Laub🍃

Laub🍃

2012.10.25
XML
カテゴリ: .1次メモ
「……▽▽家十男…セッティーニです…」

 セッティーニ、お前元気か。俺は今お前の名前と身分を借りています。お前の性格の悪さが懐かしいです。

「ほらなー、やっぱ俺の言った通りだったろ」
「はいはい、リシカ分かったから。はいお前らリシカに300ジガ払う~」
「ちぇ~」

 何故か俺はお前の身分を利用しながら賭け事に利用されています。つーかピンク頭長身が妙におちゃらけてて逆に怖いんですけど。うちの妹(ローティーン)といい感じになって結局海賊島に居ついたお前の適応能力羨ましい今だけちょっと分けて。

「まあお坊ちゃんに俺達みたいな強面はきついよな。前の船でも相当冷遇されてたみてえだが…細いな、肉食え肉。うちはあいつらんとこと違って余裕あるからな」

 うるせえこっちはちょっと長旅で疲れてただけだいつもはお前らより余裕あるっつーのちくしょー!!

 肉うめえ



 肉のうまさに感動していると、いつの間にか目の前に座っているのはさっきのペド野郎だけになった。

「……チム、といったか」

 唸れ俺の演技力。

「うん?」

 さら、と目の前の灰色の髪が揺れる。
 めっちゃ濃い。めっちゃ濃いなこいつ。ゆで卵の黄身だけ食ってたらこうなんのか。
 めっちゃ濃いのにめっちゃ色薄いせいでなんかおじいちゃんみたくなってる。若いのになんかじじっぺえ。
 なのにペドとかやべえだろ。

「……ここは、どこなのりゃ?」

 あっ噛んだ。やべえ。いつもの言葉づかいじゃねえあれだからしかたねえあれなんだもういやだもういやだうわあああああああん

「……ここは、トルティーヤ大陸とオジヤ大陸の中間くらいかな」



「……そ、そうか。……礼を言う」


 笑わないんだ。

 そいつは、俺の失言には笑わなかった癖に、俺の礼にはとても優しそうな顔でにこっと笑って、大したことじゃないそれよりおかわり要る?とか聞いてきやがった。




 ……あれから数時間。

 あのペド野郎の笑顔が何故か瞼の裏を離れねえ。






「……おい」

あああああああ、ここに来てよかったとか思うなんて俺とち狂ってるわああああああああああああああああ

「おいっつってんだろ」
「ひっ」

 ごろんごろんと布団の中を転げまわっていたらピンク頭に取り押さえられて航行の邪魔すんならマストに縛り付けんぞと言われた。
 目がマジだった。

 やっぱここ怖い。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2015.12.27 00:50:58
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: