ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Aug 3, 2008
XML
「崖の上のポジょ」

 今日の練習の後半は、無謀にもブラームスに挑戦。(vn1 自分、vn2 ピーター、va ジム、vc ボブ)
 五、六年前、別の団体で挑んだときに大喧嘩になった記憶がある。なかなか合わないのを互いに「お前のせいだ」とか言い合って、ついに崩壊。
 以来個人的には封印したはずの曲。今日の練習では、曲を熟知しているボブに主導してもらいながら、地道に何度も繰り返して着々と難所を突破。苦しかったけど、なかなか楽しい作業でもあって。

*****

 1楽章からして2分の3拍子ってのもブラームス大先生らしい。このお方、素直に4拍子で書くのを避けてるみたい。

 独特の「ドキドキ感」。ちょっといじれば、ホームズかポワロのドラマ、あるいは火曜サスペンス劇場とかの主題歌として使えそう。

 中間のふたつの楽章も複雑に書かれている。四人の音楽的な感性が隅々まで試される。
 強拍のない状態が何小節も続いて、しかも全員がシンコペやってたり、あるいは、強拍が裏拍だったり。


 事前にさらうにあたって一番悩んだのは指づかい。最終的な運指が決まらないまま今日を迎えてしまった。
 ファースト弾くからには高所恐怖症なんて言ってらんないけど、高いポジションで弾くとこが多い。ハイポジに上がったはいいが、なかなか怖くて下りてこられなかったり、あるいは、一気に第1ポジションに下りるのではなく中腹にちょっとだけ下りたりするのが難しい。

 例えば1楽章。最大の山場である以下の部分。
 今回自分に課した目標としては、「小節後半に出てくる四つの音を全てG線一本で弾く」こと。2拍子だか3拍子だか6拍子だか敢えてわからないよう、音色のムラを抑えてかっこよく突進したいのに、どうしても音程が合わない。
 第1ポジションに下りて弾けば音程は確実。でもなんとなくハイポジのまま弾きたい感じ。中間をとって、サードに一旦下りるしかないか。
op51_1_1.JPG

 4楽章で頻繁に出てくる急降下の音型も意外に音がとれない。1楽章にも出てくる。ラのフラット As からシ H へ。↓これって、えーと減七度?
op51_1_4.JPG

 ポジション移動せずに移弦して4→2。ちゃんと3の指で支えればハイポジでもなんとかなる。しかし、もう少し遅めの曲で時間に余裕があったら、思い切ってポジションを下がって、ワイルドにE線一本で弾きとおしたい気もしないでもなく。

 そんなことを妄想しながら弾いてたら落ちまくりズレまくり。

doisneau_cellist.jpg






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  Aug 8, 2008 08:29:38 AM
コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

ピカルディの三度TH

ピカルディの三度TH


© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: