Laub🍃

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2012.09.23
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カテゴリ: .1次メモ
 姉たちの形見。私が消し炭にしてきたそれ。
 しかし、バックアップが、唯一残しておいたバックアップが実はパスワードの奥の奥にあった。
自分でさえ忘れてしまう鍵をかけた部屋、それを今私は開け放っている。

しかしそこにもない、探せど探せど無い。

あの人への攻略法が見つからない。


「・・・・・・結局、駄目ではないか」


役たたずめ。


まあ、当然と言えば当然か。

俗人とかけ離れているあの人は、こんなデータベースなどによって簡単に攻略されたりはせぬのだから。




私がそこに立ち入ることのできない暖かな空気。


それでも、触れたいのだ。

彼女などどうでもいいが、彼女になりたい。矛盾しているだろうか。

あの人を喜ばせたいのだ、私自身が出来る限界を超えてあの人のために尽くしたいのだ。
それが私を拾ってくれたあの人への恩返しの最たるものの筈なのだ。


「無理しないでいい」とあの人は言うだろう。
私は私のままでいい、それで十分なのだと。


でも、それじゃ、足りないんだ。私のほうが足りないんだ。
あの人の心からの笑顔が私の生きる糧なのだから。



・・・・・・仕方が無い、今までの数多の姉たちの「積み重ね」でも、全くの役立たずではないだろう。
少しは、利用してやるとするか。





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最終更新日  2015.12.25 20:04:58
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