りらっくママの日々

りらっくママの日々

2009年05月19日
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カテゴリ: オレとボク
今日の日記1

今日の日記2 (ただいま~♪と「婚カツ!」感想☆)


「アイツとボク32」




「よお、アオヤン。」

「よおっ!どしたよ~?」

「実はさ、入院しちゃったんだよ~。腸閉塞だってさ。
退屈してんだ。見舞いに来てくんねぇ?」

「マジかよ?!大丈夫なのか?いつから?」

「ははっ、自分から見舞いに来て欲しいなんて、カッコ悪ぃ~!
まあいいよな?オレとオマエの仲だしな?」

赤木くんは、照れてるのか、そんなことを笑いながら言った。

「そうだよ、オマエあってのオレですから~!」

最近、コレがボクらの合言葉になっていた。

電話を切ると、会社の同僚が、
「何今の?彼女?」と聞いてきた。

「違いますよ~。赤木くんです。」と言ったら、
「ああ、大学の友達ね。」と、つまんないように言われた。

うちの会社はアットホームな職場なせいか、
しょっちゅう電話がかかってくる相手などを、みんなが知ってたりする。

「入院しちゃったらしくて。」

「え?何で?」

「腸閉塞だって。」

「うわっ、心配だね~!で?それ何?」
周りで聞いてた同僚が笑った。

「とりあえず、そんなに大変なものでは無いみたいなんですけど、
帰り様子見てきますよ。」


ボクは、早速、その日の仕事帰りに、
言われた病院まで見舞いに行った。
北風が冷たい夜だった。

「まさか、今日電話して、すぐ来るとは思わなかったな~。
早くて週末だと思ってた。」

「赤木くんがヘバってる姿なんて、
早く見ておかないともったいないじゃん!」

赤木くんは、かなり喜んでくれた。
手術とかって言うのでは無くて、
薬で何とかなるらしい。

「オレはまだ平気だったらしいんだけどさ、
切った人の話でさ、しいたけがそのままの状態で出てきたらしい!」

「うへっ!そーいう感じなんだ?
赤木くんは切ったら何が出てくるんだろうね?」

「やめろよ~、オマエ!そう言うこと言うのは~!
とにかく、よく噛んで食べないといけないってさ~。」

「気をつけろよ~。あ!そうそう…」
ボクは、退屈だろうから…と、本屋で買ってきた本やマンガを渡した。

「サンキュー!すっげー嬉しい!
今さ~、仕事休んでんじゃん?
何もしないと気になってしょうがねーんだよ。
会社のやつが見舞いに来ると、特に気になるしな。
とりあえず、キリがいいとこまで終わってて良かったけど。」

「はは。休まんないね~、それは。」

赤木くんは冷蔵庫から飲物を出した。
「これ、飲むか?」

そして、点滴を持ちながら、話せるベンチに移動した。
病院の中は適度に温かかった。
窓から見える、丸坊主の木が寒々しい。
それを見なければ、
外の寒さを忘れてしまいそうだ。

「ま、でも、もう来週には退院だって言うからさ。
天罰でもくだったんじゃねーの。
メチャクチャやってたから。
退院したら、実家にしばらく戻って、大人しくするわ。」

「ホントかぁ~?
でも良かったよ、すぐ退院できるなら!
とりあえず、今は休めってことだよ。
週末、また来るからさ。」

「カリナちゃんは連れて来なくていいぞ。
こんな格好、オマエだから見せるんだからな!」

「今更、何言ってんだよ!
見せて幻滅させないとな!」

ボクたちは笑った。

「アオヤン…」

「ん?」

「オレ、サキと別れた」

ボクが赤木くんの顔を見ると、
赤木くんはちょっとボクの顔を見て、
照れ臭そうに笑った。

「そっか…」

お互い無言になった。
理由を聞いていいものか迷った。
でも、何となくわかるような気もして…
赤木くんなら、そのうち話してくれるような気もして…


秋にカリナと赤木くんたちとでバーベキューに行った。
アレがサキちゃんと会った最後なんだと思った。

それ以降、赤木くんとは、
よく二人で釣りに行ったり、
ライブで忙しそうにしてたけど、
まさか別れるとは思ってなかった。

「赤木くん、意外と真面目だからなぁ~」

ボクがポツリとつぶやいた。

「ははっ、そうだよな。意外と真面目なんだよな、オレって…。」

自分で言うなよ~、と、昔の合言葉を言い出した赤木くんをこづく。

「あれ?でもさ、週末ってホワイトデー近いな?
いいのか?」

「さすが赤木くんだね。
そんなこと覚えてるんだ?
いいよ、いいよ。何かカリナには埋め合わせしとくから。
それに、入院なんて聞いたら、多分心配して来たがるだろうし。」

「悪ぃな。カリナちゃんに謝っておいてくれよ。
は~あ。オレも誰か、
オレあっての誰かが欲しいなぁ~」

病室のベッドに横たわりながら、
赤木くんが言う。

「別れたばっかで、何言ってんだよ。
まあ、退院してから探そう。
とりあえず、ボクで我慢してくれ!」

「カリナちゃんに怒られそう~」
赤木くんが笑った。

「でも、しばらくマジで付き合うのはもういいや~。」

ボソリと付け加えた。
こっちが多分本音なんだろう。

でも、ボクが知っている限り、
赤木くんがちゃんと付き合ったのは、サキちゃんくらいだと思う。

オマエ、真面目なんだよな…意外と。
バカだよ、
もっとルーズに過ごしてれば良かったのに。
いろいろ思い詰めるのが悪かったんだ。
それを人に見せないのが悪かったんだ。

ボクは、病院を後にしながら、そんなことを思った。

軽そうに見えながら、
真面目で優しいボクの友達。



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最終更新日  2010年03月27日 16時54分26秒
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