2009年07月12日
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昨日、父と六甲山に登った。阪急芦屋川から最高峰を経て有馬に下る。小学校の時から、父と何度も登ったコースである。

居座っている梅雨前線はいつでも雨を降らすぞとばかりに空を雲で覆い、地上にも湿った空気を送り込んでいる。それでも時折のぞく晴天からそそぐ日差しは、夏がすぐそこであることを告げている。

来年喜寿を迎える父を、年下の登山者がどんどんと追い抜いていく。しかし、ベテラン登山者らしくマイペースを崩さない父の歩みは、中で長い休憩をとる彼等よりも結局、先を行くことになる。

途中で思わぬ珍客に出くわした。猪の親子である。ねこくらいの大きさの4匹のうりんぼ達は、ちょこまかと母猪にまとわりついている。もうほとんど手が届きそうなところまで近づいてくるが、そちらへ向かって足を出した途端さっと離れる。しかし、決して遠くまで逃げることはなく、再びこちらをじっと見つめている。

母猪は子供を生んで間もないのろうか、猪のもつふっくら感がなく、少し痩せ気味である。ついついえさをやりたくなるが、野生の動物にそれはご法度だ。親子仲良く、元気で暮らせるよう祈りつつその場を離れる。

最後の難所である七曲を登りきり、一軒茶屋でひと休み。2人共、シロップがたっぷりかかったカキ氷を頼んだ。さくさくの氷をスプーンですくって口に入れると、シロップの甘みが口いっぱいに広がり、冷たさが口から体の中へと浸みていく。

体の火照りが冷め汗も引いたところで、再び頂上を目指す。といっても、茶屋から頂上まではほんの十分ほど。自衛隊のレーダー基地のわきを抜けると、六甲山最高峰を示す一等三角点に辿りつく。

銘版に書かれた解説を読むと、あの阪神淡路大震災で20cmほど隆起した、とあった。地球にとっては微々たる変動が、人の営みに多大な影響をおよぼす。自然の大きさ、偉大さを改めて感じる。

ここからはほとんど緩やかな下り道であり、一時間ほどで有馬に着く。過日、 gundayuuさん

有馬とくれば、やはり最後の締めは温泉である。バス停から程近い金の湯で、汗と疲れを流し落とす。帰りのバスと電車の中では、プール上がりのような心地良い疲労感にひたりつつまどろんだ。

夜、弟に電話すると、もうすでに六甲登山の話は伝わっていた。この夏、両親と一緒に北アルプスへ登る弟は、最近父に弱気な発言が多いと心配する。いやいや、今日の歩き振りなら十分大丈夫、と彼に伝える。夏のガイド、よろしく頼む。





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最終更新日  2009年07月12日 17時12分03秒
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