やっぱり本が好き♪

< 新しい記事

新着記事一覧(全1221件)

過去の記事 >

September 14, 2007

『きみのためのバラ』池澤夏樹

テーマ：今日どんな本をよみましたか?(91837)

カテゴリ： ♪本の覚え書き♪

ヘルシンキ、ミュンヘン、メキシコ、バリ、アマゾナス、沖縄…世界の片隅でひっそりと起こる贈り物のような出会いと避けがたい別れ―。遠く離れて暮らす幼い娘と年に一度旅をする父親。憑かれたように求めあった年上の女医と青年の奇妙な十夜。駅のホームでトランクに腰かけていた黒い瞳の美少女。そして二度と会うことのない彼女のための、一輪のバラ。人生の一瞬が永遠に変わる恩寵のようなひとときを刻みつけた、美しい八つの物語。

都市生活／レギャンの花嫁／連夜／レシタションのはじまり／ヘルシンキ／人生の広場／２０マイル四方で唯一のコーヒー豆／きみのためのバラ

いきなりネタバレになるのでこれから先を読まれるときは気をつけてください

『レシタションのはじまり』　恋焦がれて結婚したはずが嫉妬にかられて妻を殺害してしまった男は、権力者である妻の父親から逃れるためアマゾンの奥地へと入り込みます。
慣れない秘境の地に力尽きた男は不思議な原住民により助けられます。
その原住民たちは、意味がわからなくても聞くだけで癒され戦う気力をもなくさせるという不思議な不思議な呪文を受け継ぐ者達でした。この原住民により体力も回復し、男は不思議な呪文をたずさえふもとへと戻るのでした。
怒り収まらぬ妻の父親はすぐさまこの男をつかまえますが、男の唱える不思議な呪文を聞くと涙を流し男を解放するのです。
この不思議な呪文は『レシタション』と名づけられ人々の中に浸透し、争いごとのない世の中へと変わってゆくのでした…。

なんて素敵な物語でしょう
こんな世の中になったらすべての人が幸せを感じて生きてゆけるでしょうね。

レシタション　誰かぜひこの呪文を作り上げ広めて欲しいと切に願うのでした。

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう