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2007年の読了本(6月)

2007年の読了本

*6月*
「桜ハウス」藤堂志津子(集英社)(2007.6.4読了)
蝶子 46歳、遠望子 41歳、綾音 36歳、真咲 31歳、7年ぶりにかつて桜ハウスで暮らしていた4人の女性が再会した。この桜ハウスは亡くなった伯母の遺産として蝶子が譲り受けた一軒家だ。年齢も職業もバラバラな女性たちがうまく一軒の家に暮らしていけたものだな~それぞれにいろんなことがあって、もちろん、仕事も恋愛も家族もいろんなことが上手く絡み合って。連作短編になっているので読みやすかったし、最後にある男性がふら~っと出てくるんだけど、別に違和感もなく、ここに溶け込んでいるようだったし。厚い友情で結ばれているとは思えないけど、何年たっても集まれるっていい関係なのかもしれない。
「建てて、いい?」中島たい子(講談社)(2007.6.5読了)
30代半ばの独身女性が家を建てる決意をする。 そして家を建てるべく、奮闘が始まった。 住宅展示場へいくと、確かに独身女性向けにはモデルハウスは建っていない。 ファミリー向けに、リビングが・・・2階の子ども部屋が・・・キッチンが・・・お風呂が・・・な~んて具合に一つ一つの部屋や機能を説明される。 でも独身女性が家を建ててはいけないという法律はない。土地があって、ある程度のお金があれば独身だろうが何だろうが家は建てられる。自分の好みに仕上がるかどうかは建築家さんたちとの相談次第なんだろうけど。きっと同じような夢を抱いている人には参考になるだろう。この同時収録の「彼の宅急便」は短いけれど、面白かった。一日のうちのすごく短い時間の経過の中で彼女が元彼からの荷物を待つ話なんだけどね。 短編ドラマにしてもいいかもね。
「かもめ食堂」群ようこ(幻冬舎)(2007.6.6読了)
映画は今のところ見れそうにないのでまずは原作から。舞台はフィンランド・ヘルシンキ。フィンランドって言うとムーミンくらいしか知らない。その街角にある「かもめ食堂」。日本人女性のサチエが店主をつとめる。でも街の人は女の子がやっていると思っている。日本人って外国へ行くと、大体が子どもに見られるね。おにぎりにこだわっているが、お客はと言えば日本オタクのトンミという青年だけ。しかもガッチャマンの歌詞がどうしても知りたいと毎日やってくる。その店に最初、ミドリが、次にマサコが加わり、店が少しずつ繁盛していく。年齢の違う三人の女性がとっても面白いキャラクターで、映画も見たい・・・早く見たい。見知らぬ地で商売をやるってすごく勇気がいることだけど、サチエは肝が据わっているというか、すごいな~群さんの本を久しぶりに読んだけど、これは好きかも。
「ハピネス」嶽本野ばら(2007.6.7読了)
「私ね、後、1週間で死んじゃうの」こんな衝撃的な言葉で始まるこの小説ははかない別れの話だ。心臓に病を持つ高校生の少女と恋人の僕。主人公の僕はただそばにいてあげることしかできない。1週間を大好きなロリータとして、やりたいことを懸命にして生きた。それでいいじゃないか・・・と私は思う。 別れは悲しいけれど、日常なのだ。我慢はしちゃいけないけど、大げさになることもない。久しぶりに野ばらさんの作品を読んで、今までとはちょっとだけ違う乙女の生き方を学んだ。
「メルカトル」長野まゆみ(大和書房)(2007.6.8読了)
地図収集館で働く孤児の少年「リュス」の周りでおこる不可思議な出来事。 地図をめぐるファンタジー。相変わらず不可思議な物語を書くのがうまい人だ。と、個人的には思う。読んでいて、最初の頃なんてえっ?って?が頭に幾つも浮かんできたりして。現実逃避して違う世界に浸って読むには良いかもしれない。決して、ダダダーっと素早く読んではいけません。
「嶽本野ばらALL WORKS Fetish 」嶽本野ばら(監修)(宝島社)(2007.6.19読了)
野ばらさんのお仕事とプライベートが少しわかる本です。ファンにはたまらない一冊ではないでしょうか。あのMILKの大川ひとみさん、矢沢あい先生との対談も載っています。書き下ろしの短編もよかった~♪いろいろ熱く語りたいところだけどこの辺にしときます。
「14才の母」一ノ瀬未希(幻冬舎)(2007.6.19読了)
