です。幕開け、1曲目、Another Road to Timbuctuはフレズのオリジナル。ローマのライブ盤でも1曲目を飾ったこの曲。兎に角、痺れるほどカッコイイ。アップテンポにリズムが刻まれる中、トランペットの多重録音が効果的に踊りまくり咆え、ベボフェラのギターが次第に熱をおび、ダイナミックなサウンドに。呼応するフレズも兎に角疾走。高速フレーズの連呼。神様、かっこよすぎるぅ。そして、2曲目、Tempo del Sognoはベースのポルタのオリジナル。地中海に漂う霧のようなエフェクターで響かせたサウンドが晴れると、現れたのはエキゾチックな地中海サウンド。ワンフレーズでまさにBagatelle的世界。ざっくりとしたフレズのフリューゲルが哀愁を誘う。フレズの小粋な感じの曲。暗黒街のマフィアの親分のテーマソングにでもなりそうなちょっとダークで、ちょっと陽気で、まさにイタリアンマフィアソング。Moto Perpetuoは、フレズの曲となってます。チックコリアのスペインのメロディをパーツとして配し、メンバーでそれぞれがパッチワークしていった感じの作品。ラテンテイストなフレズのワンフレーズに思わず痺れる。フレズの哀愁漂う優しいトランペットではじまります。ベボフェラのオリジナル。彼の曲は哀愁もあるけど、ふんわりとした陽の温かさがあるのねぇ。。そして、ななんとぉ、アコースティックギターなのね。。その美しい調べと1音、1音確かめるような演奏に、伸びやかでつややかなフレズのペットは涙もので美しい。。ロングトーンを滑らかにつなげてビロード感触。素晴らしい☆あっというまに、後半に・・・。ドラムのStefano Bagnoliの曲。ポルタのソロは、実に彼らしい歌心と情感のこもった演奏。この音づかいは、彼独特の個性だとおもう。そのうえ、フレズの演奏も歌心満載のいかにも、、って、天使のフレズらしい素直で可愛いフレーズ。(^_^);;まるで、彼の曲みたい。なんだか、ホッとする感じ。・・、も、つかの間。Devil's Game/Labbra Bianche のメドレーは電気のいっぱいかかったサウンド。Bagnoliのドラミングはクリアで正確、機動力の素晴らしさがあちことで目立つ。フレズはアグレッシブな演奏になるほど、かれが常に歌心をもっていることがわかる。変わって、フレズのL'Afflato Prodromo del Misantropoはゆったりと情景をかなでるような木訥とした曲、演奏。ドラムのBagnoliの曲、Diavolo E l'Acquasanta。意外と可愛いメロディ。電気化したベボフェラとフレズの掛け合い。と、意外と簡単におわるんですよねぇ。。もっと、凶悪になってほしかったなぁ。ベボフェラのQualche Anno Dopo。彼のVisionsって、アルバムではアコギで弾いてた。ちょっと、カントリーチックなメロディだとおもったけど、ここまでゆったりと演奏すると人と人のふれあいみたなものの温かさを感じる曲ね。。フレズの長尺なソロにみんなが歩調をあわせていく感じのハァトフルな演奏で終演。。終演?でしょうかぁ??じっと、、よい子は待つのです。10曲目が終わっても、じっと、じっと、待つのです。アルバムの余韻を感じながら、メンバーにお疲れ様を言いながら。。。と、、メンバーのお疲れさま会がはじまります。打ち上げ、って、ヤツです。陽気なメロディを手をかえ、品をかえ、、内輪の雑談がはじまりまあす。参加ご希望のかたは、、、ライナーに表記されてる10曲って情報を信じず、メンバーが騒ぎ出すのをじぃ~~と待ちましょう。。。うちあげって、楽しいものよね~♪今宵は、あなたたちと踊り明かしますわ。。(ん?お呼びでない?)しっかりしたテクニックに基づいた、確信的極上のリラクゼーション。がぁ、聴く人を選ぶとは思いませんが、BGMにはなりにくいかもぉ。。フレズ好き、ベボフェラ好き、そう、イタリア好きにぃ。やっぱ、男はイタリア産。(本当だな?)1. Another Road to Timbuctu 2. Tempo del Sogno 3. Caledonian Flowers 4. Moto Perpetuo 5. Gioved 6. Dou Dou 7. Medley: Devil's Game/Labbra Bianche 8. L'Afflato Prodromo del Misantropo 9. Diavolo E l'Acquasanta 10. Qualche Anno Dopo Paolo Fresu (tp, fhr) Bebo Ferra (g) Paolino Dalla Parta (b) Stefano Bagnoli (dr)今日は、久しぶりに青空仕様だわ。。。閏年の今年は、二月におまけがついている。つまり、今日。おまけな日があって、よかったぁ。月末って、どうして、月末なんだろう。。今日は、お友達のタクオさんが新橋のグロスマンバーデビューの日。なんだ、そりゃ?って思う?あはは、、最近、内輪で話題になってるバーなのです。どうやらマスターがグロスマンフリークらしくて、ヒミツの音源が沢山あるようなのです。で、私の今年の目標は、ライブに上京することと、、このグロスマンバーで、飲み倒れてやること。(きっぱり)お酒よわいから、飲み倒れるのは簡単だけど。。でも、上京するのが、、難しい。。。(泣)神様、仏様、デビル様、グロスマン様。。どうか、よい子(私)に愛の手をぉ♪ジャズ批評がでましたぁ。って、随分前に。。M(__)Mこの話題も次号がでるまえに、、ふれたいものだぁ。。
2008年02月29日
アントニオファラオはイタリアの凄腕のピアニストであるのですが、デビュー当時は、アメリカへの憧憬を顕著に示していたピアニストで、共演者もアメリカのミュージシャンが多かったきがします。かなりパーカッシヴで攻撃的な暴れっぷりで、要注意&注目株で作品を何作か追いかけましたが、めちゃくちゃお気に入りの仲間には入らなかったのです。がぁ、、最近、ちょっと変わってきたのね。そう、私的な好みになってきたのね。(お、偉そう。。)「Encore」をだしたときに、リンク仲間の「仲秋の高原に一人たたずむ気持ち良さ」って、表現に?!?!って思っていたのです。私的には強面の兄ちゃんというイメージだったから。しかし、ユメール、ヴィトウスという私的至福のメンバーだった「Takes On Pasolini(パゾリーニに捧ぐ)」と「Encore」を聴き、彼の中で何かが変わったのかなぁ。。って、って、思ったのです。今回も、音やフレーズにより甘美的な要素が加わり、なんとも艶ぽい音なのです。かといって、いわゆる耽美的、クールで透明、ってのとは、全然違うのねぇ。。もともと、硬質で饒舌なピアノでそのテクニックは巧いとしか言いようがないピアノ。サウンドに厚みがありそのスピード感溢れる演奏に、妖艶さとでもいうか、、情感がたっぷり籠もるはぁとフルな演奏になってきたのです。タメに哀愁が有るとでも言おうか。。日本版が先行発売だったので、小沼さんって方の日本語ライナーがありまして、それを読んでいてなるほどなぁ。。って、思ったのですねぇ。彼のお家は、アートな感覚が溢れていたのです。音楽だけでなくて、父親は芸術家だったようで、絵画、映画、、詩、、彼は幼い頃から美しいものに囲まれて生きてきたのです。美に対して、研ぎ澄まされた感覚がやしなわれてていたのでしょうねぇ。。芸術の香りただよう部分はレーベル側のお仕着せ、ってことでは無く、彼自身から発するもの。ホント、写真もイイ感じにダンディな感じなってきたのねぇ。今回はイタリア映画音楽界に数多くの作品を残し、自分もジャズを演奏するというアルマンド・トロヴァヨーリの曲が8曲、アントニオファラオのオリジナル曲が4曲。日本語ライナーには「アルマンド・トロヴァヨーリに捧ぐ」、という、副題つきです。彼の父のお気に入りで小さな頃から慣れ親しんだ音楽なんだそうです。残念ながら、私は、イタリア音楽にも、イタリア映画にも知識が無く、曲のタイトルを見ただけでイメージが膨らむような事は無いのですが。。。m(__)mで、メンバーも前回同様、かなりお楽しみ度が高いというか。。ちょっと不思議な感じ。フランスを代表する、超テクドラマーアンドレ・チェカレッリと、、、ドミニク・ディ・ピアッツァ。この人がまた超絶技巧派なんだけどエレベの人ではなかったかな、、って。実は、聴くまで、、でも、きっと、ウッドベース弾いてるんだろうな。。って、思いこんでました。さて、開幕。幕開けにふさわしく、明るく疾走感のある彼らしい演奏。リズムにのって縦横無尽に音を敷き詰めていく素晴らしい演奏。ベースは、なんとエレベでした。結構、不思議な感触ですが、ま、巧いの。。ここから、ちょっとうっとりとしっとり、、濡れた感じが続く。2曲目、甘美的に光り輝くメロディのしっとりした感じをそのまま、彼のタイトル曲。何度聴いてもかなるここで、心が空っぽになりそうになる。オリジナル曲、Positive Life 。モダンな響きのするメロディで明るく展開していく感じが前向きな感じの曲。本当に、美しいメロディが続き、メロディに騙されそうになるのですが、ファラオのピアノは音数も多く、切れることなく長いフレーズが次々とあふれ出てきて素晴らしい。5曲目では、冒頭にチェカッレリの軽快で切れ味よいドラムワークがはいって、アップテンポで、スリリングに走り抜けていく息もできない演奏。アルバムの中ではスパイス的な役割もあるかも。続く、ファラオのオリジナルは、映画音楽のような柔らかな色彩を持った曲。そして、Il Prete Sposatoでは、寄せては返す波のような感情表現。再び彼のオリジナルでMy Father's Song II。亡くなったお父さんに。いかし、彼の演奏は早く長いパッセージでもミスタッチなど無く美し音が続く。気づくと瞬間的に爆発して、かなりのテンションで演奏してるのだが、実に綺麗。Faustinaは、ドラマチックにはじまり、エキゾチックなメロディが印象的、エレベが民族楽器のような効果になってます。Oscar Is The Backはジャジーでブルージーな感じで、チェカッレリのドラムがセンスよく冴えてる。ファラオのオリジナルの最後はNowise。ゆったりした中にドラマを見るようにエモーショナルな展開。終演は Confessione E Addio。哀愁を感じるメロディを最後まで止まることなく一気にかけぬる。躍動感。爽快感。そして、ダンディズム。目にも止まらぬ速さで動く指。お見事!やっぱ、巧いよねぇ。。最近の彼のピアノの特徴は、その濡れ感。。透明な響きというよりは、しっとりとした甘さが匂い立つような煌めき具合。堅い氷が少しだけ溶けだしたときのあの美しさ。。エロティシズム。お得意の高速パッセージでテクニックを駆使してなが~~い長いフレーズをかけぬけようとも、決してマシンのような無機質な感じせず…、ちょっと、媚薬にも似た妖しい香り。しかし、50分ちょっとのこのアルバム、かなりの「重量感(お腹いっぱい感)」があります。そして、全編エレベです。ドラムのぴしっとした切れ味と、エレベの電気的なノビある音はなんとも言えない感じ。これは。好みがでるとおもうのですが。。。ファラオのピアノは素晴らしい。。これを、エレベ嫌いだから、と、聴かないのもったいないとおもいます。。。がぁ。。1 Vecchi Amici TOTO SEXY(セクシーなトト) 19632 La Via Dei Babbuini LA VIA DEI BABBUINI(愚か者たちの道)19773 Profumo Di Donna PROFUMO DI DONNA(女の芳香) 19744 Positive Life 5 Golden Age TOTO SEXY(セクシーなトト) 19636 Try To Change 7 Il Prete Sposato IL PRETE SPOSATO(既婚の司祭)19718 My Father's Song II 9 Faustina FAUSTINA(ファウスティーナ) 196810 Oscar Is The Back IL VEDOVO(男やもめ) 195911 Nowise 12 Confessione E Addio PAOLO IL CALDO(ああ情熱) 1973Antonio Farao (p) Dominique Di Piazza (el-b) Andre Ceccarelli (ds) 少し、、酔ってるのですねぇ。。お出かけしたのねぇ。、、アントニオファラオって昔のジャケ写真、みんなヘンだったよねぇ。。最近、かっこいいのよね。。う。。。ん。。♪東京、いきたあい。。orz...
2008年02月02日
*雪*が降りました。。ちらちらと舞い始めた雪は、今はうっすらとつもっています。市内は久しぶりの雪なので思わずしばらく空を見上げてしまいました。。妖精の踊りのよう。。音もなく静かに降る雪を見ていると、「現在、過去、、そして、、未来」が頭の中で交錯します。手を伸ばせば届きそうなすぐ近くの過去、記憶の向こうで埋もれている遠くの過去、、それらが折り重なって今日の私がいる。。そして、今日の私と絡み合って、繋がって、、きっと、明日があるでしょう。。何時か「その日」が来るまで。長い人生を想うと、、雪の白さ、美しさは、その清さのせいか、自分のかなわぬ希望のように感じてしまう。。その美しさに心の灯火のようなやんわりした暖かさを感じるとともに、その清さに叶わぬ事への哀しみのような気持ちも感じてしまう。生きるということは、膨大な時間の厚みに澱を沈ませることでもあるのです。。ふと、そんな事に気づくと気持ちが沈みそうになるのですが、その重なった一枚一枚の時間の中に大切な人の影をみつけると、再び人生を愛おしく感じる。。じんわりと心に滲む想い。。遠い過去に想いを馳せながら、、静かに降る雪を眺めながら、、暖かな紅茶を飲みながら、、面影を訪ねさ迷い歩く私の心。そんなセンチメンタルな気分の(笑って)今日の一枚はBlue。。Danilo Reaはね、、最初に聴いたのは、「Tales Of Doctor 3」かな?クリスマスソングが入っていたから友達がおしえてくれたのね。オリジナルと独特の感性によるカバー曲(ジャズにこだわらない)で、不思議な世界を作ってる人達で、特にピアノのダニーロ・レアのテーマに対する破壊工作ぶりは、それはびっくりだったのです。超個性的。やりすぎも含めて、「なんだか」気に入ったのです。この言葉にできない「なんだか」ってのがめっちゃ重要。でね、このブログには二枚でてきます。「すべての道はローマに通ず。( Danilo Rea 編)」と「Threesome/Aldo Romano」ロマーノとのアルバムでは、Doctor 3での奔放さはそのままに、ユーモアを抑えたシリアスなレアを堪能でき、ローマのシリーズでは、、なんと、ロマンチックでセンチなレアを堪能した、、つもりに、、なってました。。・・・・。これは、大間違いであった。。orz..まだまだ、そのロマンチック度は序の口だったのでしたぁ。。ホント、人は見かけや第1印象の思いこみで判断できないものです。そう、、人は本来、いくつもの顔を持ち合わせているのでしょう。。このアルバムでレアを最初に聴いた人は、目が潤むほど、耽美的で内省的な抒情深いピアニストだ思うことでしょう。。(こうなるとあのヴィーナスのアルバムはどうなってるのかなぁ、、って、興味津々になってしまうのだが買うつもりは無い)まず、このBlueというアルバム選曲もなかなか甘美で、全編リラクゼーションの塊。バラード調でまとめてある。今回はオリジナル無しで、ロック、フォーク、ポップス、スタンダードなどから「はぁと印」満載のメロディを並べている。どの位おっとりしたアルバムか?って言うとね。。今は、ブログに遊びにいけなくなったナリーさんが、確か怒って☆二つ、って、つけていた気がする。(ナリーさん、変なとりあげかたでゴメンね)ホント、今までのDoctor 3の路線からはかなりはずれるのです。オープニングはバカラックのClose To You。恋する乙女は(爆)幕開けから、目が潤む。。誰もが心の中に大切な人の優しい笑顔が思いうかぶでしょ。今、何してるのかしら?どうしてるのかな?あなた。。あの時のように微笑んでいるといいなぁ。。。って、必ず想う。。このしっとりとした一つ一つの音の積み重ね。大事にメロディを紡ぎあげていく感じ。。。心に染み入る。。何故か切なさもこみ上げてきます。。1973年生まれのアイルランドのシンガーソングライター、ダミアン・ライスのCannonballはラテン風なリズムで哀愁ありつつも表情豊かな感じに。レアは、センチな美メロ収集家なのですね。お馴染みのスタンダード、マイファニでは、レアらしい解釈で、静寂ながらも陰影のある哀愁をたちこめさせる。微かに漂う不協和音的音の選択がミスティな感じのマイファニです。ジェームス・テイラーのFire And Rainでは、躍動感に溢れるはぁとうぉーむな演奏。1938年生まれ、28歳でピストル自殺したと言うカンタウトーレ、ルイジ・テンコのUn Giorno Dopo L'altroを美しくも静かな情熱を込めて演奏。哀愁美メロの極致。柔らかく、詩情豊かに、、再び登場する、ダミアン・ライスの曲、The Blower's Daughter。ゆるーく流れる時間の中で、内省的なベースのフレーズが影のよう。スリリングではないけど、心の通い合う演奏。。。たたみ掛けるような選曲で、静かに、人生を問いかけるように「アラバマ物語」のテーマ曲です。ここで、再び登場するのが、ジェイムス・テイラーのDon't Let Me Be Lonely Tonight。そう、夜の静寂は切ない怖い。。独りにしないでください。。人生の不安をそのまま抱えるようなシンドラーのリストのテーマ。人生なんて理不尽と不条理の折り重ね。。そして、微かな望み、見えぬ糸。勇気。。Generaleは、Francesco De Gregoriとう言うイタリアの人曲らしいのですが、この曲短いけど唯一明るくポップに躍動感いっぱいな演奏。最後もイタリアンポップスの大御所ルーチォ・バッティスティというひとのEmozioni。イタリア人らしいエモーショナルで哀愁たっぷりな盛り上げで静かに幕をとじます。まぁ。。恋する乙女に。(爆)メロウなあなたに。イタリア好きなあなたに。エトセトラ。。レア流、恋文でした。。1.Close To You 2.Cannonball 3.My Funny Valentine 4.Fire And Rain 5.Un Giorno Dopo L'altro 6.The Blower's Daughter 7.Theme From 'To Kill A Mockingbird' 8.Don't Let Me Be Lonely Tonight 9.Theme From 'Schindler's List' 10.Generale 11.EmozioniDanilo Rea(P)Enzo Pietropaoli(B)Fabrizio Sferra(Ds)七草がゆも終わりましたね。田舎では小正月、、なんて、行事もあるけど、今の時代、お正月気分はお終いですね。長いお休みは、静養になるはずなのですが、、まぁ、余計に疲れちゃう人も多いよね。マイペースだったお休みの日と違って、社会の歯車の一つになると慣れるまで身体に拒否反応がでることも多いよね。なんだか、休みあけ、、忙しいはずなのに、ぼぉ、っと、しちゃってる事が多い、、私でした。あちこちに、、「ごめんなさい、、」、を、連発ぅ。。この世のゴミを自覚する今日この頃。。でも、今日は新年会だぁ!ここで、頑張らねば。。(ファイとぉ)しかし、このアルバム、、恐ろしく、心地よくて、思考回路が、、良い意味でとまってしまいます。恋して無くても、、お正月疲れがぬけない、、人の為に、子守歌のかわりにもなるかな?ヒーリングムードたっぷしだな。あ、、晴れてきました。。雪がどんどんとけていきます。。儚いのよね。。。雪も、恋心も、ブログの寿命もぉ(爆)
2008年01月10日
粋でお洒落なイタリアの伊達男、スティファノバティスタの新譜が10月にでましたぁ。だ~りんバティスタぁ、聴くのが遅くなってゴメンねぇ♪日曜日、ほぼ1日音楽ぬけたら、なんか、聴いてみよう~、って状況になりましたぁ。でも、クリポタ10も相変わらず、おでかけに持参するんだよねぇ。。バティスタの新譜がでる事は随分前からしっていたわけですが、今回は、、な~~なんとぉ、イタリアンハードバップの雄ボッソさまが6曲に、アメリカはウエスさまの遺伝子も濃いラッセルマローンさまが5曲に、そして、とどめは、クールな音色で熱いあぁとのフルートのニコラスティロさまが2曲に参加という、、、私的涎流布陣。や、、金儲けのうまいフランスブルーノートでーーす。春にでたボッソのブルーノートからのアルバムも、どの繋がりからこの人達連れてきた?って思う布陣もあったのですが、(バティスタも居ましたねぇ)、、まぁ、出来が良ければ良いでーーす。(爆)出逢いはいつも突然ですから。はいぃ。前回、私が彼のアルバムを取り上げたのは、「Jazzitaliano Live2006/04 Stefano Di Battista Quartet」。そう、「すべての道はローマに通ず」のシリーズのうちの一枚です。エキサイティングで、しかも、観客との距離も近い楽しいライブ盤でした。この時も少し触れたのですが、バティスタはヨーロッパの洗練されたセンスを持つ巧いサックスなのですが、ジャズの源アメリカ、それも、最先端を行く現代のニューヨークシーン、、と、言うよりは、ジャズの持ってるちょっと不良ぽいかっこよさ、泥っくさいけど濃いエネルギッシュな黒人的なノリ等の、現代の先端ジャズが薄くなってきてる『かもしれない』パワーを求めてる感じ。自分が持つクールな洗練された美しさを熟知してるからこそ、その部分に凄く惹かれているんじゃないかと、、、思うのですけど。。ねぇ。。(素人の戯言)ファッションの世界では、何年かに一度、大昔のファッションが現代人の感性でリメイクされて、若い世代の人達がかっこいい、って、おもったりするわけなんだけど、言葉は乱暴だけど近い感じで演奏されてるんじゃないかぁ。ファッションだって、40年前のものをそのままつかったら、ダサイでしょ?ジャズのエキスがぎゅぎゅとつまって、濃くてこてこてのサウンドを、現代感覚でお洒落で洗練された感覚で自分達のサウンドにしようとしてる感じ。(奴素人の戯言)う~ん、以前にインタビューに答えていた事を、いろいろ思索してるのかもねぇ。。しかも、今回はバティスト・トロティニョンはハモンドオルガンで、ファンキーなサウンドつくりで貢献してます。彼のオリジナルが8曲、オリジナル以外は、ケニーバレル、ホレスシルバー、そして、ボビーティモンズだもんねぇ。ファンキー&ソウルフルな方々の曲。美しきメロディというより、個性的で聴いてると腰が浮いてきちゃう感じの曲ね。フランスブルーノートでの前回のアルバムでは、オリジナルが無かった事をかんがえても、ちょっと、わくわくしちゃうよねえ。オープニングはソプラノでオリジナル曲。恋する予感、期待がにじみ出てくるような躍動感と明るさをもった可憐なメロディ。アドリブ部分になると、俄然、情熱がほとばしる演奏。次の曲はバレルのミッドナイトブルー。昔、これ大すきだったのよねぇ。。アルトサックスで、ガツンと躍り出たバティスタを追い詰めるのが、ボッソ。いきなりの長尺フレーズ、一気にフルスロットル♪これでもかと「♪」を並べまくりまぁす。その上、ドラムとオルガンでダブルで煽ってくれまぁす。続く、オリジナルThe Serpent’s Charm では、ニコラとユニゾン、チェイサーぁぁ!なかなか素敵なメロディなんだけどねぇ。。お終いは、ワンフレーズが永遠に繰り返される様はグラントグリーン並みの執拗さ。久々聴いてみようかなぁ。妖艶に官能的に、セクシーな演奏。まさに18禁。タイトルもそのままUnder Her Spell 。女性の魅力は魔力ですかしらねぇ。もう、感情がよろめきまくった演奏。バティスタもカップを使ったボッソも、おもいっきり、臭いのねぇ。。最後のボッソの「悲鳴」が、やばさを際立てます。ファンキーの代名詞のように言われるホレスシルバーはThe Jody Grind。オルガンのバッキングにのって、踊りましょう。。ね!いかにもって、ノリだけど、実はかなり現代的な演奏だよねぇ。2管のお兄さま方、、お二人、かなりの負けず嫌い。ここはねぇ、ラッセルマローンもちょこっといるんだよねぇ。ガンバれぇ。再び、ニコラが入って、オリジナルボッサ、Echoes Of Brazil。どことなく、、聴いたことあるようなメロディだけど(^_^);;、浮遊感、郷愁、、アクセントの一曲。ニコラさまの演奏は、鳥のような自由さがいいよねぇ。と、これを含め続けて4曲バティスタオリジナル。バティスタワールド全開。オリエンタルな雰囲気のメロディを高速でぶっちぎりながら、ぶっ飛ぶ。聴いていて圧倒される。独特な力強いビートにのせて、ツインで竜巻が暴れまくってますわ。続く、Weather Or Not もエキサイティングなボッソをそのまま引き連れて現代感覚に溢れハイテンションな演奏。ティモンズのThis Here。再びファンキーなナンバーを二人でがっちりと。二人の間に入れる者はいないよねぇ。無敵な感じ。実は、ティモンズの曲って、好きなものが結構あるのですよね。。。この二人が創り出す、ファンキーな世界は、ハイテクニックに裏付けされた洗練されたサウンドです。汗も飛び散るけど、やっぱり、ぎらぎらしてないのねぇ。。さて、最後は朋友エリックレニーニがピアノで参加した、 Trouble Shootin’。ボッソがぬけてはいますが、ドラムも爆発して、なかなかの分厚いサウンドでしたぁ。と、やはり、ファンキー&ソウルは狙ってはいるものの、あの時代泥臭さを『演出』してはいるものの、育ちの良さは隠せませんわ。やっぱ、伊達男達、、そう二枚目の演奏よねぇ。(無視してぇ)しかし、大いに楽しめる作品で有ることは間違いないで~す。うむ~、、他人事ながら、、心配なんですけどねぇ。。次作は、どうするんでしょうねぇ?ねぇ??1. I Will Love You 2. Midnight Blue 3. The Serpent’s Charm 4. Under Her Spell 5. The Jody Grind 6. Echoes Of Brazil 7. Alexanderplatz Blues 8. Essaouira 9. Weather Or Not 10. This Here 11. Trouble Shootin’ Stefano Di Battista (as,ss)Baptiste Trotignon (B3)Eric Harland (ds)Russell Malone (g) #1,5,6,7,11Fabrizio Bosso (tp) #2,4,5,8,9,10Nicola Stilo (fl) #3,6Eric Lignini (p) #11Blue Note (509995029112) 2007このアルバム、お洒落な彼らしく、ジャケットを含めた全体の色調が黒でぴりりとしまっている。で、開封して、CDを取り出すと、また、これがにんまりぃ。CD本体は黒と銀のダーツの的風にデザインされてて、渋い。でで、CDを納める場所の向こう側も、ダーツの的がデザインされてる。心憎いよねぇ・・。そう、、でもね、この的の中心と、CDの納める場所(私がイソギンチャクって言ってるところ)と、微妙にずれているのは、、計算された効果かなぁ。。えらく、落ち着かないのよねぇ。。え?私が日本人だからかしら?それとも、単にずれた。。だけ??かぁ??もうぉ。。そういえば、昨日、お昼を食べた場所でトムハレルのSail Awayが流れてました。素敵な曲だけどさ、嬉しいけどさぁ、、やっぱ、お蕎麦や海鮮丼にはあわないぞぉ。。(つ・ぶ・や・き☆)
2007年11月06日
Jazzitaliano Live2006/06 Rita Marcotulli con Palle Danielsson e Peter Erskine 梅雨に入った。。降ったり、やんだり、、じめっとした空気が肌に張り付く感じ。人並みに、、ちょっと憂鬱。あぁ~、カエルだったらよかったのにねぇ。きっと、うれしくて、跳ね回ってるよね。イタリアには梅雨ってないそうですが、六月は大変暑いのだそうです。ぴょん、ぴょん、、、ぴょん、、と、芝生を横切ってやってきました「Casa del Jazz」。(^_^);残り三枚になったチケット。大切にしまいすぎて、引き出しの奥でカビが生えないうちに使わなくちゃね。今日の主役は、Rita Marcotulli。イタリアはローマで生まれた才媛リタさま。才媛って、言葉、、きっと本人は嫌なんだろうなぁ。その視野は北欧方面から、アフリカを遠く見据えたヨーロッパ全土。基本的には硬質でアブストラクトな雰囲気をただよわせながら、凝ったコードをガンガン入れて弾きまくり、時々乙女ちっくなフレーズで落として泣かせるピアノ姫です。(ホントか?)イタリア的叙情や哀愁はあまり感じないアルバムがおおいけど、「L'Amico Del Vento」なんて聴いてると、やっぱ、イタリア娘だなっ。まぁ、できるヤツは何でもできるのでしょうね。と、入り口で、メンバーを確認。。。。。おぉぉ、、彼女のピアノのアイドルを知ってる人は、にんまり。。でしょう。。Peter Erskine Trioに、ジョンテイラーのかわりに彼女が座るわけですから。ほぉぉ。。。。Peter Erskineは、アメリカ生まれで、あのWeather Reportのドラマーです。いやぁ、いろんなところにいるよねぇ。名前のイメージのまんま、澄んだ綺麗な音ですよねぇ。Palle Danielssonは、スウェーデンのベーシストです。ご存じキースのヨーロピアン・カルテットっす。Garbarek関係かなぁ、、Bobo Stenson(彼女のアイドルだよねえ)とも仲良し。つうことで、自分のリーダー作には、彼女もいたりします。そう、結構、、凄い多国籍メンバーっす。可愛い笑顔がお得意のリタさまも、お腹の周りにちょっと、気になるお年頃。ジャケット&パンツスーツでしっかり防御。(何を)アースキンも、、パレダニエルソンも、、う~ん、共通項は、お腹まわり。。かな。流行のメタボラ。。。(バッシ)いきなりオリエンタルなメロディ。は、内部演奏かな。(と、マジなつぶやき。、、どうなんってるんだろう?いや、、ほら、前に大男でよく見えないのでありまっす。(^_^);)雲の切れ目から陽が差すように、美しいメロディが見え隠れする、厚いハーモニー。隙間の無い音のシャワー。La Stada Invisible、まずは、3人で気のあったお姿をお披露目。。。単音、短音、、モールス信号の探りあい。アブストラクトな掛け合いから、始まるのもリタさまのオリジナル、G continuo。ちょっと、無機質、堅いフレーズをぎくしゃく重ねていくうちに、なんだか、ちゃんと、曲になる。まぁ、フリーなアプローチなんだけど難解さは全く無く楽しく聴けます。拍手とともに始まる、抜き足差し足の子供動きのように、ミニマルなフレーズを繰りかえしながら、次第にテンションがましていく、アースキンの曲Woth The Wait。流暢としかいいようのない、パレダニエルソンのクールビューティなソロ。繊細なアースキンのシンバルの音で始まるAutumn Rose。「Live at Rocco」で聴く、アランパスカの陽光ある透明感とはまた違う少しダークな雰囲気をただよわせた秋の薔薇。硬質なリリシズム満開。知的で都会的なリタさまのピアニズム。沢山の音が敷き詰められていても優雅。ベースソロからはじまるJuppiter。う~ん、全能の神ゼウス?それとも、木星?ちょっと、暗く荘厳な雰囲気が漂います。時々入る何気に恐いドラムの煽りがカッコイイでっす。ストーリーがありそうな曲で、いろんなイメージが膨らむ演奏。もっちろん、ベースが大活躍。何かが始まりそうで、始まらない、精神的な不安が膨らむ曲なんですけど。どうにかしてくれぇ、、って叫びたくなるんですけど。恐くて焦ってしまうんですけど。これでもかって。。ずず~っどどん。次は火星です。いや、戦争の神マースかな。これも、パレダニエルソンの曲で、今度はアルコではじまりまっす。ピチカートのソロにうつても、クラシックのような荘厳な感じに曲です。そこにリタさまのクラシカルなタッチのピアノがかぶさり、最後まで格調の高く歌いあげます。一転、ロックテイストの強い内部奏法から入るPlan 9はアースキンの曲。。(これって、すご~~く似た曲聴いたことありまっす)リタの出す音はエレベのようにきこえちゃう。鍵盤の演奏になってからも、一筋縄でいかない本領発揮。低く這うような単発的フレーズから気づけばアバンギャルド数歩手前。。ふぅ~~。で、飴がぶら下がります。硬質で澄んだフレーズからはじまるAurora。ふたたび、パレダニエルソンの曲。オーロラ。。というより、、前の流れから、曙女神アウロラ?なんでもいいや。透明で抒情的、クリスタルのようなリタのピアノは女神の羽衣のように優美。応えるベースソロも見事。いいよぉ。北欧の澄み切った夜空が浮かぶ。って、オーロラよねぇ。。これ、文句なく大好き☆アースキンのドラムソロが冒頭にフィーチャーされたBulgaria。これも、「Live at Rocco」にありましたねぇ。。3人体制になって、アップテンポで失踪。スリリングに駆け抜けるリタさま。互いの演奏にインスパイアされながら、真剣白刃取り。切れ味よく、ちょっと苦み走った演奏。彼女によるメンバー紹介で、終演。色彩的変化にも富んだ面白いライブだった。大人の甘さ、ビタースィートな感じ。リタさまの変幻自在もよかったけれど、パレダニエルソンの風雅な空間が拡がる感じのベースプレイは二重○でしたぁ。もちろん、アースキンさまのダイナミックでいながら、繊細な音使いってのがあってこそのライブでございました。しかし、リタさま、あなたはやはり私の憧れです。(うっとり)可憐で「強い」。。。お慕いもうしあげます。(きっぱり)1. La Stada Invisible2. G continuo3. Woth The Wait4. Autumn Rose5. Juppiter6. I Mars7. Plan 98. Aurora9. BulgariaRita Marcotulli(p) Palle Danielsson(b) Peter Erskine (ds)Palaexpo (JIL0601) 2006これ、ライブで目の前で聴いたら、すごく面白いとおもうよ。3人とも、凄すぎる。凄すぎる。最近、一番のジャズ色強いリタさまの演奏でが聴けたのではないでしょうかぁ?終わってみれば、彼女の曲は2曲でしたねぇ~。梅雨は鬱陶しいけど、紫陽花は雨が無くては美しさが半減しますね。彼女の美しさを引き立てるには、アブストラクトと言う名の霧が必要です。。。
2007年06月22日
洗濯物が、風にたなびく風景は、、世界共通、、平和と幸せの象徴だーい。でも、わからんのが、、宙を浮く、、車。。。縁、縁とは不思議なもの。ホントよね。。人と人の縁もなのですが、音楽との出逢いも。このアルバムを勧められたのは随分前。忘れていたわけじゃないけど、なかなか私の元にやってこなかった。この次に出てる、ユメール、ヴィトウスって、嬉しいメンバーの「Takes On Pasolini」を先に手に入れちゃったこともあって、新譜で通販しなかったのでありますが。。時々、天に悪態つく私ですが、、この時は、なんつーーか、かみしゃま、ありがとう、すずっくは、いつもいい子でいます、って、天に向かって嘯いたのであった。。思わぬところで私を待っていのが「Encore/Antonio Farao」の日本盤。しかーーも、安い。もちろん、悩まず、買う。奥様、財布のひもがゆるみまっす。おぉ、日本語で、杉田さんがライナーかいてるぅ。前にアーティさまが、お勧めしてくださった「ヨーロッパのジャズレーベル」の著者でござる。(まだ、、手に入れてない、、汗)リンク先が杉田さんのHPにリンクしてるので、時々、眺めにいくけど、お髭の似合う優しそうな人だったなっ。アントニオファラオのイメージはパーカッシヴにモーダルに走りまくる鬼だったんだけど。。「CanJazz」に行ってから、リーダー作、ちょっと、変わったかもしれない。決して、音数少ない耽美派に変わったわけではないのですが、かなりメロディアスに歌心溢れる演奏になったとおもう。。まぁ、そのテクニックはそのままで、感情にググッとそった演奏をしてるような気がします。私的にいわせると、「失恋三回、成就一回」、って感じか。もともと、ピアノの巧さには定評があって、若き日にバークリーに行こうと相談した、マイパパちゃま、ユメールに「教えに行くのかい?」って言われた逸話は有名。1965年生まれの彼は、11歳からピアノ習ったそうですから、特別英才教育ってワケはないようですが、14歳の時に、ジャズクラブで休憩中に弾いたピアノでプロのジャズメンを驚かせたそうですから、やっぱり、非凡なんでしょうねぇ。このアルバムは、連名が一曲あるんだけど、他は彼のオリジナルで、これが、、美しくロマンチックな曲が多いのです。柔らかな明るい雰囲気で、はじまるGospelloは、まさに私的ウエルカムソング。このままラーシュヤンソンが弾いたって、彼のオリジナルと疑わないだろう、楽しい曲。しかも、それぞれの演奏も連携もばっちりなのです。ベースのMartin Gjakonovskiのわりと太めの力強い感じは、ちょっと、普段の好みとは違うけど、でも、この人のソロも歌心がバッチリなのです。好き☆1970年のマケドニア生まれだそうですが、ダスコダ・ゴイコビッチのバンドでも活躍してます。タイトル曲のEncoreは、しっかりしたクラシックのテクニック、表現力を元に、緊張感の中にも構築された美しさが表現された哀愁たっぷりの曲。Now It's Different! は躍動感があり、ジャズの演奏の楽しさ・・・を。I'm Lostと名付けられた何処か悲しみに満ちた静かな曲。ゆったりとした空間に響く音の美しさ。次第にエモーショナルに登り詰めていくピアノもどこまでもブルーなまま。虚ろな心を表現してるかのように迷い子を演じていきます。テンポよくはじけるVera。硬質なピアノ1音1音がリズムに合わせて踊っているようです。テンポが特別速いワケではないのですが、彼の疾走する感じがちょっと、顔をのぞかせた演奏。ゆったりしたワルツThreeで、一休み。で、、Dedeではきますよぉ。もう、凄い。お得意の「モードで、どうも」。m(__)mエネルギーが有り余ってるような、いきなりの怒濤の三位一体。やはり1970年生まれのドラムのDejan Terzicの奮闘ぶりは、もう、お腹のそこから響いてきます。このドラムもやるねぇ。。連名になってるDouble Life and Moreは、3人のインプロゼーションを重視した演奏。混沌とした中で、1筋の光りに集まるような収束が気持ちよく、ぴりっとアルバムのスパイスに。そして、ピアノソロで、可憐に歌心を歌いあげるSylvie。実に可愛らしい曲で、鬼の子とは思えない演奏でございます。これ好き☆ブリリアーーントな演奏でございまっす。News from Europeは、アップテンポで、3人の実力をばしばし、主張してる演奏!終演は、なんと、Japan 。アルコにのせて、不思議なメロディが流れる。このトリオはシナジーライブに来日してるのですが、その時の日本の印象でしょうか?秘めた熱さ、それが日本で感じた東洋的魔法の力だったのかもしれません。。全部で56分ちょっと、、時間も宜しい具合でーーす。いやぁ、、まいった。確かに、私好みの一枚でございました。夏ばての回復剤。煌めきとともに。。1 Gospello 2 Encore 3 Now It's Different! 4 I'm Lost 5 Vera 6 Three 7 Dede 8 Double Life and More 9 Sylvie 10 News from Europe 11 Japan Antonio Farao (p)Martin Gjakonovski (b) Dejan Terzic (ds) OMAGATOKI (OMCZ-1021)今までのenjaや澤野からの演奏を聴いて、「うまいけど、恐い」、って思ってる人は是非買いです。「Takes On Pasolini」より、柔らかさと「きらきら」した何かがつまってるかも。でも、ガッツで弾きまくるAntonio Faraoが好きな人には、拍子抜けかも。でも、弾くトコは弾いてる、アルバムだとおもうのですが。。意外とこのアルバムの本質が、彼自身なのかもなぁ、、って思いました。個人的には、、この路線は好き☆しかし、イタリアしりとりは、、キリが無い。。。追伸「123456」って、もうすぐじゃん。。もしも、踏んだことに気づいたら、おしえてくだしゃい。
2007年06月15日
お気づきの方もあるとおもうけど、ブログのカテゴリーのタイトルは、既存のアルバムのタイトル名からです。結構、無理矢理っす。イタリアは、フランコ・アンブロゼッティのこの「Grazie Italia」からいただきました。ごっつあんです。なぜか?って、もちろん、好きなんだもーーん。ジャズ批評のジャケット大賞の銀賞?「Liquid Gardens」も気持ちよさそうなジャケットだけど、私は、こっちのアルバムのジャケットも大好きでやんす。夏になると、ブラジル音楽もいいんだけど、イタリアはカンツォーネなんてのもいいよね。先日、聴いたイタリア人にギターの人もボラーレなんて弾いてくださいました。これも好きだけど、「ローマよ今宵はふざけないで」とか「恋は終わりなく」とかも好きだよなぁ。。「塩の味」もいいよねぇ。でで、フレズみたいに、哀愁たっぷり、演じるのもいいけど、ラテンのノリで夏しちゃうのもいいよねぇ。まぁ、はっきり、、言おう。私、なんだか、夏ばて?!気味。今日も、既に冷たいビールが、、飲みたい。。。スイス生まれのイタリア系のトランペット&フリューゲル奏者は、親子三代ジャズミュージシャンだぜぇ~♪へぇ~~い。お父ちゃんは、Flavio Ambrosettiテナーサックス。息子は、Gianluca Ambrosettiソプラノサックス。もちろん、このアルバムですが、他のアルバムでも一緒に演奏に参加。イタリア的家族主義でございまっす。いぇ~~い。なんだか、ゴッドファーザー的家族愛が頭をかすめっち!ほとんどのリーダーアルバムはEnjaレーベルからでている、ちょいと、アクも強い。アメリカの大御所達に憧れながらも、(他のライナーにクリフォードブラウン、リーモーガン、ってあるけど、フレディ様のほうがわかりやすいのでは?)ようは、ヨーロッパのトランペッターに顕著なマイルスやチェットって、路線とはちょっと違うってことなんですが、そこはそれ、やはりヨーロピアンらしい陰影も持ってると思います。このアルバムはねぇ。。イタリア賛歌だそうっす。曲によって、ワンホーンから5管まであります。スイス生まれではあるけど、20歳くらいにはイタリアに移住したりと、40年くらいイタリアのミュージシャンと仕事をしてきて、イタリアンポップスの仕事もしてきて、このイタリア賛歌のアルバムになったようです。50年代、60年代を代表するイタリアの曲を中心に、コンボ演奏の楽しさが目一杯詰まってる。ご存じ、ローマよ、今宵はふざけないで。私的には「カンツォーネ」のフレズの演奏が好きだけど、これもジャズテイストばっちりで、いいもんです。テーマメロディを軽やかに吹いたあとは、しゃっきりジャズ。キャストリの躍動感あるベース、アントニオファラオの流暢なピアノ、バッシバッシドラムが、決めてくる中、がっちり、吹き込んじゃって、何処かで誰かが知ってるようなフレーズ盛り込んじゃうあたりは、やっぱ、ベテラン。最近、日本人にも結構お馴染みの Volare。危うげに先行するラヴァのフリューゲル。8人という沢山の人数で、所狭しとみんなで決め込む演奏は面白いのだ。壮快だよ。少ない人数で、空間生かす演奏も面白いけど、この辺は決まるとジャズの醍醐味だよねぇ。。後半、隙間なんて全くなく、沢山の音がめちゃめちゃに、でもきちんとかさなりあった部分では、天をあおぎたくなりまっす。アルバムはね、音楽の記憶を揺さぶるようなメロディが次々とでてくる。10人編成で、オルガンが乱入して、ファンキーに全員で踊りまくる、Tintorella Di Lunaとか、もう、私的にはかっこよすぎて何もいえない。え?月影のナポリでっせ。そして、親子3代が共演のバラード調のE La Chiamano Estate。ラグタイム風にきめたダドモロニのピアノにのせて、まずはスペシャルゲストお父ちゃんFlavio Ambrosetti人生がたっぷりつまったテナーサックスをご披露。こういう、テクニックではどうにもならない味わい、、いいですよねぇ・・。そのあとに、息子と孫がちょこっと、参加して、めでたい3世代初共演。Le Tue Maniは、ラヴァが自分のアルバムで取り上げてる好きな曲。これも、良い曲だよねぇ。ストレートだけどくぐもったラヴァの気怠さと、ちょっとひねりのはいるアンブロゼッティ。次の曲も一緒に演奏してます。2曲とも、不思議なムード。特に、Caruso は、孫アンブロゼッティとファラオの熱演で、思わず頬が。。緩む。最後は、イタリアのシンガー・ソングライター、ジーノ・パオリの曲。ダドモロニがダイナミックにピアノソロで歌いあげておいて、最後にアンブロゼッティが鶴のひと声。終演。このアルバムの私的な美味しさは、二人のピアノもさることながら、、ベース。マイダーリン、キャストリさまです。ベースは彼一人なので、小さな編成では必ず、キャストリの渋かっこいいベースソロがばっちり入る。わ~~い、って感じ。大御所をたてながらも、リーダーの意図を組みつつメンバー全員がきちんとソロも持ち、そんな中で短いながらも自己主張していく面白さと、イタリアのメロディの素晴らしさで、なんだか、聴いちゃう夏ばて防止策。そう、孫もなかなかの健闘素材でございまっす。1 Roma Non Fa La Stupida 2 Volare (Nel Blu Dipinto Di Blu) 3 Vecchio Frack 4 Tintorella Di Luna 5 E Se Domani 6 Donna 7 E La Chiamano Estate 8 Le Tue Mani 9 Caruso 10 Nun E Peccato 11 Che Cosa C'e Enrico Rava (tp,flh)Maurizio Giammarco (ts,ss)Gabriele Comeglio (as)Dado Moroni (p,org)Antonio Farao (p)Furio di Castri (b)Roberto Gatto (ds)Alfredo Golino (ds)Franco Ambrosetti (tp,flh)Gianluca Ambrosetti (ss)Special GuestFlavio Ambrosetti (ts) on #7Enja (ENJ-9379) 2001どうも、調子がでない。。いろんな事がうまくいかなかったりして、気分も落ち込みがち。なんか、怒られる事、、多し。。まぁ、、暑い季節、、本当に暑くなってしまえば、、まぁ、身体もなれちゃう。人間、結構環境に適応していくもんだよね。。頑張らなくちゃね。。ね?
