ライヴ のりっぷ 

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離乳の進め方

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離乳の進め方




離乳をいつ頃から始めるかについては、色々な意見があります。離乳の基本的な考え方としては、満5ヶ月頃が適当で、4ヶ月からも始められますが、7ヶ月以降にならないことが望ましいとされています。赤ちゃんは生後半年まで母乳のみで果汁が与えられなくても十分に育ちますので急ぐ必要はありません。離乳食が早すぎるのは遅すぎるよりも良くありません。


離乳食は最初の2ヶ月(満6ヶ月から始めた場合は6~7ヶ月)は、ドロドロの形状、次の2ヶ月(8~9ヶ月)は舌でつぶせる硬さ、次の2ヶ月は歯ぐきでつぶせる硬さにします。最近の考え方では初期5ヶ月、中期6~8ヶ月、後期9~11ヶ月となっていますが、急がず進めていきたいものです。


このやりかたは、離乳食の種類には関係なく、たとえば穀類、イモ類など糖質のものでも、魚、肉、大豆などの蛋白質のものでも、野菜や果物でも、みな同じ形で進めていきます。


*   月齢    6~7(5)     8~9(6~8) *  10~11(9~11)
*   回数      1        2 *       3
*   かたさ    どろどろ   舌でつぶせるかたさ * 歯ぐきでつぶせるかたさ
  穀類(g) つぶしがゆ 5~10 つぶしがゆ~かゆ 30~70 * かゆ~軟飯 80~100
蛋白質食品(g)    5~10      10~20 *     20~30
  野菜(g)    5~10      10~30 *     30~40



 離乳食の回数は、6~7ヶ月のドロドロの形状の期間は1日に1回、昼食の頃、または朝食時に与え、8~9ヶ月の舌でつぶせるようになったら1日に2回、昼食と夕食時、または朝食と夕食のときに与えます。10~11ヶ月の歯ぐきでつぶせるようになったら1日に3回大人と同じ感覚で朝、昼、夜という具合に進めていきましょう。しかし赤ちゃんに母親が食べさせることに専念できるよう、家族の食事とは少し時間をずらさなければなりません。赤ちゃんの状態をみて、大人の食事の前でも後でもどちらでもかまいません。おなかは十分にすかせておくようにし、まず離乳食を与えてからそのあと母乳を補ってください。


 与える量で大切なことは腹八分目ということです。このことが胃腸ばかりでなく、体全体に対して良い影響を与え、特にアレルギーの予防に良いことを知っておいて下さい。しかし腹八分目というのは赤ちゃんでは分かりにくいので、嫌がるまで与えない、もう少し欲しそうだぐらいのところでやめておく注意が必要です。


 欲しがらないときは与えないということは大切なことです。眠くなったら眠る、目が覚めたら起きる、お腹がすいたら食べる、これが自然です。お腹がすかないのに食べる、欲しがらないのに食べさせるというのは不自然です。赤ちゃんが、かぜなどの感染で気分が悪く食欲が落ちている状態のとき、病気を早く治そうと、離乳食を元気なときと同じように与えたり、栄養をたくさん与えて力をつけようと考えがちですが、これは好ましいことではありません。風邪などの感染で食欲が落ちた状態は、体の防衛反応と考えられます。体の免疫系が最近やウィルスと戦うのに精一杯で、食物の免疫処理に手が回らないため、食欲を落として、病原体と戦いに専念している状態です。ですから欲しがらないときは与えないほうが早く治ることが多いのです。


 離乳の最初から与えてよいのは魚介類、穀類、イモ類、野菜類、海藻類です。豆類は10ヶ月になってから与えます。発育が盛んな赤ちゃんには蛋白質は特に必要です。穀類ばかり与えずに、たんぱく質性の食品は欠かさず与えましょう。また野菜は発育と体のコンディションを整える上で非常に大切ですから、十分に与えるようにして下さい。


離乳期から薄味に慣らしていくことが、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の予防につながるという考え方がなされています。離乳食の味付けは、少なくとも満1歳までは塩で薄味にし、砂糖はあまり使わないようにします。砂糖は体液が酸性になるので良くないだけでなく、幼児期の虫歯予防のためにも摂りすぎないほうが良いわけです。砂糖での味付けはなるべく避けますが、もしも使う場合はごく少量を必ず加熱して使うことです。



 しょうゆや味噌は、満一歳までは調味料としてではなく、大豆製品と考えて使うことです。つまりしょうゆや味噌で味付けするときは、豆腐など他の大豆製品と同様に考えます。またこれらのものは、同じ食物を毎日与えずに、ある間隔をおいて与える回転法で与えていくことが望ましいのです。


 離乳の終わりという意味は、離乳食の形からいうと、うどんやパンなら食べられる、やわらかいご飯もまあまあ食べられるというように、形のあるものをかみつぶせるようになったという意味です。しかしまだ奥歯が生えてきませんので、前歯でかみ切り、歯ぐきでつぶすことになれたという状態で、2~3歳の幼児や大人と同じ食物を与えてよいということではありません。またカロリーやたんぱく質の面から考えると、その大部分が離乳食でまかなわれるようになり、母乳がつけたしになったということです。離乳の完了はだいたい満一歳を過ぎた頃ですが、母乳を止める(断乳)時期もだいたいこのころにするのがよいと一般には考えられています。しかし1年半頃までは母乳を与え続けたほうがよいと思います。それは免疫物質の多い母乳を飲むことで、食物アレルギーが防げるからです。



離乳の進め方 参考: 吉田小児科医院




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