話題になったドラマの小説化。ほかに中学生で妊娠したその後を追った3つのノンフィクションも収録。あれだけ話題になったし、今更ストーリーを言うまでもないけど。賛否両論はあるが、ただ・・・幼くして妊娠し、出産し、母となり、頑張る姿を美化してはいけないと思う。まだ成長過程にある十代の妊娠は想像以上に体にとってのリスクがある。無事に出産できてもその後は?ちゃんと育てていけるのか?周囲の協力はあるのか?いろんな問題を乗り越えなくてはならない。命を授かるということの奇跡、ちゃんと考えなくてはいけないと思うよ。
「作家の手紙」有栖川有栖ほか(角川書店)(2007.6.20読了)
ずらーっと36人の36通の手紙。圧巻である。さすが、作家さん。どの手紙もユニークで読み応えがある。私なんて文才も何もないので手紙を書いても形式に戸惑ったり、言葉が足りなかったりで結局素っ気ないものが出来上がったりする。これは見習わなければ・・・そして是非ともいろんな意味で参考にしていただきたい。
(著者)有栖川有栖・池上永一・伊藤たかみ・歌野晶午・江上剛・?坂剛・大島真寿美・奥田英朗・角田光代・川端裕人・菊地秀行・北方謙三・小池真理子・五條瑛・古処誠二・小林紀晴・近藤史恵・酒井順子・佐藤正午・豊島ミホ・中村うさぎ・中村航・新津きよみ・西田俊也・楡周平・野中柊・蜂飼耳・日向蓮・姫野カオルコ・星野智幸・枡野浩一・又吉栄喜・松久淳・素樹文生・森絵都・盛田隆二
「極上掌編小説」(角川書店) (2007.6.21読了)
(著者)いしい しんじ・石田 衣良・伊集院 静・歌野 晶午・大岡 玲・大崎 善生・片岡 義男・勝目 梓・車谷 長吉・玄侑 宗久・小池 昌代・佐伯 一麦・佐野 洋・重松 清・高橋 克彦・高橋 源一郎・高橋 三千綱・嶽本 野ばら・筒井 康隆・西村 賢太・橋本 治・蜂飼 耳・平野 啓一郎・古川 日出男・星野 智幸・堀江 敏幸・又吉 栄喜・三田 誠広・矢作 俊彦・吉田 篤弘
総勢30名の作家さんの小説が一冊で読めるとはなんとも素晴らしいです。作家さんの色っていうのがあるんですかね。さまざまな感触で。読みなれている文体もあれば初体験のもあったりして。なんとも楽しい一冊でした。
「桜川ピクニック」川端裕人(文芸春秋)(2007.6.22読了)
子育てに悩むパパさんたちを描いた短編集。積極的に子育てに参加する父親は増えている。昔と違って共働きも多いし、育児、家事をやれるほうがやるという図式も当たり前になりつつある。同じ保育園に子どもを預ける父親同士の交流。これも当たり前になりつつあるのか・・・私は専業主婦なので子育ても家事もほぼ私中心にやっている。夫はいわばオイシーとこ取りの育児しかしていないわけだが、父親には父親にしかわからない子どもの顔があるんだろうな。 父親の気持ちはわからないが、本当はもっと育児に参加して子どもの成長を間近で見たいのかも・・・しれないな。
「山瀬まみのおウチが好き。毎日が好き。」山瀬まみ(扶桑社)(2007.6.26読了)
まみさんと言えば芸能界でもお料理の上手な人っていう印象がある。 いつだったか?ハワイへ榊原郁恵さんたちと旅をする番組で料理の腕前を披露していた。とってもおしゃれで美味しそうな料理を手早く簡単に作ってしまう。主婦としては見習うところばかりだ。忙しくて毎日がやる気をなくしそうな生活も素敵に楽しむこつをたくさん紹介している。インテリアのことも器が大好きなことも料理のこともハンドメイドのこともそして何よりも季節のイベントを大事にしていることも。まみさんのようにちょっとした工夫と気持ちの切り替えで日々の暮らしを楽しくできたらとっても素敵だな~と思う。 いろいろ参考になります。
「和な文房具」柳沢小実(ピエブックス)(2007.6.26読了)
文房具は大好きだ。だからたくさん持っている。大体は洋風っていうのかな?デザイン的な感じのものだけど。和っぽいのも好き。和紙だったり、柄や模様が和柄だったり。レターセットやポチ袋などは集めてみたくなる。京都の老舗文房具屋めぐりをされていてこの地を訪れたときは是非行ってみたいものだ。
「ガチャピン日記」ガチャピン(メディアファクトリー)(2007.6.27読了)
ガチャピンはすごい!と思う。いろんなことにチャレンジしてるし。ブログも面白いし。写真も満載でとにかく楽しめる。続編の2も見たいな。


mitu n



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