能登の手染め日記

能登の手染め日記

Feb 17, 2007
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カテゴリ: 染色
染めは水のアート(3)

染めの失敗の話ならば書き尽くせない程ある(笑
家庭の台所で染めていると気付かないうちに「布に錆が付いている」「ミカンの汁が飛んでいる」「油やたんぱく質も染めた後でシミとして出てくる」などなど布を汚すこともあれば、染め液に別のものが混ざってしまうこともあるし、染め液自体が変質する場合もある。

水の中の成分は目では見えない。見えても実態を解明できない。実態が分かってもその影響がわからない。やってみて、はじめて失敗が分かる(--;

そして、失敗の数だけ水の中の世界に疑問が湧いてくる。

学校の給食センターで大量のタマネギの皮が出るのを頂いて煮出す。我が家で栽培したタマネギを煮出した液と学校給食で使ったタマネギの液、同じタマネギの色なのに染まる色が違う。
我が家のタマネギはアルカリ土壌で栽培されており煮出した液はアルカリ性で、学校給食のタマネギの液は酸性だ。
栽培する土壌の成分が影響していた。
染める液も、洗う水も染め色に影響する。タマネギの染めは染め液自体も弱酸性で、洗う水も弱酸性の水を使ったほうが鮮やかな黄色に染まるのだった。


草木染、タマネギ

草木染ハンカチ

タマネギ染め。上は布を折りたたみ割り箸で締めて染めている。右は鉄媒染を行っている。ハンカチは左からアルミ媒染2枚、銅媒染1枚、鉄媒染2枚。

布を同じように折り、同じように割り箸を当てて絞り、同じ液を使って染めても染め上がりは変わってくる。板の当て具合、布の折りたたみ方、締まり具合だといえばそれまでだが(^^

工業試験場ならば専門的な分析もできようが、一般人が家庭で分かることは限られている。
「あの水は染まる」「あの水を使ってはいけない」「あの水と、この水では、こういう違いがある」経験と勘で染めた時代、科学が発達していなかった時代には、自然界の不可思議なことは脅威でもあり、水の中に魔物でも棲んでいて祟りや天罰でもあったようだが、理由が解明されると自然への畏敬の念が薄れてくるようだ。「なぁんだ」と。

だが、それでも草木染に失敗はつき物だ。
自然のこと、染めのこと、分かったつもりになっていると、また失敗に陥る。
傲慢になるな、自然を侮るな、そう言われているような気がする。失敗のたびに「自然をナメルんじゃないよ!」と自然が私のことを嘲笑っているのかもしれない(笑
もしかすると、単に私に疑問解明の能力が足りないだけかもしれないのだが(--;

そして、もうひとつの失敗の理由は分かっている。
強引に行ったとき、考えが足りないとき、手抜きをしたとき・・・原因はこの3つだから(^^;
水の中に魔物が棲んでいるのと同じくらい、私の中にも魔物が棲んでいるような気がするのだった。





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Last updated  Feb 17, 2007 06:27:50 PM
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