やっぱり本が好き♪

< 新しい記事

新着記事一覧(全1221件)

過去の記事 >

August 5, 2004

『バッテリー』あさのあつこ

(2)

テーマ：今日どんな本をよみましたか?(91837)

カテゴリ：カテゴリ未分類

子供たちと別れた駅で「何かしなくては！」と、駅にあった大きな本屋へ入ってゆきました。持ち運びに便利な文庫を見ていると『こんな傑作を読んでこなかったのかと猛烈に反省』という北上次郎さんのコメントが帯に書かれているのに惹かれて即購入してしまいました。

野球好きな私としても図書館でこの題名はよく目にしていたのですが、児童文学書に飾られていたのであまくみておりました！こんな野球小説を読みたかった!!そんな１冊でした。

この本のすごいところはスポーツを扱った青春小説でいながら、根性・忍耐・努力という事は感じず、中学生前のまさに天才としか表現できない子供が現れたことで、周りの人間が夢を再燃させ自分を変えようと動き出す。そんな力強さが語られている物語なんです。

こいつの球を捕りたいと思う同級生。こいつの球を打ちたいと思う大人。そんな兄に憧れる弟。良いところもわるいところも見据える祖父。スポーツはまるで苦手な父。すべての人を巻き込んでゆく大きな渦のような主人公にただただ圧倒されました。
そしてそんな彼をうまく引っ張ってゆく捕手豪の人柄や、体が弱く兄に憧れる弟の純粋なものの見方にとても惹かれてゆくんです。

主人公の巧は子供時代の星飛馬という感じで自分の才能だけで突き進むヤツです。文章だけ読んでいると子供という感じがまったくしないような生意気なヤツなんです。でもそれが天才たる所以なので読んでいていやな気にはならないからこれまたすごいのです。

文庫はバッテリー２も本屋さんに並んでいたのですが、調べると５まであるのですね。
今読み終えた１冊は巧が新田に引っ越してきたばかりの頃だけの話で終わります。

ＰＳ．　文庫本の解説を三浦しをんさんがされているのですが、これまた野球ファン必見です。

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう