ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Aug 9, 2009
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テーマ: 映画鑑賞(893)
カテゴリ: 映画、テレビ
「魔法使いの弟子」

 なんてことない映画のはずなのに、思わず共感してしまった。重い映画を観終わったあとの充実感を覚えた。


<あらすじ>

 弁護士になるつもりで勉強してきた若者トロイが、ひょんなことから有名魔術師バック・ハワードの付き人として雇われる。
 父親には大反対されるものの、魔術師と一緒にラスベガスなど全米各地を巡業したり、メディアと対応していくなかで、「かばん持ち」の仕事に誇りを感じてみたりもする。
 一方で、師の気性の激しさに辟易してくる。

thegreatbuckhoward.jpg 日本では未公開

<感想>

 この魔術師みたいな人、つまり、才能はあるんだけど性格が悪い人、確かに周りにもいる。
 たぶんどんな組織にでも当てはまるはず。才能あるし仕事がバリバリできるから世間からは一応は認められるけど、近い人から見れば、性格が歪んでる単なるワガママ野郎。そして、そんな傍若無人な奴に振り回されてばかりで腑に落ちないのに、結局は何もできずにオロオロしてる自分。



 特にこの映画の場合、ワガママ人の役が魔術師っていうのが実はすごく効いていた。理屈では説明できない魔術という概念も、上記の「不条理な現実」と重なるし。

 あと、ミステリアスな雰囲気をわずかに醸し出しながら映画が展開していくのも良かった。魔術師の真の素顔が明かされないし、付き人ですら見破れていないナゾの読心術のタネあかしがされるのかどうかも気にしながら観た。

 魔術師役のジョン・マルコビッチの演技も見事。
 一方、師匠の奇行に翻弄されながらも、彼の見事な話術や魔術には一目置いているという、微妙に難しい役どころを演じたのはコリン・ハンクス。トム・ハンクスの息子なんだそうで、実際に父親役としてトム氏もご出演。
 この二人が父子っていうのは、言われなくてもわかった。二人とも顔の表情とか声が完璧なまでに同一だったし。





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最終更新日  Aug 12, 2009 06:59:32 PM
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