ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jul 4, 2008
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テーマ: 映画鑑賞(881)
カテゴリ: 映画、テレビ
「箱入りムスメ」

 暑い夏が来ると、背筋が寒くなるような映画を観たくなるわけで、例えば自分の場合、「キューブ」三部作とか。

 カナダの映画って、フランス語作品の名作は多いのに、英語ものはあんまりパッとしないような印象があったけど、この「キューブ」はカナダの英語映画を代表する作品と言っていいかと。

 目が覚めると、そこは謎の立方体(キューブ)の中。数人の男女がワナの仕掛けられた迷宮(ダンジョン)からの脱出を試みる。そして脱出の過程で次々と仲間が死んでいく。ワナに引っ掛かってしまったり、お互い殺しあったり。

Cube.jpg

 不可解で理不尽な舞台設定でありながら、数学用語の飛び交う謎解きの過程といい、極限に追い詰められた登場人物一人ひとりの心理変化の描写といい、なかなか知的に作られている。血まみれ恐怖映画というより、理系/SF系心理サスペンス、カルト風味。

 基本的に「そして誰もいなくなった」系の密室劇なので、誰が生き残るのかを推測しながら鑑賞するのもひとつの見方かと。僕が予想してたのは、第1作では女子大生、第2作では盲目少女。第3作はちょっとハズして、キューブを外部から監視してる青年か。

 多少「閉所恐怖症」の傾向のある自分としては、こういう映画を観るとマジで息が詰まってしまうのだけれど、完全なる立方体のフォルムの美しさには妙に感動する。(そんなとこに萌えてるのってオレだけ?)

 日本でも一応はウけた映画のはず。こちら北米では、数学好きを中心に異常な盛り上がりを見せた。思いっきりR指定だし、「マトリックス」ほど大衆的ではないとこもまたヲタク心をくすぐったらしく。



 夏はまだ始まったばかり。ほかの納涼映画の開拓も逐次進めてまいりたく。





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最終更新日  Jul 5, 2008 12:16:03 AM
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