2007年06月13日
Jazzitaliano Live2006/05 Danilo Rea空には、月。夜の五月晴れ。石畳をはずれて、公園の芝生の上を歩く。。ベンチには恋人達の影。「もっと、離れなさい」、と、、イタリア語では言えないので、可愛らしい女性と目でご挨拶。まぁ、頑張れ。イタリアは「Casa del Jazz」のライブのチケットも残り4枚。ちょっと、寂しい。イタリアのこの地を離れる日を思うと、大地に口づけしたい気分。パーカッシブで、エキサイティング、、そして、時々崩壊。スタンダードを演奏してもテーマがチラっ、と出てくるくらいで、その壊しっぷりは、豪快、でも、むねキュン(って、盗作)自らがリーダーの「DOCTOR 3」。アルド・ロマーノと組んだ「Threesome」でも期待を裏切らない爆弾な弾きっぷり。ヴィーナスからだって一枚でてる(未聴)。ちょいと、注目の株のピアノ。個人的には壊れ方が恐すぎ。。そんな、元気とパワーをもらえそうなダニーロ・レアのライブにやってきた。へぇ、バイオリンが入る変則クインテットなのね。わぁ、サックスはEgeaレーベルでお馴染みのPietro Tonoloでござる。。。おぉ?!そう、彼は最近、あの「Aria」のでてるOblique Sounds から、豪華なメンバー(ギルゴ・モチアン・スワロー)でエルトンジョン集だしておりまっす。レアとはね。。二人のオリジナルで、Egea から「Sotto La Luna」を出しております。これ聴いた時、、感じたのは、レアは意外とおセンチなメロディが好き、ってことかしら?静寂でありつつ、Egea の作品としては、ちょい難解な部類かも。むむ、、どんなライブなんでしょう。。。やけに、女性連れがおおいけど。。真っ赤なセーターのベースのGiovanni Tommasoとレアのピアノの間に、椅子が置かれバイオリンのMarcello Sirignanoが座る。その向かって右にサックスのPietro Tonolo。椅子に座って、会場ににっこり微笑む、レア。意外と、男前♪ピアノのスタイルから、もっと、強面のおっちゃんだと、、おもってたのに。はじまりとともに、、思わず、、椅子からずり落ちそうになる。。私。トノロのムーディなテナーサックス、、ゆったりした、優しいメロディ。。。バイオリンの絹のような音色と深くゆったりしたテナーサックスのささやきで幕開け。レアが「優しく」バッキング。。。おぉ?!?!Waltz for Annaも、リリカルで優しいワルツ。サックスとバイオリンがゆっくりきめるユニゾンが可愛い。。ぞぉ?Oonaも、バイオリンの優雅な調べではじまり、その優しいメロディをピアノが一緒にたどる。ここまで、何処かで聴いたことがあるような、優しい曲ばかり。。会場は、うっとり、にっこり、優しく、寄り添う影ばかり。4曲目、アップテンポで、キメキメな部分とサックスのちょっと熱いアドリブソロに、思わず、ソロでレアの本性がすこ~~~し、、だけ、覗く。。。う~~ん、でも、今日は冷静かも。爆弾は一回だけだったよ。絶対、ここでも、爆弾だ、って構えてた私は、ホント拍子抜け!あぅ。。って、自分で叫んだ。再び、優しい曲。サックスのトノロは、曲想を掴んで、周りとの協調がとても上手。激しい感情を抑えた、大人のサックスなんだけど、時折みせる、鋭い突っ込みが、ムードミュージックに歯止めをかける。なんて、思ってると、、6曲目はおもいっきり、構えた。。バラードっす。バイオリンが響いて、ふと、我に返る。。ここは、イタリアはローマだったのだわ。。美しい中にも、時々、みせるレアの高度なテクニック。で、うっとりしてると、おもいっきり、キャッチーなメロディで、躍動感ある曲になった。みんなで、息をはずませて、、楽しそうですうぅ。。8曲目、ソプラノで、語る調べは、、何故か、日本情緒たっぷり。トマソのソロでの、レアのピアノはとても美しい。。みんなで、郷愁をおもいっきり、さそう。トノロは、ソプラノのまま、Verso sudへ。凛とした美しさももって、バイオリンとソプラノサックスが活躍。10曲目ピアノのクラシカルな調べから、テナーサックスが入って、みんなで重なり合いながら、それぞれの熱さを加えて。。その名もずばり、ジプシー。哀愁あるジプシーバイオリンを奏で、どっぷりとセンチなメロディを繰り出す。エキゾチックで、美しいピアノソロは、心奪われるのですが。。あまりに、歌謡ちっくなメロディで、顔が、、赤くなる部分も、、ね。。Minority jazz。エキゾチックなはじまりますが、このアルバム一番のシリアスで、ぶつかり合ったジャズの演奏でありました。あぁ、レア、が、、レアしてる。メンバーとドラムスのバース交換なんてのもある、もう、普通にジャズ。バイオリンも壊れてイイ感じ。わぁ~、って思ってると、、再び、なんだか、日本の歌謡曲みたいな、耳に親しみやすいメロディ。この親しみやすいメロディはどこからくるんだろう。なんだか、イタリア人独特の哀愁とはちょっと、、違うような、、きもするんだけど。。ん?在日してましたか?レアさま??妙に、、大層な終わりなので、これで、終演かとおもいきや。。。ありました、もう一曲。。。明るく、、、優雅な、Crepuscole。最後も優しく、、終わった。。終わってみれば、、あのダニーロ・レアのイメージを大きく覆す、まろやかで、うっとりする世界の連続。レアさま、あなた二重性には、恐れ入りましたです。でも、時々、、みえたわよ。隠し切れぬ、御お姿が。。でも、でも、まぁ、ジャズを芯にもってはいますが、この柔らかな野を吹く風って、雰囲気は、、想像もしない世界でありました。。うん、恋人達が多い理由がわかりましたぁ。。(寂)1. Giulia's smile 2. Waltz for Anna 3. Oona 4. I magnifici 5 5. Il respiro 6. Loving cole 7. Transilvania Express 8. Highlands 9. Verso sud 10. Skin 11. Tzigane 12. Minority jazz 13. Chissa perche14. Crepuscole Pietro Tonolo (t&s sax)Marcello Sirignano(vln)Danilo Rea(p)Giovanni Tommaso (b)Massimo Manzi (Ds)Palaexpo (JIL0605) 2006ええとね、、明るい雰囲気のEgea盤ってかんじでしょうか?いや、哀愁たっぷりですが、陰りはえらく、、少ない気がしましたので。まぁ、レアを知っていて聴くと、ちょっとぶったまげまっす。さて、皆さまは、マイケルブレッカーの「聖地への旅 」買いましたか?聴きましたか?私は、気持ちが一段落して、売り出し時のラッシュが過ぎ去ってから、、独り、ゆっくり、、聴こう、、なんて、、おもっていたのですが。。出かけた先で、「ポスターカード付き」って、台詞に負けて、、買って帰ってきて、、しまったのですが。。なんか、中途半端に聴いたら、、もったいないような。。。むむ、、、聴いちゃったら、寂しいような。。。むむ。。。でも、聴かなくちゃ、アホですよね。写真がぼけてるのは、、決して涙で滲んだからではなく、、、携帯の写真の調子がわるいだけ。。
2007年05月25日
Jazzitaliano Live2006/01 Enrico Rava New Generation special guest Mauro Negri永遠の若さ、憧れます?吸血鬼は処女の生き血を吸って永遠の若さを保ったようですが。。そう、人として生まれたら、寿命があるのが当然!異界の魔物じゃあるまいし、永遠に生きているのは無理な事です。(きっぱり)アンチエイジなんて、言葉が大流行ですが、、まぁ、、小さな抵抗で終わることが多いわけでございます。(経験済)しかーーし、世の中にはいつまでたっても、若さ溢れる「輩」はいるものです。まぁ、見た目は年老いて行っても、感性や行動、発言、、何時までも若いヤツ。ね?周りに一人くらい、、居ない?こういう人のキーポイントは、やはり、、「若さ」。そう、若い人と常に接点をもって「遊んでいる」のです。イタリアジャズ界のドンが、名付けて妖怪、、エンリコラヴァ。m(__)m若いアーティストの溢れる力を自分に取り込んで、音楽に対して常に新鮮な感覚とモチヴェーションを維持してるし、若い世代にも「チャンス」「ステップ」という宝をフィードバックして、互いの相乗作用もばっちりな仕組みです。いろんな意味で、人を食ってます。はい。世界のジャズの要人と共演を重ね自らを高めると同時に、ボラーニのように若くて才能あるアーティストとがっつり、じゃれ合って、音楽の根っこの部分に新鮮な栄養を供給することも忘れない。。それが、エンリコラヴァの永遠の若さの秘密です。(結構、きっぱり)近頃コラーゲン不足が気になるすずっく、、エンリコラヴァの若さの秘訣を直接みるべく、いつもの「Casa del Jazz」にてくてく、、独りで向かう。。拍手とともに、現れたラヴァは肩まである白髪におひげが印象的だけど、ジーンズ姿のラフな出で立ち。リズム陣たちは全員お肌ピカピカの20代。え~、ピアノなんて、ホント、先日まで十代でっせ。勘弁してくださいまっし。ゲストのMauro Negriは、実は隠れファン。かれは、ベボフェラやキャストリとつうじてますから。サイン貰って帰えろっと。因み彼は1966年マントヴァ生まれ。おぉ、ポルタと同じ出身だぁ。小さな声で、、ラヴァは1943年生まれよ。叙情的なラヴァのオリジナルHitchcock At The Beachから始まる。マイルスへの憧憬をストレートに響かせるラヴァは、力の抜けたシンプルな演奏からはじまり。軽いラテン風のリズムにのせて感情を込めあげて吹き上げ、ネグリのクラリネットにバトンタッチ。クールに静かに始まったピアノソロも、端正さはそのまま結構熱くなり、ベースソロもしっかり入って、まずは、顔見せに成功。ブギウギのビートを意識したアップテンポのラヴァオリジナルAlgir Dalbughi。シリアスなラヴァのソロで、ぴりっとしまるぜぇ。パラパラパラパラ♪と一緒にうたいまっせ。ラヴァの雄叫びがちょっとあがって、押されるようにネグロのアグレッシブなクラリネットが呼応する。ラヴァの鋭い視線がネグロを捉える。硬質だけど、音数の増えたピアノに続いて、ドラムがここぞと、ちょっと暴れる。ECMのラヴァのリーダー作Easy Livingで、Stefano Bollaniの貫禄のあるピアノを聴いてると、ちょっと、まぁ、感じることはあるものの、目の前のラヴァの貫禄に満足、満足。わぁ、、出たぁ、More。そう、ヤコペッティの世界残酷物語の主題歌。美しいメロディをトランペットで紡ぐラヴァの影のように寄り添うネグリのクラリネット。。静かなタッチで優しいピアノソロも素敵☆2005年モントリオールのJAZZフェスでのパット・メセニーのステージでも、この曲をリリカルに吹いておりましたです。はい。好きなのですねぇ。。ぴったりかも。Happiness Is To Win A Big Prize、陽気なラテン人ラヴァらしい曲。Jazzpar2002でも、はじけて楽しかったけど、ここでも、ピアノが頑張って躍動感ある楽しい曲になりました。クラリネットの素朴な音色が良い味でてる。ダークな曲調のCerti angoli segreti。ボラーニデュオのアルバムでも、不思議な魅力を放ってましたが、今日も煙に巻いてます。灰色の魅力満載。ネグリのテナーサックスも陰りのある魅力満載。おぉ、Rava PLAY Ravaで、2ヴァージョン吹き込んでた日本叙情歌みたいなメロディの曲。夕焼け、たんぼ、赤とんぼ、みたいな哀愁たっぷり。クラリネット、合いますねぇ。。どこか、遠くにいきたくなってしまいましたぁ。。再び、テンポもあがって、ちょっと、ホンキートンクな雰囲気な曲で、がちゃがちゃと混沌としたフリーな演奏もはいって、騒ぎまっす。最後は、F.Expressの美しいバラード。もう、、それはゆったりとしたラヴァの演奏からはいって、ネグリのクラリネットも冴える。リズム陣もバックアップして、大円団。気づけば1時間以上!楽しいひとときだった。。また、ビール、、飲み忘れた。ラヴァ、ホント、元気です。きっぱり、言いましょう。New Generationとありましたが、、一番、若さを発揮してたのは、、ラヴァ、あなたです。やっぱ、妖怪。。。1. Hitchcock At The Beach 2. Algir Dalbughi 3. More 4. Happiness Is To Win A Big Prize 5. Certi angoli segreti 6. Suzie Wong 7. Cumpari 8. F.ExpressEnrico Rava - trumpetMauro Negri - tenor sax, clarinetGiovanni Guidi - pianoFrancesco Ponticelli - bassEmanuele Maniscalco - drumsPalaexpo (JIL0601) 2006今、ラヴァは来日してます。ボラーニとのデュオは、ホント、笑えるほど楽しくて面白かったそうです。ツーカーなんてもんじゃないですよね、この二人。そして、昨日と今日は、新譜「ザ・ワーズ・アンド・ザ・デイズ」のメンバーでお江戸をわかせているようです。凄そうね。イタリア祭りは、明日からボラーニトリオとなって、土曜日まで。このピアノとベースそして、ドラムでヴィーナスからアルバムでてるようです。うむ~、ラヴァといえば、、ボラーニ。正直、そう、、考えたとき、、ちょっと、個性が薄いきがします。でも、また、違う良い面があるかもしれませんね。
2007年05月17日
「あ、春ぅ」。。三寒四温とはよくいうもので、春は少しづつ少しづつ近づいてきて、、、ある日、ふと、、、気が付くと春の中にいるのですよね。。。一番感じるのは「光」?ほんの少しだけの角度の違いで、昨日までと同じ景色の筈なのに、、何処か、、何か、、違うのですよね。柔らかな春の光が、全てのものに魔法をかけます。光は沢山そそがれるのですが、何処かふわぁと霞んだ印象なのが春。何もかもが、、何かをまってるような、、そんな色合い。今日みたいに、春の嵐の時も、なんとなく空気がゆるい。新譜や未聴の作品がいくつかあって、何枚かかけてみたのですが、どうも、、今の気分と違う。。。春ですものねぇ。私の心の中にも春がしっかり侵入してきて、、、「春心の扉」を開けた。。。この扉の向こうの世界にぴったりなアルバムがあるのです。イタリアは花の都フィレンツェ生まれのピアニスト、Alessandro Galatiのソロアルバム。ブラザー最中の随分、随分前のお勧めの作品なのです。三曲除いて、彼のオリジナルです。最初の最初から、、優しい優雅なメロディと演奏。最初の最初から、、想いが溢れます。。。少し、思索的な音が時々はいるのが、いいな。気持ちがゆったりとしてきます。音の一つ一つが、春の陽射しのような柔らかなきらめきを持つ。どの曲にも優しさの中に哀愁が混じり、シンプルにシングルトーンを中心に繊細に情景を奏でていく。。。三曲入ってるイタリアの名曲達となんの見劣りもしない素敵なメロディ達。音と音の間にあるのは慕情、、、一曲一曲、、最後の最後まで、、ピアノの余韻を、、残す。空気の震えが静まるのを静かに待つ。そんな、繊細な音空間を最後まで楽しめます。ふと、、気づけば、最後の曲、「素敵なあなた」。。繊細で美しく哀愁たっぷり、、心もやんわり和むバラード集でした。イタリアは花の都に生まれた抒情派ピアニストが奏でるバラード集、、、春の準備にいかがかしら?1 Broken toy-Lil'Sophia2 Leipzig,18623 Rever de te voir4 Bukowsky5 Averti tra le braccia6 Thin fish7 Una lunga storia d'amore8 Vaish spnish9 Slow down Venice hearts10 Tu si'na cosa grandeAlessandro Galati (P)Blue Gleam (BG001)アースキン、パレダニエルソンとの秀作「TRACTION AVANT」より、好みかも。(^_^);久しぶりの静寂盤。でも、同じレーベルから新譜がでてるのね。しかーーも、来日もするのね。うむ。。。
2007年03月29日
イタリアンハードバップの「火付け役」と、いっても過言ではないトランペット奏者Fabrizio Bosso。沢山の作品に参加してて、しかもいつもテンション高い素晴らしい演奏で人気です。実は、ローマのシリーズでも、ピエラヌンツィの作品にかり出されていて「おぉ!!さすが根っからジャズ屋」って、演奏でござった。これも、おもしろかったけれど、今回は彼のリーダー作の新譜ね。物憂げなポーズが決まってるブルーな色合いのジャケット。その雰囲気を損なわぬ、ストリングス入りのバラード中心の作品。ストリングス入りは皆さま敬遠するけど、私は好きっす。だって、だって、だって、、女の子だも~~ん。(バッシ)先日も大好きなバティスタの。。。Round About Romaにうっとりしてたのね。しかし、写真うつり良い人ね。めちゃくちゃ格好良くうつる角度をちゃんとご存じな人ね。さすが、イタリアの伊達男。お初ブルーノート、リーダーということで、企画盤的様相も無きにあらずの選曲。しかーーし、私的琴線にふれまくっているかもね~。脈絡なく??アメリカ、イタリア、ブラジルの素敵な曲がならんでます。1曲目はThe Nearness Of You。1月のマイケルブレッカーの訃報は彼がこの曲を吹き込んだ時は知らなかっただろうから偶然なのでしょうけどあの時この曲を聴いてるので胸が締め付けられる想いがする。ゆったりと微妙に揺れるミュートで奏でる想いは「あなたの傍にいられる幸せ」。ゆらゆらと天にも昇る気持ちが込められた秀作。Nuovo Cinema Paradiso、、カップをとって、まっすぐに天に向かって放つトーンの素晴らしいこと。「イタリアの哀愁」を背中に背負うのは、大好きなパオロフレズなんだけど、ストレートに伸びやかに歌うボッソもセピアカラーがしっかり似合う素敵な演奏。どなた様もため息、吐息がでること請け合います。日々の生活にやさぐれたそこの、、あなた。。お勧め。。夕闇にのびる飛行機雲のように消えゆく音の美しさ。そして、You've Changed。この切なく美しいメロディを歌うのはダイアンリーブス。彼女の歌が持つ深~~い呼吸のような大きな自然なうねりがこの曲のぴったりはまってたまらない。常に大地を吹き抜ける風のような自然で、器の大きさを感じさせる彼女。恋人の心変わりを嘆きつつも、おおらかな印象に歌いあげる彼女にそっと寄り添うボッソの優しさ。もう、しっとり、うっとり、湿度100%。ジーノ・パオーリの名曲「恋は終わりなく」。私、この明るさも大好きです。好きなフレズの演奏も大好き!これは、フリューゲルでしょうかね。。ざっくり感が明るい曲調とぴったり。大好きなバティスタがソプラノで参加して、戯れ踊るような二人の掛け合いが楽しい。後半はほんと終わりない刺激的な演奏になってます。あぁ言えば、こう言う、こう言えば、あぇ言う、、、ってまさにこんな感じね。面白すぎるぅ。ストレートに歌うGeorgia On My Mindでもちょっとだみ声もまじって良い感じ。EstateはSergio Cammariereという男性の歌手がゲスト。ポップス~ジャズのピアノ&ヴォーカルの人のようですが、この曲は歌だけね。煙草とお酒がよく似合う古きタイプのプレイボーイ風のおじさまの色気。酸いも甘いも、って感じですか?ハッキリと好みが別れそうな人。私はこのアルバムへの参加は良いとおもいす。でも、彼のアルバムは買わないと思う。もともと、強い理由がないと、ボーカルものあまり買わないのですけどね。綺麗なメロディだなぁ~、って思ってみたら、イヴァンリンスの曲。うむ~、Jobiniandoにはいってましたぁ。。いやいや、リンス本人のヴァージョンもうっとりですが、ボッソの演奏もうっとりするバラード風仕立て。とても、自然に想いをのせた演奏です。これを含めて2曲にベボフェラ参加してるんです。続く、Summer Sambaはテンポもアップして軽快に。バラードでの表現力はもちろんですが、こういう、軽快な演奏になるとホント巧さが際だちます。ベボフェラのソロも私には短いけど、良い感じです。来日してね。わぁ~再びミュートになって、バティスタも参戦のJoyful Day。ホント、芸達者達の会話は、面白い。面白い。おもしろ~~~い。強い個性を消さずに、互いに刺激を受けながらも、一緒に曲を演奏していく楽しさに溢れた演奏。ユニゾンしたり、追いかけっこしたり、そりゃ、あなた達のレベルなら何うやっても楽しいでしょう。。。で、再び、話題の主、Sergio Cammariereが今度はピアノとともに登場。Per Ricordarmi Di Te、自分の曲です。哀愁の固まりみたいな曲なんだけど、私的に歌の感じもこちらの方がいいな。ボッソも途中ミュートをやめてかなりエモーショナルなソロになりますが、もう、今にも泣き出さんばかりの名演技。ホント、ここで私は一緒に泣くのであった。。この人、ホント、すげぇです。最後は、タイトル曲のインストヴァージョン。ダイアンリーブスの参加もいいけど、しっかり、この曲の美味しいところをもってかれてるので、このヴァージョンはファンには嬉しいかも。フリューゲルかな、、ふくよかにイメージを膨らませた素直な演奏です。ストリングの甘い風にのせて、淡々と歌うボッソの男気で終演。たまりませんでしたぁ。すずっくは、気絶まぬがれたけど、音が頭にこびりついてる。怪鳥ボッソのスリリングでハードな飛行も大好きなんだけど、優雅に舞うボッソも大変宜しい!本当に、イタリアはトランペット王国ですねぇ。。確かに甘口だけど、彼の演奏は常にハイレベルでピリっとしてるので、バランス的に良い感じです。おまけに、四人のゲストがそれぞれ良い味付けになっています。日々の暮らしに、一枚いかが?優雅にイタリアしましょう。。1. The Nearness Of You2. Nuovo Cinema Paradiso3. You've Changed 4. Senza Fine 5. Georgia On My Mind6. Estate 7. Rio De Majo 8. Summer Samba 9. Joyful Day 10. Per Ricordarmi Di Te11. You've Changed (Instrumental)Fabrizio Bosso (Tp,Flh)Pietro Lussu (P)Luca Bulgarelli (B)Lorenzo Tucci (Ds)B.I.M. String Orchestra Giuseppe Tortora Paolo Silvestri Dianne Reeves #6 (Vo)Sergio Cammariere #6 (Vo),#10 (Vo,P)Stefano Di Battista #4,9 (Ss)Bebo Ferra #7,8 (G)Bruno Marcozzi #7,8 (Perc)そう、ダイアンリーブスは以前は得意でなかった。ミルトンさまの歌を歌ってたので、それが最初の一枚か?一昨年でた、クリスマスアルバム聴いたら、ファンになった。言葉の一つ一つに感情が吹き込める人なんだもん。そして、なんだか、地球的大きさ、おおらかさを感じます。。基本的に女性ボーカルは、白人のナチュラルな人達が好きなんだけど、彼女は、お気に入りでございます。クリスマスアルバム、コピーコントロールやめて再発しましょう。お願いだ。そして、ライナーにパオロフレズが、ぎっしりと書いているのですが。。イタリア語、、くっそ~♪って、感じ。。。と、なんだか、やたら長くなってしまってすみません。イタリアの春爛漫、ってことです。はい。
2007年03月17日
