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1章 パラレルワールド~ピラミッド1~
2.名前
この世界でひとつだけの名前。決して他人と被ることはない、これは世界の掟。誰も被ることはできない、たとえ王様でも――それが神様だとしても。
小さな頃から僕はそう教わってきた。僕だけではない、誰もが知っている話だった。
もう一つ、皆が知っているおとぎ話がある。とっても有名な話だ。それはグラストヘイム城の話。
はるか昔、一千年も前に起きた人間と巨人族との争いで廃墟になったと伝えられる伝説の城。
何度か研究家による調査隊が派遣されたが、行った者は皆「鎧が歩く音を聞いた」と云い、すぐに逃げ帰ってきたらしい。おかげで調査は進まず、グラストヘイム城は未だに謎のベールに包まれたままだという。
僕はこのニつの話が好きだった。よくカヤ様が、話して聞かせてくれた話だったからだ。
カヤ様は……僕にとって。
「――起きろ、ユキ。着いたぞ」
僕はロウに揺り起こされて目を醒ました。
「――あれ?」
ここは? 確かベッドに寝ていたはずなのに……。つーか何だ、この寒さは?
何故か僕は寝巻きのまま、小さな馬車の一番後ろに乗っていたのだ。窓から覗くと、砂だらけの景色が見えた。外は砂塵が舞い、そのせいか窓も砂埃だらけだった。視界が悪い。
砂が馬車を叩きつけている。その度に、立てつけが悪そうな馬車のドアが軋む音がする。
「砂漠都市モロク」
同じアコライト仲間のロウは、ぶっきらぼうに云いきった。
「さっさと着替えなきゃ置いてくぞ。――その方がありがたいけどな」
丁寧にも、僕の隣には着替えなどの荷物一式が置いてあった。僕は慌ててローブに着替える。
ロウと僕はあまり相性が良くなかった。
同い年で同じアコライトとして修行中。普通は仲の良い友達になれるはずなのに……。
それにロウは、しょっちゅう僕に絡んでくる。いつも嫌味ったらしいので、僕はロウがあまり好きではなかった。多分、向こうも同じ事を思っているだろう。
そんな事を考えながら、着替えを終えた。朝日が昇り始めていた。
僕のすぐ隣ではロウが、聖水の入った小瓶を鞄に詰めていた。続けて触媒用のブルージェムストーンを詰めていく。
「そんなに――?」
普通の退魔修練の時は、ニ、三くらいしか使用しない。驚いて僕が聞くと、ロウは鼻で笑った。
「普段の退魔修練とは別格なんだよ――何しろここは」
「用意はできましたか?」
いつの間にかカヤ様が馬車に戻ってきていた。
「はい、僕は完璧です」
今もチェックしましたから、ロウはそう報告した。そして僕をちらっと見る。僕は自分の鞄を見る。今、畳んだばかりの寝巻きの他に袋が入っていた。中を見ると聖水の小瓶とブルージェムストーンが入っていた。
そういえば僕、荷物用意してたっけ?
「ユキは大丈夫ですか」
カヤ様は僕に尋ねる。
もしかして用意してくれたのはカヤ様?
僕は心の中で感謝した。
「――はい」
「そうですか」
カヤ様はにっこり笑うと、窓の外を見た。
先ほどまで砂塵が舞っていたのだが、風が止んできていた。黄金色の乾いた砂が音もなく流れていく、その速度が目に見えて落ちているのがわかった。
目を凝らすと、遠目にオアシスと三角錐状のものが見えた。
「――行きましょう、暑くなる前に」
僕らは頭からマントを被り、砂を避けながら目的地へと向かった。
これが僕の旅の始まりだった。
もう昔の記憶だ。
3.ピラミッド
僕が彼に出会ったのは、モロク城から離れた場所にあるピラミッドだった。
その頃の僕はまだアコライトとして半人前だったから、プリーストであるカヤ様の補佐役として同行していた。一人前になるための修行のひとつだった。
その日は空がぐずついていて、僕は少し不安を覚えていた。
僕の不安と迷いを見透かしたように、カヤ様はいきなり足を止めた。僕らも慌てて立ち止まる。
全体が、視界に入りきらないほどの巨大な建造物がそびえていた。目の前には、ぎりぎり人ひとりが通れる程度の入り口があった。
「ご覧なさい」
カヤ様はそう云うと、まっすぐ入り口を指した。中は真っ暗で、目を凝らしてもほとんど何も見えなかった。漆黒の闇とは、こういうのを示す言葉なのだろうと、僕は何気なく思った。
カヤ様は静かな声で話し始めた。
「多くの救われない魂が、さ迷っています。耳を傾けてご覧なさい。皆が逝き場所を知らずに嘆いています。
私たちはひとりでも多くの魂を天に還すために、お手伝いをしなければなりません――聖水を」
僕はごくりと唾を呑み、荷物の中から聖水の小瓶を取り出すとカヤ様に渡した。カヤ様は小さな声でありがとう、と呟いた。
そして表情を変えず、聖水の小瓶を開けると口早に何かを唱え、自分自身と僕たちに聖水を振り撒いた。
用心するに越したことはない。何しろ、ここから先は無法地帯だからだ。入ったきり、還らないものも少なからずいるという。
ここの隠し部屋にあるという噂の盗賊ギルドに捕えられてるとも聞くし、財宝を狙ったものは皆、さ迷う魂の仲間入りをしたとも聞く。真実は闇の中だけれど。
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