てまり - ねこ の独り言

てまり - ねこ の独り言

2001年08月06日
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一九四五年八月六日午前八時十五分、広島市に投下された原子爆弾は、市の中心部の上空五八〇メートルで爆発した。

広島市では約二十万人、長崎市では約7万四千人の人が一瞬のうちに命を失った。


原子爆弾の恐ろしさは、その破壊力もさることながら、爆発で生じた残留物、いわゆる『死の灰』でも被爆すること。
その後の救援活動に現地へ入った人たちまでもが被爆するということが他の火薬兵器と大きく違う点だ。
そして、もっとも恐ろしいことは五十年以上経ってもまだ、放射能による後遺症に悩まされるということだ。

その後、核兵器開発競争が行われる。
そして一九五四年三月一日、アメリカはビキニ水爆実験を行う。
このとき実験場から一六〇キロメートルはなれた海域で操業していたマグロ漁船『第五福竜丸』が『死の灰』をあび、乗組員の久保山栄吉さんが死にいたった。




そして、一九九九年十月現在、包括的核実験禁止条約(CTBT)に、アメリカは批准していない。CTBT発行には、核兵器生産能力があるとされる四十四カ国の批准が必要だが、批准をすませたのは二十六カ国にすぎない。


 人類は、この地球を一瞬にして死の星にしてしまうことが可能なくらい核兵器を所有してしまったのに。








主な登場人物

主人公  田中幸子 県立高校に通う高校二年生

幸子の通う学校の先生
山田先生 数学担当 
金子先生 国語担当
北島先生 生物担当 
竹本先生 司書

鈴木恵子







二〇二〇年 四月

田中幸子は、公園のブランコに座っていた。
県立高校に通う高校三年生である。
父親は幼い頃離別して、今は母親との二人暮しだ。


何かあるとすぐに、あんたの為に頑張っているのだから、というのが口癖だ。
そんな母親に幸子はうんざりしていた。しかし、いつも喉まで出かかっている母親へ言いたい言葉を飲み込んでいるのだった。

そんなふうに言わなくたって頑張っているのはわかるし、私のためって言うけど、それどういうこと?
いい人見つけたらお母さんだって主婦できるんじゃないの?
あ、でもやっぱりお母さん主婦は出来ないね。
だって主婦としての能力、まるで無いもんね。
だけどさ、同僚の川口さん、お母さんのこと気になるみたいだよ。考えてみたら?

 あ~あ。一度お母さんに言ってみたいと思っているのだが、やっぱり顔を見ると言えなくなってしまう。








 現在午前十時をすこし過ぎたところ。
普通なら三時間目の授業が始まったところなのだが、幸子は今日も学校へは行かずに公園でぶらぶらしている。
幸子が学校を休みがちになったのは、高校生になってからだ。

行かなくなった理由は特に無い。
ただ、中学のときと比べて義務教育ではないことと、卒業証書さえ無事にもらえればよい。
などということを考えていたため、先生は三分の一以上を欠席すると単位が取れなくなる。
などと言って脅かすが、逆の見方をすれば週に二日は休んでも良いとも言える。

そんなことを考えたら、のんびりやればよいではないか。
という気分になってきたのだ。
今朝も、母親とささいな事で言いあいになり、そのせいで学校へなど行く気分になれなくなってしまったのだ。


 公園では保育園入園前の、子ども連れの若い母親たちが子どもを遊ばせながら談笑をかわしている。
時々何人かの母親たちが、こちらを見るような気がするのだが、それは気のせいであろうか。






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最終更新日  2004年08月31日 13時45分54秒


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