夢屋さん


涙がこぼれてきた
なぜかを頭で考える

飼い犬のタッピーが死んで
彼のいた部屋(家の続きのデッキが彼の部屋でした)を泣きながら
ひとりで掃除をして その後自分の部屋にこもりひとしきり泣いて
頭が痛くなってベッドで寝て・・・

・・・それきり忙しくて泣くヒマなかった

タッピーは幸せだったんだろうか
もっとしてやれることなかったろうか

走りながらいろいろ考える
わたしは何をしてきたのか  今どこにいるのか これから何をしたらいいのか

仕事が終わったあと 友達と待ち合わせたのが夢屋さん
店は石段を上がった2階にあり、道路に面した2階のベランダから ワンちゃんが吠える  (ちょっとつらい)
友達が来るまで店内に飾ってある絵や書、本棚の本やCDを見て待っていた

それから1週間後、今度は気になってひとりで夢屋さんにコーヒーを飲みにいく
夢屋のふなきさんは着物を着てカウンターの外側にすわり縫い物をしている

ほかには母娘のお客さんが一組だけ
この本読んでいいですか?と聞くと
『ええよ。気に入ったのがあったら家に持っていって。返すのはいつでもええから』
本気で選び結果決めたのが『海辺のカフカ』
ふなきさんも『おもしろかった。今まで何か村上春樹って読む気がしなかったけどこれを読んで考えを改めたわ。食わず嫌いやったわ。』 

ちょうど本を読みたい気分だった時にこの本に出会えてよかった








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