SAC.COM

PR

バックナンバー

2025年11月
2025年10月
2025年09月
2025年08月
2025年07月
2025年06月
2025年05月
2025年04月
2025年03月
2025年02月

カレンダー

フリーページ

2023年01月08日
XML
テーマ: ロシア(103)
 コンテナ輸送で世界一の物流会社マースクは、ロシアによるウクライナ侵略戦争を受け、2022年5月、ロシア事業からの撤退を発表した。
     ​
 5月16日、アジアと欧州を結ぶ新鉄道ルートを開始したと発表した。アジア発輸出では中国出発後、カザフスタン、アゼルバイジャン、ジョージアを経由し、ルーマニアに到着する。
 従来の中国発欧州向け鉄道輸送ではロシアを通過していたが、ロシアを経由しない鉄道サービス提供を目指す。
 新サービスでは中国、カザフスタン・ホルゴスから同国アクタウまで鉄道輸送。アクタウからはカスピ海を航行するバージに積み替え、アゼルバイジャン・バクーまで輸送する。バクーからジョージア・ポチのAPMターミナルズ・ポチまで鉄道輸送され、ルーマニア・コンスタンツァ港までフィーダー船で輸送される。
     ​
 コロナ禍以前、グローバルな人流・物流ネットワークの確立により小さくなった(身近になった)世界は、ロシアのウクライナ侵略と中国の領土的な野心に基づく海洋進出の強硬により、再び広げられた。
 極東の地で西側世界と連携し経済を成り立たせてきた日本は、新たな物流ルートの開拓を迫られている。
 12月24日、林外相は中央アジア5か国外相との会合をもった。珍しく日本外交が先手を打ったように見えるが、米国のアドバイス・警告に基づく行動なのかもしれない。
     ​
…日・中央アジア5か国外相会合
2022年12月24日 讀賣新聞
 林外相は24日、中央アジア5か国外相との会合を東京都内で開いた。人材育成や脱炭素の技術開発などを支援し、中央アジアの持続可能な発展に向けた協力を強化していくことを確認した。中央アジアに強い影響力を持つロシアや中国をけん制する狙いだ。
 5か国は旧ソ連圏のウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン。
 ​
 林氏は会合後の共同記者発表で「ロシアによるウクライナ侵略をはじめとする国際情勢の激変により、中央アジアは多くの課題に直面している」と指摘。その上で、「中央アジア諸国がバランスの取れた外交を展開できるようお手伝いしたい」と語り、日本の支援を通じ、中露への依存度を低減させたい考えを強調した。
 具体的には、中央アジアの物資の輸出拡大を念頭に、ロシアを経由しない輸送路について検討するため、来年前半にシンポジウムを開き、日本と中央アジアの協力を模索していくことで一致した。
 また、単純労働の分野で外国人の就労を認める「特定技能制度」などを活用し、中央アジアの経済発展に向けた連携を模索していくことについても議論した。
  ―  引用終り  ―
     ​
 旧ソ連諸国はロシアのーチン大統領のウクライナ侵略という暴挙に対して一枚岩ではない。中国の一帯一路政策で債務の罠に堕ちた国々のようにはなりたくないと考えているだろう。
 物流ルートを設定するなどして、平和的な経済基盤を連携させることで、長期の政治的な安定を導くことが、諸国と日本の国益につながる。

 プーチン大統領のウクライナ侵略戦争開戦で、EUの反ロシアの機運が高まり、戦うと考えていなかったNATOの結束が強まり、ロシア抜きの経済体制が構築されつつある。強権政治は愚かな結論に向かっても、とどめる手立てがない。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2023年01月08日 06時00分10秒
コメント(0) | コメントを書く
[物流 ロジスティクス] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

Ta152R

Ta152R

コメント新着

私はイスラム教徒です@ Re:マスク効果とマスク・リスク(05/05) 神神は言った: コーランで 『 人びとよ…
maki5417 @ Re:コメ 品薄の構図、値上げの秋(09/09) 需給ギャップは20万トン程度。 6月頃か…
maki5417 @ Re:福島原発の核燃料デブリ取り出し…着手できず作業中止(08/31) 核燃料デブリ取り出し 元請けから下請け…
maki5417 @ Re:香川産 養殖鮭に注目(07/07) 外国のように船ごとの漁獲高制限をしない…
maki5417 @ Re:星野リゾートトマム 施設売却(07/05) 中国に買われていたとは知りませんでした…

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: