読書の部屋からこんにちは!

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2007.08.04
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カテゴリ: 小説
なんで今、夏目漱石なんだろう。

書店で平積みになってた新潮文庫を見て、しかも石田衣良とか恩田陸とか重松清とか、イマドキの作家の本に混じって並んでいた「こころ」をみつけて、何となく買ってしまいました。
久しぶりにお会いしましたね。
若い人に混じってがんばっていらっしゃるんですねって。

これを読むのは多分3回目。そして、多分30年以上ぶりです。
親友を裏切って恋人を得た男性が、親友が自殺したために罪悪感に苦しみ、自らも死を選ぶという、有名なストーリー。
今、登場人物の年齢をはるかに超えた私は、感嘆するばかりです。
この時代(明治から大正初期)の若い男性って、なんて純粋で不器用でかたくななんだろう。今なら、そんなに考え込んじゃだめよ。過ぎたことにばかりこだわってちゃだめ。早く忘れて、前だけを見て生きていこう。彼が弱すぎたのよ。そんなふうに慰めて片をつけて、励まそうとするんじゃないでしょうか。

ま、しょうがないじゃん。の一言でオシマイかもしれません。
柴門ふみも「恋する文豪」の中で書いてます。
「頭が良すぎて神経が細かすぎて、先のことをどんどん悪いほうに妄想をふくらませ、あげくにひとり傷ついてしまう」



もし私が主人公の立場だったら、そんな経緯のあったお嬢さんとは結婚なんかしないよ。
結局、結婚生活は大人の引きこもり状態になって、最後はお嬢さんを不幸にしてしまうんだもん。そこんところが、頭の良すぎる人にしては将来が見えてなくて勝手だなあ。
この時代は、女性の人権を軽視する時代だったということなのか・・・
そういえば、主人公と親友の描写に比べて、お嬢さんやその母親の描写はどこか能天気で、?って思うところが多かったし。







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Last updated  2007.08.04 09:01:38
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