Jazzitaliano Live2006/09 Stefano Bollani Trio個性的な花が咲きそろうイタリアのミュージシャンの中でも、とりわけ大輪で不思議で人目を惹く花。それは、ステファノボラーニ、あなたです。(きっぱり)その魅力は母国の素晴らしい音楽風景を背景にしっかりもち、しかも生命力溢れる強烈な個性による大胆かつ繊細で、グルーヴ感もあふれる演奏。20世紀がまるごとつまってるようなジャズピアニストです。十代からポピュラーミュージックの演奏などで、鍛え上げて来たピアノスタイルは、かなり個性的。温室育ちには思いもつかぬようなフレーズの連呼。そりゃ、なんだ?って言う、スタンダードの料理法。大物ミュージシャンを喰いまくったバッキング。そのおそれを知らぬチャレンジャーな精神、音楽への情熱は、自ら歌うアルバムまでだしちゃう個性派。既成の表現、殻から常にはみでそうな勢い。つうか、、はみでちゃってるかも。悪魔から、天使、、汚れ泣き少女から、罠を仕掛ける情婦まで。。。本当に、多彩な表現で、「生き生き」とした、常に生身感覚の演奏を聴かせてくれる。欧州叙情派「末端」ピアノにありがちな金太郎飴的な王道「耽美的」な表現というより、自分が感じる「美」というものをかなり具体的にゴージャすに表現している。ジャズファンなら誰もが持ってる「壺」、先の読めないスリリングな展開がファンを惹きつけて病まない。しかも、常にメロディックなのである。そう、ママンのお腹の中から「歌」とともに育った典型的なイタリアンなのだろう、、って、おもうのでーーす。ローマに滞在すること、、早二ヶ月。。(^_^);;「そろそろ、お家に帰りたいな~」、なんて、里心が見抜かれたか。。今宵の「Casa del Jazz」はマイダーリンの一人、ステファノボラーニだって♪おぉぉ、、やっぱ、いかなくちゃ。ローマの中心部、Viale di Porta Ardentinaの公園の春を堪能しながら、通い慣れた「Casa del Jazz」に向かって、とぼとぼ、、歩くすずっくである。イタリアの春は、素敵☆(だと。。思う。。誰か、、招待してくれぇ)今日のメンバーはと、フライヤーをみれば、、おぉ、メンバーはあの日本盤のトリオと一緒ですね。ボラーニさまにかぶりつける場所を選んで着席。出てきました、わぁ、カエル顔、健在。黒いビロードジャケットをラフに着こなして、パンツの縦線がまた素敵。イタリア人らしくお洒落。うむ。。ベースのアレス様のおひげも悩ましいわん。石畳の街並みがイメージされるような哀愁あるボラーニオリジナルEravamo un Manipolo di Eroiから始まる。くっきりと一音一音が、踊り出す。パーカッションのリズムも効果的、連携プレーもお手の物。アレスの歌いながらのソロも飛び出る。イタリア人のベースは歌うの好きですよね。(途中で、、満足げに笑いまっせ!)イタリア民謡のような哀愁を振りまいて。。ノリの良い一曲目が終わると、Elena e il suo violino。アルバム、タイタニックではハーモニカをフィーチャーしてえらく叙情豊かな琴線てきな演奏でしたが、今回はピアニストボラーニのハイテンションなインプロゼーションが存分に楽しめる演奏。ピアノの鍵盤の上を縦横無尽に動き、トリオとしての一体感も登り詰め、アレスの濃くくっきりしたソロ(また、笑いまっせ)もはさみ、美しいメロディに戻ってくると、別人のようなタッチ。ベースと韻を踏んで見事に着地。Donald FagenのMorpf the cat。24年ぶりのソロアルバムで、話題になったフェイゲンの曲を取り上げて、やっぱ、アンテナが常にぴんとはってる証拠。結構脳天気に始まるのですが、途中から、メロディを保ちながらも、時々はいる爆弾投下などやはり一筋縄ではいかないボラーニ節満載。このライブ、、かなり、面白い。5ユーロはは、安すぎるかも。おもわず、ため息とともに思う。。し・あ・わ・・せっ!ちょっと、熱の入った演奏がつづいたので、お口直しのシャーベット。La puertaはピアノソロで。バラード風の美しいメロディなのですが、両手をフルにつかった長ーーーいフレーズは、次第に力がこもったタッチになり、情熱的な演奏で終わり、わき上がる拍手。。Logorio della vita moderna、、再びオリジナル。シングルトーン中心のフレーズが続き、ハイセンスで知的でクールな一面を持った演奏。悲しそうなメロディが際だつ。彼の静の部分が堪能できる。全曲からの雰囲気をもった知的で少し無機質な感じのピアノソロが次第に熱を帯びてボラーニ節の間から現れたのは、All the Things you areのメロディ。ベースとドラムがインしてからのグルーブ感は、もう、快感としか言いようのない気持ちよさ。その疾走感の中で、根底ではずっとこの有名な曲のメロディが流れ続け、しかし、演奏はその間中も縦横無尽にインプロゼーションを展開してるな豪快な演奏!三人で、築いてきた絶妙な間合い、やりとりも楽しめ、私的には高得点なAll the Things you are。最後のモールス信号から発生するちょことっとフリーな感じまで、本当に面白い!グレンミラー楽団の十八番。。Moonlight serenade。その優雅で美しいメロディを優しく、丁寧に、、でも、情熱も込めて弾くボラーニ。今宵、一番のロマンティック&らぶり~な演奏だろうか。。。さっき、、爆弾投下してた本人とは思えぬわ。と、ライブも終わりに近づいたのか?いきなりハイテンションな演奏。「おしゃれをする」という意味の当時のスラングをタイトルにしたという、アービン・バーリンの曲Puttin' on the Ritzをお得意のパーカッシブで躍動感あふれ、スリリングな展開で弾きまくる。メリハリのはっきりした、音使い。高速フレーズと打撃法。爆弾投下。高揚して、のけぞる面々!!興奮する、観客。心、わしづかみだぜぇ。もう、かなりボラーニの魔法にかかってる私たちにむかって、弾き語りをはじめた、、、ボラーニ。「コパカバーナ?」バリー・マニロウの大ヒットでしられてるあの曲とは、、似てもにつかぬもの。あえて言うなら、年とったおじいさまのひとり芝居?を見るような。。笑いを誘う演奏で終演。え!まじっすか?おしまいですか?うむ~、最後までボラーニだわん。楽しかったぁ!!!!!1.Eravamo un Manipolo di Eroi2.Elena e il suo violino3.Morpf the cat4.La puerta5.Logorio della vita moderna6.All the Things you are7.Moonlight serenade8.Puttin' on the Ritz9.CopacabanaStefano Bollani piano Ares Tavolazzi double bass Walr Paoli drums これはね、、ボラーニファンは必聴。(珍しく、きっぱり)イタリア人で構成されてるこのトリオ、かなり、演奏も自由奔放で、感情表現もストレート。そして、メリハリしっかり聴いてる。小難しいことしてないけど、オリジナル、スタンダード、どれも、高密度に面白さ満載。時間制限もないようで?一曲づつも長いけど、でも、どれも面白い。64分と時間がでるけど、なんか、「一晩まるごとボラーニ」、って感じでした。私的には、かなり高ランクなアルバムで、幅広く彼そのものを楽しめるアルバムです。今、はまってるわん。追記最後のCopacabanaは、Paolo Conte という歌手(ピアノ弾きながら歌うみたい、弁護士で絵も得意ってかいてある記事もあった!)の、形態模写らしいです。日本盤Volare で Bollani が演奏している Azzurro の作者の一人だそうです。って、裸天馬さんに教えていただきました。m(__)mでね、音源さがしてみました。残念ながら、Copacabanaはうたってないけど、しわがれ声でシャンソン風もあり、ブルース調もあり?って感じですか?なんでしょ、雰囲気の人ですよね。。。多少オーバー気味ながら、特徴よくつかんで「笑い」に走ってる、ボラーニ。。。やはり、、イタリアの関西系ですよねぇ。。いかん、忘れた。ボラーニのHPです。言語えらんで、ダウンロード、って、ところで、Copacabanaが聴けちゃいます。普段は、、もっと、いい男っぷりでうたいますわよ。
2007年03月10日
Jazzitaliano Live2006/04 Stefano Di Battista Quartetspecial guest Nicky Nicolai「チャーリーパーカーとキャノンボールが大好き、50年代のジャズミュージシャン最高」、と公言するイタリアのサックス奏者、Stefano Di Battista。前作は、「パーカーズムード」という、バードに敬意を表したあるばむだけど、彼自身の今までのアルバムは、ビバップ一本、てなことは、全然なく、その前の作品はポストハードバップ風だったり、ストリングスいりだったっり、、多様な側面を持っているテクニックのあるサックスでコルトレーンライクな面だってある。。保守的なオーソドックスな路線になったきた、って、、よりは、本人のインタビューから感じるのは、源流から遠く離れた今、どれもこれも似たような薄っぺらい個性に疑問を感じ、原点で光りかがやく強烈な個性に憧れ見つめ直し、そしてそこに、自らの個性を磨きオンリーワンの存在を目指してる?って感じかな?。。。「吉」とでるか。。な?去年、五月に来日して、ブルーノートで公演したけど、このライブ盤とドラムだけちがうメンバーで演奏した。お出かけした人のお話では、「エンターテイメント的な様相が少し強く、巧いけどスリリングな場面が少なかった」って、ちょっとがっかりだったようですが、、場所も、ブルーノートだからなぁ。。うむ~~。。曲目的には、同じような、、路線か?さて、いつもの、、会場。。今日もひとり寂しく、いつもの、、かぶりつきの席にご案内されるすずっくであった。。「うーーろん茶、くだしゃい」と、会場の拍手とともに、でたっ!バティスタ!!おぉ、、レニーニ、、、でかっ!このまま、、いくと、、サイラスチェスナットと遠目で区別が、、つかなくなる。。。ぞぉ。。おい。(バッシ)礼儀正しく、フェロモンたっぷりな色男バティスタ(えらく、えらく、、お洒落でござる)に「ウィンク」をもらい、ライブの前からテンションあがり、胸たかまる私。。♪その存在を示すような、アルトサックスの高らかな叫びからはじまるチュニジアの夜。パンっ、と、張った素晴らしい音に会場は期待でいっぱいになる。インテンポになってからは、ワイルドだけど、素晴らしい指さばきでこのエキゾチックな人気曲を鮮やかに吹き上げる。リズムはもちろん、効果的にきまるチェカリのフィルイン、ハードバピッシュなレニーニ、「歌いまくる」ボナコルソ。ブルーノートでは、マイクをバティスタがボナコルソに差し出すパフォーマンスまである、「歌いっぷり」だそうで、まるで「歌手」あつかいであーーる。ソロの終わりに「ロザリオ・ボナコルソ」とアナウンスまではいっちゃう。そしてお終いのバティスタのカディンツでは、圧倒的な存在感と自信を示す。ムードたっぷりなLaura。それは美しいサブトーンでそぉぉっと惹きつけて、一気にテンションあげて駆け上がる。。なめらかに音が滑って行く感じ。どの場面でも楽器と彼自身が一体となった音。エモーショナルにフリーキィに叫びあげても何故か、、美しい。う~ん、若干小太りな、にやついた顔からは想像つかないかっこよさ!すげぇ~。モダンでアグレッシヴなフレーズに小躍りしたくなる、後半、、ローラは、、居なくなりましたねぇ。。ローラって女性の名前?違うの?でたぁ!ソプラノに持ち替えて、オリジナル曲。Volare!!メロディ自体は、なんとなくほのぼのした、フォークロアな雰囲気なんだけど、サックスの神さまが降臨したがのごとくの吹きまくり。みんなも一緒に、弾きまくり、叩きまくり。。全員で、疾走、、。全員参加のコール&レスポンス(笑)音の嵐、シーツ・オブ・サウンズ。バティスタ、マイクから?動いたのか、、一瞬、音が遠くにいくのが、、また、、なんとも、生々しい。最後のメロディの反復で、これでもか、、と、テンポをアップして終わる。最後まで、やりたい放題。名曲Anastasiaの登場。大好きだぁ☆まずは、イントロ。「若き日」のキースのような、、厳かな威厳と力強さに満ちたピアノソロ。生命力に溢れたその演奏は、静寂なソロピアノとは一線をおいた、力溢れる美しさ。アナスタシアのメロディは何処にもでてこなかったけど、、最後に聴き覚えのある、、音を交えて、つながりましたねぇ。。そして、、テーマへと。。哀愁ある美ししメロディは、時空を越えて遠くに運んでくれます。インプロに入っても、哀愁の響きをのこしながらも、どの音もすべて使わないと「罪になる」ようなアグレッシヴな吹きっぷり。その卓越したテクニックも凄いけど、自己主張の強さにほれぼれする。。ご存じ、、Mack the Knife!別の名を、モリタート。再びアルト。これは、緊張をほぐすように、、初めから遊び心たっぷり。キメのところでスットプモーションかけて、、、じらーーす。あ、じらされーーる。力強く鳴るアルトに爽快感を感じていると、、いきなり、、きますよぉ!お遊びが。観客からわきあがる笑い声。みんなで、盛り上がりましょう!断片的に入れる音に、つづいて「口笛」しなくちゃいけないのは、、「観客」すまん、すずっくさまは、躾の厳しい家庭でお育ちになったので、口笛、、禁止でござった。。(嘘)音程とれないだけさ。。盛り上がった最後の最後は、、不思議なメロディで、登場する、、美しき歌姫。。Nicky Nicolai。。バティスタ婦人で、、ござる。。。ソプラノサックスだとういうことをおいても、、なんだか、浮遊感のある不思議なメロディ。彼女の声はベルベットのような肌さわりの不思議な声。人肌なのだが、、生活感の全くない声。先ほどまでの、熱い現実は何処かに消え、、残るのは、、なんだか、、夢。。だけ。静かに、、しずかに、、しずかに、終演。あ!そう、、妖精、、みたいな、声。(妖精に知り合いはいないけど。。)なんだか、、狐につつまれたように、、夢見心地で、、家路につく私。。でも、バティスタ、最高!この陰影、艶、色気、哀愁、えぐみ、、、優しさ、力強さ、、自信。。いろんな感情がのっていて、、本当に彼とサックスが一体で鳴っている感じ。。。ごっつあん、、でしたぁ!好き。1.Night in Tunisia2.Laura3.Volare4.Anastasia intro Theme5.Mack the Knife6.Doppi significatiStefano di Battista (Ss,As)Eric Regnini (P)Rosario Bonaccorso (B)Andre Ceccarelli (Ds)Nicky Nicolai #6私が、、おもうには、、基本的には、このローマのライブも東京のライブも彼らのスタンスは同じなのではないでしょうか?しかーーし、ブルーノートでは演奏時間短いよね?で、それぞれの曲の一番美味しい部分、真ん中のスリリングな時間の読めない部分、、、これが、、結構と略されちゃった、、あるいは極端に短くされちゃってたんじゃないでしょうか?だって、このアルバム、、良い、ワルイは別として、、ほとんどが10分以上の曲っす。エンターテイメント的に観客を楽しませる計算された部分もあったけど、どの曲もいスリリングな手に汗握る展開もあったとおもうけどなぁ。。私、、面白かった。と、バティスタ、ずっと、、新譜で無いなぁ。。。って、思ってましたが、、原因が、わかりましたぜぇ。奥様、Nicky Nicolaiのアルバムに、、たぶん、、全面協力してるんです。美人だものねぇ。。。ほぉ。。。。ええと、自分のほうも。。。宜しく。。。m(__)m
2007年02月20日
Jazzitaliano Live2006/03 Roberto Gatto Quintet "Tribute To Miles Davis '64-'68"「黄金クインテット」、トランペッターがこれに手を出すには目が眩むほどの「輝き」があって躊躇しそうですよね。でも、リーダーのRoberto Gattoはベテランのドラマーです。そう、そうですよねぇ~。その心は、、トニーでございましょう。もちろん、マイルス好きなのでしょうが、やっぱ、心中トニーさまなのでございましょう。。テクニシャンの凄腕トランペッターが枚挙する現在でなくても、昔からマイルスのペットの特徴の一つとして、テクニックより「雰囲気」をあげる人は多いとおもうけど、この時期のマイルスはスリリングに吹きまくってますよねぇ。メンバーもショーターだ、ハービーだ、ロンカだ、と鉄壁の布陣なのだが、マイルスが吹かずにいられなかった理由の一つは、トニーさまの存在が大きかった「気」がしまーーす。ソロで遠慮しないのは当たり前ですが、もう、ホント「イケ」「やれ」と言わんばかりの叩き具合。凡ドラマーがやったら、ただの五月蠅なのですが。。当時はこの変幻自在の新進ドラマーは、リスナーにとってだけでなくマイルスにもかなりの魅力的な存在だったのではないのでしょうか。と、マイルスを語るのは、恐ろしいので早くライブが始まりますように。。。大好きな麒麟のゴールデンホップ☆を飲んで、ぶつぶつ、行っている間にはじまりましたぁ!おぉ、ベーシスト以外は、みなさん、黒装束!一曲目は、Joshua。アップテンポのベースパターンに煽われるように、2管のユニゾンでかっこよく入る。スリリングでかっこいい、演奏に普通は言うよな。へぇ~い♪♪ボロトルはここのところ、ボッソの躍進で影を潜めてるかんじでしたが、二人で共演した「Trumpet Legacy」で、やっぱ、こいつかっこいいよなぁ~、って思いました。大体こういうサウンド聴くと、ジャズファンってものは、いつもは空間系だの、浮遊感だの、先鋭的だの言っていても、つい、わくわくしちまうものである。(きっぱり)ユニゾン、チェイサー、そして、ところ狭しとバシバシ決めてくる、ドラムの音にドキドキ、わくわくする。これが、本当に、、目の前でのライブなら、私は目がうるうるしちゃのに違いないのであーーる。ハイノートをビシビシきめて、切れ味鋭いボルトルのペットに、「そこのねぇちゃん(バシッ)、頭でなくて、体で聴け」、って感じっす。こうなると、ソロを渡されたスカナピエコだって、うかうかしちゃおれん。煽ってくださいませ、といわんばかりのハイテンションな演奏。ハービーもとい、ダドモロニだって、高揚しますわねぇ。しかし、鳴る鳴る、ドラム。ずっと、叩きっぱなし。でもって、There Is No Greater Loveはミュートだぁ。マイルスと言えば、あの独特な雰囲気をもったミュートプレイ。ボルトルのミュートは、がっちり吹き込んで、遊び心もある。やっぱ、ラテンは陽気ですよねぇ。小粋な仕上がりです。やっぱ、やりたくなるのでしょうか?Footprints。なんとなく、曲目は、ショータつうより、ジョージコールマン参加の初期のアルバムからのだしそっちの雰囲気なのですが、それはそこ、スカナピエコが健闘。Stella By Starlight。雲の上を自由に歩く事ができるマイルスに憧れるペットは多い。イタリアにも、ラヴァ、フレズ、がいる。今までボルトルにそのイメージを持ったことはほとんどなかったけど、空中歩行の技を使いながらも、自分の個性も織り交ぜて、時々ピカリと光るStella By Starlightを。All Bluesの冒頭を聴いて揺れて動かぬジャズファンは居ないでしょう。。Basin Street Bluesはテナーのサブトーンでしびれされさておいて、ワウワウサウンド。かすれ具合も宜しく、、歌いあげます。やはり、しっかりマイルスを研究してますよねぇ。ラテンな彼が、あの内証的でダークな雰囲気だすのは、ちょっと難しそうだけど、頑張ってる。All Of Youもミュートできめて、終演は怒濤の体制宜しく、Seven Steps to Heaven。全員アグレッシヴに決めて大団円。陽気に盛り上がって、終わる。これライブの常套手段。元気でハードバピシュな一夜でござった。あぁ、ビール、、のこちゃった。そう、お酒弱いのです。私。あぁ、おつまみものこちゃった。もったいなぁ。。と、家路につく私。次回は、「誰か」と一緒にきたいものです。(きっぱり)1.Joshua2.There Is No Greater Love3.Footprints4.Stella By Starlight5.All Blues6.Basin Street Blues7.All Of You8.Seven Steps to HeavenRoberto Gatto (Ds)Flavio Boltro (Tp)Daniele Scannapieco (Ts)Dado Moroni (P)Rosario Bonaccorso (B)ええとね、なりきりバンドと言ってしまえば、そこまでなのですが、おもいっきり、楽しければそれで、、いいではありませんか。当然、みんな上手いわけだし。そう、なんだか、マカロニウエスタン、、なんて言葉を思いだした一枚でござる。と、次回からは、1画面でおさまるようにしたい。ぜひ、そうしたい……。
2007年02月14日
Jazzitaliano Live2006/07 Francesco Cafiso 1989年をあなたは覚えていますか?この年の5月24日にFrancesco Cafisoはイタリアのシチリア島で生まれたのです。(@_@)すなわち、、Francesco Cafiso事、カフィーソさまは、まだバリバリの10代!ジャズシーンっていうのは、何時だって何処でだって、時代のスターを待ち望んでいます。それは、リスナーだけでなくて、演奏者も、音楽関係者もみ~~んなです。(きっぱり)彼を初めて聴いたのは、デビュー作「Very Early」。その時ボラーニ買い漁っていましたので、ボラーニが居るからかったのでしたぁ。パーカーの曲をバリバリに吹き上げて、タイトル曲エヴァンスの「Very Early」まで、それなりに演奏する若干12歳!は、そりゃ、偉いとはおもったけど。。大人になったら、また、買いまっす、って感じ。。。(だって、めちゃくちゃ巧いけど青い果実以前だったんだもん)とは、、いえ、ボラーニに青筋たてさせたかも?って11歳のハードブロウの煽りは絶対小学生の演奏じゃないっす。(これだけ、お誕生日前で、11歳らしい)バラードプレイでストレートにのびのびと響きわたる素敵な音。。そう、ボッソとも3管編成ですでに一曲共演しており、(彼のソロ以外はカットといアンビリーバブな出来事でにはなってるのだがぁ)ジャズフェスやライブ会場ですでにひっぱりだこだったんだろうなぁ。。って、おもいまっす。周りの興味本位の大人を「本気」にさせるお子さまだったことは間違いないです。が、いつもの事ながら、日々の暮らしの中すっかり忘れておりましたが、、つうか、イタリアのアルトサックスといえば、個人的にはバティスタだったり、ジュリアーニだったりと、、、めちゃ男臭い魅力的な方々がいちゃったりするので。(^_^);現役的には間に合ったりしてたのですが。。がぁ、世間は、、いやいや、、ダンディなイタリアンミュージシャン達が彼の才能を放っておかなかったのである。(当たり前かぁ!)あれよあれよと、来日、日本で国内盤まで出すスターになったのです。ちょっぴりほっぺの膨らんでいた男の子は、あれから5、6、年ですっかり精悍な顔立ちの青年になりました。デビュー作では、ソプラノ、フルート、ピアノとその多才ぶり披露しておりましたが、その美しい音色、アルトサックスのプレイヤーであることに人生をかけたようでございます。去年でた、「Happy Time」聴いたときには、表現力が豊かになって、音に深みがでたばかりか、なんと全曲オリジナル!!五年の歳月は模範演技的な演奏からすっかり脱して、ジャズの深みにはまりつつ、苦悩も模索もしている青年がいました。この歳で良い意味で、リスナーを喜ばせることも良く知ってるサービス心まであるんだぜぇ。え!11歳で、既にきちんと綺麗に吹くことを身につけてた彼は、ある時は灰汁を振りまくいやらしさも自然とできるかっこよい演奏になって来ていたのです。それから、半年もたたない「Casa del Jazz」でのライブ。ベースは、いつものメンバーからAldo Zunino。ギターはSandro Gibellini。って変則?ドラムレスのトリオ。ジッベリーニはオーソドックスだけどスイング感ばっちりで、歌心のあるベテランギターリストです。今宵の1曲目は、アルトの神さまのスピードよりはゆるいのですが、アップテンポのSweet Georgia Brownで小手調べから。ちょっと危なげなウォーキングベースで、多少不安になるすずっくであったが、次々とリフを決めて本人は快調。で、ジッベリーニの次第に熱の入るソロもきっちり入って、まぁ、満足。次の本人のバラード曲は、しっとりと優しく始まって、ロマンティックで素敵。いろんなトーンで、揺さぶりますよ。リスナーのはあとを。ジッベリーニの絡みもシングルトーン主体のソロも、もう、うっとり。モンクのWell, You Needn't、カフィーソもいいけど、ジッベリーニかっこいい。モンク節としかいいようのない、不思議なメロディをぐりぐり吹きまくって、多少のフリーキな音も出して、「いけた」感じの演奏に。ボサノバアレンジの、あなたは恋を知らない。ジッベリーニのあま~~く、繊細な演奏をうけて、切ない恋心を歌うカフィーソ。確信的にはずした音が、切ない心の叫びなの?う~~ん。。。しかし、このすべやかな流れは天性のものですね。よどみないフレージング。そして、このわかりやすい、歌心。。。感情表現。ひょうきんな雰囲気をもったジッベリーニのオリジナル。モンクに負けぬ不思議なメロディ。なんとも、つかみ所のない曲でも、カフィーソのアイディアはつきませ~ん。最後は、モンクも「さよなら」につかったというEpistrophy。階段変えて単純なパターンの繰り返しで、次第に盛り上がっていく、なんとも愛嬌のある不思議なモザイク、モンクワールドで終演。え~~、終わるのぉ?って、声もむなしく、、響くのであった。。気負いの無い、でも、チャレンジャーなカフィーソ。しかし、サブトーン含め、ホントつややかな伸びやかな音。いろいろな音を巧くコントロールして出せちゃうので、アイディアがつきない。つうか、アイディアをちゃんとあらわすことができる。スキルが高い人はなんでもできて、幸せだよねぇ。と、それをがっちりサポートしたジッベリーニも面白かった。いつも思うのは、良いギターリストはカッティングも巧い、かっこいい、ってことっす。しかし、ジッベリーニが新譜だしてた。。わぁ、、うむ~、今は無理だな。この人の「Funny Man」って、いけたアルバムがあるんですが、ギタートリオでは「You and the night and the music」って、これまた大好きなアルバムがありまーす。編成的な事もあって?手に汗にぎる、って場面は少なかった気がしますが、カフィーソのただ者ではない雰囲気は充分に味わえます。ある意味、大変マニアックな一枚かと。。1,Sweet Georgia Brown2,The First One3,Well, You Needn't4,You Don't Know What Love Is5,Panta Jazz6,EpistrophyFrancesco Cafiso alto sax Sandro Gibellini guitar Aldo Zunino double bass
2007年01月31日
地中海世界を、500年に渡って君臨し続けたローマ帝国。。。「ローマは1日にしてならず」、、そんな言葉もありましたね。その広大な帝国の領土を支配し維持して行く為に、ローマの中心から帝国の辺境の地まで道は四方八方に広がっており、有事の際には、軍隊が疾風のごとくその場に到着できるように、まっすぐな石畳の道が永遠と作り続けられてようです。と、まぁ、「同一目的を達するにも方法はいろいろありまっせ」みたいな使い方が正解のようなのですが、、すずっくの場合はちょこっと、違う。。強力に魅力的なものには巨大な吸引力がある。(きっぱり)したがって、、、、誰もが引き寄せら、吸い寄せられ、、気づけば、そこに向かってしまう、、、(ほんとか?)なんて、解釈なのであ~~る。(オイオイ)この時代人達は、文化、文明、宗教、、、ありとあらゆるものが世界中からローマに流れ込み、また外の社会にむかって流れ出し、ローマは人々を惹きつけてやまない魅惑、憧れの都市だったんだろうなぁ。。っておもうのです。そして、今、私を魅了するユーロジャズの原点の一つが、この地を持つイタリアでございます。スタイルが違っても多くのミュージシャンに見られる共通項は、甘美で哀愁溢れるストレートメロディなのではないでしょうか。古代の遺跡の残るローマ。歴史有る古都のジャズハウス。「Casa del Jazz」ここでの、ライブの九番勝負(9枚ってこと)を去年友達に教えてもらって買いました。HPは写真は楽しいけど、イタリア語はチンプンカンプンなので、これはどうかな?日本のライブハウスを想像して、録音状態はどうなんだろう?なんて、おもってましたが、日本語の案内があった。(下の方ね)音楽的にも志もかなりハイクオリティを目指した、客席150あまりの客席?を持つオーディトリアムのようです。なんじゃ、そりゃ、っておもったけど、なんとなくイメージは。。。(^_^);HPのスケジュールみると、、、興味津々の音楽を5ユーロから10ユーロくらいで聴けちゃうようです。(ため息)このジャズハウスの一連のシリーズが、しばらく、、私のお楽しみです。まとめて買って貧乏になったけど、、、考えたら、、安いもんだぜぇ。。。。Jazzitaliano Live2006/01 Enrico Rava 02 Paolo Fresu 03 Roberto Gatto 04 Stefano Di Battista 05 Danilo Rea 06 Rita Marcotulli 07 Francesco Cafiso 08 Enrico Pieranunzi 09 Stefano Bollani 試聴もしてないのでどん内容かわかりませんでしたが。。。大好きなイタリアのミュージシャン達が地元でどんな演奏してるのか、、興味あるじゃないですかぁぁぁ。。。まぁ、、ちょいと、、ご近所のライブハウス巡りするくらいな気楽な気持ちで。。この後、、時々、「すべての道はローマに通ず。○○編」があがる、、予定。有言実行、でも、予定は未定。(きっぱり)今は、ハッピータイムが好評だった「Francesco Cafiso」の変則トリオでございます。最初に彼の写真見たときは、、どうみても、、小学生だったのに、、、今は、、どうみても、、ブイブイ言わせてそうな?イケメン高校生っす。(爆)今宵は「Francesco Cafiso」じゃ。。苦しゅうない、、近こう、、寄れ。(爆)今日の驚き。。。十五年以上音沙汰なかった友人からエアメールがきた(@_@)大学時代からアメリカで大学院に行きたい、アメリカで就職したい、って、ずっと言ってた彼女。ある時から、年賀状が来なくなって、、、どうしたんだろう?って、思っていたのですが。。。ずっと、、夢に向かって頑張っていたようです。十年以上、、独りで努力してたみたい。。。人知れず、頑張っていたんだね。。里帰りしたら、温泉に行こうね。。私の。。。おごりね!!
