おいしい　千葉　～ponの食べある記～

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ランチコース　カレーム　～池のほとりのパステル・パレット・パスピエ～

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テーマ：今日のランチ(40272)

カテゴリ：市原市　洋食

久しぶりに入ったが、中のようすはほとんど変わっていなかった。この一角だけ、周囲と違う空気が漂っているような、そんな高貴な隔絶感を持ち合わせている。

桜の季節になると、格別なる淡ピンクの楽園が窓外に広がるのだが。今は、人影も少ないローカルな池畔の風景を穏やかにのぞむだけとなる。ソフトフォーカスがかった午後の光が、水面にまばゆく弾けている。同じ景色を見るにしても、この室内からだと、少しだけ晴れやかな装いを身にまとう気がするのは、私だけだろうか。

印象派の絵画が壁のあちこちに飾られていた。軽やかなシャンソンが流れている。

昼のコースを注文した。最初に、生ハムのサラダがやってくる。小皿とかボウルという中途半端な大きさではなく、遠慮のない大人の一皿としてやってくる。そのスライスを光にさらすと極薄感はいよいよ強まり、ストッキングの生地を連想してしまうまでになる。黄みがかったドレッシングが、エディブルフラワーを飾るようにかかっている。柑橘系の酸味がマイルドに効いて、それがハムの薄塩味とあいまって、センシティブな協和音を奏でてくれる。

パンは、外皮がパリパリに固くトーストされ、中がふんわり・もちもち・柔らか。この美味しさは特筆ものなので、さっそくにお替りを所望する。

メインのかさごのソテーがやってきた。ソテーというより軽く焼き揚げたようで、表面のカリカリがなかなかに香ばしい。嫌味のまったくない白身魚を、トマト系バターソースでいただく趣向。少しだけ濃厚系に振られるが、口の中はもったりしない。しつこくべとつかない。白身の繊維が、口中の濃味を一斉清掃してくれるようだ。ひと口ごとに新鮮な味わいを感じることができる。

カレーム　メイン

デザートを供する前に、テーブルこての撫で回しが実行され、クロス上のパンくずをすっかり取り去ってくれた。

適度なボリューム感がある。シンプルな構成だが、これでけっこう満足できる。先鋭の極致は追わないかも知れないが、洗練の局地（ローカル都市の片隅で生き残れるくらいのシャープさ）は、しかと実現している。総合的に見てＣＰが高い。

コース内にパスタを出さない、オーセンティックなフランス料理店というのも、今では本当に稀少な存在になってしまった。この地でよく長くやって来たなと思う反面、この地だからこそ長くやって来られたような気がした。大事に遇していきたいお店の一つである。

フランス料理「カレーム」
住　　所：市原市北国分寺台３－１３
アクセス：稲荷台通り　大堰のほとり　Ｐ（約８台/共用）
電話番号：０４３６－４１－４６３３
営業時間：１１：３０－１４：００/１７：３０－２１：００/
定　　休：不定休
客　　席：テーブル６卓（可変）/（約２５人対応）
利用種別：個人向き/少人数向き/女性向き/カップル向き/パーティ向き/
メニュー：（昼）
　　　　　コース/２０００/３０００/
　　　　（夜）
　　　　　コース/３８００/５０００/７０００/１００００/
　　　　（単品/その日によって可変）
　　　　　本日のテリーヌ１０００/生ハムサラダ１１００/パルマ生ハム１０５０/
　　　　　おすすめ魚料理２９００/和牛のサーロインステーキ３７００/
　　　　　エスカルゴ１７５０/フォアグラソテー３８００/本日のスープ５８０/
　　　　　仔牛のソテー１５００/牛フィレ肉のポワレ１８００/
　　　　　ポークソテーしめじソース９００/サーモンサラダ１０００/
　　　　　車海老カレーム風１６００/本日の魚料理１５００/
　　　　　帆立のムニエル１３００/サーモンのグリエ８００/
　　　　　チーズ１２００/シャーベット５００/
　　　　　フルーツタルト４００/珈琲４００/パン２００/無塩バター１００/
　　　　（セット/単品との組み合わせ）
　　　　　パンとコーヒー５００/サラダとコーヒー６００/
　　　　（飲物）
　　　　　グラスワイン４００/ハイネケン６００/ノンアルコールビール５００/
　　　　　ジンジャエール４００/ジュース４００/ウーロン茶３００/
評　　価：☆☆☆☆
　　　　　（味４/量４/サービス４．５/雰囲気４/ＣＰ４/駐車場３．５）

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