ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Feb 9, 2009
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カテゴリ: 映画、テレビ
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 我が家の郵便受けにこんなものが入ってました。某月某日に裁判所に来たれしとか書かれてるし。

 こちらアメリカでは、陪審員12人を市民から選出するにあたり、その何倍もの人に連絡をとり、さらに実際に召集して面接し、最終的に人選がまとまるまでにかなりの時間と労力が費やされます。

 上の召喚状も、実は、単に陪審員の資格があるかを判断するための書類の記入依頼。すぐに記入し送り返すつもりですが、米国民ではない自分にとって、正式な召喚状が後日送られてくることはないでしょう。召喚の対象となるのは、米国民であり、英語を用いての司法に支障がない個人であることが大前提。

 ってゆーか、僕が米国民ではないことぐらい、ちょっと当局間が連絡取り合えばすぐにわかるはずだけど、この書類、確か米国社会保障番号(いわゆる国民背番号)保持者だか納税者名簿だかをもとに無作為に抽出されるので、僕らのような「移民」や「外国人就労者」にも送付されてくることがあるのです。

 日本でも裁判員制度が話題になってますが、アメリカの陪審制で特筆すべきは、国民の意識が異様なまでに高いこと。国家に対する究極の奉仕活動とまで言っちゃう人もいる。
 召喚状をもらって、最終的に12人のなかに選ばれれば英雄気取り、召還された人に対しては職場もあらゆる支援をする。
 もちろん、ご本人ってば、頼まれてもいないのに国旗の模様の入ったネクタイとかスカーフ、バッヂまで身に着け、いざ出陣。一方で、拘束時間がどのぐらいになるのか見当もつかないため、私生活を優先し、わざと最後の12人に選抜されないように振る舞う人も多いみたい。



 強引に映画ネタ。

十二人の怒れる男 12 Angry Men(1957年アメリカ)
 いやぁー、すんごい作品。全てはこの映画から始まったわけだし。
 ほかの11人を説得しようとする8番陪審員を演じるのはヘンリー・フォンダ。
 個人的には、昔、東京都内の某アマチュア劇団がこの作品を上演したときに裏方として携わったことがあるので、思い入れも強かったり。

12人の優しい日本人 (1991年日本)
 もし日本に陪審員制があったならという前提。脚本がとてつもなく素晴らしい。さすがは三谷幸喜。
 ちなみににサントラはモーツァルトのピアノソナタK545ハ長調。←ちょうど自分が今さらってる曲
 劇場公開当時、弁護士志望の友だちと見に行った記憶がある。(実際、その友人は弁護士になった)


12人の怒れる男 12(2007年ロシア)
 ニキータ・ミハルコフ監督によるロシア版。12人は、チェチェン人の少年を裁く。
 日本では既に公開済みのようで、こちらアメリカではやっと来月から劇場公開らしい。






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最終更新日  Feb 10, 2009 10:20:10 AM
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