■ ♪坂の途中おいしいコーヒーのいれ方7♪村山由佳(集英社・JUMP J BOOKS) |
---|
おいコー待望の新作!一人暮らしをはじめた勝利。でも中々かれんとの時間が作れない。この先、どうなる?番外編として星野りつ子の勝利への思いをつづったエピソードも収録。今回の勝利はどこか上の空。かれんとの距離を縮めたくてあせっている感じ。段々、男っぽくなってはいるんだけど、かれんの方が5つ年上だけあって大人だな。将来のこととか前向きに自分について考え始めている。勝利っていつも思うけど、優しすぎ。星野りつ子に対しても優しすぎるから彼女は立ち直れないんだと思う。そりゃああいう精神不安定な状態になったら気遣うのが普通だろうけど、思いを断ち切るためにはもう少し素っ気無く、冷たくした方が本人のためかも。番外編の星野りつ子の思いはせつない片想いの気持ちがよくわかった。相手に思われないでも好き・・・どうしようもないこの気持ち。止まらないよね。どうして私じゃだめなんだろうって、どうしてかれんさん、しかも5つも年上の女性なの?って疑問符ばかりが宙を舞う。この先、勝利とかれんはどういう恋愛をしていくのかな。星野りつ子はちゃんと立ち直れるのかな。早く続きが読みたい~でも足掛け10年で7冊だからね。気長に待とう。(2003.6.5読了) |
■ ♪永遠。♪村山由佳(講談社) |
内山理名初主演映画「卒業」のサイド・ストーリー。スクリーンでは語られなかった人々の胸のうちを、こまやかに綴る「もうひとつの物語」。幼馴染の弥生を水族館で待つ徹。友達以上恋人未満だからわかる20年間の思い。とてもやさしい文章です。映画を見ていないので本編の内容がわからないけど、きっとそこには語れなかった思いがこの本にはあるのかな~と思います。(2003.7.21読了) |
■ ♪「星々の舟」村山由佳(文芸春秋) |
第129回直木賞受賞。禁断の恋に悩む兄妹、他人の男ばかり好きになる末っ子、居場所を探す団塊世代の長兄、そして父は戦争の傷痕を抱いて―愛とは、家族とはなにか。すごいと思う。もちろんそれまでも大作は書いてきた村山由佳先生だが、これほどまでに一人一人の人間を書き分け、しかも全てにつながりがある家族という設定。最後の章で父・重之が戦争体験を語るところはとても複雑で心が苦しくなる思いでした。家族といってもそれぞれ抱える問題は複雑でとても幸せとはいえない。兄・暁に思いを寄せる沙恵、それは超えてはならない禁断の恋愛だし、明るく努める末子の美希だって不倫に苦しんでいる。長兄の貢は団塊の世代。しかも職場の女の子と関係がある。それぞれが知られてはならない秘密を心に持ち、葛藤している。もちろん、小説の中で描かれている恋愛はせつなく、特に兄妹の禁断の恋は絶賛です。(2004.7.4読了) |
■ ♪聞きたい言葉 おいしいコーヒーのいれ方9♪村山由佳(集英社・JUMP J BOOKS) |
待ったよ~ショーリ~かれん~♪前回よりもかれんの周辺やかれん自身の生き方が大きく変わった今回。恋愛色よりも将来について、人生についてを濃く語っているような気がします。しかし、相変わらずのかれんちゃん!ウブなんだわ~♪イマドキめずらしいです。純愛も純愛。ど真ん中って感じ。毎回、読んでいるこっちがドキドキと赤面してしまいます。ショーリは大学2年生になってひとり暮らしも始めて以来、とっても男っぽくなっていい感じになりましたね。結局、次の春からはかれんとショーリは遠く離れての生活になるわけだけど、これからの何年間?かは二人にとっても大きな試練になるんだろうな~でもこの二人ならたとえどんなに遠く離れても心はいつもつながっているような気がする。うう・・・いいな~(2005.6.6読了) |