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2013.05.12
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カテゴリ: 書籍


ビジネスは「非言語」で動く


ビジネスは「非言語」で動く


 非言語領域を大切にするということは、人聞を本質的なところからとらえようとすることなのである。(57ページより)

著者・編者 博報堂=著
出版情報 アスキー・メディアワークス
出版年月 2012年08月発行

著者の山形健さんは、博報堂で企業や商品のプランディングを中心としながら、デジタルテクノロジおよび無意識・非言語領域を活用したマーケティングプランディング、商品開発、研究開発の業務に携わっている。

山形さんは、「近年のビジネスの停滞の根底には、この非言語領域への軽視が少なからず影を落としている」と指摘し、「理由は簡単だ。非言語領域を軽視することは、人間という存在のうちの、相当大きな割合から目を背けることだからだ」(56 ページ)と説明する。私は SE であるが、要求分析や要件定義など、顧客の求める“モノ”を“言語化”する作業に腐心している。山形さんが指摘しているように、「生活者は自分の思いを伝える専門家ではない。彼らに非言語的に感じていることについて的確に説明してくれと望むのは、どうしても無理がある」(51 ページ)。だから、SE はプロフェッショナルとして、非言語を言語化する能力が求められる。顧客が SE に求めているのは、システムに関する技術力ではなく、非言語を言語化する能力だと思う。

コミュニケーションでも非言語は避けて通れない。
山形さんは、ビジネスでは場合に応じてメールでなく電話や相対での会話をとることを勧める。同感である。
私は定期的に客先へ出かけて、実際に稼働しているシステムを見て、顧客と話をし、担当技術者と情報交換するように心がけている。正直、面倒な作業である。出張経費もかかる。
だがなぜ面倒なのかといえば、メールなら社交辞令で済ませられる作業を、わざわざ非言語処理が伴う業務にしているからだ。だが、手間暇をかけ経費をかけた分、確実に効果はあがる。
理由を明文化しないで出張に出る私の行動を許してくれる経営陣も、非言語の重要性を承知されているのだと思う。むやみにルールを作るのではなく、こうした会社の風土を受け継いでいきたい。

山形さんは、ワークショップの場では「どちらかというと、世話役やサボーターといった補助的なポジションを占める」(170 ページ)ファシリテーターが重要だと説く。そして、「ワークショップの結論を導くにあたって基準とすべきは、『同意』ではなく『合意』」(179 ページ)であるという。非言語的に同じ感覚を持っていたが、そのためにファシリテーターが必要だということは参考になる。ワークショップの場でぜひ実行してみたい。

IT 業界に身を置く者としては、30 年前にアルビン・トフラーが『第三の波』で予言したテレビ会議や在宅ワークが普及しないことを不満に感じていた。しかし経験を重ねるうちに、現場での顧客との打ち合わせ、事務所に集まってのメンバー会議の重要性を感じるようになった。
それが費言語コミュニケーションである。
経費削減を命じられても、今後も私は現場に足を運び、事務所にメンバーを集めて会議を開催していきたい。










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最終更新日  2013.05.12 16:43:31
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