2007年01月24日
地中海の大西洋側、スペインとモロッコの間、ジブラルダル海峡の近くにあるのがアルボラン海。そして、タイトルのメルテミはエーゲ海を北東から吹き荒れる夏の季節風の呼び名のようです。そう、タイトルもバンドの名前も地中海周辺のイメージから発生してるイタリア人のメンバーによるアルバムだそうです。ACTのHP見たとき、その名前からして、どことなく琴線触れまくりの予感はしてたのですが、いち早くきかれたアーティチョークさんと最中さんが絶賛だったのと、最中さんが「すずっくさんもばっちり、いちころだ」と仰るので仰せに従ってみましたぁ。はい、簡単に恋に落ちましたぁ。(単純なやつだぜぇ)来てすぐに、良いアルバムだな、って思ったのですが、こうやって、間をあけて聴くとヨーロッパ的ピアノトリオのセンスと個性的な匂いが面白いです。北欧耽美系を聴きまくってた身体には、イタリア人って、良い意味でアバウトでいいなぁ、、って、おもいます。親しみやすい、聞き覚えのあるメロディを並べながらも(一曲のぞいてピアニストのオリジナル)、そのお姿を常にクリアに押し出すだけでなくて、適度にアブストラクトなミストを発散させて、そこに世界中の人が憧れる美しき自然を持つ地中海のもつ哀愁、異国の文化同士が香りあう雑多感などが、つまった作品。10曲、60分。ちょうど1時間の旅路は、詩情豊かな哀愁ある、でも、とても親しみやすい覚えやすい、キャッチーなメロディではじまります。と、いきなり嵐の予感のようなアルコの重厚感を上手くつかったドラマティックな幕開け。インテンポになってからの、力強い躍動感、そして、民族音楽的な香り、叙情。ヨーロッパの火薬庫といわれるバルカン半島の空気は熱く、アフリカ大陸の原始的な鼓動も効果的に3人で混然とした文化の坩堝的な匂いの強い曲。ピアノが弦を抑えてリズムを弾く中、ベースがピカートでテーマをとっていく等、ピアノとベースの対等な意識がかなり強いトリオであることがよくわるし、単純にすごく印象的な曲、Balkan air。嵐の予感は静かにおさまって、3曲目は、穏やかで少し陰りのある美旋律。透明感のある静かなピアノのタッチと力強いベースのソロ。彼の曲は本当に日本人的な琴線に触れまくる叙情と哀愁をもった美旋律だとおもう。次もめちゃくちゃ綺麗なメロディ。この辺が続くと今は沢山のヨーロッパの叙情派ピアノ&もどき、があるので、美しさゆえに何処かで聴いた風に思えてしまうのですが、自分の耳と頭をリセットして構えずにこの波に身体をまかせるととても心地よい作品なのではないでしょうか。。。そして、5曲目。このトリオ独特の匂いににもなってる、アフリカのリズムがあらわれて、演奏はエモーショナルに。見えないえたいの知れない大きな力みたいなものが大きくかぶさってくるような恐怖感と畏敬の念みたいなものが同居する不思議な雰囲気。大陸的暗黒魔術の世界かも。(^_^);ジャズピアノトリオの清く正しい演奏をきかせながら、船はタイトル曲Meltemiへ。う~ん、力強いうねりと山谷越えるスリリングでアグレッシヴな展開は、同じACTに居る有名なピアニストにちょっとかぶるかも。まさに吹き荒れる夏の季節風に大揺れです。が、、季節風がおさまれば、、そこにはふたたび優雅で哀愁のある地中海の風景がひろがるのです。そして、旅の終わりは、明るく軽やかに、、帰港。哀愁と叙情を、、お土産にたっぷりもって。。一時間の地中海クルーズはおわったのであったぁ。。少し霧で対岸が霞んだりだったり、冒険的だったりする場面もあるのですが、基本的には、ビルエヴァンスの流れをもった叙情豊かなピアニストと、力強さをもったベースが活躍する、ヨーロッパとアフリカの間にある地中海上の自由な空気に満ちたアルバムでした。地中海行った事ないけどね♪1 Nic's road2 Balkan air3 Pianissimo4 Cinque Lunhissimi minute5 Duende6 Hoy es manana?7 Ho sognato che mi amavi8 Meltemi9 Ninna nanna Nic10 Theme from the movie "Pinocchio"Paolo Paliaga (P)Dino Contenti (B)Gigi Biolcati (Ds)私は、、単に耽美的、透明感、、寿叙情的って、ヨーロッパのピアノトリオらしい感覚のほかに、なつうか、、泥っぽさつうか、ざらっとした素材感?ていおうか、、香りでなくて匂い的、、なものが感じられました。じぃぃ~~と、聴くと雑な感じも部分もあるかもしれないけど、一聴の価値はあるとおもいうんですけどねぇ。。と、この方の美メロは、誤解されそうなんですが、TVのサスペンスタッチのドラマとかに使われそうな、、ちょっと、歌謡ちっくなメロディだったりもするのです。って、マイナスイメージ?さて、イタリア、、つうことで、しばらくイタリアにはまってみようか、、って、思ってます。以前に紹介した、イタリアのライブハウスでの、今をときめくイタリアのミュージシャン達のライブシリーズが怒濤の年末に来ました。Palaexpoって、レーベルから出ているJazzitaliano Live2006/01~09の9枚で、しばらく、遊んでみようかと。ブログに取り上げるかは、わかりませんが、興味の尽きないメンバーなので、時々ご報告するかもしれません。。半年かかりそうね♪
2007年01月13日
今、Stefano Bollaniは来日している。きっと、昨日、今日と銀座インターナショナル・ジャズ・フェスティバルで華をふりまいているに違いない。。リンク先のアーティチョークさんがおでかけしてるので、その様子はそのうちたっぷりたのしめるはず~♪羨ましいっす。二年前にも行けなかったんだよねぇ。。最近、ボラーニは、ポンポンとリーダー作2作だしました。彼自身が今現在やりたいことをなんも押し通した?って感じの「I Visionari」とECMという独自な美学をもったレーベルでのこのピアノソロです。静寂好きで通ってる(?)私ですが、何故か、最近ピアノのソロ買ってない。。な。。などといいながら、買いました。ボラーニだもん。いろいろあって、届いてすぐに、里子に出されていたのですが(貸し出しともいう。。)返却されてきました。。タイミングが悪くて、、あまり、かける気分ではなかったのですが、、来日に合わせて、再び、開封だぁ。ボラーニは以前ににも書いたけど、大胆でやんちゃで乙女心と悪魔が一緒にいる不敵なピアノなんだけど、、その枠に収まらない才能ってヤツが、ファン的にはかわいくもあり、、心配でもあり(笑)、ってかんじですか?多々の才能みとめつつも、、やっぱ、ピアノ弾き、ボラーニのファンですから。16曲、全部ピアノ「だけ」弾いてる。(笑)唄ってない、口笛ふいてない、お遊び控えめ、でも、このアルバム聴き終わって、彼ってやっぱり音楽に対して、ピアノにたいして「誠実」だなぁっておもいました。万が一、これは自分のやりたい事で無い、ヤツ(誰だろう。。ね?)の気に入るサウンドだから、っておもいながら弾いてるとしても、このまっすぐにピアノに向かい合ってる姿は、ちょっと感動する。ピアノ好きなんだろうなぁ。。どんなハードルもピアノがあれば頑張れちゃうんだろうなぁ。。なんて、想像してしまう。。自分のできる表現はなんでもつかった楽しさ200%の演奏も好きだし、陽気でハッピーエンドが好きな彼の遊び心も好きです。でも、このピアノに対しての真摯な姿勢が全面的にでてるシリアスなアルバムも面白いとおもった。でも、これに限らず、いわゆるまじめな仕事ぶりって、結構、、あるよね。。?確かにECMファンが聞いたら、ちょっと、「ECMらしく」ないなぁ、っておもうかもしれないし、ボラーニ好きなら、ちょっと、「ボラーニらしく」ないなぁ、って、思うかもしれない。でも、、まぁ、人間なんて自分でも自分の事よくわかってないじゃん。。16曲、彼の名義は7曲。うち、4曲は「Impro」と名付けられており、1~4の番号がふってある。スタンダードはじめ、なかなか、バラエティにとんだ選曲となってます。う~~ん、ボラーニらしくないけど、陰鬱な表情を持つ、一曲目から引き込まれる。静寂で暗い雰囲気なんだけど、いわゆる透き通るような冷たさが無く暖かな音色なので、安らいで聴けちゃう。私は、この演奏結構好き。重たい感じの胸に刺さる感じの演奏が印象的なImpro I 。つづく、Impro IIはかなりガッツな感じで走りまくっていて、力強さと緊張感が聴く側にもど~と迫ってくる。と、、思えば、For All We Know の耽美的な美しさ、静かな優しさは乙女のよう。。これが、インプロなんだろうか?とうくらい美しいメロディで始まり、不思議な展開に流れ、彼自身のいろんな物が詰まったかんのあるImpro III。A Media Luzはタンゴというより、その哀愁からインスパイアされた感じの演奏。Do You Know What It Means To Miss New Orleansあたりからは、ちょっと遊び心もある感じの演奏になってきます。色がついてきた感じ。On The Street Where You Liveの躍動感ある演奏も嬉しい。。驚きは、Maple Leaf Rag。そう、ラグタイムなんですね。やっぱ、ECM的には快挙でしょ。(笑)選曲、とおった時点で、凄いかもね。最後はビーチボーイズのDon't Talk。端正だけど、次第にエモーショナルに、、そして心に深く染みこんでくる演奏で終演でした。う~~ん、やっぱり、、いいなぁ。。。ボラーニ。あなたのピアノ好きです。演奏は全体に、落ち着いた趣で、暖かで柔らかな音色です。もちろん、先鋭さ、とんがり度はなく、派手なパフォーマンスも無い。インプロといっても、大変聞きやすいものばかり。ボラーニらしい、あっと驚く攻撃も少ないので少しがっかりしてる友達もいたけど、シリアスなボラーニが堪能できるアルバムでした。1.Antonia 2.Impro I 3.Impro II 4.Impro on a theme by Sergey Prokofiev 5.For All We Know 6.Promenade 7.Impro III 8.A Media Luz 9.Impro IV10.Buzzillare11.Do You Know What It Means To Miss New Orleans12.Como Fue13.On The Street Where You Live14.Maple Leaf Rag15.Sarcasmi16.Don't TalkStefano Bollani (P)次回は、、クリスマスアルバムを一枚行きたいなぁ。。と、ちょっと、心に余裕がなくて、無理かもなぁ。。。Emilie-Claire Barlowのクリスマスアルバムは、、どうなっちゃってるんだろう。。
2006年11月04日
喧嘩の時は、、、最初にきった「啖呵」でほぼ実力がわるるというもの。。この場合、、、多少のはったりも含め、相手を自分の土俵にがっつり引きずり込んだほうが、、まぁ、90%勝ち戦でしょう。イタリアのドラマーSalvatore TranchiniのFacesを聞くとき、そんなことがふと、、浮かびます。2003年の録音。私的には無名のドラマーの作品を買ったのは、イタリアの伊達男代表Fabrizio BossoとDaniele Scannapiecoがいたからです。あとね、、なんとなく、ボッソとか、、多くの人に人気ではじめていて。。巷で話題になっていた気がするな。ブログって、目次がないので、自分でも書いた事忘れちゃってるんだけど(^_^);。。誰かと、、(ヨシカワさんかな?)このアルバムの話しした気がするけど、、ブログにはあげてませんでした。編成ちがうけど、Pietro Condorelliって、ギターのQuasimodoがボッソのワンホーン聴けちゃったり、新作のEasyがボッソ、スカンナピエコが居る4管アルバムあたりが好きなので、そっちが優先しちゃったかもね。上手く言えないけど、このアルバムのほうが、言葉は良くないかも知れないけど荒削りな感じがします。つうか、パワーが有る感じ?9曲中、メンバーの曲が7曲、スワローの曲が1曲、最後に「ゴルソンのあの曲」。「Thank You!」短く発せられるこの言葉の後にはじまるEurostar。いきなり速度全開のマッハGO♪(古い?)。わぁ~、って、聴衆の心を煽り一気に惹きつける。ここまで、高速だと、、じ~~~と、観察すると、多少のどたばた感は無くもないのですが、、それより、なによりこのパワーに圧倒される。次々とソロを回していくのですが、全員が、「俺たちを聴け~~~~!!聴くんだぁ!!!」ってさけびまくってる感じですか?・・・・。ドラムだけだって、かなり、、恐いのに、ピアノ、トランペット、サックスが、、みんなで叫ぶ。。まぁ、、普通は、、おとなしく、、聴く(笑)そう、、そうなったら、、あっちのペースです。。ドキドキしてると、、ゆったりと、都会的なちょっと気怠い感じのバラードがはじまる。。ビター&スウイート、って感じかなぁ。。先ほどは、パーカッシヴに引き倒してたピアノが一転、甘くロマンティシズムに徹すると、メンバーも折り重なるようにヨーロッパ的情緒たっぷりに曲を盛り上げる。。続く、スカンナピエコの曲は、静かにはじまって、じわ~~とヒートアップしていく。ベースのソロも、、結構いいのですが、、なんか、音がはっきり聞こえてこなくて、残念なんだよなぁ。。気分の高まりと一緒に、次第にアグレッシヴになって、コルトレーン?ってオリエンタル風のメロディまででて来ちゃいます。で、Triton、、海の神トリトンは、、ホラ貝を高らかに吹き鳴らして波をあやつるといいますが、、まさに、ここでボッソ&スカンナピエコは、トリトン宜しく、、ふきまくります。全員で、揺らす揺らす!むむ、、これじゃ、遠く離れた日本海だって、波浪警報だぁ。。と、、このメンバーで一番ユーロ情緒を感じるのがベースなんだけど、その彼の曲。彼のソロ、私は好みなのですが、このベースの音。。録音のせい?なんか、くぐもった感じがする。??その後も、ラテンのリズムではじけまっくたり、ユーロ情緒、高揚感の有る曲と、、つづき、、、選曲、順番、、なかなか、うまいもんです。そして、最後は、お待ちかね、、I Remember clifford。やっぱ、誰でもボッソの吹くこの曲聴いてみたいきがしますよね?がぁ、、これは、ピアノトリオです。ボッソファン的には残念だけど、、でも、しっとりした終演には良い演奏です。やっぱ、ベース結構好みだなぁ。。。と、、ボッソファンはお聞き逃しのないように。あとね、、啖呵のきりかた、教わりたい人も(^_^);1,Eurostar2,Just A Moment 3,Sad Day 4,Triton 5,Baires 6,Running 7,Que Te Pasa8,Nettuno 9,I Remember clifford Fabrizio Bosso (tp)Daniele Scannapieco (ts)Francesco Nastro (p)Aldo Vigorito (b)Salvatore Tranchini (ds)リンク先のクリスさんに、このベースの参加作品『The Secret of The Moon』尋ねましたら、、リーダーのピアニストの作品>を大変丁寧に解答していただきました。ありがとうございました。皆様も是非ご参考にのぞいてくださいね。
2006年09月28日
オラシオさんが、夜が似合うといったPaolo Fresuは、柔らかなの斜めの陽の光りも似合うのです。夜の静寂に合うクールで先鋭的な一面も好きだけど、叙情豊かに郷愁を誘うメロディ重視の朗々とした唄いっぷりも好きです♪と、、アメリカで活躍してるのピアニストUri Caineとデュオのアルバムを出してる事が判明。ユリケインはねー、Marty Ehrlichのアルバムで聴いたのです。彼好みの硬質で甘さを排除したアグレッシブなピアノで、ちょっと一筋縄ではいかない、って感じなのですが、私的なツボもたっぷりあって、惹かれるものがあったのですねーー。どのアルバムでも無難ににきけます、ってタイプのピアノではないようなのですが、、最近リンクしていただいた工藤さんのHPに「Uri Caine」のコーナーがあった!(これ、すげぇ~!みなさん、、ご参考に!)フレズは、このブログでは結構おなじみの、私の好きなイタリアンペットです。ホント幅広い活躍、録音で、、できるだけ、、追っかけしてますが、、混沌とした目が点になりそうなアルバムもあったりするので、、可能性的には、前衛的、実験的なデュオかぁ??と、、、ブログでぼやいていたら、、「ある意味非常にリリカル」という、コメントをいただきM(__)M、その魔法の言葉にのせられて、クリックしましたぜぇ。。久しぶりに、、「糸」の入ってない、デュオ!わ~い、どうでしょう、、当初の予測を裏切る秋色のアルバムではないですかぁ。。。しかも、なかなか、の熱演、好演。。。唄心たっぷりで、もう、、うっとり。全18曲、なんてあるので、またかよ~、ってフレズファンはおもうかもしれないが、、大丈夫。一分前後のクッション的な曲が六曲(二人の連名曲)くらい入っていて、その辺ですこし、互いに不思議な音遊びしてるのですが、これもまった~~く、苦ではないです。アクセントというか、、曲と曲をつなぐ即興的架け橋って感じ。フレズらしい?発想なのかな。でで、、それをぬかすと曲は、12曲60分って感じですから、ごく普通のアルバム構成ですよね。その12曲は、オリジナルをフレズ1曲、ケイン2曲、イタリアンソングが3曲、残りはマイルスやチェットにゆかりの曲、スタンダード中心。マイルスのSolarもある。ちょっとクールに決めたDear Old Stockholmから、フレズらしいの軽快なフットワークがきけます。タイトな感じのケインのピアノもぐーーっど!お手並み拝見は、合格印だ!2曲目Everything Happens To Meはゆったりとしたテンポでフレズの柔らかな音色が、秋の高い空にも届きそうにのびやか~~に響く。。高音を中心に澄んだ音とフレーズのソロが美しいケイン。おもわず、高い空を見上げたくなるような演奏。4曲目、冒頭フェンダーローズを弾いてるのですが、この響きが、、また、たまりません。フェンダーローズの音って、電気なのだけど、なんだか、暖かいですよね。六曲目はスインギィで、のりのりのCheek To Cheek。踊ってくれぇ。そして、もう、、、、泣けるくらい気にいっているのが、フェンダーローズのはいったリリカルに唄う、Si Dolce E' il Mio Tormento。。(T_T)。どうも、ルネサンス時代の北イタリアの作曲家の曲らしいのですが(無知ですいましぇん)、その哀愁たっぷりの美しいメロディは、ふと、、メルドウ好みかもしれないなぁ、、って、思う、、そう、切なさのこもった美しいメロディなのです。フレズが朗々と吹いてる姿は、人生の悲哀を感じ、感動的なのだぁぁ。このメロディ聞き覚えがあるのだけれど、私がClaudio Monteverdiって人の作品を聴いてるとは、、思えず、、不思議。誰か、、謎を解いてください。でね、ケインが、天使のようにかわいくて、切ないのです。なんだか、胸がいっぱいになるのですきゅーん、と切なく愛おしい一曲。これに、めろめろ。I Loves You Porgyも、秀演でござった。ストレートにうたいあげる二人に拍手。フレズは、Kind Of Porgy & Bessで、欧州的マイルスへの憧憬アルバムを作っていて、そこでもかなり彼自身はオーソドックスにこの曲を吹き上げていて、あらためてマイルスのあこがれを強く感じたのですが、ここでも、本当に「直」な感じ。その素直な彼の気持ちを受け止めたケインの語り口もお見事。粋な大人の会話。この後彼らのオリジナルがつづき、少し、アグレッシヴだったりほんの少しアヴァンギャルドだったりと、奔放なかんじのインプロや、多彩な展開が入って、フレズ節も沢山きけちゃいます。ちょっと、フリーっぽい雰囲気もはいったSolarあたりは、ケインがローズで跳ねまわって嬉しそう。ちょっと、壊れかかった二人もまた、、宜しい!最後16、18はカンツォーネ。Varca LucenteはAldo RomanoのNon Dimenticarでも、演奏してたかっこいい曲なんだけど、ケインもダンドレアに負けない躍動感でした。E Se Domaniはイタリアンメロディらしい、遠くに思いをはせる曲で、哀愁たっぷりに聴かせて幕をとじます。しかし、イタリアは、美しいメロディの宝庫ですねぇ。。もう、1から、10まで秋色のアルバム。。。この季節に聴かずに、、いつききましょう。。。木の葉の色づく、、頃にぴったりです。1,Dear Old Stockholm2,Everything Happens To Me 3,Frammento Del Temperamento4,Fishermen, Strawberries And Devil Crab5,Frammento Impavido6,Cheek To Cheek7,Si Dolce E' il Mio Tormento8,Frammento Di Re Fosco9,I Loves You Porgy 10,Cheney's Dick11,Frammento Del Coraggioso12,Sonia's Said 13,Fellini 14,Solar15,Frammento Con lapilli16,Varca Lucente 17,Frammento Aviario18,E Se DomaniUri Caine (piano, fender rhodes)Paolo Fresu (trumpet,flugelhorn,multieffects)いつも、、早起きな私。(そうです、年寄りは朝がはやいのですぅ)窓を開けると、冷たい空気。青い空高く、鱗雲が流れてる。すっかり、秋になってしまいましたね。友達がミクシィ日記で、秋桜の事書いてました。あの儚げな揺れ方いいですよね。昔、、訪れた、、黒姫高原。風にそよぐ高原の秋桜は綺麗だったわ。(遠い目)
2006年09月23日
