可愛いに間に合わない(ファッションと猫と通販な日々)

< 新しい記事

新着記事一覧(全44867件)

過去の記事 >

2016.04.04

『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第三十ニ段　～死の味２～　映画『西遊記之孫悟空三打白骨精』によせて

カテゴリ： ◆映画・TV・華流・韓流・ショービズ

↓前回です♪
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第三十一段

★☆★☆
第三十ニ段

寒いだろうか？

悟空自身は、身体全体を覆っている被毛のせいで、

これくらいの寒さは感じることはなかったが、

僧が、寒がっているかどうかは分からなかった。

分かったとしても、何もしてやれないのだが、、

時々、

生真面目な僧侶が自虐的になって死んでいくのを

彼は知っていた。

修行と彼らは呼んでいるが、

悟空には、自分を痛めつけることが

何かの役に立つようには思えなかった。

僧侶でありながら、俗人以上に俗っぽく振る舞う者もいる。

そんな奴のほうがよほど理解しやすかったし、

修行という大義名分のもとに

尊敬されつつ死んでいく僧侶たちはどちらかというと

薄気味悪かった。

でも、三蔵を悟空が知っている僧侶たちの誰とも比べることは

比べることに、罪悪感のようなためらいもあった。

彼はどこのだれとも違っていた。

どこがどのように？と問われても応えることはできない。

もし猿にもあるとするなら、霊感のようなものだったからだ。

その霊感は、三蔵を尊いものと、訴えていた。

ひんやりと冷たい。

そんな尊い僧侶。

猿の霊感はあてにはならない。

それに

彼がこのように苦しむことが、

俺の罪をあがなうことになるなんて

尊い身の上にしては、

俺に対して随分な仕打ちではないだろうか？

全く訳が分からない。

いや

分かっている。

悟空の気持ちはいっそう沈んだ。

賭けに出たな、、、

もしかしたら俺が彼に抱いているかもしれない感情が

彼の俺に対する唯一の切り札なのだ。

彼は一か八か、それを有効に使う道を

選んだのだ。

死なない俺は、生命について深く考える習慣はない。

自分の生命について、そういうことだから、

他人のものに至ってはさらに無関心だ。

三蔵は自分を犠牲にして、死を俺に味あわせようとしている。

骨の髄まで。

そして、次の世で出会った時には理想的な従者として

彼に仕える猿にするために。

つづく

三蔵の涙.jpg

ウィリアム・フォン、馮紹峰、フォン・シャオフォン、ペン・シャオペン　以上全部同じ人（笑）

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう

Last updated 2016.08.26 22:32:51

[◆映画・TV・華流・韓流・ショービズ] カテゴリの最新記事

【毎日開催】

15記事にいいね！で1ポイント

10秒滞在

いいね! -- / --

次の日記を探す

おめでとうございます！
ミッションを達成しました。

※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。

Profile

すみれゆきの

いつのまにか母娘でやることになったブログです。娘は主に音楽関係を2017.04あたりから担当。 '17.07.22現在『アジアの音楽』『アジア以外の音楽』の両カテ以外の音楽の記事は娘です。私は映画やドラマなどを中心に気功や太極拳などの情報ファッションや猫や人間の健康に関することなどを発信してます。混乱します？そうでもない？娘は几帳面。私はイイカゲン。そんな感じの見分け方で(笑)

フォローする

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