ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jul 20, 2008
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カテゴリ: 映画、テレビ
「He Said, She Said」

 今日はニューヨーク市内で芝居を観た。「ゴドーを待ちながら」などで知られるサミュエル・ベケットの短編 First Love。
 切なくも甘酸っぱい「初恋」物語ではない。村下孝蔵的な。
 父を亡くしたホームレスの男が、偶然出会った謎の女との体験を赤裸々に語るひとり芝居。舞台も簡素。

 演じたのはレイフ・ファインズ。映画「イングリッシュ・ペイシェント」に主演していた英国人の役者さん。

first_love.jpg劇団ひとり。

 この人、良くも悪くも気品がありすぎて、浮浪者役なんて似合わないような気がしてたけど、杞憂だった。ボロボロの背広を身にまとい、ややコックニー寄りの訛りで怪演。

 基本的には一人称で語るものの、生前の父の言葉とか、惚れた女性との会話の場面で、He said だの She said だのと挿みながらまくし立てるのが特徴。


 起承転結のわかりにくい内容だったこともあって、観ててどっと疲れてしまったわけで。

 それにしても、演じてるときのファインズの集中力は凄かった。人生に疲れた浮浪者の役なのに、目つきが鋭い。
 上演中、次から次へと観客席で誰かの携帯が大音量で鳴ってたけど、舞台上の彼は全く動揺せずそのまま演じきってた。

(ニューヨーク市立ジョンジェイ大学構内ジェラルドWリンチ劇場)





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最終更新日  Jul 24, 2008 07:45:17 PM
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