楽しみにしてた「Aria/Bebo Ferra & Paolino Dalla Porta」が着きました。2004年のイタリアでの録音です。リリースはニューヨクのレーベルでした。聴いて、いっぺんでノックアウトされたのですが、あまりにすばらしい世界で、それを伝える「言葉」が探せず、どうして良いかわからない状態なのです。お手上げ状態。。今回ほど自分の音楽的な無知と、文章の至らなさを痛感したことはありません。(T_T)息が詰まるほど、入れ込んでしまい、その濃密な世界に心酔しているのに、沢山の人とこの世界を共感したいのに、それを全然上手く伝えられそうもないんですから。。それでも、黙っていたら、このすばらしいアルバムを手にする人もほんのわずかかもしれなし、アルバムの存在すら知らないで、時が流れてしまうかも知れない。マスメディアベースになんて、乗りそうもない。大好きな演奏家二人の魂から発せられたエネルギーが海の泡になってしまうかもしれないから。。。ギターとベースのデュオというどちらかというと特殊フォーマットなのですが、是非、既成の概念捨てて、一枚くらい、一度くらいこの深淵な世界を体感して欲しいなぁ、、って気持ちです。いろんな形のジャズがあっても、、いいでしょう??ね?前回より、ずっと、この二人でのデュオの作品を出して欲しかったのですが、ベボフェラも祖国では人気者だとおもいますが、ダラポルタは、ホント、いろんな場面で活躍してて、、、なかなか二人の影が重なることがなく、個人的にとっても心配してました。行動範囲の違いから、二人の間に大きな溝ができちゃったのかもしれないなぁ。。なんて。。が、、最初の一曲が終わった段階で、その心配は吹っ飛びました。すごい!このぴったり寄り添う濃密な時の流れ。互いの信頼感がましてます。内省的なつくりかもしれない。渋いとしか言いようのないつくりかも。いぶし銀の輝きと、、独特の浮遊感と、引きずり込むような、、重み。。。でも、それは内側に向かっているだけではなくて、演奏家の感情の発露がストレートに伝わってくる。密度の濃い緊迫感のある演奏なのに、聴き手の心の中に静かに染みこんでくるものは、暖かさ、優しさ。。そして、、悲哀、、情熱、、彼らの発する心情!心の襞!地中海風な風が遠く哀愁誘う「Bagatelle」より、エキゾチックな感じは薄いきもしますが、マイナーで美しいメロディが沢山つづられていきます。でも、決して美しいメロディを二人で奏で、甘く時を過ごすわけでなく、シリアスでビターなインプロゼイションは、ぴりりっとした緊張感を引き出し、絶妙なタイミングといい、年月を重ねて、築きあげてきた二人の心の交流は、一段と深くなっていました。私的には絶賛するのみ。ものすごく複雑、高度な事をしていても、そこからみえてえくるものは、極シンプルなもの。届けたいのは、目に見えるテクニックでなくて、すべてを通して伝わってくる感情、心。。。想い。。特に、特に、、ダラポルタ、、全曲、本当にすばらしい!高速パッセージ、正確なピッチ、1音1音がはっきりと、めりはりあるのに、スムースに自在に唄い続ける演奏のすべてに拍手でした。あっけにとられるくらい、唖然とするくらい、すばらしいベースプレイです。もちろん、ベボフェラもすばらしい。美しい音色と、ハーモニー、空間。どちらも甲乙つけがたく、絶対、この二人でなくてはできない世界。でも、今回のポルタのテンションの高さは、尋常でないとおもう。。その二人が、互いの役目を違えながら、、裏に表に、表に表に、、、右に左に、、重なり、交わり、ほぐれ、、交わり。。。距離をはかり、近づき、離れて、、一緒に登り、降りる、一緒に登る、、、互いに感情を突き詰めて、、ともに天上に、、届くまで。。金の鎖、銀の鎖、二つの鎖が揺れながら、絡みながら、、でも、生き物のように、、自由に。。最初から最後まで、互いにテクニックも、音楽性も、感情も、互いに信頼しあい、何にも縛れることなく、二人で自在に優雅に飛翔する。。。9曲中ポルタ作が4曲、ベボフェラが3曲。一曲がガーシュインの名曲、そしてカタルニヤ?の民謡が含まれてます。(ベボフェラはフレズと一緒のサルデーニャ島の出身なのですが、この島の一部ではカタルーニャ語が使われてるところもあるそうです。)ポルタのオリジナルから。同じフレーズを何度も繰り返し、心に響かせる。互いの心の確認でも、とるような、、静かで優しい出逢いからはじまります。懐かしい気分になるのは、私がこのアルバムをずっと待ち望んでたから?2曲目のMatisse's Danceは、画家マティス(Henri Matisse)にインスパイヤされた、ポルタの曲。ベース屋さんらしく、特殊拍子になっていて、動きのある曲、焦燥感のあるリズムの中で、ビターでシリアスな雰囲気の中、突然はじけるポルタのベースソロは芸術に真摯に向かい合った、画家への賛同か、かなりシビアな演奏。ベボフェラの曲は、やはり哀愁がたっぷり。一緒に決めるユニゾンフレーズもおなじみ効果なのですが、静かに交わされる会話の美しさ。4曲目、フランスの詩人ボードレール(Charles Baudelaire)の詩にインスパイヤされた曲だそうで、これも、異国叙情がただよう、、浮遊感のあるベボフェラの曲。(この詩人、私の好きな作家福永が心酔していた人でもあって。。印象派の彼の作品をモチーフに、そこで使われてるキーワードをモチーフに書いた作品もあります。)この切ないまでに美しいメロディは、静かに、、でも、切々と訴えかけるものが。。5曲目、キャッチーな雰囲気を持つポルタの曲。まるで、映画のワンシーン、、焦燥感、喪失感があるような、、場面にでてきそうな、、印象的なメロディ。アルコも時折効果的に重なって、、感情を深く包み込むような、、雰囲気。互いの感情にたたみかけるような、それでいて何処か、距離感もある、不思議な演奏。唯一のスタンダード曲は、ガーシュインのMy Man's Gone Now。切ない曲ですよね。はじめは、訴えかけるギターと、それを受けるベース。感情的なものがより重なって、次々と引き出されていく、精神的な交流。。。次は、ベボフェラの曲なのですが。素朴で、牧歌的な、、メロディ。静かな、会話が、次第に饒舌に、雄弁に、互いの交流となって、一気に上り詰めるベースのすさまじさは、この優しいメロディから、ちょっと、想像つかないのですが、何かが彼の沸点をしげきしちゃったのでしょうねぇ。。唄いまくる(実際唄ってしまってる、、たぶん、二人とも)ってますよねぇ。。ベースもギターも、なぜか「超興奮状態」!一緒に私も!!カタルニアの民謡。民謡の持つ、素朴で、愛らしいメロディ。丁寧にメロディをつづる、二人の歩みに暖かな気持ちになってきます。郷愁とでもいうのか、優しい気持ちになる。。最後もポルタらしく、変則な感じのビターな曲。心の中の不安な部分に揺さぶりがかかり、、不思議なねじれを感じる、、そう、、ねじれて、不安定になった心で、アルバムが閉じられるのです。心地よい終演ではなくて、彼らから投げかけられた、「何か」をキャッチせざるをえない雰囲気で終わるのです。。う~ん、なんとなく、確信犯でありますよね。。心向かい合った二人の間で交わされる演奏。どんなあ人にも、、人にはいろいろな欲望が渦巻く。。。綺麗ごとだけで生きてる人間なんて居ないのです。でも、そういう事に少しでも真摯に向き合えるか、、、それが、、大事なんですよね。。。1 Corale 2 Matisse's Dance 3 57/37 4 Spleen 5 Amor Sacro Amor Profano 6 My Man's Gone Now 7 Ninna Nanna Per Lele 8 El Noy De La Mar 9 L'Uomo Degli Ombrelli Bebo Ferra Classical and Acoustic GuitarPaolino Dalla Porta Dauble Bassこういうレベルのミュージシャンが、既存のアルバムをまねようなどすることはないと思うので、安易に表現しがたいのですが、、ピーコック&タウナーの深淵な世界が好きな人や、、パット&ヘイデンのキャッチーで暖かな部分がぐっと来ちゃうひとには、放り投げられる心配は、、無いかと。。おもうのだが、、演奏はかなりシリアスなので、BGMには、、ならないと、、おもうけど。。「心のBGM」には、なるかもしれない。。追伸&追記本当は、試聴でなくて、、曲全部を聴いて貰いたいのですが、、雰囲気だけ、、ってことで、、(T_T)「ObliqSound」のHPで、聴ける。。。(私、聴けないので、どうなてるか、、ちょっとわからないけど・・)で、ここから。直接購入できます。結構、早く飛んできます。日本からは、Ward Records というレーベルから、10/25に発売になるようです。知ってしまったら、待てるものでは、、ありましぇん。。。輸入盤なら、HMVの通販でも購入できるようです。(他にも見つけたら、追記します)どうか、、どうか、、皆様も、、ご贔屓に。。M(__)M
2006年08月11日
梅雨空もお終りそうなのかしら?梅雨明け宣言ってでたのかしら?なんだか、ぐだぐだ、、してしまったので、、よくわからないんだけどぉ。。まだなら、、、私的梅雨空的覚醒の一枚、となるし、、あけたなら、、、夏ばて対処的覚醒の一枚、となるし、、ようは私的覚醒の一枚、その3。。。Antonio Faraoはイタリアのピアニストです。巧い。アグレッシブ。硬質で、クリアなタッチで、ハイスピードで走りまくる完全無欠な硬派なピアニストのイメージ。モードの鬼って印象。なんとなく、アルバム集まってるのですが、聴けばどひゃ~んとかっこいいのですが、心に染み渡る、ってタイプともちょっと違う。。。等と思っていたのですが。。が、、がぁ、この一枚前のアルバム?「ENCORE」がかなり賛否両論にわかれてて、それを読んだとき、逆にいつか、、手に入れるぞぉ、、って決心してたにもかかわらず、、(^_^);まだ、、聴いて無くて、、なぜか、気づけば、この豪華なメンバーのアルバムが手元にあるじゃありませんかぁ。あはは。。(^_^);;;;;;;(絵文字は便利よねぇ)名前は、並列表記ですが、アルバムは、ファラオが敬意を表してる、同じイタリアの映画監督のPIER PAOLO PASOLINIに捧げられたもののようで、PASOLINIの映画に使われてた曲と映画よりファラオがインスパイアされたオリジナル曲4曲からですので一応リーダー的存在。曲目のところで、「/」が入ってる演奏は、左が、映画タイトル、右が、曲名。PASOLINI監督の独特の世界は、少し知ってるだけなので、そちらからのアプローチは全くできませんが、アルバムからはファラオの想いが怒濤のごとく伝わってきます。しかし、メンバーを観ておわかりのように、ピアノトリオであって、ピアノトリオでないといった感じ。全員参加型、三者でのがぶりよりインタープレイを信条にした、ある意味、格闘技編的アルバムではあるようなきがいたします。。。まぁ、ヴィトウスが、、あぁユメールが、、って、ものでしょう。一曲目冒頭、、まるでウォーミングアップのような3人の音だしはじめは、リスナーの期待感を高め、いきなりはいるヴィトウスのソロに、なんとなく、アルバムのコンセプトがみえてくる。ファラオのピアノが鳴り始めても。ヴィトウスのアグレッシヴな追撃はつづくし、それに呼応するファラオ、わずかな隙も見逃さないユメール翁。しかし、「翁」健在だぁ。前から好きなんだけど、ホント長生きしてくれ、って感じ。なんて、想いが伝わったのか、2曲目はドラムソロからはじまる。(笑)と、先に踊り出すのはヴィトウス!二人の繰り出すリズムの上に、アグレッシヴ展開するファラオフレーズ。三つの波が、絡み合ったままジ・エンド。4曲目は、ファラオのオリジナルの気品ある哀調ある美しいバラード。映画のワンシーンに流れそうな素敵な演奏です。間にはいる人目を忍んで涙を浮かべるような切なさのあるヴィトウスのソロも印象的。この曲好き。。続く2曲は、アルバムの陰のような部分。少し重苦しい空気感が漂い、ちょっとフリーになったりもしてますが、難解で頭を抱え込むような演奏でもなく、計り知れない「絶望感」のようなものを表現したかったのかなぁ、、って、おぼろげに思う感じです。3曲、オリジナルが続くのですが、どの演奏でも3人のスリリングな展開が続きます。アップテンポで鍵盤をところ狭しと動き回るファラオはやっぱり、ピアノ巧いなぁ、って。流暢だよなぁ、、なんて、聴き入ってると、最後の曲。ゆったりと、スローなバラードになり、、ベースがテーマを奏でる。。ピアノが丁寧に、、静かに、、唄う。。。。ほとばしったからだの熱さを愛おしむように、余韻を愛でるように。。どうなんでしょう、ファラオが、今まで築きあげた、彼らしさ残しつつ、、情緒とか叙情とか、そういった心のひだのような部分の表現に、何歩も何歩も踏み出しているのでしょうか。。。。今時珍しい、50分ちょっとの演奏。でも、中身がぎっしりなので、ものすごく濃い時間を感じます。好き嫌いはおいておいて、、この演奏で覚醒しないと、永遠の眠りかもぉ。1 Mamma Roma/Cha Cha Cha 2 Mamma Roma/Stornello 3 Una Vita Violenta/Serenata Cha Cha Cha 4 Medea 5 Porcile/Julian & Ida 6 Porcile/Percorso Malinconico 7 Teorema 8 Stella 9 Oedipus 10 Una Vita Violenta/Irene 11 Una Vita Violenta/Theme Song Antonio Farao - pianoMiroslav Vitous - bassDaniel Humair - drumsライナーのね、中にね、3人が肩をくんだ写真があるのですね。ど真ん中は、ヴィトウス。豪快な笑顔。満足そう!そうでしょう。。そうでしょう。。。
2006年07月26日
以前に、ちょこ~~と、触れましたが、「May Day」でお気に入りのEmanuele Cisi が、Paolo Birro もメンバーにいれて、アルバム出してました。録音は、2004年ですから、丁度2年まえです。三月ころに、ぐたぐた書いてたら、キー操作のミスから、全部消えて、ショックからたちなおれなかった。逃げた魚は大きい、、儚くも仮想空間に消えた文章は名文である。。(きっぱり)蛍が舞う前に、、気を取り直して、このちょっとむさい重たそうなイメージのジャケットを見ています。。さて、さて、このアルバムは、ライナーノーツが、ネットで公開されてます。要領の得ない私の日記など読むより、当然的確な情報なのですが、ま、それはそれ。。。これはこれ。。(^_^);あちらは、「プロ」ですからね。なるほど、って感じです。はい。基本的には、サックスのカルテット、三曲にトランペットのFrancois Chassagniteが参加、二曲に室内四重奏参加。。。そして、一曲にはベースのJean Marc Jafet!!をフィーチャーするという、バラエティにとんだ作りになってます。本人も、テナーとソプラノを吹くので、9曲、、、、エンターテイメント感覚で楽しめる。絶対あきませんがな。。サービスのつもりはなくて、やりたい事をやったのだろうが、これはなかなか極上のリラクゼーションなのであります。で、9曲中7曲がオリジナルです。と、、オリジナルが多いのは珍しいことではないのですが、、、プレイボタンを押すと、いきなりハードバップなサウンドがどど~~んと、耳を直撃。ペットとのユニゾンから入る「Back to the City」の活気にあふれた快活なメロディーにのせて、トランペットとシシのサックスが疾走!はじめからテンション高く雄叫びあげます。ちょと、フリーキな音もだしながら、流暢に吹きまくる獅子(私の隠語)まずは快調、、かっこ良し。聴く方も「ジャズの血」が騒ぎだすのがわかります。(ジャズファンの性でございます)最後バッシとキメで、、、そのまま、、、続く「Lazy Rainy Sunday」ストリングスのゆったりした雰囲気で始まり、ソプラノサックスにもちかえて、おもいっきり、タイトル通りレイジーな雰囲気。気怠さと退廃的な雰囲気の中に、ふんわりとした色合いをつけて、なかなか素敵な仕上がりです。ビッロのピアノもゆったりと過ぎる時間と思索的な雰囲気を表していて、素敵♪灰色の空の日曜日は、体はそのまま、、気持ちだけが浮遊して、時間と場所を超えて漂うよう。。なんだか、お昼寝中の夢の中のようです。対照的な2曲。散歩するようなポップなメロディをたのしんだり、ペットの入った二管でも、ハーモニーが楽しい気持ちが高揚する曲だったり、、彼のテナーが楽しめる曲、ソプラノが堪能できる曲、アンサンブルが楽しめる曲、、等々、、いや、、楽しいです。シシまるごと、いただきで~す。はい。そう、7曲目は、「May Day」でも、演奏していた、「La Notte delle Lucciole」。日本語タイトルが「蛍が舞う夜」とあったのですが、ゆったりしたシシのテナーサックスも良いのですが、かっこいいのは、ベースのJean Marc Jafetのソロ。。他の曲でソロをとってる、Simone Monnanniもすてきなベースだとはおもうのですが、なんとなく、庶民的な感覚なのですが、Jean Marc Jafetは、うむ!、って、いけてます。ストリングスがいい感じにかぶさって、エキゾチックでエモーショナルな仕上がりでございました。テナーサックスの音も柔らかで、包み込まれるような幸せ気分。最後の曲は、実にこの人らしい曲です。「Children Heart」と名前のついた、空高くにふわっと、舞い上がったような気持ちになる短い短い曲。清々しい一遍の詩の朗読を聴くようです。。前回にも書きましたが、私は彼の作る、どこか遠くを眺めるような、遠くに行きたくなるような、、現実逃避行的なメロディが好き。時間や場所を越えて、漂うような視線が、誰もが心にもってる郷愁を呼び起こすようなメロディとエモーショナルの演奏で私も時空を越えて遠くに行ってしまいます。もちろん、朋友Paolo Birroのお仕事も今回もとってもグッド。ワンダフル。ビューティフル♪(超日本人的感動表現を試みてみましたぁ)彼の反応は、本当にいつもお見事です。もちろん、ソロのすてきな事も請け合いで~す。杉田氏の「「冒険」とはバラエティに富んだ本作の編成」って、同意しちゃう。賛成一票!今の彼自身を真ん中に、いろいろなスタイルのジャズを通して、現在、過去、未来、、を探訪したアルバム、って感じですか。冒険とは、お遊び心を表現した言葉かもしれないな。。1 Back to the City2 Lazy Rainy Sunday3 Cieloceleste4 Primulanita5 Weaver of Dreams6 No Way7 La Notte delle Lucciole8 Quasimodo9 Children HeartEmanuele Cisi (Ts,Ss)Paolo Birro (P)Simone Monnanni (B)Yoann Serra (Ds)Francois Chassagnite (Tp on=1, 4, 8)Jean Marc Jafet(B on= 7) Architorti-strings quartet (on=2, 7) このアルバムは、リンクさきのクリスさんもお気に入りです。でも、あれから、、二ヶ月近くたってしまったのね。。。。すいませんね、、今頃。。私のベストトラックかぁ、、ソプラノかっこいい「とんでもな~い」とか、、結構、好きだな。もちろん、レイジーなお昼寝も良い、、蛍も、子供も大好きだ、、、それぞれの曲に、個性と魅力があって、、とても絞り切れません。。え?優柔不断ですから。。(きっぱり)
2006年05月19日
以前に紹介したQuasimodoから、五年?、、待ちました。レッドからの新譜は2003年2004年にまたがって録音された再びボッソ&スカナピエコ参加の8人編成。メンバー的には前回の2管にサックス&トロンボーンを2管追加した4管編成で、他は変動無し。(^o^)レッドレーベルらしい、イタリアンレッドの熱~~いアルバムです。今回はボッソ買いで、随分売れたのではないかなぁ、、、って、思ってるのですが、、如何なものでしょ?このギター、レッドの作品では、ストレートにギター弾きまくって、ハードバップ路線をばっちしやってますので、一度ご賞味ください。あ、なんか、歳くってみえますが、62年生まれって何処かにあったきがします。42歳?、、、そうには、、みえん、、けど。。。。ウエス、サムジョーンズ、リーモーガン、ジョーヘンダーソン、デュークピアソン、そんなアメリカのジャズミュージシャンの曲を一曲づつとコンドレッリのオリジナルを4曲、そして、4管、トランペットだけのセッション、ホーン無し、とちょっと使い分けて、最初から最後まで楽しいアルバムです。他のアルバムで「Wes Drive」なんてオリジナルを演奏してるくらい、ウエスへの憧憬を隠さないギターなのですが、やはりアプローチやハーモニックな面では現代的な感じで、ウエスを「物まねする気」は無いわけなのですが、、それはそれ、、ブルースフィーリングとでもいうのでしょうか、腰の強い安定した感じと、次々にくりだされるシングルトーンを基調とした長いフレーズは(もちろんオクターブ奏法も)、、ホントたまりませんです。いきなり一曲目はFull House!いやぁ、、泣かせてくださいます。ホーンセクションで惹きつけて、(この時点でからだが動くこと請け合い踊れます!)若い?ミュージシャンの熱気に我慢しきれなくなったように、いきなりコンドレッリの疾走感あふれるソロが入ってたところで、私的にはシャドーギターが始まってしまいますです。しかし、コンドレッリのギターの躍動感は、本当に凄いものがある。神様、、どうもありがとう。。。と、感謝しまくり。4管の迫力に、負けるところなどまったくなく、えらく、、かっこいい。。続く、Del Sasserもハイスピードでスカッとさせてくれます。ギターはもちろん、ボッソのソロは圧巻。気持ち良すぎますね。ため息が出ます。ここまでで、リズムセクションの素晴らしいことにもすぐに気づくし、特にピアノはかっこいい。ピアノの居る位置は、常に素晴らしいものがあるとおもいます。全編コンドレッリのお約束のひきまくりがあるので私はどの演奏もみんなかっこええです。M.L.Sambaもえらくかっこいいし、ボッソも充分すぎますですし、、5曲目の冒頭のバラード風のゆったりしたギターの演奏ではじまる曲も途中からヒートアップしていって、聴き応え充分。ピアノのリズミカルなソロも高得点だし、オリジナルといえ息つく間もなく、走り続けます。中盤から後半も、各人の集中力も途切れることなく、テンションの高い演奏が続き、6曲目などのアレンジはかなりスマート。飽きさせることなく後半に突入。どれもかっこいいのですが、ハイライトは8曲目のピアノンの曲かな、、ピアノのアグレッシブでハードバピッシュでセンスの良いソロと、登り詰めていくさまがよくわかるボッソのソロ、そして、リーダーの次々に溢れ出る躍動感あるフレーズ、、10分続くのだが、緊張感も興奮も途切れることなく、あっという間に時間が流れます。快感としか言いようが無い。最後の結構黒っぽい彼のオリジナルも、見事に決めてフィニッシュ。気づけば60分、、あっというまでした。。決める所は、決める、絡むところは、絡む、目立つところでは、目立つ!そして、、 煽るところは、おもいっきり煽る!そんなハードバップの常套を、イタリアの伊達男達がばっちりきめてくれます。そんなん、、BNにいくらでも名演があるだろう、、と、うそぶくあなた。。勿体ないわよ、、、、と、、微笑む私。。ラテンな兄ちゃん達の熱い夜は、、今日も続くのであろう。。なんちゃって。1.Full House 2.Del Sasser 3.Search For A New Land 4.M.L.Samba 5.Finjang 6.Y Todava La Quiero 7.Red Apple Jam 8.Bedouin 9.Ask Me WhyFabrizio Bosso(Tp,Flh)Daniele Scannapieco(Ts,As)Jerry Popolo(Ts,As)Roberto Schiano(Tb)Pietro Condorelli(G)Francesco Nastro(P)Pietro Ciancaglini(B)Pietro Iodice(Ds)花冷えのする今日のように日には、、大変ぴったりな一枚でございました。ナリーさんも絶賛?してるので、私の記事ではしんようできないなぁ~、って方も安心してご購入できます。はい。
2006年04月08日
ネグリのアルバムから、ベースのFurio Di Castriでしりとりをしてきましたが、ContoSを出したら、やはり、もう一枚の超愛聴盤もかかなくちゃなりません。。。と、誰も言ってませんが気持ち悪くて私が寝られません。(^_^);クールで渋いフレズの名盤と同じくらいかわいがっているのが、暖かで甘いそして、ちょっとホットなフレズの聴けるアルバムです。珍しく、、全曲、、冷徹なのやアブストラクトなのや、難解で思索的なのは、、、、一切無~~し。ま、それは極端なくらい全編甘い作品です。92年録音のAldo Romano Quartetのアルバムです。なんと日本での録音盤です。来日してたのですねぇ。。このメンバーで。。。(T_T)Aldo Romano Quartetは、アルバムごとにいろいろなテーマがあって、コンテンポラリーで、美しいメロディが満載なユーロジャズ的洗練を楽しめるのですが、このアルバムは、タイトルそのまま!イタリアンソングを甘く切なくフレズが吹きまくるという、硬派なジャズファンが顔を赤らめそうなアルバムです。演奏のスタイルも一番「普通」かな。つうことで、熱狂的なフレズファンにも、無視されがちなアルバム。。。結構、中古で安く転がってるのではないでしょうかぁ。。でも、固定観念に縛られてると「損」をすると思うし、少なくても、フレズとダンドレアのやり取りは、あぇ言えば、こう言う、こうすれば、あぁする、、みたいな息のあった、素晴らしいものだし、何よりフレズのストレートな歌心ってのは、彼の真骨頂の一つですよね~。そう、コントスが緊張感あふれるアルバムなら、こちらはリラックスした時間を過ごせる、ゆる~~い、アルバムです。聴く者も一緒に心が浮き立って解放されま~す。そのリリカル一面では、「イタリアンチェット」(たぶん・・)、と呼ばれるフレズには、自国の美しいメロディは、、もう、独壇場です。惜しげもなく、うっとりとしなだれてしまいそうな甘美なメロディ、フレーズを連発。。。すべての曲で、ストレートに丁寧にテーマを吹き、エモーショナルにソロをうたいあげ、まるでカンツォーネの歌手のリサイタルを聴くようです。メロディ重視の中で、絡んで光り輝くのは、やはりダンドレアさま。ひたすら、朗々と歌い上げるフレズ後ろで、前で、コンピングも、合いの手も軽々とこなし、時に、誘われるように自ら歌います。まるで、唄伴みたいだな~。キャストリもロマーノもあまり目立たないのですが、雰囲気を大切にした控えめながらセンスの良い演奏です。あぁ、でも給料泥棒かもぉ。「忘れないで」にはじまって、「恋は終わり泣く」までの10曲、日本人にも聞き覚えのあるイタリアンメロディが並び、終始センチメンタルなムードの中で響き渡るフレズ節を堪能。。(^o^)先鋭的なコンテンポラリーな感覚、洗練された都会的な感覚、そんなクールなフレズが持つ、、もう一つの一面、哀愁と歌心、そして、母国を大事にする素朴な心を持つ「好青年」を堪能できちゃう一枚でした。でも、演奏は洗練されてます!!と、、1人もいいけど、、大事な人とどうぞぉぉ。1 T'ho voluto bene2 Roma nun fa la stupida stasera3 Munasterio a Santa Chiara4 Sapore di sale5 Torna a Surriento6 O sole mio7 Anima e core8 Reginella9 Come Prima10 Senza FineAldo Romano (Ds)Franco D'Andrea (P)Paolo Fresu (Tp)Furio Di Castri (B)
