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曽根スウプ

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2016.01.24
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カテゴリ: 読書感想
図書館で本をよく借りますが、面白かったものも読むんじゃなかったと後悔したものも色々あり。
詳しい感想書きたいけど時間がなく・・・せめてざざっとだけでも書けないかとまとめてみました。
短くまとめるって長く書くより難しいですが・・・

新井素子さんはご自身の作品のあらすじを説明するのが苦手で、「短くまとめようとすると一言だけになっちゃうし、きちんと説明しようとすると本編より長くなる」と仰ってたけど・・・わかるなぁ。
『扉をあけて』という作品について訊かれると「・・・扉を開ける話です」と答えてしまう、と。
う~~ん、わかる(^_^;)

『ダイヤのA』・・・「新米投手がダイヤのエースを目指す話」
『マギ』・・・「魔法使いのマギが王を選ぶ話」

・・・こういう感じか・・・。わけわからんwww









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『みんなの秘密』

あらすじ説明する時間はありませんが・・・ひとことで言うなら私にとっては「気持ち悪い話」でした。
レビューを見てみても、「どの登場人物にも感情移入できない」「正直、不快だった」という感想がほとんどで。
西田藍さんというアイドルの方(芸能に疎いので私は存じ上げないのですが・・・すみません)の書評が素敵だったので図書館で借りて読んでみましたが、これは「読んだことを後悔した」パターン。


「‘普通’の女の子が見る、狭い世界。その残酷さと刺激、その引力におののいた」
「愛情を受けて育った自己肯定感がある子供の、純粋ゆえの残酷」
「教室でうまく立ち回り、きちんと自分の世界へ戻る美羽は、‘理想’の女の子、そのものなのかもしれない。とってもくやしいけれど」


最近よく見る「スクールカースト」ものと思っていいのかなぁ。
クラスの中くらいの位置にいて、中心にいる華やかな女の子のグループに憧れたり、格好いい男の子に仄かな恋心を抱いたり、陰で行われているいじめを冷めた目で見ていたり、大人びた女の子の恋愛を遠くから眺めたりしている‘平凡な’女子中学生の美羽は、目の醒める活躍をするわけでもラストで反旗を翻すわけでもなく・・・いじめや万引きや盗難事件や逮捕劇があっても全てさらりと受け流して淡々とかつ不気味に日常は続けてゆく。
現実の中学生の生活なんてこんなものなのかもしれない。リアルといえばこの上なくリアル。劇的なことが起こる方が珍しいんだろうというのはわかるけど・・・これ、小説なんだよね?ドキドキしながらページをめくって楽しむものなんだよね?
ドキュメントじゃあるまいし、架空の世界を楽しみたいものとしては、こんなリアリズムいらないよ・・・と個人的には思ってしまいました。私の読み込みが甘いだけなのかもしれませんが。

自分の子供時代をけろっと忘れて「子供は純真無垢なもの」と勝手な理想を押し付ける大人への痛烈な皮肉、というやつなのかしら・・・うーーん、ようわからん(@_@)




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『居眠り磐音1 陽炎の辻』

正直、時代小説はあまり読まないのですが、NHKさんのドラマで主人公の磐音を山本耕史さんが演じてらしたものだから、ついついミーハー心で山本耕史さんをあてはめながら読んでしまいました。

かなり辛いエピソードも出てくるし、陰惨なシーンもあるのですが、磐音さんの人柄のせいか、どこか優しく、さらさらと読めてしまいます。

それはいいんですが・・・江戸風俗や人情噺を書き進める為には「文章」は必要最低限でいい、というお考えなのか・・・「ただ説明しているだけ」な文章は私には少々物足りなく感じました。
「誰それは言った」「笑った」「泣いた」「照れた」「駆けつけた」「悲しみに胸が塞がった」「怒りの気持ちでいっぱいになった」「嬉しかった」・・・全てこの調子だったのが、決して悪くはないし読みやすいけれど、美しい文章や巧みな表現、深い心理描写等も小説の魅力の一つだと思ってる身にとっては・・・まぁその・・・残念で。
あくまでも私の個人的な好みの問題ですが。

私はやはり「今日は曇り模様だった」といった表現よりも、




なので、芥川賞作家の綿矢りささんや、下で紹介している岩井志麻子さんのような、時に素晴らしく芸術的な「凝った」文章に惹かれてしまいます。




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『鐡道心中』

この方はほとんど「普通の」文章を書かれない。
出だしの文も↓こんな具合です。

「ええ、それはそれはもう、大騒ぎなどというものではなく。町中の、いえ国中の話題にもなったのでした」

語り手などいない三人称のはずなのに、誰かが話しかけているようなこの形式は何なんだろう。
二人称とも違うし・・・登場人物の誰かが話しているわけでもない。そしてこのえもいわれる上品な語り口。

「あれは夕刻でしたわ。危うい初春の黄昏時。不意打ちのように夜がそこに来ていて。でも愛しい人の顔もまだ手に取るようにわかる、そんな時間帯」

時は大正。深窓の令嬢から深窓の令夫人となった麗しき人妻が、優しくてダンディーな夫と愛らしく聡明な坊やを置いて、色男のお抱え運転手と線路に飛び込んで列車に撥ねられる・・・というスキャンダラスな事件に関わった人達が人生を狂わせてゆくさまが描かれた話は、平平凡凡に今を生きる自分にとって遠い話の筈なのに、上に挙げた『みんなの秘密』のような日常よりももっとリアルに感じられるのは、この方の筆致のせいなのでしょう。

極貧に喘ぐ人々の息遣いがすぐそこで感じられるような、見て来たとしか思えないほどのリアリティでこちらの背すじを凍らせる半面、いわゆるハイソサエティに属する若奥様の高級白粉の匂いが漂ってくるような優雅な描写でうっとりとさせる、この圧倒的表現力は見事という他はなく。

正直、後味のいい話はないといっていいくらいやりきれない話ばかりだし、読んだ後の疲労感はかなり辛いものがあるのに、新刊が出ると読まずにいられない吸引力があります。



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『五月の独房にて』こちらも同じ岩井志麻子さんの作品ですが。
共感出来ない登場人物ばかり出てくる救いの無い話なのに、刑務所の生活や陰惨な死体損壊等の様子が胸が悪くなるほどのリアルさで迫ってきて、怖いのに読んでしまう。
この方にはいつも「見て来られたんですか?体験なさったんですか?」とお訊きしたくなってしまいます。




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『ある少女にまつわる殺人の告白』

この話についても書きたかったのですが、ちょっと説明がしにくくて・・・。
時間もなくなってしまいましたし、また別の機会に書きたいと思います。





ほとんと上手く紹介出来ませんでしたorz
またリベンジしたいと思います。





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最終更新日  2016.01.25 04:22:07
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