くまさん555さん
>この本は、読んだことないです!
>読んでみたいですね~^^

この本は、特に女性におすすめですね。
昨今の渡辺淳一はちょっと苦手という方も、これは感動できる本ですよ。 (2008.02.24 06:22:54)

読書の部屋からこんにちは!

読書の部屋からこんにちは!

2008.02.23
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カテゴリ: 小説
この本を読んだのは三十年ぶりでしょうか。
日本最初の女医、荻野吟子の物語です。
女性が学問に興味を持つだけでも家門の恥と言われた明治初期、医学の道を志して、険しい道を究めた女性。
まったく、「艱難辛苦」という言葉は彼女のためにあるのだろうと思わせるほどの苦労の連続です。岩のように固く厚い偏見と戦い、やっと正式な試験に合格して医師となった吟子の波乱の人生。
若い頃、初めてこの本を読んだときは、彼女の医師になるまでの苦労と努力にただひたすら感動しました。「くじけない」ということは、こういうことかと思いました。
しかし、今回読み直してみて、結局は吟子も女だったんだな。その時代の女であることに違いはなかったんだなって、気づきました。

吟子は39歳のときに、後から思えば失敗としか言えないような結婚をします。相手は教会の信者として知り合った26才の学生で、吟子にとっては初恋ともいえる出会いでした。
結婚してからの吟子は一生懸命夫を立て、あげくのはてには、あれほどまで苦しい思いをして、世間と闘ってやっとのことで手に入れた医師という仕事をやめてしまうのです。
しかも、夫に従って行った先は、北海道の開墾でした。


医師になるために死に物狂いになったのも、吟子の選んだ道なら、それを惜しげもなく捨てて北海道に夫と共に渡ったのも吟子の選んだ生き方。
人間の生き方とは、理不尽なものですね。
もったいないとか思わずに、今そのときを大切に生きた吟子に、凛々しい潔さを感じました。





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Last updated  2008.02.23 11:05:06
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Re:「花埋み」 渡辺淳一(02/23)  
cyn1953  さん
こんにちは!
しばらくぶりに改めて読むと、新しい発見ばかりで、既読の本でも、はじめての感慨が浮かぶものですね。読み手の経験でこんなにも違うものなのですね。 (2008.02.23 12:01:45)

Re:「花埋み」 渡辺淳一(02/23)  
わたしももう一度読んでみます!ありがとうございます。 (2008.02.23 15:14:43)

Re:「花埋み」 渡辺淳一(02/23)  
季節の花束  さん
私もかなり前に読んだような気がします。
内容は覚えていませんが、題名だけは記憶に残ってます。
結婚はそれまでの生き方を捨て夫に添う事だと思いながらも、結婚生活が暗礁に乗り上げてしまうと、後悔したりする事もあります。
いろんな生き方があるものですね。
(2008.02.23 18:09:32)

Re[1]:「花埋み」 渡辺淳一(02/23)  
ぱぐら2  さん
cyn1953さん
>しばらくぶりに改めて読むと、新しい発見ばかりで、既読の本でも、はじめての感慨が浮かぶものですね。読み手の経験でこんなにも違うものなのですね。

2度目とは思えないくらい集中して読むことができました。そして、初めて読んだときの感動をはっきりと思い出しました。
一度読んだきり、すっかり忘れてしまう本も多いのに、やっぱりこの本は名作なのだと思いましたよ。 (2008.02.23 19:35:42)

Re[1]:「花埋み」 渡辺淳一(02/23)  
ぱぐら2  さん
デザイナーももさん
>わたしももう一度読んでみます!ありがとうございます。

再読するに足る、よい作品だったのだと思います。
ももさんも、ぜひもう一度読んでみてくださいね。 (2008.02.23 19:36:46)

Re[1]:「花埋み」 渡辺淳一(02/23)  
ぱぐら2  さん
季節の花束さん
結婚に対する慣習というのは、時代と共に大きく変わっているんですね。そういうことも、この本を読んでいて感じたことです。
私たちの子ども、孫の世代にはどうなっているんでしょうね。 (2008.02.23 19:43:54)

Re:「花埋み」 渡辺淳一(02/23)  
くまさん555  さん
昔読んだ本を読み返すと新たな発見とかがあっておもしろいですよね~^^

この本は、読んだことないです!
読んでみたいですね~^^
(2008.02.23 22:43:10)

Re[1]:「花埋み」 渡辺淳一(02/23)  
ぱぐら2  さん

Re:「花埋み」 渡辺淳一(02/23)  
プックミ  さん
私もかなり昔に読みました。内容はうろ覚えでしたが、取り得も根性もない私には、吟子の生き方はもったいない気もしまします。でも吟子はそれだけ夫を愛し、尊敬していたのでしょうね。それはそれで素晴らしい生き方なんだと思います。 (2008.02.24 17:57:12)

Re[1]:「花埋み」 渡辺淳一(02/23)  
ぱぐら2  さん
プックミさん
>私もかなり昔に読みました。内容はうろ覚えでしたが、取り得も根性もない私には、吟子の生き方はもったいない気もしまします。でも吟子はそれだけ夫を愛し、尊敬していたのでしょうね。それはそれで素晴らしい生き方なんだと思います。

でも、あの迷いなく医師になった吟子も、結婚生活に関しては悩みぬいていたようです。
生身の人間ですものね。 (2008.02.25 17:49:26)

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