読書の部屋からこんにちは!

読書の部屋からこんにちは!

2009.09.13
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カテゴリ: 小説
だいぶ前から手元に置いていたのに、読もうとすると図書館でリクエストした本が到着。その繰り返しで、読みたい気持ちがどんどん強くなって、ほんとうに待ち遠しかった。



おもしろかったかと言われれば、すごくおもしろかったです。
何かのきっかけで、自分をとりまく世界が、今までとそっくりなのにぜんぜん違う世界に変わってしまっていた。そこで、女性の殺し屋は何を正しいと判断していくのか、ゴーストライターは、美貌の少女は、カルト集団のリーダーは・・・
いつもの村上春樹同様、二つのストーリーが交互に表われ、だんだん近づいていき、微妙にクロスする形式。エピソードも、とても暗喩的。どんどんエピソードが広がり膨らんでいくんだけど、何も片付かないまま読者を放っておいて、ストンと終わるやり方。


そう。私の好きな「海辺のカフカ」とも、よく似ているんです。
だけど、「カフカ」を読んだときのような、どんどん引き込まれてカフカと同じ世界を泳ぐような錯覚におちいるということはありませんでした。
「カフカ」の登場人物たち、カフカ少年やナカタさん、ホシノ青年、佐伯さん、カーネルサンダースや猫のゴマに至るまで、実に多彩で魅力的でもっともっと付き合いたいという気持ちになりました。だから、読み進めるのが楽しくてしかたなかった。
けど「1Q84」の青豆や天吾くん、ふかえり、老婦人やタマル、あゆみ、小松・・・



私としてはこの本に対する期待感で胸がいっぱい状態で、けっこうな金額で重い本を2冊買い、とても楽しみにしていて、やっと読む喜びにあふれて読んだんですけど、期待しすぎだったのかな、ちょっとがっかりしています。


けど考えてみたら、私ってベストセラーだから買うってことは、今まであまりしたことがないんです。たいてい騒ぎが収まって、評価が定着してから、さて読むかって感じ。
今回に限ってなんでこんなに期待してワクワクしていたのかというと、それはやっぱり内容をまったく明かさない新潮社の販売戦略に、見事に乗せられた結果ですよね。
そう思うと、かなり悔しい。やっぱりいつもどおり、文庫化されるのを待っていてもよかったわあ。


ところで、もう読んだ方に伺いますけど、編集者の小松さんと、年上のガールフレンド恭子さんの、その後について、なんだか気になりませんか?
また別の物語があるんじゃないのかって気がします。



1Q84 book 1(4月ー6月)


1Q84 book 2(7月ー9月)

今、商品検索をしてみたら、もう「どう読むか」みたいな周辺本がたくさん出てきたので驚きました。商魂たくましいんで、びっくりです。





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Last updated  2009.09.13 17:10:23
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