仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2012.04.18
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カテゴリ: 国政・経済・法律
朝日の社説。予想通り、対中関係への配慮と、例によって明解な立場は避け判断留保的な姿勢に終始する。

曰く、都知事の発言は溜飲を下げる効果はあるとしても、本来の政治家の役割は複雑な政治問題を丁寧に解決すること。そして、そもそも都の仕事ではないはずだ。両国内が強硬に批判しあっても何も得るものはない...

パフォーマンスなどに走るなとの意見は、まずわかる。しかし、隣国関係を配慮し、丁寧に話し合えば解決するだろうとでも言いたげな朝日の感覚こそ、政治や外交関係についての幼稚な理想論に縛られたものではないか。政治の腐敗や政治家の資質の低さをあげつらう一方で、ではどうすべきかという具体的な議論になると、イヤそれは全体を見て判断すべきでしょう、とか、両国の長い関係を配慮して、とか、歯切れが悪くなる。つまり、批判者としてだけは成立するが、政策論になると、「そんなものではない」と大人ぶるだけで、何ら創造性もなければ、批判に値する議論ができない。朝日の悪いところだ。

今回の石原知事のように、颯爽と閉塞感を破る具体策が出てしまうと、出る釘を打ったり、ヤッカミに走ってしまう。そんな姿勢であり、とても国のことを真剣に考える大新聞とは、思えない。

そもそも都の仕事ではない、都議会も理解しないだろう、というが、それなら、被災地支援はどうだ。都の事務ではないかどうかは、法令を踏まえ具体的に都民が決めるのはもちろんだが、域外だからとか外交に絡むからというだけで、地方公共団体の事務ではないと言い切れないだろう。

政府が所有する方が理にかなっている、と朝日はいう。ならば、都でなくて国が購入するのならいいのか。複雑な問題を丁寧に解決するのが政治だと、あれだけ言っておきながら、都がやるのは駄目というだけの話なのか。結局良くわからない。ヤッカミだけの批判だから、こうなるのだ。

私は、都知事の購入発言は非常に面白いと思う。国の外交の至らないところを救った。まさしく卓見だ。地方は、国があって存立し、国は地方から成り立っている。そして我々日本人は古くからアジアと関わっている。国だけが外交関係を担うべしというなら、民間外交も企業の国際貢献も余計なことか。まあ、朝日も責任もってこう論陣を張るわけでない。単なるヤッカミから出た方便なのだから。

被災地支援の例を取り上げたが、じっさいに我が宮城県では昨春以来、東京都の支援を多方面で継続的に受けている。都職員も多数が宮城に入っている。それを都の仕事ではないというのなら、単純だがそれも一意見だろう。都の税金を宮城に使うなと言う意見があっても、私はいいとは思うけれども、たぶん都民の皆さんも理解していただいているだろう。日本はひとつ。災害に県境はない。

今回の都知事の発言には、沖縄県知事や官房長官も理解を示しているとの報道もある。国が動かなかったという背景もあるようだ。政治家個人のパフォーマンスでも何でも良い。対中関係は毅然とすべき場合もある。れっきとした日本領土なのだから合法的行動に躊躇は無用だ。しかも、都民国民の理解が得られるならばなおさら。






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最終更新日  2012.04.18 20:57:16
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