タシケオぐーたら生活

タシケオぐーたら生活

僕は掃除機


3ヶ月ほど前に電気屋さんに飾られていたのを
ここのご主人様に気に入られて、
この家にやってきた。\(*^ ^*)/

ご主人様は、僕をとても楽しそうに使ってくれた。
僕は嬉しくて、毎日それは一生懸命にごみを食べたんだ。

ところが、ご主人様は子供達が春休みに入った頃から
僕を、全然使ってくれなくなってしまった。

僕は廊下の物入れの中で、ずっと待っていたんだ。
なのに、なのに・・・・。ウウッ -_\)
もう何日僕は、ごみを口にしていないんだろう…。

お腹が減って、死にそーになっていたら
久しぶりに今日、ご主人様が僕を使ってくれたんだ。

僕は嬉しくて嬉しくて、ウィーンといつもよりも大きな音を立てて
バチバチごみを食べたんだ。

するとご主人様は「バヂバチ言うと、掃除している充実感があるわぁ~」なんて
なんだかよくわからないコメントをしつつ、鼻歌交じりに、僕を動かした。

このうちには、子供が3人いるんだ。
この子供達がまた、ひどい悪ガキで、食べ終わったお菓子のくずや
ごみを散らかし放題。

ご主人様に、掃除の邪魔だとうながされて、隣の部屋に逃げて行った。

すると、ご主人様が「あ~~ら、大変!」と僕をいきなり放り出した。
何が起きたのかわからないまま僕は、リビングの端っこに転がされた。

「置いて行かないで~~」(ノ;;)ノ なんて言う、僕の叫びは
聞こえないらしかった。

どうやら、ご主人様の旦那さんが、お昼ご飯を食べに帰ってくる時間が
近づいてしまったので、ご主人様は僕を途中にしたまま、
昼食作りを始めてしまったようだ。

ご主人様は「もう、嫌になっちゃうわね、お昼ご飯作りなんて
めんどくさくてしょうがない」と、ブツブツ言いながら、
おそばを茹でて、天ぷらなんかを揚げていた。

そこへ旦那さんが帰宅した。

さすが、グータラなご主人様の旦那さんだ、もう慣れているらしく
僕がリビングの中で、悲しそうにべろ~っと、倒れているのにも、
全然、気にも留めずに「おっ、今日は天ぷらだな」なんて言っていて、
僕は、一層悲しくなった。

おまけに、この家のクソガキどもも、
誰一人として、ひっくり返っている僕に、つまづくことも
足を引っ掛ける事もなく、器用に?上を通り過ぎて行くのだ。

汚い好きのズボラもここまでいくと、かえって見事だと、妙に感心してしまったが、
僕に足があったなら、きっと家出している事だろう。

ここだけの話だけと、前には、丸3日間僕はリビングに
ほったらかしにされた事だってあるんだ。

土曜日から月曜日まで、まったくひどい話だろ?

ご主人さまの話によると、ご主人さまの友達には、
とてもきれい好きな人がいて、その家の掃除機くんは、
毎日使ってもらえて、美味しいごみを少しずつ食べさせてもらってているらしい。

あ~、そんな生活、憧れちゃうな。パァー ゛ (゜・゜* ホレボレ

いつも、お腹を空かせていて、突然、お腹一杯になるほど大量に
食べさせられたと思ったら、突然ほったらかし!!!

こんな生活、僕はもう嫌だ。

ご主人様は、明日から子供達の学校が始まるから
これからはきれいに掃除をするわ、なんて言っているけど、
本当かな?

今日は、いつ廊下の物入れに戻れるのだろう…・。(。>。<。)ウッー




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