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2007/11/25
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テーマ: ニュース(95832)
カテゴリ: 経済
米国景気が長い目で見れば下降局面に入っていることは明らかですが、グリーンスパン前FRB議長は、米国経済が柔軟に対応できていなければ、景気後退に陥る確率は50%以上だったと言っているそうです( こちら

米国の住宅価格下落に伴うサブプライム・ローンの破綻問題は、今後もじわじわと経済に悪影響を及ぼすだろうと思います。
また、サブプライム・ローンが証券化されていて、どこにどれだけの損失が出ているのか読みにくくなっている、読みにくいと言うことがまた新たなリスクを生んでいる、という指摘もあります。

しかしながら、今年に入ってから、どこかの銀行が取り付け騒ぎを起こしたとか、銀行や証券会社の中に経営が行き詰まってしまったところが出た、というわけではありません。
山一証券や長銀の破綻は10年前の話だし、日興コーディアルの問題はいかがわしい経営者がいたためであって、金融業界がシステム的にうまく回らなくなったということではありません。

世の中は、ここが底で回復に向かうのか、単なるリバウンドでさらに下げ続けるのか、どっちなのかはっきりして欲しい、と思うかも知れませんが、相対立する見方が存立し得る、この先どっちに転ぶのかわからない、ということが、リスク分散に寄与している、という面も見るべきだと思います。
サブプライム・ローンが証券化されていて、損失の所在が隠れてしまっていることが、逆にリスク分散になっているように思います。

もし、この先、サブプライム・ローンの破綻で一気に景気は下降線に向かう、というようなことが明確になってしまうのであれば、世界中そろって株を売ろうとしてしまい、一気に大恐慌に突入してしまいます。

これが、グリーンスパン氏が言うところの「柔軟性」の意味です。

パソコンのマウスを全部右利きを想定してコネクタ位置やボタン配置を決めてしまう、卒業式で「君が代」斉唱しない先生を処分する、隣家の壁が赤と白の縞模様になっていることを認めない、最近の若者の身なりはなっていない、というような発想は、「柔軟性」、リスクへの対応能力を失わせてしまいます。
北朝鮮の軍隊の足並みがぴたっと揃っているのを見て、何て美しいのだろうと感激する人がいると思いますが、揃っていることは実は美しくないのであって、赤や黄色、青、緑、さまざまな色が散りばめられていて、バラバラであること(これを科学の用語では、「エントロピーが低い状態」と言います)が美しいのです。

人間には、隣に合わせる、という習性がある(エントロピー増大の法則と言います)ので、どうしても、世の中が均質に成りやすいのですが、そこを敢えて攪乱してエントロピーを下げて不揃いにすることが実は世の中を救うことになるのです。




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最終更新日  2007/11/25 09:53:55 AM


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