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2005/12/24
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政府は、24日午前の臨時閣議で、2006年度予算政府案と「行政改革の重要方針」を決定したそうです( こちら こちら を参照)。

2006年度予算政府案は、一般会計79兆6860億円で05年度比で3.0%減、新規国債発行額は29兆9730億円、このうち赤字国債は24兆4890億円で05年度比13.2%減となっていて、小泉政権は、改革を加速する総仕上げ予算と評価して、「小さな政府」を目指す姿勢を鮮明にした、と、言っているそうです。

果たしてそうなんでしょうか?
目の前に二股に分かれている道があります。
左に行くと、赤字拡大路線の道、右に行くと、赤字を縮小する財政改革の道です。
2006年度予算の政府案は、私に言わせれば、2005年度まで、左に曲がろうとしてハンドルを切ったら、ハンドルを切りすぎて歩道に乗り上げそうになってしまったので、慌ててハンドルを戻した、という程度でしかありません。
まだ、右にハンドルを切ったとは、とても言えませんね。

結局、小泉さんでは、何とか右にハンドルを切らなければというつもりは頭にあったけれども、構造改革は最後までほとんど進まなかった、ということです。

確かに予算総額は緊縮型で切りつめたように見えます。
しかしながら、国債発行残高は2006年度に29兆円分だけさらに増えて、542兆円に達します。
小渕政権は、小渕さんが私が世界一の借金王になると宣言して借金をしまくったので言葉通りに国債残高が積み上がりました。
良いか悪いかは別として、公約遵守政権だったと言えると思います。
しかし、小泉政権は、構造改革をすることを公約にして成立したのに、国債残高は小渕政権時からさらに積み上がっただけで、借金を返すどころか、借金を積み増しするだけの公約破り政権だったということです。
「改革を止めるな」ではなく、まさに「借金体質を止めるな」です。

なぜ、赤字体質から脱却できないのか、私は、このブログでも何度も書いてきましたが、田中真紀子さんを外務大臣から引きずり下ろしたことが、小泉首相の失敗だったと考えています。
田中真紀子さんについては、外務省を管轄する資質・能力がない、という風に言われていました。
ですが、今になって鈴木宗男さんが質問趣意書で次々と切り込んでいますが、外務省の体質改善に、だからこそ、田中真紀子さんが適役だったと思うのです。
外務省の体質改善が、官僚出身で、外務省を管轄する能力に長けた川口順子外相に交代してから進んだでしょうか?

外務省の文法について何もわかっていない田中真紀子さんだから、大なたが振るえたと私は思います。
靖国問題も、小泉首相があくまで参拝を継続するのなら、田中外相のままにしておいて、父親が日中正常化を成し遂げた田中角栄の娘ということで首相の靖国参拝を批判させておけば、日本の内閣は内紛状態と外国から揶揄されたかも知れませんが、中国・韓国と対話が切れてしまう事態にはならなかったと思います。

民主党も田中外相を引きずり下ろさないでおけば、日中がこれ程までもめないでいて、しかも、外務官僚の問題点が浮き彫りになって、もっと政権交代できるチャンスが広がったと思うけどね、あのときには、激烈に民主党にクレームをつけましたが......。
この点では、民主党は、政権交代への戦略が立っていないと、批判されても仕方ないね。

元に戻って、田中外相更迭で、小泉政権は、官僚の制御能力を失い、小泉首相が官僚のメモを棒読みするだけの政権になり果てたと思います。

整備新幹線や高速道路もどうせ造っても赤字になるんだろうと思うものが建設予定に入っていて、これで、借金を返すつもりがあると言われても、とてもそうは見えません。

「行政改革の重要方針」では、「小さくて効率的な政府」の実現に向けて国家公務員の定員を5年間で5%以上削減するとしていますが、人数を減らすのではサービスの低下になるだけです。
マンションの構造計算のチェックもろくに行えないような役所になってしまっては困ります。
財政改革のためには、サービスの低下をせずに人件費を抑制すべきなのであって、つまり、ポストや部局の数を減らすことにより高額所得者や高額退職金を受け取る人の割合を減らして、実務担当者を維持する、あるいは民間委託により低コストにする、という方向性で行くべきなのに、高額所得者が生き残って実務担当者が減ってしまうのでは、本当に人件費削減になるのでしょうか?
これも、小泉政権が官僚の制御機能を失っていることの証拠です。

昨晩、小泉首相は映画を見に行ったそうですが、そういうところを私は気に入っているのですけれども、残念ながら、小泉政権は、結局最後まで官僚機構の改革に大なたを振るうことができない政権だったということで、失望を禁じ得ません。





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最終更新日  2005/12/24 12:55:17 PM


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