ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jan 21, 2017
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カテゴリ: 映画、テレビ
「逃げるは恥?」(評価 ★★★☆☆ 三つ星)

 今日はイザベル・ユペール様ご主演の映画を鑑賞。先日ゴールデングローブで受賞なさってた作品(←「エル」)ぢゃないほう。
 日本では3月に公開らしい。 http://www.crest-inter.co.jp/mirai/

<あらすじ>
 教師としての仕事、老母の介護、夫の浮気、娘の出産などでバタバタする毎日。気が付けば自分は孤独なおばさんになっていて、そんななか教え子の一人は立派な青年に成長し、パリを離れ、森のなかで有意義そうな人生を送っており。

<感想>
 基本的にはいー感じ。たまにはこうゆう繊細な作品を観て感性を磨かないと。でも、ちょっと厳しめに三つ星。(てか、ニューヨーク市内の映画料金はついに15ドルの大台に乗ってしまい、ニッポン並みに高額なわけで、この作品、15ドルとか1800円という大金に見合うかどうかは謎) 
 起承転結がなく、そのぶんいろいろと深読みしながら観なきゃいけないのは疲れるけど、逆にそのあたりの侘び寂びを心地よく感じられる人には佳作。例えば出産直後の娘がいきなり涙を流す場面、いろんな解釈ができる。
 あと、パリの喧騒と対照的に田舎での風景が美しく描かれるのはもはやフランス映画のお約束。それにスマホとか電子タブレットを使う場面が出てこなくて、登場人物はひたすら新聞とか書籍を紙で読んでるのもすごく気に入った。
 この主人公が凄いのは、哲学を教えてるだけあってか、どんな事態にも冷静に対処しているところ。いちいち逆ギレするなんて小市民のすること。不倫して逃げゆく夫との会話すらも、きちんと毒はあるのに知的な気品が漂っている。
 森に住む青年に対する彼女の心情については何ともわかりにくかった。彼らは「vous」ではなく「tu」で会話しているけれども、恋愛感情かどうかはビミョー。ごちゃごちゃ煩わしい現実からのプチ逃避という位置づけか。





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最終更新日  Jan 23, 2017 07:52:19 AM
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