おいしい　千葉　～ponの食べある記～

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至近未来に向かう・アバンギャルドに詠う

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テーマ： ☆詩を書きましょう☆(8473)

カテゴリ：空に刻まれた言葉

短歌をつづる快感というのは、言葉をこねくり回すのとはまた逆の方向なのかと思う。ある文章のかたまりを削り続けて、その最果ての姿を鋳型に押しこんでいく。

今回は、あくまで前衛的に行こうかと思う。これでいいのかどうか、自分にもわからない。ただこれも、極北的な表現の一つであるということは、間違いなくいえるだろう。

光の壁1

「ＭＵＴＥ　ＣＩＴＹ　～彩～」

悲観肥満的な歪曲視野暮れて　若むらさきめく高層（オブジェ）の魚群

無自覚な可塑性ボールトで覆われた　誰のためにもない都市国家

パラノイア・ゴシック地区で聖櫃に爪立てまわるケースワーカー

模造月の影を美しめる装置　砂泥棒のつどう公園

合理と機能理性極まり紺の水に金溶かす柄のデジタル支配

かきいれのペンション卵をグロス買い　続々と初夏のラマーズ法

先週のノーベル文学賞作はワンルームごとのＲＰＧ

口退化させた功労穀として並木化決まるチーズ蒸しパン

持ち帰り寿司の振替休日限定品　付録はおとなの地球儀二つ

服はみな制服であるという客観持てるだけのアルカリ性自由

ついたまま女の中で破裂する電球　貴公子美の失明

ミス前提ゆえカジュアルに詫びかなうスポーツ社会恋する外科医

紫蘇味の若妻　歯科の椅子に沿い　ふと外巻き取ろうのサラダ脚

弟のカツオと小姑ワカメとが成長しすぎてマスオ不倫す

相姦用最上階（じっか）と低層縦むすぶ管の間　新・スープの冷めぬ距離

象牙婚　妻の執心　最初からこの重婚（はなし）には気が乗らなかった

無意識迫害健在化して手洗場蛇口の人権闘争激化

機構への空飛ぶいなかな諦念と人へのグルメな都市冷笑と

理学死のシティオ　土足で無地人にご意見マイクを射す愛妻家

明日もなお寒い予定か　築千年　未成街区の枯れた街灯

自転のみの星　本人の死も知らず病院書庫に息づくＨＤ（カルテ）

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