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2007/09/17
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カテゴリ: メディア
読売社説の論旨は、今後高齢者が増えてくるのに従って、医療費や年金、介護などの社会保障費を充実させるためには、増税するしかない、というものですが、これを「亡国論」と言うのです。

北欧型の高負担高福祉社会は、潤沢な地下資源があるとか、広大な国土を持っている国では、実現できるかも知れませんが、日本のように、地下資源もなく、狭い国土に急峻な地形、そこに一億人がひしめく国では無理です。

日本では、国民が全員でひたすら労働して何かを生産して海外に売り、それで得た外貨で食料やエネルギー源を買ってくることになります。
この労働した分に、高率の税率をかけて社会保障に回すということをやれば、労働意欲の減退--生産額の減少--社会保障費の減少、という悪循環に陥ってしまいます。
労働意欲に「愛国心」などを鼓吹しても、大幅な生産増など見込めるわけがありません。
3分の1は社会保障や公共事業に回るけれども、3分の2は残る、くらいでなければ、労働意欲を高めるのは無理です。

従って、高齢者の増大に伴って社会保障費をまかなうためには、国家の経済規模を大きくして社会保障費を増額していく、という選択以外にあり得ないのです。
今、日本がやらなければならないことは、強力な産業政策、新規産業の活性化策であって、消費税率の議論ではありません。

TBS株買い増し問題でも一応のケリがついた楽天が、再度TBSに対して業務提携の話し合いを持ちかけると言っていますが、既存メディア産業は、もっとIT産業との融合に前向きに動くべきです。
諸外国に先立って、日本がIT産業の主導権を握るべく、既存価値観、既存概念にとらわれず、新しいビジネス・モデルを構築すべきです。

もう一つ言っておくと、日本は、地下資源はなくても、周囲を海に囲まれて、核融合発電を行うための重水素には恵まれているのです。
領海を含めれば、日本は世界第7位の大国なのです。
この水の利を活かさない手はありません。
核融合発電によって外貨を獲得できる、ということになれば、高福祉高負担の選択も可能になるかも知れません。
しかしながら、国民の無理解の中、ITER(国際熱核融合実験炉)を、小泉前首相は、フランスに譲り渡してしまいました。
石油価格が上昇し、日本でもガソリン価格がどんどん上昇するでしょう。
既に、スーパーでは野菜価格が高騰していますが、日本人は、もう少しエネルギー問題に関心を持つべきです。

朝日社説は、「お年寄りに敬意を表し、知識や人生経験を伝えてもらおう」と言います。
これが、日本の高齢者政策の正しい観点です。

高齢者が持っている、知識、人生経験を、ITに載せて、ここに経済のメカニズムが働くようにするのです。
70歳でも、80歳でも、若い人たちに、自分のこの気持ちを伝えたい、この経験を伝えたい、という人は数多くいます。
一方で、進学・就職に悩み、恋愛に悩み、子育てに悩む、若い人も数多くいるのです。
ここを橋渡しするところに、ビジネスを介入させるべきです。
全く経済的意味を持たなかった「人生経験」が経済的価値を生み、国家の経済規模の拡大に寄与できるようになるはずです。


自民党が、消費税率を大幅上昇させなければまかなえるはずがない、と、言っていますが、高額の収入源のある高齢者の場合には、民主党案では、年金の1階部分は遠慮して頂き、所得比例部分の2階部分のみの支給になる、ということになっているので、民主党案であれば、所得のある高齢者を増やすことが、社会保障費の抑制にも寄与するのです。

朝日社説は、高齢者、特に男性の高齢者の孤独を問題視していますが、これも、ITによって救済できます。
歩いて遠地まで出向いて、ということになると気が重くなる高齢者でも、ITによって、居ながらにして、日本中の人と交流できる、ということになれば、生きる意欲も湧いてくるでしょう。
インターフェースをどうするか、というような問題はありますが、独居高齢者へのITの普及には、日本社会全体での取り組みがあって欲しいと私は思います。
個人的には、新聞の宅配システムを利用して、新聞を宅配からネット配信に変えるとともに、今まで新聞配達をしていた人が、高齢者宅をIT指導に回る、さらには、新聞の宅配所が、地域活動の拠点になって行く、というのが望まれる姿だと思います。

読売社説のように、高齢者を若年層が食わせていかなければいけないお荷物として扱うのが良いか、朝日社説が言うように、高齢者が活き活きとして社会参加するのが良いか、こんなことは、結論を書くまでもないことだと私は思いますね。




地球温暖化の危機を、米国元副大統領アール・ゴア氏が自ら語る映画( こちら を参照)
「不都合な真実」 上映会のご案内
日時: 9月22日(土) 午後2時、4時、6時の3回上映
場所: 情文ホール(情報文化センター6階)
参加費:一般1000円、高校生以下500円
情報文化センターは、地下鉄みなとみらい線「日本大通り」駅下車、情文センター出口を出てすぐのところです。
詳しくは、 こちら を、ご参照下さい。
上映会は、 「横浜カーフリーデー」 の一企画として行われますが、 市民運動NPO法人洗心洞大学 も上映実行委員会に加わっています。




理工系受験生向け大学入試問題研究サイトは こちら
大学入試問題検討ブログは こちら




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最終更新日  2007/09/17 10:35:02 AM


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