ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

May 24, 2007
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 映画を観に行く時もそうだけど、特にクラシックの演奏会に行くと、すごく緊張する。自分の携帯電話が演奏中に鳴ってしまったらどうしよう、と気が気ぢゃない。


 そして、僕がそこまで気を遣ってるというのに、周りには本番中に携帯を鳴らしちゃう困ったちゃんがたまにいる。腹立たしくもあるけど、もしかして自分でもやっちゃいそうなことだし、と、念のためもう一度自分の携帯をガサガサ取り出し、オフになってることを確認してしまう小心者のワタシ。こうなると、もはや演奏を楽しんで鑑賞するどころではない。

*****

 主催者側も開演前に必死に客に通告する。
 そして、そのアナウンスを聞くのもまたイヤなのだ。うざったいと言うか。

 公演によっては、開演前に事務局のおじさんが舞台に出てきて一席ぶつ場合もある。例えば……、

 「ハーイ、エブリバディー。ボクの名前はマイケル。今日の演奏会、ほんと楽しみだねぇ。


 ……これには毎回苦笑してしまう。幼稚園児じゃあるまいし、演奏会への期待が一気に萎える。って言うか、マイケルさん、あんた何者?

*****

 以前、北欧滞在中に聴いた演奏会では、開演前への携帯オフお願いメッセージが軽妙洒脱だった。

 開演二、三分前になって会場の照明がいきなり落とされる。いよいよ開演かと会場が静まりかえった瞬間、暗闇の中、携帯の着信音をイメージさせる電子音がホールに数秒間だけ響き渡る。すぐに会場は再び明るくなり、開演を待つ。それでおしまい。
 「今の何だったの?」と思いつつ、みんな自分の携帯をチェック。

 ほかのバージョンとしては、暗転したあと、舞台のスクリーンに携帯電話の形をイメージさせるイラストがボーっと浮かび上がり、点滅しては消えていくとか。

 声高に叫ぶことなく、さりげなく鑑賞のマナーを説くセンスはさすが。





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最終更新日  May 25, 2007 07:34:32 PM
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