おいしい　千葉　～ponの食べある記～

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「大観苑」は、ちょうどアパホテルに対面する側にあった。窓外からは、その別館の背中が見える。その手前に、小規模な日本庭園スペースが作られていた。

メニューの内訳は後述を参照されたし。数としては、前菜５、飲茶１４、食事５、甘味７種とバランスよく配されていた。今回は９０分の時間制限があるので、わりあい順序よく頼むことにする。クコの実サラダと焼豚、飲茶を５品ほど注文する。思ったよりすばやい供出時間で、それほどあせる必要はなさそうだ。

飲茶は４個や２個という単位で提供されるように記されているが、これは半分の量での注文も可能。ただし４個１ユニットの品物を３個や１個にするのはＮＧらしかった。細かい数量指定はできないと覚えておいたほうがよい。

しかし。本場の点心師が作る飲茶は、こちらの予想を軽く上まわる出来だった。中でも、春巻、小籠包、大根もち、海老蒸し餃子は自分の口にあったのか、何度かリピートして頼んだ。絶品と賞賛してよい。

食事は、五目焼きそばをたのむ。ソフト麺だが、表面をやや固く焼いた仕様となる。そこに五目あんかけがたっぷりかかっていた。両方をからめるようにいただく。

デザートは全種試してみたが、その中ではココナッツミルクが極出色の出来ばえだった。普通この品でイメージするよりタピオカの粒が少ない。それをまろく包むミルクの濃度。甘度が、尋常ではない。脳髄のスイートスポットにストレートに響くような、細心・細密なる甘さといったらいいのか。あるいは、食べたあとにどうしても水かお茶を欲してしまうような特濃ミルク４．５のような甘さといったらいいのか。甘さというよりは、粒子を感じさせるような滋味、滋味というよりは、至高のとよのかイチゴにかけてみたくなる白い糖度系ドブドロとでも言えばいいのか。

デザートにおいては、これだけをリピートした。結局、１９種２６品で、食べ納める結果となった。思ったより少食だったのは、明快なわけがある。時間制限があるために、どうしても積極攻勢に出られなかったこと。あと（チャーシュー饅頭）を頼んでしまったために、これがボディーブローのように効いて、そのあとがきつくなってしまったのである。

飲茶を、海老の天ぷらに例えてみる。具（あん）と包子（パオズ）で構成された飲茶。具（海老）ところもで構成された海老の天ぷら。チャーシュー饅頭は当然のように包子部分が分厚い。それを海老天でいうなら、天ごろもをたっぷり重ね着した仕様となる。

バイキング、しかも９０分一本勝負の食べ放題ステージにおいて、この分厚い重ね着嬢のもたらす胃の空き空間への侵略状況は、やはり軽く看過してはいけない難物だったということだ。十分わかりきっていながら、その場のＬＩＶＥの食欲に引っぱられてしまった。

これは明らかに、私の作戦負けである。数を食べたい場合は、やはり肉づきのよい（肉饅頭）は回避すべき代物で、攻めるなら薄ごろも系で統一して突っこんで行くべきだったのである。

無念の感が少しだけのこっている。このイベントは３月限定だというが、その鬱屈した黒雲を追いはらうために、今一度食べに向かうかも知れない。

「大観苑」（だいかんえん）
住　　所：千葉市美浜区ひび野２－２
アクセス：ホテルニューオータニ幕張１Ｆ　Ｐ（多数）　　　　　
電話番号：０４３－２９９－１８５２
営業時間：１１：３０－１５：００/１７：００－２１：００
イベント：飲茶三昧　テーブルオーダーバイキング（２００７年３月３日～３１日）
　　　　　（ただし、３月１３日～１６日は除外日）ランチタイムのみ
定　　休：無休
客　　席：約１８卓（可変）/個室４室/（約１１０名対応）
利用種別：個人向き/少人数向き/女性向き/家族向き/グループ向き/
メニュー：飲茶・中華料理フリーオーダーバイキング（９０分制限）
　　　　　大人３２３４/（４～１２歳）１６１７/
　　　　（前菜）
　　　　　くこの実サラダ/ピータン/季節野菜の甘酢漬け/
　　　　　中華風くずきりの和え物/チャーシュー/
　　　　（飲茶）
　　　　　小籠包/海老蒸し餃子/蟹肉入焼売/蟹肉と春雨入焼売/広東焼売/
　　　　　セロリ入蒸し餃子/海老とニラ入蒸し餃子/チャーシュー饅頭/
　　　　　スペアリブの蒸し物ブラックビーンズ風味/大根焼き餅/春巻/
　　　　　五目湯葉巻焼/水餃子/
　　　　（食事）
　　　　　鶏肉入スープそば/じゃこ入炒飯/海老入中華粥/五目焼きそば/
　　　　　五目かた焼きそば/
　　　　（デザート）
　　　　　杏仁豆腐/黒蜜入千草ゼリー/タピオカ入ココナツミルク/
　　　　　杏仁プリン/アイスクリーム（バニラ、抹茶、チョコ）
評　　価：☆☆☆☆
　　　　（味４．５/量５/サービス４/雰囲気４/ＣＰ４/駐車場５）

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