ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jan 30, 2006
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 27日に ジェニファー・コー の演奏会に行ってきた。当初聴きに行く気はなかったのだが、主催事務局のおじさんから、切符代割引するから買ってくれとメールが来たので、急遽行くことに決めた。結果的に、行って正解だった。

 前半に三曲、後半二曲という盛りだくさんのプログラム。一曲めは、モーツァルトのソナタK302 in G(なお、この日は彼の250回めの誕生日)。続いて、最近よく演奏会で耳にするルーマニア人作曲家クルタークKurtagの曲。前半の最後はシューマンのソナタ in a。
 音響がいまいちのホールなので(フィラデルフィア美術館)、音に立体感が感じられなかった(楽器はストラディヴァリらしいのに)。が、シューマンになると、ホールのデッドな響きをものともせず、かなり情熱的な演奏を聴かせてくれた。楽章の間にも拍手喝采で、逆に言えば、観客も最初の二曲に充分に感情移入できてなかったのだと思う。
 このシューマン、イ短調というからてっきり1番のソナタOp105をお弾きになるのかと思ってたら、FAEソナタのほうだった。フィナーレの最後、こんな超絶技巧をシューマンが書いてたことに驚いた。

 後半の一曲めはまたもや現代曲で、オーガスタ・リード・トーマスとかいう人の新曲(無伴奏)。ごめんなさい、寝てしまいました。
 演奏会のトリはブラームスのソナタ3番。フレーズを大きく捉えてたっぷり弾いてる感じがとってもよかった。なんか切羽詰った感じに弾くほうが効果的な曲ではあるけれども、こってりした曲が続いてたし、最後の最後は安心感のある演奏を聴きたかったところだったので満足。

 ジェニファーさんはおそらく現代曲がお好きなのだろう。今回も二曲もプログラムに組み入れてたが、シューマンやブラームスなどのロマン派の曲が彼女の強みだと思った。

 ピアノのレイコ・ウチダさんは、とっても落ち着いてペースを保っていた。






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最終更新日  Apr 9, 2006 10:41:36 PM
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