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2003年10月18日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
右足が突然膨れ出し、冬瓜のようになってしまった徳正。

意識は正常だが、周りからは眠っているように見え、会話も出来ない。
命に別状はなさそうだが・・・
40年ほど連れ添ってきた妻のウシは、途方に暮れた。 『水滴』他2編。

数日後、ベッドの部屋に兵隊達がたつようになる。
重症を負った日本兵の亡霊は、徳正の足から出る水に口をつけて飲んだ。
彼らはいったいなぜ現れたのか。

日本昔話のような“素っ頓狂な”出だし。

【あの夜、壕に残された者たち】だとわかると少し様相が変ってくる。
そこにはあの時、見捨てざるを得なかった、友の石嶺の姿も・・・

「呆気さみよう!此の足や何やが?」
(あつきさみよう!くぬひさやぬーやが?)
といった方言も出てくるものの、全体的には平易なとても読みやすい文章。
(正確にはわからないが、意味はわかる、ような気がする。)
戦争そのものを伝えるというよりも、そこでの一人の生き方、人間模様にスポットを当てている。親指が出る水を売って儲けを狙うものが現れたり(これこそ昔話的!)、ウシの気取らないユーモラスな性格が、深刻ではあるが陰気くさくはなっていない理由であろう。

第117回芥川賞受賞。

『風音』
10メートル以上の崖の中腹、天然の窪みを利用した古い風葬場の跡。
艦砲で頑丈な石段は破壊され、今は登ることが出来ない。

以前とは別の形で村にとって大切な場所となっていた。

風音。【泣き御頭(うんかみ)】。
海を渡ってきた風が眼窩を吹き抜ける際、頭骨の空洞に反響して起こると言われている。確かめた者は誰もいない。
「あの音、確かめてみるか」アキラの口から言葉が漏れた・・・

那覇から遠い村。

1週間後にまだ生きているか賭けをするアキラとイサム。
【御頭】で番組をつくり終戦記念日に放映したいという内地人の藤井。
取材を頑なに断るアキラの父・清吉。

特攻隊員のものであるといわれる風葬場の骨。
清吉、藤井それぞれにとっての戦争、沖縄戦。
現在も残っている【御頭】と、過去の体験。

「 父や母に対してさえ、あの強烈な事実だけがるいるいと重ねられた日々を過ごしてからは、いくら言葉を費やしても本当のことは伝わらないと感じられた。」(P69)

沖縄戦について詳しく知りたいと思うものの、あまりに重たくて踏み出せない。
そんな中この本に書かれている沖縄戦は、描写も部分部分で結構あっさりしているし、物語的部分が多くてあくまで小説の域は出ないが(そういうものだから当たり前だが)取っ掛りとして読むには良いかな、と思った。

『オキワン・ブック・レヴュー』
天王星と沖縄の関わり(ユタ論争、シャーマニズム)、
天皇制(皇太子沖縄婿論争)について書かれた本のブックレビュー。
という形をとる。

うーん。何じゃこりゃ。
?で始まったものが、?????で終わる。
皮肉、ブラックユーモア的なところかなぁと思い読み進めるが・・・
とにかくシツコイ!全部で何作紹介されているかわからないが。
(もちろん架空の本です)
ここまで徹底すると何か別の意図があるのでは?と勘繰りたくもなる?
前ニ作が決して読後感が悪くなかっただけに、これには多いに違和感がある。ブックレビューという形をとるのは面白いと思ったが・・・


シンプルにいこう!と思うものの、やはり無理なのか。
本自体はとても薄い。だから読んだわけだが(笑)
ちなみに作者名は(めどるま・しゅん)と読みます。文春文庫。






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最終更新日  2003年11月19日 09時36分57秒
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