2006年04月06日
イタリアは明るく陽気で「お気楽な」イメージがありますが、楽器、音楽、美術に長い伝統があり、簡単にそのイメージからイタリアのジャズ、ってまとめることは難しいです。(ま、、何処の国でも同じか。。)93年にEgeaからでてるこのアルバムも、「個」がキチンと確立した3人の内省的で、緊張感、集中力の高い演奏が詰まっており、完成度の高い作品かな~、っておもいます。今聴いてもまったく古さを感じません。超愛聴盤。Egeaのジャケットはどれも独特なのだけど、その中でもちょっと異彩を放つなデザイン。このシュールな物体?生物?が放つ異様な雰囲気です。ジャズといっても、レーベルのコンセプトからクラシック寄りのアルバム作りが多いEgeaの中では、ドラムレスで、かなりインプロ度、ジャズ度が高いアルバムで、クールで、全体のイメージは、暗~い感じです。光があれば、影もある。。。昼間はさんさんと輝く太陽、そして、夜は青白い月夜も画になるようです。基本的に全編、、暗い!激渋い。最初に聴いたときに自分の中で「欧州石畳ジャズ」って命名したくらいですから。。(^_^);中世の雰囲気を残す石畳の街を 真冬の真夜中に、徒党を組んで「徘徊」する悪党のイメージですよ。三人一糸乱れぬ行動、、し~~んとした広場、、空には青白い月。。湿度が全然感じられない、冷た~~~い空気、、ピリッとした乾いた空気、、、9曲は、メンバーのオリジナルで、それぞれの特徴がでてる個性的な曲が並び、その曲自体もこのアルバムの魅力になってる。フレズ4曲、フリオ3曲、ジョンテイラー2曲。偶然かな?ジャケットのクレジットの順番です。1曲目Suenos!以前、オラシオさんがアルバムの1曲目がかっこいいアルバム、って特集してたけど、そのときに頭にすぐ浮かんだのがこれ。かなり不思議な雰囲気を持つ大好きな曲なのです。Suenos、って言うのは「夢」だそうです。「夢」の中、、不思議な世界を漂い歩く感じ。曲の頭でテイラーが弦をかき鳴らして、異空間に誘うとゆっくりとした、でも印象的なベースパターンでキャストリが登場。フレズは正攻法で、ストレートにテーマを吹き上げるのですが、無駄無くかっこいい。この息づかい、緊張感!渋いけど、ものすごく生ナマしくて、セクシーでもあります。テイラーのソロもぐっと集中してる。マイナーな曲で強い緊張感を持ち、単調に力強くはいるテイラーのピアノが凄みがあって効果的な彼自身の曲が入って、3曲目は、アップテンポなフレズのソロから入るその名もずばり、Walkabout!いやぁ~すいません、これも大好きです。このビート感と3人のそれぞれの隙間の埋め方、聴く方も躰が動きますよね。所々で、3人で、2人で、ユニゾンを決め決めして、息のぴったりあったかっこよさ強調。最後もバッシと決めて、してやったり、って感じですね。聴いてる方も大変気持ちが良いです。はい。続く曲もフレズの曲なのですが、今度はメロディの美しさに少しうっとりしてしまいます。どこか、不安な気分にさせる、、、そんなピアノの演奏で始まるのですが、フレズの曲は哀愁あるイタリアンメロディって感じ。。。叙情豊かなフレズ柔らかさと歌心も楽しめる一曲。キャストリのソロも少し柔らかにメロディアスになる。もちろん、テイラーも、フレズの演奏と曲の美しさをたたえた綺麗な演奏で応えます。5曲目のEvening Songは、ショートストーリーを展開させていく感じです。彼ららしい「間」、、音のない空間を上手く使った演奏でこれも好きです。ここでのテイラーの絡み方はとっても、彼らしくてちょっぴりフリーな感じも混ざっていて、切れ味よくて好きです。その後もリズム、テンポ、間を工夫したフレズの曲、独特の緊張感が曲を支配してるテイラーの曲、タイトルとはほど遠いイメージのフレズのくら~~い曲(キャストリのソロがかっこいい)、、と、個性的で、緊張感のある曲が続き、最後は楽器で効果音的な音を出して、片足フリーにつっこんだキャストリの曲で〆。曲はキャストリ、ってなってるけど、フレズが使いそうなフレーズつうかリフをつなげた感じのような曲であっさり終わってしまうのですよね。最初はこれって、、「ボーナストラック?」って思ったくらいです。今では、この唐突な感じの終演も好きになってしまいましたぁ。52分30秒、、決してリラックスムードでは無いのですが、人の心の裏側をのぞき込んだような感じがあって、癖になります。独りで聴くのが最高だな。1.Suenos2.Evan Song3.Walkabout4.Satie5.Evening Song6.Ninna Nanna Per Vale7.Blue Glass8.Lovely Ballad9.MandarinPaolo Fresu (Tp)Furio Di Castri (B)John Taylor (P)フリオさまとフレズは朋友ってやつで、かなり昔からデュオの作品だしたり、同じ時期にロマーノのレギュラーバンドのメンバーだったり、互いのアルバムでも行ったり来たりで、「ツーdeカー」って間柄です。先日書いたP.A.F.なんてのも一緒にやっています。フリオ様は、常にクールで渋い、ちょっと、屈折した感じがまたなんともかっこいい。速いパッセージで、どんどん送り出してくるフリオ節は最近ますます磨きがかかってきてる感じがするし、、そう!ネグリの新譜はファン必聴盤ですよ。。もの凄く、キャストリかっこいいですから。ジョンテイラーは、二人とはお初なのでないでしょうか?どうかな?若き日にはかなり尖った先鋭的、前衛的なプレイヤーのイメージだったのですが、ここではもの凄く良い意味で「年輪を重ねた」と、いったプレイで、二人の「ツーdeカー」の中に新鮮な緊張感をもたらしていますよね。大先輩ですものね?フレズはいつもかっこいいので、ノーコメントにしよう。。(^o^)あ、、、私的、、疑問をひとつ、、ContoSの「S」が大文字なのは、単にデザイン?追記 わけあって、削除しましたが、少し書き直して再び登録しました。M(__)M
2006年03月31日
ネグリのアルバムを聴いていて、キャストリに痺れたまま、しばし、音楽的に動けない状況になってしまった。クリスさんがトラバってくれたシシの新譜をききたいのですが、新しい情報をインプットすることを私の小さな脳と態度のでかいからだが拒否してるので。。。と、昔のアルバムを聴くことにした。う~~ん、やっぱり、キャストリとフレズが一緒のロマーノカルティットにしちゃった。親分は、アルドロマーノ。私はこの人のドラムももちろんですが、彼が作り出す世界が好きです。彼が作り出す独自の空気は、洗練されていて、でも親しみやすくて、、フランスの香りを漂わせながら、実にイタリアぽかったりします。その、結構いい加減な感じも好きです。このメンバーは既に解散しちゃったけど、アルバムごとに、フレス、ダンドレア、キャストリの3人の魅力が見事に引き出されていて、どのアルバムも楽しいのだぁ。このアルバムは、タイトルに名前がでてくるオーネットコールマンの曲を中心に、メンバーがそれぞれ一曲づつ持ち寄ったかたちになってます。そのオーネットの曲の選曲も実にしゃれていて、そして、演奏は見事なまでにオーネットらしくないのです。んじゃ、失敗作?ちがうんだなぁ。。。ぎゅっとオーネット汁をしぼって、それを使って彼ら流の画をかいちゃった感じ。フリーな感覚の演奏をまじえながら、最後は、オリジナルのロマーノのバラードでしめちゃうあたりが彼の美学かもしれない。見事なまでにかっこいい、The Blessingではじまって、フレズの両党使いも全開で、哀愁ある美しいメロディを吹いていたかと思えば、どうやってこのミュートの二重音だしてるんだろう、って効果音ぽい演奏をしたり、いつものようにその二面性がとても面白かったりしちゃう。フリー、って言えばフリーなんだけど、かなり計算された音作りの気もする。4人とも本当に、メロディ、ハーモニー、洗練されてかっこいい。全員がアブストラクトな感覚に富んでいながらも、「危ない」一歩手前という際の綱渡りが実に巧い。落下しながら、落下傘開いたり。。特にダンドレアとフレズ、キャストリの時に足を滑らしてしまいそうなスリリングな演奏は15年以上前?!のアルバムだけど、面白いなぁ。メンバーの曲ってのがあ、また、それぞれ個性的で、興味深い。。そして、あのダンシング・イン・ユア・ヘッドのTheme From A Symphonyをユーロパワー全開で料理したあとに、スティーブキューンのOceans In The Skyでも演奏されていた美しいバラードで幕を閉じちゃうやり方も憎い!「The Night We Called it a Day」とうスタンダードにそ~~くりだ、って話しは前回もしちゃったけど、、ダンドレア&フレズは哀愁も恋心もほのかに香らせてます。不思議な人達。。たまに聴き直すなだけど、その都度に面白い、って思う。。1. The Blessing2. W.R.U.3. Lorraine4. Tears Inside5. Contos De Sonu Intro'e Sonnu6. Mind And Time7. Check Up8. Half Way9. Feet Music10. The Blessing (Variations)11. Jayne12. Theme From A Symphony/Skies Of America13. DoAldo Romano (Ds)Franco D'andrea (P)Paolo Fresu (Tp,Flh,YAMAHA SPX90)Furio Di Castri (B)なんだか、キャストリ褒めようとおもっていたのですが、何故かフレズにスポットライト当ててしまったきがする。。いやぁ、、かっこいいのですよ。若くても。。。フリオ様は!
2006年03月28日
ジャズ、クラリネット、で、浮かぶのはまず、スウィングの王様ベニー・グッドマンですか?日本だと北村英治。イメージは、やっぱり、懐かしく郷愁的な音色でしょうか?私はポール・デスモンドのファンなのですが、彼のアルトサックスの音色にはクラリネットが入ってると思いまあ~す。そう、ドルフィーやカークも演奏してますが、やはり、クラリネットはスィングジャズが王道って、イメージがあったりしますよね。ヨーロッパだと、クラシックの本場、って事もあって、マルチリード奏者、って言われるような人は結構アグレッシブにクラリネット吹いてます。ミッシェル・ポルタルの、かっこ良すぎるバスクラの演奏もドキドキするし、同じフランス人には、ルイ・スクラヴィスって、有名人もいるなぁ。。どちらも、郷愁なんて言葉はぶっ飛びますよねー。イタリアだと、Egeaレーベルの申し子のような、ガブリエル・ミラバッシ(流行のピアノはジョバンニ・ミラバッシ!)もいますねぇ。。。で、今日はイタリアMauro Negri、サックスも吹くマルチリード奏者でーーす。以前に「Funy Men」って言うアルバムが好きだぁ、って騒いでましたが、めちゃくちゃ楽しい演奏を聴かせてくれて、ここではサックスが主体でしたが、、ジッベリーニのギターに乗って、ビッロのピアノはずんで、、3人ともいっぺんにファンになりました。大好きなキャストリさまの「Wooden You」でも、マリンバとともに渋く落ち着いたクラリネットを楽しませてくれ、、自作では、怒ファンクなアルバムを「あの」ベボフェラと吹き込んでいて、それもそれでぶったまげだったのですが、、なんせ、他にも追っかけが多くて、、しばらく、彼の新譜パスしてたのですが。。。出た。。。出た!!買わずに居られないアルバム。ピアノがPaolo Birro♪ふゅ~ふゅ~♪ベース!!Furio Di Castri、きゃ~きゃ~♪Fabrizio Sferra パチパチ。。(一番印象薄いけど、好きなアルバムにサイドで居ること多いのだ)イタリアのサイトで見つけてから、待ちに待ちましたね~、って、わりには来てすぐ開封しない怠慢なヤツですが。。で、アルバムはファンクテイストあり、しっとり叙情あり、インプロばっちりのフリーな演奏(大丈夫、ほんのちょっとだから)から、泣けるようなバラード演奏まで、緩急、明暗、静動ありでたのしかったぁ!想像できます?クラリネットのハードブロウ、っての。ある時はフリーキーでダーティ!!あるときは透明感あって、ビューティフル!変幻自在!そんなマウロネグリ(これで良いか、、ちょっとわからんが)がたのしめます。良い男になったねぇ。頭の毛、、無くなったけど。。。私は嬉しいわ。一曲目の4人揃った切れの良い音を聴いて、もう、嬉しくて万歳。ドスの効いたメロディとリズムは、そのままそれぞれのソロでも続いて、最初からそれぞれインプロぜーションで凄みをきかせてくれます。4人の音が合わさると、どんどんグルーヴ感が高まって、一曲目にして引き込まれます。(いつもながら、単純に相手の作為にひかかる私)次曲もマイナーな音階遊びのような不思議なメロディもぐるぐる回るピアノ効果で不気味、不思議な異次元巡り。クラリネットの練習ですか?って後ろで、うごめく「伏線多数」。。。クラリネットの大波にのって、知らない間に遠くの見知らぬ世界へ。「キャストリ節」満載なソロ。。。不思議の国の瞬間の出来事。。。3曲目の物憂げな曲も好きだなぁ。。。アルバムの前半は、少しダークな雰囲気のネグリがながれ、彼を眺めながら対照的に動くキャストリのベースの演奏が見事な流れになっていて、4曲目のようなちょっとばかりフリー満載な演奏も、面白く聴ける。いやぁ~、クラリネットもいろんな音がでますわね♪いけ、行くんだぁ!で、いきなり、5曲目にめちゃくちゃ綺麗なバラードを配する、、。憎い!ビッロのリリカルな音が、、まぁ、、涙ものだし、かわいいメロディですねぇ。いきなり、ネグリも抒情的なしっとりした演奏で、哀愁もさそいます。ビッロとユニゾンしたりしますが、(この人、ユニゾるの好きかも。)え~ん、ここのベースソロもいいよぉ。バックキングもかっこいいよぉ。で、ちょっと、息抜き風の楽しいユニークな曲を挟んで、、、このアルバム唯一のスタンダード。「In A Sentimental Mood」丁寧にテーマを吹くネグリ。想いを込めて、気持ちを込めて。。。それをビッロにバトンタッチして静かにインタープレイで登り詰めていく二人。。。ビッロはデュオ上手いよねぇ。。。最後に、ふっと、、息をぬくタイミングも実に素晴らしい。そのまま、続く、オリジナルの優しいバラードも素敵。まるで、春の野に咲くすみれのような香りがする。。曲。((と、オリジナルだとおもっていたら、、アルバート・ゲイムス作曲の有名な曲だった。。m(__)m、、どおりで、めちゃくちゃ良い曲で、ネグりは天才だとおもったぜ。。おまけにアマポーレはスペイン語で「ひなげし」だそうだ(^_^);、、無知ですいませんm(__)m))優しく、ほのかに甘く、、、そして、儚げで。。。まさに「In A Mellow Mood」(ジョニースミスのこの二枚、、知ってますか?と、、いきなり関係ない話題)と、、キャストリのベースソロがまた絶品。ネグリは少しエモーショナルになって、フリーキーな音をだしたりするけど、我に返って静かに、幕をとじます。中途半端な音で終わって、あれれ、、って思ってると、、十秒以上?の間があって、本当に終演となります。えぇ~と、、せっかちなそこのやから、、、早すぎる拍手は慎むよう~に!「Funy Men」の演奏より、ずっと深みがでて、「Wooden You」の時より遠慮が薄くなって、全編キャストリが大活躍なんだけど、だけど、ネグリも対等にバンマスはってた。あぁ、面白かった。。ぁ。キャストリ、渋くて、かっこいい。フレスとの演奏では、いつもパーフェクトにかっこいいベースだけど、これも本当によかったです。ガンガン弾きまくっても、常に感情をコントロールしていて、かっこいいけど派手っていうのとちがって、「渋かっこいい!」くそっ~♪、、また、惚れ直した。早いパッセージなんてモロともせず、表で裏で聴かせてくれます。感情に溺れることはない演奏なんだけど、聴く側は、、ぐっと引き寄せられてしまう。わヵぁぁぁぁ!かっこいい。と、、叫びたい。クラリネットの音色とマッチして、不思議な空間が広がる。いろんなタイプの曲に、明快な解答を示すパオロビッロも素敵だぁ。ビッロはシシの新作でも活躍してるので、リーダー作も期待しちゃうなぁ。あなたも、、髪の毛無くても、素敵だぁ。。。ドラムも抑制きかせながらも、パッシッと、決めがはいって、4人でがっちり意志の疎通ができてるバンドだった。。あぁ。。。ユーロジャズの魅力満載。春爛漫。(関係ないっすm(__)m)50分って時間も大変よろしい。。ようで。。01. Line Up 02. Fluttuando 03. Rowertu04. La Raza 05. Il Mulino 06. Lunotta 07. In A Sentimental Mood 08. Amapola Mauro Negri Clarinet Paolo Birro Piano Furio Di Castri Double Bass Fabrizio Sferra Drums ギターのパット・マルティーノって、音符を立て続けに出しまくっても絶対豪華絢爛、って感じの演奏にならなくて、哲学的で渋くてかっこいいですよね。私的にはキャストリは同じイメージ。本当はフリオ様、、と、、呼びたい。。追記これを読んだひとから、Amapola の記述に間違いがあるよ、、って教えてもらいましたあ。有名な曲だった!、、、お恥ずかしい間違いでございました。ジャケットよく読んだらちゃんと作曲者がかいてありました。(^_^);;
2006年03月24日
二人ともイタリア生まれです。Emanuele Cisiはもしかしたら、現在フランスにすんでるかもしれません。ナタリーロリエはじめ、かなり今日的においしいメンバーで録音した「隠れた天使」、というアルバムが、ちょっと話題になったサックス吹きです。聴きましたかぁ?これはちょっとコルトレーンがいちゃったりするアルバムなんですが、ロリンズライクなアルバムもありまーーす。テクニックももちろんなのですが、歌心重視、ってヤツでしょうかぁ、、朗々とおのれの道を行く感じですよね。Paolo Birroはどうかな?この人の「Fair Play」って耽美的なピアノトリオの作品はファンが多いのでは無いか?っておもうのですが、絞り込まれた必要な音をだけで、曲を歌いあげ、私の好きなロータスブロッサムをロマンティックに奏でていたのが印象的です。聴きましたかぁ?そう、表現がちょっとマイナスっぽいのですが、趣味の良いピアノ、ってイメージぴったりなきがします。最近のピアノトリオブームには乗り遅れたようですが、マイペースで結構、、と、素敵なアルバムに結構参加してます。私的には彼がいると、買いの衝動を押さえるのに苦労しちゃうピアノです。(^_^);そんなのばかりで、なかなか、「これは絶対いいぞぉ」、、ってアルバムに手がまわりません。。。このアルバムは十年くらい前の吹き込みなのですが、年に何度か聴きたくて家に飛んで帰ってくることがあるアルバムでーーす。二人とも結構気に入っていて、いろんなアルバム集めたのですが、このアルバムが二人の共演盤では、一番よく聴きます。かなり好き。突然ね、タイトル曲の「May day」が頭にながれて、心が震えてきてしまうのですよね。「ちくしょ~、、聴きてぇ。。」って感じで。で、今日はそのスイッチ入ってしまいました。まだ、、3月だし、、緊急事態も発生してませんでしたけどねぇ。。(^_^);良いデュオの作品って、演奏だけでなくて相手の人生に共感して、、尊敬して思い入れて、とうい感じで、、どちらかの人生の晩年にエモーショナルな作品ができあがることもありますが、(以前に話題にあがった「A Little Pleasure」「People time」はこちらの秀作ですよね)このアルバムはもっと平らな意味での信頼関係や演奏での互いの理解にすぐれた作品です。どちらが主とか支えるとか、って言う感じでなく、自然ま感じで相手の言葉を聴き、語り、意見を言い合って、、みたいな対等な関係、親友同士、凄く理解し合える演奏者の立場とか、、そんな感じで演奏を凄く楽しんでいるのが伝わってきます。互いにインスパイアされ、作品からは暖かな友情、とか、愛、みたいな言葉がうかんできます。文句ある人は相当心が荒廃してると察しますので、ご注意を♪(冗談!)Emanuele Cisi の曲が3曲、 Paolo Birroの曲が3曲、他にスタンダードなど3曲いれて構成的にも良いバランスです。二人とも素敵なオリジナルをかくのですが、特にシシの曲って、どこか遠くを眺めるような、遠くに行きたくなるような、、現実逃避行的なメロディ(^_^);;で、なんか、好きなんですよね。一曲目のMay dayは、彼のそんな漂うような視線が、誰もが心にもってる郷愁を呼び起こすような曲で、たまに頭をぐるぐる巡ってしまいます。スタンダードのAlone togetherもLong ago and far awayも原曲を生かしながら、、お互いの世界を往き来して、アグレッシブな演奏をみせるスリリングな展開も、本当に何気なく行われていて彼らの信頼の深さを感じてしまいます。どちらかと言えば、静かに、でも、決して退屈ではない、濃い時間が流れてる。フリーキーな音もでちゃったりして、見た目以上に熱いのです。どちらかと言えば、、耽美的で音数の少ない、って印象のビッロですが、シシとのインタープレイではかなり饒舌。でも、やり過ぎない、、、バランス感覚。。絶妙ですよね♪兎に角、かなりの仲良しぶりを聴くことができます。はい。1. May day2. Alone together 3. Onde 4. Surrey with the fringe on top 5. La notte delle lucciole6. Alcool 7. Long ago and far away 8. Inverso calypso 9. Neve in cittaEmanuele Cisi - Tenor sax Paolo Birro - Piano私的にちょっとご無沙汰してたこの二人が、新譜で続けてでてまして、Emanuele Cisiは、ストリングスも2曲ではいってるちょっと面白そうなアルバムでした。もちろん、ビッロもいます。それから、ビッロは以前好きなんだなぁ、、って、ぼやいていた、Mauro Negriの新作でもピアノ弾いてます。ネグリは、ちょっと暴れん坊のジャズクラの奏者です。昔のアルバムでは、ギターとピアノ(ビッロ)で、ファニーメンというアルバムあったのですが、今回は、クラ+ピアノトリオです。ピアノはビッロ、ベースはキャストリ、てことで、なにげに私的豪華メンバーでしたぁ。。
2006年03月22日
イタリアのサックス、Stefano Cantini(以後カンさま)が、 ピアノ才媛、Rita Marcotulli (以後リタさまで)を中心に、ベースのRaffaello Paretiとのトリオと弦楽四重奏団(Arke String Project)による、キャチャーで美しいメロディが満載、しかも、スリリングなインタープレイもアグレッシブな演奏も楽しめる中身の濃い、でも、とても聴きやすい素敵なアルバムです。はぁ、くたびれた。。リタさまは、今のとこころ怒濤の如く押し寄せてるイタリアンハードバップの流れにはとりあえず、目もくれず、どちらかというと北欧的アブストラクトな世界や、ジャズという垣根を越えていろいろな音楽、アーティストと独自の世界を表現したりしてます。ピアノそのものは内省的でリリカルな面も持ち、氷のきらめきのような透明感や繊細さも持っています。私的には、切れの良い時、好きなときのジョンテイラーさまに通じる面があるとおもってます。リーダーのサックスも、都会的で甘美な雰囲気をもちながら、かなり感情移入も激しいアグレッシブなインプロを展開させたりします。ソプラノとテナーを吹いてますが、そのロマンティシズムにどこかガルバレクが入ったりもしますが、耽美的と言う感じより暖かで柔らかな感じかな。当然、コルトレーンをはじめブレッカーなどのいろいろな現代サックスの遺伝子はみられるものの(便利な言葉ですね)、全体ではスティファノカンティーニのその人の世界ができあがってるとおもいます。結構すぐテンションあがって、「紳士に」ブローします。が、激しくブローイングしてもまったく汗くささがないのですね。Arke String Projectは、その本質的な深いハーモニーの美しさや、それぞれの楽器の特徴をいかして、脇役以上の仕事をしてるし、ベースも少し影は薄いものきっちりとした演奏と素敵な曲を提供しています。そして、演奏には参加してませんが曲を3曲提供してアレンジを担当してるMauro Grossi。実際に自分でも沢山アルバム録音に参加してるピアノプレイヤーのようです。たぶん、未聴。(^_^);;きっと影のたて役者なのでしょうね。アルバムは、演奏各メンバーとアレンジャーの九曲、あと、 Dave Brubeckと、Silvio Rodriguezの曲が一曲づつ。オリジナル、がほとんど、ということなのですが、これが、、なかなかどうして、、どの曲もかなりいけてまして、脳みそにぐぃっと食い込むメロディが満載です。なんとなく、アルバム全体でストーリー性のある一枚です。そう、映画のサウンドトラックのように、なんとなく場面が設定されてるような感じをうけます。タイトル曲は、リタさまのリリシズムが零れんばかりのピアノから、つづくサックスのキャッチャーなメロディに惹きつけられます。後半のリタさまのリズミカルな演奏をはじめ、Arke String Projectとの連携もよく、様々な違ったシーンを違和感なくつなぎ合わせて楽しい一曲です。この一曲で、はまること請け合い。2曲目は、イタリアの若くして亡くなったLuca Floresというピアニストへ捧げた少し切ない感じのバラード調の曲。中盤のストリングスで綴る部分が美しいです。ここまで、カンさまの曲。で、ちょっと影の薄いベーシストの曲。アップテンポで次々と場面チェンジを繰り返すエキゾチックなちょっと意表をついた面白い曲です。石畳の上で繰り広げられるジプシーのパフォーマンスを観るような気分になる。4、5、6は、詩的な共通性、連続性を持つ曲がつづきます。ストリングスの持ってる荘厳で奥深いハーモニーを効果的に使い、優雅に美しい空間表現。組曲風、三部作って感じ?3曲は間をあけずに演奏されるので、3曲は、流れゆく時のようなイメージの中で連続性を持って演奏されてます。その2曲目は、リタさまの曲でノスタルジックでメランコリックなメロディーでうっとりするのですが、途中にはいるピアノソロ!彼女らしく硬質で辛口の演奏で雰囲気をピリッとしめています。前後のアレンジャーの曲も美しく、3曲知らない間に流れてしまいます。そして、ワルツ!、、ワルツって、好きです。春の訪れを感じるような優しい曲。これも、ベースの人の曲。ゆったりとメロディを楽しみながら、それぞれソロを楽しむ一般的なジャズ的お楽しみもあります。最近よくこのメロディが頭に流れます。雪国も春ですから♪8曲目は、キューバのSilvio Rodriguezの曲。およそキューバ的音楽ではないのですが、雰囲気たっぷりに美しく素朴なメロディをサックスとピアノで綴ってくれます。とても心に残る優しいデュオです。呼びかけてるような不思議なフレーズが印象的な9曲めをへて、最後もカンさまとリタさまのデュオなのですが、今度はうってかわって、ピッシとしまったスリリングなインタープレイの応酬。リタさま本領発揮、と言う感じでした。予定調和、といったものをうまく取り入れ、優雅でメロウな雰囲気とキャチャーで美しいメロディが満載、しかも、あちこちにスリリングなインタープレイ、アグレッシブな演奏が隠されたお得盤でした。1 L'amico del vento 2 Flores 3 Come nei film 4 Intermission 5 Interludio 6 Nanda (goes on) 7 Waltz for Nana 8 Rabo de Nube 9 La grande antenna 10 In your own sweet way Stefano Cantini (saxophone)Rita Marcotulli (piano)Raffaello Pareti (double-bass)Mauro Grossi (arrangements)Arke String ProjectCarlo Cantini (violin)Valentino Corvino (violin)Sandro Di Paolo (viola)Peitro Salvatori (cello)余談なのですが、こういうクラシックの小さな編成とジャズとの共演がチェンバージャズ、っていうのですか?ご存じの方がいらしたら、教えてください。m(__)m
2006年03月01日
~ at THE MONTREAL JAZZ FESTIVAL 20012001年のモントリオールジャズフェスの(モントルーじゃございません・・)ライブ盤ですね。実は、、って、何回もかいてるかもしれませんが、、ラヴァは、何となく敬遠してきたペットだったのですが、(いやぁ、かっこいいとはおもうんですよ。。)彼のアルバムでスティファノボラーニに目覚めてから、かっこいいボラーニきくにはラヴァのアルバムが一番確実、っておもうようになったのでありました。現金なやつでございます。最近では、ボディルセン&ルンドのトリオで、わりとまじめにピアノ弾いていて、着実にファンを増やしておりますが、、、かっこいいんだけど、はちゃめちゃなバッキングやソロが満載なのが、このアルバムです。同じメンバーで「Shades of Chet」もでてますが、ほんと、個人的な趣味でこっちをよくききます。(こちらのほうが、、フレズがラヴァに食われずにすんでる、、って、きがしてるので。。)あ、フレスかな?でも、「Shades of Chet」も好きです。アルバムは、名前のとおりマイルスが愛した曲を集めています。ラヴァもフレズも他のメンバーも、マイルスへの愛情たっぷりです。でも、彼ららしく非常にアグレッシブでありながら叙情的なしあがり。なんだか、いつもラヴァに貫禄?まけするフレズのきがしますが、このアルバムでは聴衆へのアピール度は、対等なきがします。フレズ、、吹かないと、、ラヴァにすべてを、、もってかれますから。。ねぇ。。聴き比べると、メロディアスなフレズの演奏は、やはり好みなんですが、聴衆の前で「我ここにあり」って感じのラヴァの演奏もかっこいともおもいます。そう、、バトルとはちょっと違うかもしれませんが、ビビッと刺激しあってます。聴衆の熱気もつたわってくる。すんごく、うれしそうです。でも、でも、、、「メンバーも」非常に嬉しそう、楽しそう、なのが伝わってきます。メンバーを良い意味で、おもしろがらせているのは、(聴衆も)ボラーニのピアノの貢献が大きいとおもいます。ボラーニのピアノは、ソロもバッキングも不思議な魅力がありますよね。かなり独特のセンスで、ホント、崩壊や破滅が見え隠れするのだけど、とても、可憐ですてきなフレーズにも溢れていて、その演奏は意外だけど、でも、不思議とその場面にはまります。いろいろな刺激があるようにおもいます。2曲目が、ラヴァカルテット、4曲目がフレズカルテットで勝負してますが、あとはそれぞれが前後でソロをとる形のクインテットでの演奏で、メンバーのソロも聴き応えのある、あっというまの60分です。どの演奏も面白いのですが、一曲目のフレズの「BYE BYE BLACKBIRD」のソロは、歌心たっぷりで好きだな。一曲目からボラーニは、バッキングから、絶好調です。3曲目の「MILESTONES」の両者強面のスリリングなかんじの演奏もいいし、途中にはいるボラーニの「ホラー風ソロ」も馬鹿いけてます。おわりのほうに、かっこいい、メンバー紹介あります。わたしが、その場にいたら、いっしょに名前叫んだと思んで、いっしょに狂気乱舞したとおもいま~~す。4曲目は、フレズのBLUE IN GREEN!カインドオブブルーでは、有名なエヴァンスがイントロ4小節がありますが、ボラーニのレクイエム風のイントロも続く真摯なフレズの演奏にぴたりとはまってると思います。ベースのお仕事もいいです。しかし、マイルスはみんなの憧れなんだなぁ、、ってつくづくおもいます。曲の終わりの超ロングトーンは、天国にいるマイルスに届いたとおもいますね。最後は能天気にはじまって、両人のソロが披露されるんですが、ボラーニにまわってくると、次第に雲行き怪しくなり、一気に、、盛り上がってる聴衆を独り占め工作、、ついには原子爆弾の連続投下。。。(^_^);でも、みんなの心はとらえても演奏を破壊することにはならずに、メンバーみんなで楽しく盛り上がって終焉です。めでたし、めでたし。。1. Bye Bye Blackbird 2. There is no You 3. Milestones 4. Blue in Green 5. When Lights are Low Enrico Rava, Paolo Fresu - trumpet and flugelhornStefano Bollani - pianoEnzo Pietropaoli - double bassRoberto Gatto - drums
2006年01月31日
大好きなPaolo Fresuが居る2004年のアルバムです。(好きだけでジャズ聴いちゃってるので、今はこのセリフちょっと書きにくい。。(^_^);)去年手にいれました。以前に、「Thierry Lang」の「Refiections 2」でPaolo Fresuの演奏を気に入った猫麻呂さんが他のアルバムで悲鳴をあげていたけど、フレスは結構いろんなアルバムだしてたり、参加してたりします。このアルバムは一般的は悲鳴をあげるほうのアルバムかも。。。(^_^);たぶん、「誰も」が清く正しいと言えるのは80年代のPaolo Fresuのバンドかなぁ。。??サックス入れて、マイルスへの憧れが顕著にでてるまじめなアルバム出してます。この時のピアノ、ベース、ドラム、サックスのバンド(Paolo Fresu Quintet)は今も続いてます。で、このあたりとは、わると別の嗜好がでてくるのが、Furio Di Castriとの関係で、ロマーノカルティットからの付き合いなのだろうけど、あそことはまた別な結構変態風だったり思索的だったりする音楽もやってたりします。これは、そちらの流れなんでどちらさまもお気に召す、ってわけにはいかないのですが、、、このメンバーで、「Live in Copodistria」というアルバムがでてまして、こちらも結構気に入ってたりするので、買わずにはいられなかった一枚です。(^_^);ラベルブリュー?ってレーベルはミュージシャンに口だししない、まさにミュージシャン天国のレーベルらしい。と、これは、リスナーは大手をあげて喜ぶべき場合ばかりではないのだけど、、、、19曲(途中、ジャケットはナンバリングを間違って、9が二回きますが、18が抜けてるので最後は19となって、つじつまがあってまーーす)一曲オペラの曲をのぞいて、それぞれのオリジナルを持ち寄った形式。と、言っても、中には、一分程の「小道具(ヴォイス、口笛、うがい!!、おしゃべり、ガラス?、紙??、ナイフにフォーク!エフェクト、効果音)」による音の遊びがはいってたりしますが、ノイジィーで「おぇ~」って、耳を塞ぐようなものではなない。。。と、、思いますが、、(^_^);;フリーな部分も多少あるけど、これもアクセント的な感じ。むしろ、小道具登場はこちらが多いけど、フリーな演奏はライブの盤のほうが比率高かった感じするけど。。基本的にはこの小道具はアルバム全体で使われてます。全体には、彼らの「ちゃんとした」オリジナル曲はわりと明るい路線の良いメロディの曲が多いので、結構聞き易いとおもうんですが、、で、演奏はかっこいいのだ。かっこいいですよん。何処まで決めて演奏にはいってるのか私にはよくわからないけど、センス、タイミング、互いの息のあった関係からでてくる反応は「何もかも」許せる気分になったりしちゃうのだ。瞬間に互いの意思の疎通ができちゃって、一気に収束しちゃったり、極めちゃったり、とにかく予測のつかない方向に進みながら、一糸乱れぬ演奏だったりする。雲の晴れ間から時々さす日射しのように、演奏のかっこよさがとても際だってきこえちゃったりするのです。2曲目や14曲目の疾走感、5曲目の緊迫感、9曲目のタンゴのリズムを効果的に使ったクールで凛々し演奏、17曲目の文字通りのはっぴ~さ、18曲目スローなバラードでのストレートな哀愁、等で「普通に」大満足。(^_^);;もちろん、キャストリの影に日向にのベースプレイやサリスの時に内省的、時に攻撃的な演奏の巧みさはいうことありましぇん基本的には3人の「心広い」ファンに。(^_^);;1,Move In2,South Shout Mouth3,Paftastique4,Douce Dance5,Another Road toTimbuktu6,Chorinho7,Fado Curvo8,Piano Prepagato9,Chatango10,After the Fastfood11,Les Contes D'hoffmann12,Baci da Firenze13,Madrugada14,Knock Out15,Nogales16,Il Guardiano Del Farro17,The Happy Beat18,Corale Soniante19,Move OutPaolo Fresu(Tp)Antonello Salis(P, Accordion)Furio Di Castri(B)お気づきのようにユニットの名前は3人の頭文字をとっています。
2006年01月20日
日本でも名前がうれてるイタリアのアルトサックス、ロザリオジュリアーニで対のように名前がでてくるアルト&ソプラノサックス奏者です。ちょっと前に、ロザリオジュリアーニの話のついでにでてきて、予想通り!悪評をいただいてましたので、このアルバムがマイフェヴァリットな私としては、それじゃ、あんまりだよ~、って事で、紹介しておくことにしましたぁ。だって、中古で仕入れていらい、かなり聴いてるんだもん。但し、この「フランスのブルーノート盤はCCCD」です。天下のブルーノートが何やってるんだか。。。って、気分でになりますが、、それは、置いておいて。。このアルバムでは、バティスタはソプラノが中心ですが、エキサイティングなアルトサックスの演奏も登場します。「las archets de paris」という本格的なSymphonic Orchestraとの共演でアレンジはVince Mendozaです。ダイナミックで情感たっぷりのアレンジとバティスタのエモーショナルな演奏、メンバーの隙のないサポート、そして、オーケストラとのハーモニーによって、映画の世界をさまようようなアルバムになってます。八曲中、ご存じ、ロミオとジュリエットと後2曲がヴィンスメンドーサの曲(2,6)で、残り5曲が彼のオリジナル。アルバムは古都ローマを散策しながら、セピア色の恋愛映画を思い出すような仕上がりです。どの曲の演奏も甘く切ないメロディに寄せて、感情の高まりともに激しく身を震わせるバティスタの演奏がたまらなくかっこいい。オーケストレーションの響く中、縦横無尽に天に駆け上がるサックス。その彼の演奏とただ、雰囲気を盛り上げてるだけでなく、密度の濃いやり取りをしてるlas archets de parisの素晴らしさ。一曲目のAnastasia って、曲は他のアルバムでも演奏してますが、断然ここでの演奏が完成度たかく、彼のこの曲への思い入れもつたわってきます。とても、好きな曲なのですが、ソプラノで登場する彼は旧友Eric Legniniの素敵なソロの前後で、伸びやかで艶やかな、そして、丁寧でいて奔放な胸がキュンとなる演奏をきかせてくれます。最後、これまでかというハイトーン、天高くのぼりつめてます。いいですよね、自由って。ロミオとジュリエットでもエレガントにテーマを吹いて、そのままストレートに感情をのせてきます。このアルバムの中では、彼はかなりシンプルえオーソドックスな演奏に徹していて素敵だし、後にみせる激しい感情の大露出も、大好きな一場面です。おもわず、もっと、泣け!などとさけんでしまう。。しかし、本当に綺麗な音だと聴き惚れたりする。ソプラノもアルトも綺麗なトーンです。もちろん、フリーキィな音を出すこともありますが、狙った音は確実にゲットして、迷い無くならしきる潔さ。最後を飾る曲The Next Nine Hours は、えらくダイナミックで躍動感ある曲つくりになっていて、後半彼のアルトサックスで全開吹きまくりパターンになります。絶叫。こちらも、いっしょに、絶叫。いけぇ~~~~!ところで、途中、ベースの後ろで唄ってるのは誰かしら?やはり、ベースですよね?メンバーそれぞれのソロも入って、最後まで、感情入りまくりのバティスタ。私的にはどの曲でもバティスタのエキサイティング&エモーショナルな演奏に歓声あげちゃうんですが。。ええと、黄色い声?ってヤツ。1,Anastasia2,Amoroso3,Tartaruga4,Romeo and Juliet5,The Other Side 6,Arabesque 7,Roma Antica 8,The Next Nine Hours Stefano Di Battista - Alto & Soprano SaxEric Legnini - PRosario Bonaccorso - BAndr Ceccarelli - DsVince Mendoza - Arranger, Conductor, OrchestrationLes Archets de ParisEGAみたいなレーベルが大丈夫、って人どかな?って、一瞬思ったけど、だめですねーー。バティスタ、かなり際どくエキサイティングだから。心臓麻痺(すいません、こういう医学用語はありましぇんが。。)起こすとまずから。と、、いって、清く正しいジャズの愛好者にはストリングスとアレンジおまけにメロウなメロディが倦厭されちゃうんだろうな。知り合いが二人駄目だ、って太鼓判おしてたし。。そんでもって、CCCDだから、もちろんオーディオ愛好家お方々にも袋だたきですね!あぁ、私が聴かずに誰が聴く。。。ダニエルソンのリベラミーとともに、棺桶にもっていてってあげるね。あ、、ワケニウスもいた。。。あ、、いろいろあって、棺桶は特注にします。お金ためなくちゃ。。。-------追記もしも、、30000番ゲットしたらおしえてくださいね。
2005年11月10日
Pietro Condorelliは、イタリアのギターリストです。私は、たぶん、Sonora Art Quartetっていうバンドで聴いたのが最初だとおもいます。このアルバムは彼のリーダー、2作目で、2000年の録音ですから、もう、五年近くもたってますが、私のお気に入り盤です。基本的には、コンテポラリーなギターで、結構、不思議モードのアルバムもあるのですが、これは、Fabrizio Bosso を迎え、全員一丸となって突進モードのアルバムです。難解さは全くない。普通にジャズの好きな人にたのしんで貰えるとおもってひっぱしだしました。(もったいないけど。。)他のアルバムに、ジョーパス、ジムホール、ウェス、、、その他、、にささげる、と書いてありましたが、特定のスタイルを目指してるわけではなく、自分自身を大事にしてるギタリストです。(あ、みんなそうだね)2曲Quasimodo (Charlie Parker)と Butterfly (Filippo Dallio) をのぞいて、彼のオリジナルです。1曲目から、躍動感あふれる全力疾走でとばします。各自のソロをまじえながら、全員で息のあった演奏。コンドレッリは、よどみなく湧き上がるフレーズを次々に弾き、快走。ピアノも、アグレッシブに呼応して、ハイテンションな幕あけです。もちろん、ボッソもいきなり全開で、火花もでそうな演奏です。2曲目タイトルそのままの静かなバラード。暗闇に静かに漂うようなボッソのフリューゲルが美しい。夜風に吹かれる羽衣のよう。コンドレッリのソロも内省的に柔らかな感情表現で、静かにでもよどみなく流れていきます。この後アルバムは、静と動、光と影、のように緩急ついた選曲、演奏がつづき、どの曲でもコンドレッリのインテリジェンスにあふれるギターと、ボッソのまばゆいばかりの演奏、Francesco Nastroを始め、リズム陣の素晴らしいサポートで、最後まで手に汗握りながらたのしめます。そう、ピアノもベースもドラムも、完璧にコンドレッリの目指すところ理解してます。特にピアノかな。。ボッソもですが、コンドレッリのアドリブもほんと、はじまったらとまらない、、なんの躊躇もなく、次々とフレーズがでてきて、もう、最高なのですけど。。そう、アレンジもなかなか凝っていて、かっこいいです。オリジナルも楽しかったけど、Quasimodoと Butterflyが印象的でした。1. No Bluers (Ultras)2. Evening Prayer3. Tribute To An Unknown Hero 4. Epcode 5. Butterfly 6. The "B" Song 7. Istruzioni Per L'ufo 8. Quasimodo 9. Fat AgainPietro Condorelli (G)Fabrizio Bosso (Tp, Flh) Francesco Nastro (P)Pierto Ciancaglini (B) Pietro Iodice (Ds) コンドレッリ、新作は二年前の録音ですが、4管のようです。ふぇ~、どんなんだろう、、、また、どど~んと、ハートを直撃かもしれない。。。
2005年10月20日
イタリアのEGEAという会社は、徹底した哲学をもっていて、次々とリリースされる作品にその美意識がしみついてる。地中海的、室内楽嗜好、と、書くとなんだかわけわからないようなのだが、聴けばわりと、簡単に目指すイメージがつかめ、どの作品もそこからあまりはずれることは無いようなきがする。個性的なジャズの奏者から徹底して「脂抜き(アメリカ抜き)」をして、すっきりしたところで、ジャズの枠を越えた音楽を演奏させる。確かな技術をもったクラシックの奏者達と共演させたり、民族楽器を持ってきたり、デュエットやトリオでも、楽器の組み合わせが珍しかったり、曲がクラシック風であったり、、、平たく、誤解を恐れず書いちゃうと、、いわゆるジャズとしてまかり通ってる常識でないところを、一生懸命さがしてきて?題材にしてる、って感じです。言葉は乱暴だけど、これによっていろいろと面白い効果がアルバムにあらわれてるのだから、ファンも多い。内省的で、美しい音楽がおおいけど、ジャズよりのものもあれば、このアルバムのようにクラシックよりであろうものも多いです。ヨーロッパ流、エレガントなジャズ、とでもいうと、敬遠されそうだが、美しいものへのこだわりは凄いのです。ジャケットも黒を基調に縦長の窓から、何時も不思議な絵が覗く、きまった構図が多いです。私のように感性の鈍いヤツには、、同じようにみえたりもしちゃったりする。ぐたぐたいってますが、ここのレーベル、私は好きな作品や興味がある作品がおおいのです。即興性も高いものあれば、低いものもあり、趣味にあったものを見つけることができれば、とても楽しめる。外すと、、痛い。(^_^);まとめて聴くというより、日常生活でそのアルバムにあった場面で独り悦に入って聴く、って感じです。今日は、薄曇り。庭の小さなブナの木を仰ぐと、黄色と茶色に変わった葉っぱが淋しそうに風にゆれてました。で、このアルバムが登場したわけです。ここで、リーダーはイタリアの人気のピアニストエンリコピエラヌンツ。もともと、きっちり、かっちり、クラシック的な要素も多い彼の采配で、弦楽四重奏と共演しています。曲はすべて彼のオリジナルで、もう一つもってるEGEAのRacconti mediterraneiのアルバムでも演奏してる4曲をはじめ、哀愁のある優美な曲がつづきます。ストリングスはきっちり計算され、構成されたアレンジの中で優雅に雰囲気を盛り上げ、ピエラヌンツのピアノがうっとりするようなメロディを奏でるなか、ジュリアーニが艶っぽい音で臨場感と変化を、そしてマークジョンソンがジャズとしての安定感と叙情を加えて、見事に華開く、、といった感じの流れです。タイトル曲のようにアグレッシブな展開がある場面もあるのですが、ピエラヌンツ風クラシック物語、、と、いった感じなのでしょうか。哀愁有るメロディばかりなので、ジュリアーニもマークジョンソンも泣けるような叙情豊かなソロを随所で展開してくれます。秋にもの想う人に。1 Canto nascosto 2 Canto del mare 3 The kingdom (where nobody dies) 4 Les Amants 5 Canzone di Nausicaa 6 Where I never was 7 The flower Enrico Pieranunzi (P)Marc Johnson (B)Rosario Giuliani (Asax)Gabriele Pieranunzi (vlin)Alessandro Cervo (vlin)Francesco Fiore (viola)Daniela Petracchi (cello)#2Angelo Cicillini (viola)
2005年10月19日
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