読書の部屋からこんにちは!

読書の部屋からこんにちは!

2008.06.13
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カテゴリ: 小説
ずいぶん前に読んだ「空夜」(くうや)の続編です。

若い頃は山村から離れられない自分の運命を呪うヒロインでしたが、次第に故郷を大切に思い、愛する人と故郷を守ろうとする・・・と書くと、ちょっと宮本輝さんのキレイ系の小説を思い浮かべるかもしれませんね。
だけどこの本は、村を囲む山向こうに建設されつつあるごみの処理場の嘘を暴き、行政をも動かすという、かなり骨太な内容でした。

環境問題やごみに関する啓発パンフなど、いくら読んでもきれい事のように感じられてもう一つピンと来ないものが、この小説のおかげで、よく分かりました。リデュース・リユース・リサイクルとよく言われるけれど、事態はかなり深刻で危険な状態です。特に、地中にしみ込んでしまった有害物質は、外からは見えないけれど、何十年も先になってから地下水に影響を及ぼすこと。地下水はインターネットのようにつながっているので、遠方にも影響が出ること。

戦争中に中国大陸にばら撒いたり埋めたりした大量の爆弾や毒ガス弾。戦争を仕掛けたお偉いさんはみんな死んでしまって、下っ端の兵隊たちは年をとってしまった。土の中にある不発弾や毒ガス弾を取り出しているのは、戦争を知らない若い者たちだ。費用も若い者の負担だ。ゴミも同じこと。我々が死んだ後、50年先、100年先の日本人に尻拭いさせるようなことをしてはいけない。
この分かりやすいたとえ話が、とても印象に残りました。





これまであったコンポストと違ってマンションのベランダでもできると言うのが、うれしいです。野菜の皮も、魚の骨も、賞味期限切れの豆腐も、一晩でなくなります。廃油や米のとぎ汁もOKって、すごいでしょ?
(しかも必要なものがセットで、わずか880円!どこで売ってるか知りたい人は、こっそりお教えしますのでメールくださいね)
というと、台所から出るごみの量が減ったでしょ?って思われるかもしれませが、意外にも台所からは相変わらずけっこうなゴミが出ています。それは、ひとえに包材が多いせいです。
考えてみてください。トマト一つ、ねぎ一束買うにも、必ずビニールの袋に入っていますよね。納豆もお豆腐もパック入り。レトルトは紙箱に入っているし、パンを買えば一つ一つ袋に入れてくれます。これでは、家庭内でごみを減らそうと生ゴミを処理しても、たいした効果は出るわけありません。

家庭での努力も大切ですが、行政の思い切った改革を期待したいと思います。





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Last updated  2008.06.13 11:49:55
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