月の迷宮

月の迷宮

ー彼と彼女の願うことー



ある夜、ラトリクスでレックスとアルディラは会話をしてた。
仲間のこと、釣りのこと、そんな他愛いのない話ばかりをしていた。
「じゃあ、明日の学校の準備があるからもう戻るよ」
そう言い残し彼はラトリクスから去っていった
アルディラが管理センターに戻るとクノンが話しかけてきた
「アルディラ様、最近レックス様との会話時の心拍が異常に上がっております。どこかお体の調子が悪いのでは・・・?」
「心配しないで、クノンこれは、人間なら誰しもあることよ」
「アルディラ様は融機人ですが・・・」
「あら、そうだったわね」
そう微笑んだアルディラの頬はかすかに染まっている。
そのころレックスも彼女のことを考えていた。
手の動きは完全に止まっている。
彼女のことを想うと頭が停止する。
しかし、レックスの頭にはもう一人の人物が見え隠れしていた
そう、ハイネル・コープスである。
(彼女は彼を忘れられないんだろうな・・・
 やっぱり俺じゃ勝てないな・・・ハイネルさんには・・・・
 だけど・・・俺はアルディラを諦めることはできないんだ・・・)
レックスが椅子から立ち上がりフッっと微笑した
(俺、ハイネルさんに勝てるくらい魅力的になるよ、覚悟してください、ハイネルさん)
その夜レックスの心に何かの決心ができた。

この二人が結ばれるのはそう遠い話ではないだろう・・・・


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