プレリュード

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2007年12月02日
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カテゴリ: クラシック音楽
室内楽の楽しみ 」    ハイドン作曲 弦楽四重奏曲第77番ハ長調 「皇帝」

室内楽を楽しむには弦楽四重奏曲が一番聴き易い音楽だと思います。 ヴァイオリン2 ヴィオラ1 チェロ1という編成で、最も普遍的な安定した音楽を楽しめるジャンルでしょう。 演奏する側も比較的演奏できるメンバーを集めやすいジャンルだと思います。

その中でも特に古典派時代の曲はとても端正で優雅で、音楽もはみ出すこともなくきっちりと決められた音楽法に基づいて書かれていますから、心をゆだねて聴ける音楽ばかりが古典派の弦楽四重奏曲でしょう。

その代表がヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)です。 彼は104曲の交響曲を書いて「交響曲」のスタイルを確立した功績から「交響曲の父」と呼ばれていますが、弦楽四重奏曲も23歳から書き始めて亡くなるまで書き続けて74曲もの作品を残しています。 ソナタ形式を中心に積極的に曲の中に採り入れて現在の形に完成させた功績は偉大なものと思います。

「ひばり」と共に親しまれている「皇帝」は、後にオーストリア国家、ドイツ国家として歌われている旋律が第2楽章に表れています。 「皇帝賛歌」と呼ばれるこの曲はナポレオン軍がオーストリアに侵攻してきた時にも、少しも臆することなくピアノに向かってこの「皇帝賛歌」を弾いていたというエピソードも残っています。

1797年に作曲された「皇帝」は第2楽章に、ハイドンが同じ年に書いた歌曲「神よ、皇帝を護り給え」の変奏曲が使われており、その為にこの「皇帝」という副題が付けられるようになったそうです。

ソナタ形式の明るい生き生きとした感じの第1楽章から実に楽しげな雰囲気に包まれます。

自由・闊達な雰囲気の変奏曲の第2楽章は極めて美しく、現在はドイツ国歌として歌われています。



それが現代でも好まれているのは、人が最も好む音域、和音といった音楽性であり、これが普遍的な音楽を楽しむことの喜びであると思われます。

愛聴盤 イタリア弦楽四重奏団

UCCP7080  5/31
(Philips原盤 ユニヴァーサルクラシック UCCP7080 1965年録音)

昨日紹介しました盤と同じです。 勿論他にもいい演奏があるでしょう。 それでもかたくなにこの古い録音にこだわり、イタリア人特有のラテンの感性による「歌心」を楽しんでいます。






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最終更新日  2007年12月02日 17時23分36秒
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