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曽根スウプ

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2015.09.12
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カテゴリ: 読書感想
図書館に予約し過ぎてどっさり届いちゃって返却期限が迫り急いで読んで返しに行く・・・ってパターンを何とかせねば。


居場所のない.jpg


いつものパターンで大急ぎで読んだ・・・でも、この御本はちゃんと買って最初からじっくり読みたい、と思いました。

こういうのってどう分類されるのかなぁ。指南書?
でもその手の本にありがちな「こうすべき」といった押しつけがましさがなく、「居場所のない男」にも「時間がない女」にも誠実に寄り添っていて、とても興味深く読めました。




この国で、多くの夫と妻はたとえ「生涯」を共にしても「生活」を共にはしていない。
いわゆる、夫が稼ぎ、妻が家事育児を引き受ける・・・という性別分業は、夫婦の生活時間と空間を分離してきた。

(一部抜粋)


会社勤めをする既婚男性は仕事の為にほとんど家(地域)におらず、ご近所付き合いだのPTAだのにほとんど関与していないことが多い。最近は地域活動やPTAに積極的に参加される男性も増えてきましたが、やはりそれは‘一部’でしょう。
また、男性は「同性に弱音を吐く」ことが出来ず女性(妻や母)に甘える傾向があり、女性ほど友人付き合いは密でないので、定年退職すると「外」に出ることが減り、いきおい妻にべったりになるも、子供も自立したその頃になると妻も「自分の世界」を持っていたりしてあまり夫に構ってくれない。そのことで不機嫌になると余計鬱陶しがられたりして孤独に陥ってしまう人が多い・・・と、こういことでいいのかな。上手く説明できない(>_<)
一時期流行った「亭主元気で留守がいい」「濡れ落ち葉」に象徴される夫の悲哀です。

では、サラリーマンではない、時間が不規則な仕事をしていたり自由業だったりして昼間に近所をぶらついている男性がどういう目で見られるかというと、女子中学生に道を訊いたり、女子小学生と擦れ違いざまに微笑んだり「おはよう」と挨拶したり、危ない場所で遊んでいる小学生に注意したり、果ては女子高生がホームで電車を待っている傍に立っていただけで「不審者」として通報された例もあるとのことで・・・うーむ(^_^;)


ひでー話です。
そりゃあ「居場所のない男」になるわな、という例がぞろぞろ出てきて、いたたまれなくなってしまう。

あの、辛くてやりきれない「寝屋川中一殺人事件」で、中学生が深夜うろついていたのに誰も声をかけなかったのか?と疑問の声が出ていたけど、下手したらこんな風に通報されることもあるわけで、そりゃなかなか声かけたくてもかけられないな、と思ってしまいました。
事件が起こってから後出しジャンケン的なことを云われても・・・声をかけなかった周囲の人を責めた人に限って「中学生に怪しげな大人が声をかけていた」って通報しそうな気もするし。

定年後の夫の「死」を無邪気に願う‘上品な’妻達の話も例に挙げられて(しかもそれはとりたてて珍しいことではないらしい)、ぞっとしたり眩暈がしたり。
ただ、死を願うのは酷いけど、
●ずっと家にいて、妻が友達を招くと小言を云う。
●夫婦で会話をしようにも話をふってものってこないし、かといって話さずにいると不機嫌になるしで、気を遣って「お相手」してあげないといけない。
●妻の外出に文句を云う。
●外出しても常に時間を気にして大急ぎで帰って「構って」あげないといけない。
・・・となると、そう思われる夫の方にも問題ありかなとも思えるし。


父親と娘の洗濯物を分けるのは当然といった態度をされたり、夫のぱんつを洗濯する際に箸でつまむ「ハシパン妻」が現れたり、ファブリーズのCMのように「夫の臭さ」が強調されたり・・・
そういった「男性差別」に抗議の声を上げたりすると「男らしくない」と一刀両断されてこれまた男性差別、男は男らしくとか偉いとかいった家長制度の犠牲者は女性だけではないようで。


一方の「時間のない女」も、仕事と家事育児に追われる女性の手間と重い責任、なのに「楽をしている」ように見える理不尽さも、なるほどなぁと唸ってしまう。
母性神話も女性を縛る鎖だし・・・
日本の「ワーキングマザー」は世界一働き者だそうな。でも「賃金の発生しない」家事は仕事とみなされないので、数値的には「働いていない」ことになってしまうそうな。


筆者の水無田さんの中学時代の女性の先生の言葉が象徴的です。

「女の子は、大人になったら‘まだ結婚しないの?’と言われ、結婚したら‘子供はまだ?’と言われ、一人産んだら‘2人目はまだ?’と言われ、人からあれこれ云われ続けます。でも離婚してしまえば、もう誰も何も言ってきません」

その台詞のあまりの重さに、水無田さん含む女生徒全員が静まり返ったそうです。
子供を産んだら産んだで大変だし、産まなかったら産まなかったで大変だし・・・その上「親の介護」ものしかかってきたら(しかも両方の親が同じ時期に倒れる可能性もあるし)・・・そりゃ時間無いよ、と。


まだまだ納得のエピソード満載なのですが、タイムオーバーです。
上記のような深刻な「時間のない」と同じように時間が無いとは言えないのですが・・・それでも無いしなぁ・・・



冷静で温かみのある筆致に説得力のある内容・・・一度だけでなく何度も丁寧に読みたくなります。
やっぱ買おうかな・・・




中途半端な紹介になってしまい失礼致しました<(_ _)>
ちゃんと説明できないなら書かなきゃいいんですが、良い本だったので紹介したくて。

とりあえず、よく知らない人の仕事等に対して「男は」「女は」「○○さんは」「(自分より楽そうで)いいなぁ」と云うのも思うのも良くないなぁと改めて思いました。
あれ?作文?(銀魂)











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最終更新日  2015.09.13 02:44:55
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