その六



私の生活圏内でも、色んなことがある。

隣の市に行く国道沿いに、古ぼけた個人医院がある。

その前を通ると、昼夜問わずに

お爺さんが立っているのである。

遠くを見つめて・・・。

その話をすると、知人はこう言った。

『そこでは事故が多く、何人も死んでるんやで・・・』

今は、いなくなったけど、

そのお爺さんが、事故の原因?

まさかね。





私の住む住宅地に入るには

長い急な坂道を登らねばならない。

以前はよく目撃したのだが、

白いカッターシャツに、紺色のズボンをはいた

50代の男性。

坂を登っているのである。

気になるが、私は車を運転してるので

振り返ることも出来ない。

仕方なくルームミラーで確認する。

写ってない!!!

こんなことが何度か続いたが

最近、お目にかからなくなった。

しかし、つい最近、

友達が目撃した。まだいてたんだ。

この人の、目撃情報は数多い。





数年前、住宅地の坂の上り口に、家が建った。

まもなく、その家で不幸事があり

たまたま、通夜の日の夕方に通りかかった。

一瞬、頭の中に映像が浮かんだ。

それはお婆さんの遺影だった。

わき見運転も出来ないし

外からは、中の様子が見えない。

どうして、私に見えたのか

いまだに謎である・・・。


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