Laub🍃

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2012.04.15
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カテゴリ: .1次メモ
「次こそ絶対勝ってやる!」
 そう捨て台詞を吐いて逃げ帰るのは何度目か。
「またな~4号」
「番号覚えてんじゃねえ!うわああああああん」
 能天気に声をかけてくるのは一人ヒーローをやっているトゥルース戦隊レッド。そう、一人だ。ちなみに掛け声は「真実はいつも一つ!」だったりする。そして色々な事件現場を攪乱する何人もの俺たちを陰に日向になぎ倒していくのだ。秘密結社ミステリーは毎回毎回やられて、なぜか俺だけ毎回生還する。そして俺は他の奴らの死体を引きずって帰る役に任命されている。
 因みに他の所で事件が起こっていても毎回毎回俺たちの方にばかりくるので、最近は囮役をやらされてすらいる。屈辱だ。最強の囮になれってか。
「お気に入りになっちゃったのね」
「だったらもうちょっと容赦してくれてもよくねえですか!?」
 オネエ言葉のマッドサイエンティストはニヤニヤ笑うだけで話にならない。

 突っ伏すとまぁまぁと頭を撫でられる。雑な、飼い犬をわしわしと撫でているような撫で方だったけど弱ってる時にそうされると惚れそうだ。
「あら、そうしたら今まで以上に容赦しなくなると思うわよアイツ。総帥を想うなら、あの茶番に付き合ってあげたら?」
「うええええええええ~」

 嘆いて突っ伏し続ける俺の前で、マッドサイエンティストが総帥に「やりすぎよ。マッチポンプもいい加減にしなさいな」とメールしていたことを俺はのちに知る。しかしその頃にはレッドとできていたあとだったので文句を言うに言えない状態になっているのだった。





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最終更新日  2016.12.11 05:34:13
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